乳児湿疹とアレルギーの体質

生後2・3週間ごろに口の周りや頭皮に湿疹がでて乳児湿疹といわれました。軟膏も処方されましたが塗ったところが赤くなったので止めるとしばらくして自然に湿疹が治りました。しかし、2ヶ月ごろよりほっぺのかさつきがあり、リンゴほっぺのようになって2・3日すると自然と良くなりまた忘れた頃にそのようになるをくりかえしています。よーくみると細かい湿疹がでてます。また口のまわりとあごに赤く湿疹が出てかさかさとなって皮がむけてを繰り返しています。最近は目のふちに赤く湿疹がでて痒そうにこすっています。特に気になるのは耳の後ろのあたりと首筋が赤くかさかさしてひどく痒そうです。右側の耳切れまで起こしています。アトピーの症状に似ているため心配しています。小児科ではリンデロンVG,皮膚科ではテラマイが処方されました。が、耳切れが治りません。なるべくこすらないように機をつけていますが、なにかよいアドバイスください。ちなみに母親のわたしが幼少時代アレルギー性鼻炎になっているので遺伝を心配しています。完全母乳なので卵・牛乳・乳製品は控えています。母親がアレルギー体質でも母乳は続けていても大丈夫でしょうか?(岩手・Mさん)

お子さんの湿疹の様子を実際に診ていないので、アトピー性皮膚炎かどうかは分かりませんが、生後3か月で顔面を中心にした湿疹だけであれば「乳児湿疹」として見ていてのではないかと思います。
いわゆる乳児湿疹は「脂漏性湿疹」の形をとりますので、皮膚のケアなどに注意をしていて下さい。
(脂漏性湿疹のスキンケアについてはHPで取り上げてあります)

痒みがあるようですので、内服薬でかゆみ止めを使うことも一つの方法だと思います。
痒くて引っ掻いているとますます湿疹が悪くなりますので。
また、皮膚が温まると痒みが強くなりますから、涼しくしておくことも大切でしょう。

外用薬については、耳切れにはリンデロンVG軟膏、ほっぺについて非ステロイド軟膏(アンダームなど)を使うことが多いです。
夏場などで細菌感染を伴っているときには抗生物質の外用も使うことがあります。
これかについては、主治医の先生から処方を受けて下さい。

まだアレルギーがあるとは言えませんが、一般的には離乳食の中期暗いまでは、鶏卵や乳製品は控えめにしておいたほうが無難です。
授乳中はお母さんも適度に控えておいて下さい。

> 母親がアレルギー体質でも母乳は続けていても大丈夫でしょうか?

母親にはっきりとしたアレルギーの体質があれば、それはすでに遺伝しているのではないかと思います。
母乳を与えることでアレルギー体質が伝わることはありません。
むしろ、人の赤ちゃんにとっては牛乳タンパクよりは母乳タンパクの方が自然ですし、アレルギーの問題はおこしません。
母親が食事の制限をする必要はありますが、それなりにしていただければ、母乳は一番良い「食品」です。

アトピー性皮膚炎があると、湿疹が次第に強くなってきますし、顔よりも体の中や肘、膝などの四肢に出てきます。
今後湿疹の様子が変わってくるようでしたら、またよく診てもらって下さい。

2002.10.1

目次のページへ

ホームページのトップへ


塚田こども医院Q&A2002年10月