テオドール(テオフィリン)の長期使用

娘は昨年10月に気管支喘息と診断され、今年2月にはじめて大きな発作を起こして5日間ほど入院しました。
それ以降、次の3種類の薬を現在にいたるまで毎日朝晩飲み続けています。(中略)今回ご質問させていただきたいのは、「テオドールの長期間の服用について」と「ネブライザーでの長期間の吸入について」です。最近、同じ喘息の子供をもつ友人から、テオドールの服用には抵抗があるという話を聞き、心配になってインターネットで調べていたところ、このホームページに行き当たりました。他のQ&Aも読ませていただきましたが、たしかに服用に不安を感じている方は多いようですし、何ヶ月にも渡ってテオドールの服用を続けている例がないようでしたので、はたして半年以上も飲み続けている我が子について、今更ながら心配になってしまいました。しかも、かかりつけの先生のお話ですと、2年間発作が出なくなるまで継続する必要があるということでした。その上、さらに自宅での吸入までも今後毎日継続する必要があるということなんですが、こちらも長期間に渡る継続に問題はないのでしょうか?(後略)(神奈川・Oさん)

テオドール(テオフィリン製剤)は、気管支拡張作用のある薬で、気管支喘息の発作をよく抑えてくれます。
喘息の程度が軽いようでしたら、発作時のみ使用する方法でかまいません。
しかし、発作の程度が強く、より重症であるときには、服用を続けておくことがとても有効で、有用です。
毎日決まった時間にテオフィリンを服用し、血中濃度を一定に維持する方法があります(RTC=round the clock=療法)。
今でもこの方法を使って、数年間以上治療している子どもたちは大勢います。

一方でテオフィリンの副作用も問題になります。
少量でも興奮しやすいですが、これは個人差があります。
服用量が多すぎると「中毒量」になってしまい、けいれんなど、重篤な副作用が生じる可能性があります。
このため、処方されたテオフィリンの服用を間違えないように気をつけていただくことと、できれば血中濃度を調べて「中毒量」になっていないか見ておくことも大切かと思います。

テオフィリンは喘息にとってはとても大切な薬です。
使用法を間違えたりせず、正しく使用していれば、単に服用が長期間になるからというだけで心配されることはありません。

実際のお薬の使い方は、お子さん毎に違ってきます。
ご心配な点は、主治医の先生によくお聞きになってみて下さい。

2003.9.20

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塚田こども医院Q&A2003年9月