塚田こども医院/ヘルス・レター 421

中耳炎(ちゅうじえん)


子どもは風邪から中耳炎になりやすいもの。耳だれがでていたり、耳の中を痛がっているときは、きちんと受診して下さい。

乳児では、不機嫌なときも中耳炎を疑ってみる必要があります。

中耳炎とは

鼓膜の内側の「中耳」に細菌が入っておきる感染症です。中耳とのどは、「耳管(じかん)」という管でつながっているため、風邪などのときに細菌が入り込みやすくなっています。

子どもは、この耳管がわりと太くて短めなので、中耳炎になりやすいようです。

中耳炎の症状

急に耳の痛みを訴えます。耳の穴の中に指を入れて、涙を流すぐらい痛いこともあります。

さらに中耳炎がひどくなると、鼓膜が破れて中の膿がでてきます。これが耳だれ(耳漏)です。いったん、膿がでると中の圧力が下がるので、痛みがおさまることが多いのですが、治っているわけではないので、きちんと治療を受けて下さい。

赤ちゃんでは、耳の痛みを訴えませんが、かわりに、やたらに不機嫌であったり、耳をしきりに手でかまう動作をすることもあります。また、原因がはっきりしない発熱では、中耳炎を疑う必要がありますし、風邪のときにいっしょに中耳炎をおこしていないか、念のために確認しておくこともしています。

中耳炎の治療

抗生物質を使って、中の細菌を殺します。痛みや熱があるときは解熱鎮痛剤も使います。(急に痛みだしたときには、臨時の処置として、熱さましの飲み薬や坐薬を使うと楽になります。)

膿が多くたまっていて、痛みが強い場合には、鼓膜を切開して、中の膿をだすこともあります(この処置は特殊なので、耳鼻科の先生にお願いしています)。

治療のうえで大切なことは、完全に中耳炎が良くなるまで、抗生物質などの治療を続けることです。きちんと治しておかないと、中耳炎がすぐに再発したり、水がたまる滲出性(しんしゅつせい)中耳炎になってしまうこともあります。

また、中耳炎をおこしてしまう原因に、慢性の鼻の病気などがあるかもしれませんので、繰り返すようなら、よく診てもらって下さい。

園や学校

痛みや熱がおさまれば、行っていいでしょう。プールは、鼓膜が破れているときには無理です。医師に聞いてみて下さい。

中耳炎の予防策

子どもは風邪をひいたときなどに中耳炎になりやすいですが、かといって、風邪をひかないようにするのは、無理ですね(子どもは「風邪の子」!?)。

鼻を強くかむと、のどの奥から耳管を通って中耳に細菌が送り込まれます。ですので、鼻をかむのは、片方の穴ずつ、優しく。小さな子は、でてきた鼻水をぬぐうだけにして下さい。

鼻水を勢い良く吸い込むと、これも中耳炎の原因になりますので、禁止です。

赤ちゃんの場合には、ミルクを飲む姿勢が、仰向けに近いとミルクなどが耳管に入っていきます。できるだけおこして飲ませて下さい。

これらを守るだけで、そうとう中耳炎が少なくなるはずです。

【参考】滲出性(しんしゅつせい)中耳炎

中耳に、さらっとした水がいつもたまっている状態です。痛みや熱はないのですが、何となく耳が詰まっている感じがしたり、聞こえが悪かったりします。

中耳には、耳小骨(じしょうこつ)という、音を伝える大切な3個の骨がありますが、これらが「水浸し」の状態になっているため、難聴になることもあります。

治療は、数か月〜数年かかることもあります。辛抱強く、治療を受けて下さい。