風疹ワクチン後も抗体価が低い

28歳主婦です。質問は風疹に関することです。 以前より、抗体が8倍のため、2月に予防接種をしましたが、最近検査したところ、またもや8倍です。抗体が獲得できなかったのか、それとも、もともと抗体があったのか、もしくは獲得はしたが、値は8倍なのか・・・・?いったいどのように解釈したらよいでしょうか? 主治医はもう一回予防接種をうけても、体質の問題だから、かわらないかも・・・と言います。ちなみに岡山県では8倍の方が妊娠されて、その後風疹にかかって、CRSの子供生まれている症例があるようです。(千葉・Hさん)

まず先に検査方法についての確認をしておきたいのですが、風疹抗体はHI法でしょうか?
他の方法(CF法など)では結果の解釈が変わってきますので、ご確認をお願いします。
ここではHI法で行われているという前提でお話をします。

8倍以上は陽性ですが、8倍については「弱陽性」であり、確実に風疹感染を予防できるとは言い難いのでワクチン接種をお願いしています。
その後の検査結果でも同じ8倍ですので、同様の問題がまだ続いています。
再度のワクチン接種によって抗体価の上昇があるかどうかについては分かりませんが、接種を受けることは必要です。

風疹ワクチンの効果は95%以上とされています。
逆に言えば数%はワクチン接種後に十分な抗体が得られません。
その原因は諸種のものが考えられ、単純に「体質のため」とは言えません。
そういった場合には再度の接種をしています。
(確率的には再度の接種後にも抗体が得られないことが起こり得ます)

岡山県での例については、私も承知しております。
次のHPをご覧下さい。
http://idsc.nih.go.jp/iasr/24/277/dj2774.html

(注)CRS=先天性風疹症候群

2003.6.24

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塚田こども医院Q&A2003年6月