先天性鼻涙管閉塞

4ヵ月の娘の鼻涙管閉塞についてお尋ねします。生後2ヵ月頃から右目だけに涙とめやにが出始め、1週間の点眼で治まったのですが、生後3ヵ月から再び右目だけに涙が出始め、眼科で「鼻涙管閉塞かもしれない」と言われ、点眼とマッサージを1ヶ月間続けましたが症状は変わりませんでした。その後、現住所へ移ったため、別の眼科を受診し、「2週間後に通水してみて、詰まっていればそのままブジー」と言われました。その病院でマッサージ位置を確認したら、今まで押していた箇所が間違っており、目頭付近を押し始めたら涙と目やにが結構たくさん出ましたが、3日ほどで何も出なくなり、この10日間めやにと涙はほとんど出ていません。これは治ったと考えて良いのでしょうか?それともこれは一時的なもので、通水やブジーをしなかったら今後再発する可能性が高くなるのでしょうか?あさってが初めての通水とブジーの日なのですが、できれば子供に痛くて怖い思いをさせたくありません。しかし、月齢が高くなってから再発してこの治療をする方がかわいそうだとも考えます。症状が治まっていても月齢が低い内に念の為に通水、ブジーをしておいた方がいいでしょうか?正しいマッサージと点眼で3日間でこれほど劇的に好転することがあるのでしょうか?過去のQandAで、最近はブジーには消極的な傾向と書かれてありましたが、現在もそうなのでしょうか?自然開通する確率は高いのでしょうか?(千葉・Eさん)

現在の様子ですが、めやにが出ていないと言うことは細菌性結膜炎は治っているということです。
涙もでていないということは、目から鼻に涙が通っている、つまり「鼻涙管閉塞」の状態ではないということです。
マッサージの効果が十分あったわけですね。

この状態であれば、通水検査をする必要もないでしょうし、もししたら良く通っているという結果になるはずです。
つまり、ブジーはしません。

過去のQ&Aを読んでいただいたようですが、そこにも書いてあるとおり、先天性鼻涙管閉塞は通常は生後半年程度で治っていきます。
それはもともと管がないのではなく、管の内径が細く、分泌物などで詰まりやすい状態だったために起きていたからです。
月齢が大きくなれば体も大きくなりますし、この管の内径も次第に大きくなるはずです。
従って、後に次第に悪くなってくるようなものではないと理解していただいてかまわないと思います。

なお、眼科については専門ではありませんので、小児眼科の先生によくお話をお聞きになって下さい。

2002.10.2

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塚田こども医院Q&A2002年10月