ヒステリー熱?

子どもがよく熱を出すのですが、姑が「ヒステリー熱じゃない?」と言います。しかし、インターネットで調べても「ヒステリー熱」という言葉があまり載っておらず、意味が全く分かりません。ヒステリーで調べると「発熱」など書いていないし、発熱で調べても「ヒステリー熱」とは載っていません。そもそも「ヒステリー熱」とはどういうものなのでしょうか?私の子どもは男の子で癇癪持ちのように怒りやすかったりするのでそう言われるのでしょうか?興奮すると発熱するというものはあったのですが、それのことでしょうか?(神奈川・Iさん)

「ヒステリー熱」などという言葉は、少なくとも小児科は使っていませんし、育児の中で出てくるものではありません。
興奮すると血液の循環が活発になり、真っ赤な顔になったりします。
このとき、体の中の温かい血液が皮膚に多量に流れるようになるため皮膚は赤くなりますし、触れば温かくなっているはずです。
しかし「発熱」しているわけではありません。
しばらくして落ち着けば、また元通りに戻ります。
このことを指して「ヒステリー熱」と言っているのかもしれませんが、一般的な用語ではありません。

子どもが「発熱」するのは、そのほとんどが何らかの感染症です。
生まれて半年ほどは、お母さんからもらった免疫がまだ相当ありますし、周囲も風邪をひかさぬよう気を付け、また接触する範囲はまだ限られていますので、さほど風邪などによる発熱はありません。
その後は、次第に移行免疫もなくなり、生活の範囲は次第に広がり、だんだんといろんなウイルスや細菌をもらいやすくなります。
その結果、よく感染症にかかり、熱を出すようになってくるものです。
とくに保育園などの集団生活に入ると、最初の半年は次々に風邪などをもらい、しょっちゅう熱を出していることが、むしろ普通です。

明らかな「発熱」でしたら、何かの感染症にかかっていると思って対処してあげて下さい。
(ゆっくり休みだけでいい時も多いですが)

2002.8.17

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塚田こども医院Q&A2002年 8月