赤ちゃんの発熱と検査

生後13日目の赤ちゃんです。生後11日目に発熱(38.4度)し、小児科の緊急外来を受診し、即入院となりま
した。あらゆる病気を想定し、レントゲン、CT、血液、尿、便、髄液の検査をし、検査の結果が全て出るまでは抗生物質の投与をしています。入院から2日が経ち、今現在出ている検査の結果では、とりあえずは何も異常は無く、夏風邪のウイルスによる発熱だろうということです。現在は熱も下がり、ミルクもよく飲んでおり、1週間ほどで退院できそうです。何も異常が無かったのでよかったのですが、生後間もない赤ちゃんにいろいろな検査をしてしまったので、それによる後遺症などの危険性は無いのか心配になってきました。特に、髄液の採取については、神経の集中している箇所なので、後々の発達に影響がある可能性があるのではないか?と危惧しております。先生のご意見をお聞かせください。(愛知・Tさん)

小さい赤ちゃんが入院されたということで、大変でしたね。

生後まもない乳児は、通常は感染症になることはあまりありません。
お母さんからもらった免疫(移行免疫)も「ある程度」ありますし、接触する範囲も「比較的狭い」ですから。
また、重症の病気であるにもかかわらず、本人はけろっとしていることがあるのも、乳児の感染症ではよく見られることです。
そういった点で、今回発熱したことで、いろんなことを疑って検査などされたことは良かったと思います。

一つひとつの検査は、必要に応じてされているわけで、その時々できちんと実施されていれば、あとで問題がでることはないと思って下さい。
レントゲンとCTは放射線を使いますので、今回だけで問題になるものではありませんが、今後たびたび使うことになると、トータルではいずれ問題になる可能性はあります(普通の方が頻回に放射線を使った検査を受けることはありませんが)。
髄液穿刺は、おっしゃるように脊髄神経の入っている脊髄腔に針を刺しますが、部位は通常は神経のない下の方を使います。
また万一神経を損傷したとなると、その場で下肢が動かないなどの障害が現れます。
のちに何かのトラブルがでてくることはありませんので、ご安心下さい。

2002.8.17

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塚田こども医院Q&A2002年 8月