赤ちゃんははしか(麻疹)から守られている?

4月に第三子を出産しましたが、麻疹の予防接種は、まだ先・・・。母親に抗体があれば、赤ちゃんは麻疹ウィルスから守られるのでしょうか?もし、母親の免疫が弱くなっている、もしくは免疫がついていないといった場合、生まれた赤ちゃんは免疫で守られていないのでしょうか?(千葉県・Kさん)

はしか(麻疹)に対する免疫は、母親から胎盤を通して胎児に渡されます。
これを移行抗体と呼んでいます。
この移行抗体によって生後まもない赤ちゃんは、はしかから守られています。
以前は、母親がはしかそのものにかかっていたことが多く、移行抗体の量も多いために、生後8か月くらいまでは赤ちゃんははしかにかからないだろうと言われていました。
しかし、最近では母親も予防接種によって免疫が作られていることが多く、生後半年ほどで移行免疫が無くなっていることもあります。
もちろん、母親がはしかにかかったこともなく、ワクチンを受けてもいなければ、母親自身にはしかに対する抗体は無く、移行免疫もゼロですので、生まれたばかりの赤ちゃんもはしかに対して無防備な状態でいます。

現在の日本で行っている予防接種は生後満1歳からはしか予防接種を受けてもらっています。
しかし、先ほどの理由から、乳児でも保育園に行っているなどはしかにかかるおそれがある場合には、生後半年ほどからワクチン接種を受けておかれることをお勧めしています(任意接種)。

2002.7.7

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塚田こども医院Q&A2002年 7月