塚田こども医院/ヘルス・レター 210

突発性発疹


突発性発疹は、生後半年から1歳くらいの赤ちゃんがかかりやすい病気。生まれてはじめての熱ということもよくあります。39度前後の高い熱がでて、まわりの大人はびっくりしますが、本人はケロっとしているはず。親御さんにとって、「子どもの病気の見方」を勉強する良い機会になりますね。

突発性発疹とは

生後4、5か月〜1歳ぐらいの赤ちゃんが、突然高い熱を出して3〜4日続きます。生まれてはじめての熱であることが多く、咳や鼻水はでません。本人の様子は、元気や食欲はよく、わりとケロっとしています。

熱がさがると、顔と体の中に発疹(ほっしん)が急にでてきます。この発疹は手足には少なく、一つひとつはやや大きくて、隣り合ったものとくっついています。また、とくにかゆみはなく、「もう治ったシルシだよ」とお話ししています。お風呂や外出はもう普通でかまいませんし、4、5日で発疹は消えていきます。

下痢気味になることが良くあります。

家庭で気をつけてほしいこと

高い熱がつづきますが、それだけで「頭がおかしくなる」ことはありません。とくに寒気がないようなら、むしろ本人は暑いはずなので、手足をだしたりして、過ごしやすくしてあげて下さい。着せすぎ、掛けすぎは熱をこもらせてしまいますので、いけません。

食欲が落ちているようなら、水分だけでもとらせてください。薄い麦茶や果汁、子ども用のイオン飲料などがいいでしょう。離乳食は、食べられるようなら普通でかまいません。

お風呂は、熱があればお休みですが、お尻や首、脇の下などはきれいにしてあげて下さい。発疹がでたあとは、もう熱はないはずですので、普通に入浴してかまいません。

こんなときは要注意

・ひきつけたとき
・ぐったりしているとき
・3、4日以上高熱が続くとき

変だなと思うときは、もう一度受診して下さい。

突発性発疹をおこすウイルス

突発性発疹は、ヒト・ヘルペスウイルス6(HHV6)による感染症だということが、近年分かりました。このウイルスは、病気が治った後もそのまま体の中に残っているという面白い特徴があります。そのため、周りにいる大人から赤ちゃんがウイルスをもらい、感染することがはっきりしました。

また、最近、ヒト・ヘルペスウイルス7(HHV7)という新しいウイルスが見つかりました。これは、一度HHV6の感染をおこしたあとに感染し、軽い突発性発疹の症状をおこします。

ですので、突発性発疹は一度ではなく、何回もかかることがあります。

「突発」の意味

突発性発疹の病名で使われている「突発」が、どんな意味か分かりますか。そうです、「急に」という意味です。熱が下がったあと、突然に発疹が顔や体に現れてきます。(よく、「治ったしるしだよ」とお話ししています。)

似た言葉に「特発性(とくはつせい)」というのがあります。原因不明のときに使うもので、これが病名についているものは、要するにまだ原因が分かっていないことを意味します。

突発性発疹は、もちろん今ではウイルスの名前まで分かっていますので、「特発性」ではありません。