塚田こども医院/ヘルス・レター 625

ロタ胃腸炎の予防接種

【最終更新:2012/06/06】


 ロタウイルス胃腸炎は春先に流行し、多くの子どもたちが治療を受けます。時には脱水状態になり、入院するような重症になることもあります。また脳炎・脳症などの合併症もみられます。

 ロタリックスはロタウイルス胃腸炎を予防するすぐれたワクチンです。小さな子どもたちを守るためにも、予防接種をお勧めいたします(任意接種)。

病気とワクチンについて

 お腹をこわして吐いたり下痢をしたりする感染症(感染性胃腸炎)は、子どもたちによくおきます。その中でもウイルス性胃腸炎は毎年冬場に流行をくりかえし、小さな子どもたちは必ずといっていいほどかかってしまうものです。

 ウイルス性胃腸炎をおこすウイルスは主に2つ。ノロウイルスとロタウイルスです。流行時期はことなっていて、秋の終わりから冬の初めにかけてはノロウイルス、冬の終わりから春にかけてはロタウイルスが大半です。

 症状は共通で、胃を悪くすると吐きますし、腸を悪くすると下痢になります。感染症ですので熱もでます。脱水状態になりやすく、ぐったりしている時には早めの受診が必要です。脱水状態が重い時には入院の上で点滴治療をすることもあります。  さらにロタウイルスは脳炎や脳症といった重篤な合併症をおこしてしまうこともあります。

 このロタウイルス胃腸炎はほとんどの乳幼児がかかります。世界中の子どもたちが5歳までには一度はかかると言われています。年齢の小さな子がかかると重症になりやすく、日本ではロタウイルス胃腸炎で入院する子どもの4割が1歳児、3割が0歳児です。  一度かかるとある程度の免疫ができ、その後かかっても軽い症状ですむようになります。

 ロタウイルスに対するワクチン(ロタリックス)が日本でも販売されました(平成23年11月)。数年前から海外でも発売されていて、重症なロタウイルス胃腸炎を9割以上予防できることが分かっています。

 小さな子どもたちをロタウイルス胃腸炎から守るために、ぜひワクチン接種を受けていただくようお勧めします。ただし日本では残念ながら任意接種の扱いで、自費での接種になります。早急に法定接種になり、親御さんにご負担にならず、安心して接種を受けられる体制ができることが望まれます。

ワクチン(ロタリックス)について(任意接種)

生後6週〜24週 0日まで

2回の接種(4週間以上の間隔)

1回目の接種は生後14週6日まで(推奨)

1回1.5mlを経口接種(飲むワクチン)

生後半年までに2回の接種を行いますが、他にも多種のワクチンがあり、スムーズな接種のためには他のワクチンとの同時接種も一つの方法です。例えば生後2か月から始まるヒブと肺炎球菌の予防接種の際に同時にロタ・ワクチンの接種を受けることも検討して下さい。

接種上の注意

【全てのワクチンに共通】予防接種の副作用として、ごくまれに、注射の直後に急に具合の悪くなることもあります(アナフィラキシー・ショック)。15分〜30分は、医院の中で休んでいて下さい。(その場で適切な処置をすれば、最悪の事態はさけられます。)

このワクチンは飲むワクチンで、嘔吐や下痢をしている時には受けられません。

今日も普通に過ごして下さい(入浴はかまいません)。

接種後1週間ほどは便にワクチンウイルスが排出されます。周囲の方は手洗いを丁寧に行って下さい。

ワクチン接種後に腸重積の発生頻度が高まる可能性が指摘されています。グッタリしたり、顔色が悪くなったり、嘔吐をしたり、血便が出たりしたら受診をして下さい。

接種の間隔

ロタ胃腸炎のワクチンは生ワクチンです。ほかの予防接種は、4週間以上(接種の翌日から次の接種日の前日まで27日以上)あけて下さい。

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