喘息の治療方針

喘息の治療について教えてください。5歳9ヶ月と1歳7ヶ月の男の子ですが、今年の六月ごろから喘息の治療を受けています。ひどいときには水薬と吸入を1日3回テオドールを2回飲み、良くなると共にテオドールの量と回数をへらし、最終的に薬を切ると言うようにして下さっていますが、2〜3ヶ月飲み続け良くなっても1ヶ月と持たずに発作がでて、また薬漬けの毎日です。医師の処方通りに服用しているので、たいして心配していなかったのですが、テオドールがきつい薬と聞きそんなに長い期間服用して大丈夫なのかと、不安になってきました。お薬の情報を見ても服用の期間のことまでは書いていないので、よくわかりません。本当に大丈夫なのでしょうか?(大阪・Mさん)

喘息の治療は、発作の程度や喘息の重症度によって異なってきます。
また個人差もありますので、具体的なことは主治医の先生とよくご相談になって下さい。

テオドールが「きつい薬」というのはどのような意味合いでお話をされているのでしょうか?
投与量が多いと副作用が起きやすいので、注意して使用する必要がある薬です。
しかし、気管支拡張作用はしっかりしていて、喘息治療の基本的な薬です。
その場の発作止めとして使うことのほか、発作を繰り返しやすく、重症度の高い子については発作の起きていないときでも続けて使います(レギュラー・ユース)。
それによって「発作をおこしにくい状態」を作ります。
服用によって副作用などの問題がおきていないかについては、主治医が診察などの中で確かめているはずです。

喘息の治療については、テオドール以外にも有用な薬がいろいろあります。
テオドールだけでなかなかうまくいかないようでしたら、ほかの薬を併用したり、変更したりしていくかと思います。
この点も主治医の治療方針をよくお聞きになって下さい。

小児の喘息の特徴として、「1年間発作をおこさない」状態を作ることがとても大切です。
発作は季節性があり、あり、春先、梅雨時、秋口は発作の好発シーズンです。
そのシーズンが過ぎて調子が良くても、翌年にまた発作をおこしてしまうこともよくあります。
次の同じシーズンに発作をおこさないことが、治療の一つの目的です。
今年の夏〜秋に発作をおこしていますので、来年の秋が過ぎるまで、注意をしていって下さい。
(その間、必要なら発作止めや抗アレルギー薬を継続して使うこともあるでしょう)

なお、「薬漬け」と表現されていますが、主治医が必要に応じて処方されているわけですから、表現としてはいかがなものでしょうか。
もし不要な薬を使っているとお感じでしたら、主治医の先生と治療方針や薬の使い方について、よくご相談になって下さい。

2002.10.23

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塚田こども医院Q&A2002年10月