塚田こども医院/ヘルス・レター 515

花粉症(目と鼻のアレルギー)


春先にはスギ花粉症に悩まされる方が多いと思います。近年、「国民病」と呼ばれるほど、大変患者数が増え、大人だけではなく、子どもたちにも多くなってきました。

基本は目と鼻のアレルギーの症状で、花粉を少なくしたり、上手に薬を使って、花粉症の季節を乗り切って下さい。

花粉症の症状

目のアレルギー症状:
目がかゆい、いたがゆい、涙目、目の充血などが長く続きます。目をこするので、目の中や周りが赤くなったり、腫れてきたりすることもあります。

鼻のアレルギー症状:
くしゃみ、鼻水、鼻づまりが長く続きます。朝、たてつづけにくしゃみをしたり、鼻がかゆいので鼻をいじっています。

花粉症の治療

抗アレルギー剤の使用:
点眼液や点鼻液で、アレルギーを抑える働きのあるものを使います(局所療法)。症状が続く方には、抗アレルギー剤の内服も行います(全身療法)。花粉症で毎年悩まされる方は、花粉がとび始める2週間ほど前から内服していると、楽に過ごすことができます。

さらにひどいとき:
ときに副腎皮質ステロイドの点眼液や点鼻液を使うことがあります。これはよく効くのですが、副作用も心配ですので、短期間の使用にとどめておいてほうが無難です。なお、内服は短期間でも副作用の心配があり、おすすめできません。

花粉症の予防:花粉に接触しないように・・

天気予報を聞いて、計画的に行動
  晴れた日や、雨の翌日に花粉が多く飛散します。夜間、早朝は少ない。

マスク・メガネの使用
花粉が鼻や目に入らない工夫を。(専用のものが市販されています)


室内へ入るときは、花粉をよくはらってから
家族の協力が必要。帰宅直後に入浴し、着替えることも大切です。

可能なら有害植物を取り除く
スギでは数十キロ飛ぶので無理ですが、秋のブタクサ、ヨモギなどは、近くの空き地や道ばたに生えています。早めの除去を。

窓・戸の開閉に注意
外から花粉が入り込まないように。お布団や洗濯物も、外にはほさない。室内では空気清浄機が役にたちます。

こまめに掃除を
花粉は水に弱いので、ぬれ雑巾で拭いたり、電気掃除機で吸い込んだりして下さい。いっしょにほこりやダニを少なくすることも大切です。

禁煙、生活を整える
家族も協力して、良い環境を作りましょう。

花粉症の原因

スギ花粉症が問題になってきたのは昭和40年前後からです。戦後の植林政策でスギが植えられ、それがちょうど大量の花粉を飛ばすようになってきた時期です。秋口のブタクサやヨモギは、整備されていない空き地や道ばたに、黄色い花を咲かせ、盛んに花粉を飛ばします。

これらの花粉症は、近年起きてきたものですが、しかし、人間の歴史とともに花粉は存在していたので、やはり現在の私たちの生活ぶりが、花粉症の増大をもたらしていると言えると思います。

ディーゼル・エンジンの排気ガスなど、大気汚染も大きな問題です。

環境の変化と、人間の体質の変化が、お互いに悪いほうに傾いてきている、とはいえないでしょうか。