ワクチン接種後の感染性は?

お友達から予防接種後、予防接種をまだ受けていない赤ちゃんにその病気をうつすことがあると聞きましたが本当でしょうか? もし、本当であればどの程度の期間、接触しないようにすれば良いのでしょうか?(海外・Kさん)

原則として、ワクチン接種後に他の方にその病気をうつすことはありません。
生ワクチン(はしか、風疹、おたふく、水ぼうそうなど)は、元のウイルスの毒性を弱くて、でもまだ生きている形で接種します。
そのワクチン・ウイルスが体内で増殖し、それを中和することで免疫ができてきます。
増殖がピークに達したときに何らかの症状がでることがあります(副反応)が、その時でも他人に対する感染力は認められていません。

不活化ワクチン(三種混合、インフルエンザなど)では、元のウイルスのごく一部ののみを注射しますので、それが増殖することはなく、従って他人に対する感染性も全くありません。

ただし、経口ポリオワクチン(生ワクチン)は、それが腸管内で増殖し、肛門から便とともに排出されますので、周囲の方に「感染」させることがあります。
この時、元のワクチン・ウイルスと毒性が同じかそれ以下であれば「偶然に起きたポリオの予防接種」になります。
しかし、稀ではありますが、毒性が強くなっていることがあり(野生化)、それによってポリオを発症させることもあります。
このため、ポリオ予防接種を受けたあと1か月ほどは、赤ちゃんのウンチの始末をするときによく手洗いをするようお願いしています。

なお、ポリオについては次のページも参考にして下さい。
http://www.kodomo-iin.com/QA/QAbox2002/QA200210-001.html

2002.10.18

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塚田こども医院Q&A2002年10月