塚田こども医院/ヘルス・レター 523

喘息の薬

<最終更新日:2007/06/12>


喘息にはいろんな薬を使います。発作を止める薬や発作をおこしにくくする薬・・。年齢、症状などによって、それらを組み合わせ、喘息が早く良くなるように工夫します。主な薬について書いてありますので、参考にして下さい。

喘息の薬による治療には、主に「発作止め」と「予防薬」が使われます。そこに症状などによりステロイド薬、去痰薬などを加えていきます。それぞれの薬には内服、吸入、注射などの剤型があり、喘息の重症度や年齢などを考えながら、その子に応じて使う薬を決めます。(当院で主に使っている代表的なお薬の名前も紹介します。詳しくは「薬の情報箱」を参照して下さい。)

1. 発作止め

(1)交感神経刺激薬

発作のために細くなった気管支を広げる働きがあります(気管支拡張作用)。多くの子ども用の薬があり、しっかりした効果が速めに期待できます。(大人では心臓がドキドキしたり、指が震えたり、吐き気がしたりする副作用がよくおきますが、子どもではあまりありません。もし副作用がでたら、使用を中止して下さい。)

 ・内服:メプチン、ベラチン、スピロペント
 ・外用:ホクナリン(皮膚に貼るテープ)
 ・吸入:メプチン、セレベント

(2)テオフィリン系薬剤

こちらも気管支拡張作用があり、(1)と一緒に使うこともあります。(副作用も同様です。また薬を多めに使うと、副作用が出やすいので、用量を間違えずに使って下さい。)

 ・内服:テオドール
 ・坐薬:アルビナ
 ・注射:アミノフィリン

2. 予防薬

子どもの喘息の大半はアレルギーがベースにあります。その体質を抑えることで、発作をおこしにくくします。その場の発作を治す薬ではありません。発作のないときもしっかり使うようにして下さい。(最近、新しい薬がいろいろと開発されています。)

 ・内服:ザジテン(ジキリオン)、アレギサール、アゼプチン、セルテクト、キプレス、オノン等
 ・吸入:インタール(クリード)

3. ステロイド薬

気管支粘膜におきている炎症を静めることによって発作を止めたり、おこしにくくします。効果は大変にしっかりしていますが、長期に使うと成長に障害のおきることなどもあり、当院では内服は使用していません。(吸入は全身的な副作用がおきにくいので、フルタイドという薬は小児でも使用しても良いことになりました。また注射薬の短期間の使用では、副作用の心配はありません。)

 ・吸入:フルタイド、パルミコート
 ・注射:サクシゾン、デカドロン

4. 補助の薬

(1)去痰薬

気管支の中の痰を柔らかくし、出しやすくする薬です。

・内服:ムコダイン、ムコソルバン、プルスマリンA

(2)抗生物質

喘息発作が気管支炎のためにおきていたり、発作をおこすと痰が汚れて感染を伴うことが多いため、抗生物質を使うことがよくあります。

 ・内服:セフスパン(セフィーナ)、トミロン、リカマイシン、ジスロマック等
 ・注射:フルマリン、ダラシンS等

(参考)ゼロ・レベル作戦

喘息の発作のときは、気管支が狭くなり、呼吸がしづらくなっています。発作止めの薬を使って元の状態に戻ると、呼吸困難や喘鳴という症状がなくなります。しかし、気管支の粘膜がまだ傷ついているので、発作をおこしやすい状態のままです。軽い発作では1週間、重い発作では2〜4週間、症状がなくなっても長めに薬を使い、気管支粘膜の炎症を完全に治しておくことが大切です。

また、ダニを少なくすること(環境整備)や、生活リズムを整えて発作のきっかけになることを避けるよう、注意していて下さい。(これを発作をおこしやすいレベルをゼロにするという意味で、「ゼロ・レベル作戦」と呼んでいます。)