乳児保育と女性の仕事

私が働いているため、6ヶ月になってから(現在7ヶ月)週3回保育園に預けています。人見知りもせず、今のところ楽しく過ごしているようです。それで、出来れば来年の4月から、毎日保育園に預けたいと思っているのですが、私が仕事をしている理由が経済的な必要性からではなく、単に「仕事を続けたい」という気持ちからなので、「私の自分勝手な考えのために、娘にかわいそうなことをしているのかもしれない」、という罪悪感が私の中にあります。私が今仕事をしていることに関して、友達から「赤ちゃんがかわいそう、そういうことをしていると、後でしっぺ返しがくるよ」といわれました。でも、仕事を辞めた場合、私が精神的にダメージを受けて、それが子育てにマイナスに出てしまう気がするのです。今は仕事を続けられていることで、私自身精神的に安定していて、娘が家にいるときは、一緒に楽しく過ごしています。でも、昔から言うように、できれば、やはり3歳くらいまでは、仕事もせず、娘につきっきりで育児をした方がよいのでしょうか?もしくは、つきっきりではないにしろ、保育園に預けるのは、せめて現在のように週3回くらいに留めて置いた方がよろしいのでしょうか? それともうひとつ、「0歳児が保育園に通うと感染症にかかりやすいが、しばらくすると免疫ができて強くなる」とありました。このことは0歳児から保育園に通わせることのメリットなのですか?それとも、ほかの子(保育園に通ってない子)よりも早く感染症にかかるのは赤ちゃんにとっては良くないことなのでしょうか?(愛知・Uさん)

子育てについてはいろんな考えがあることでしょう。
でも、お母さんが社会の中で仕事を続けることを良しとしない考え方は、本物ではないと思います。
子どもを大切に育てることは、とりもなおさず、一人の人間として母親も大切にされなければなりません。
今までの日本の伝統的な子育ては、母親のみの子育ての負担(犠牲)を強いていることに、そろそろ皆が気づいてほしいです。
女性は社会の一員として責任ある仕事を担っていても、出産・育児によって中断せざるをえない状況がまだ続いています。
産休・育児休暇をとったあと元通りに復帰できれず、職に就くとしてもパートのような限定的な仕事のみという場合も少なくありません。

その一方で、子育てを共に担うべき父親は、日本では実際に子育てにあたる時間・量力は著しく少ないです。
夫からも協力・理解が得られず、社会からも隔絶させられている女性は、一人で子育てをせざるをえません(「孤育て」と呼ばれる次第です)。

そんな日本の遅れた状況の中で、子育てをしていくのは、精神的に厳しいです。
単に母親が24時間一緒にいるというだけで、十分な子育て環境ができるとはとても思えません。
むしろ、母親が一人の大人として、社会の中でしっかりと働くことを通して、明るく、前向きに生きている方が、ずっと良好な精神状態ですし、子どもに対して良い接し方ができるものと思います。

私が長男を、産休明けからの保育で育てたのは、もう24年も前になります。
当時は乳児保育は日本の中でほとんどありませんでした。
3組の家族で「わたぼうし共同保育園」を作りましたが、その名の通り、今では全国で乳児が行われるようになりました。
経験も次第に積み重ねられ、より良い乳児保育の実践ができてきています。
そして保育士は保育のプロです。
安して預けて下さい。
乳児保育を後ろめたい気持ちで見ていただく必要はありません。

社会の中で認められる仕事をし、夫に支えられ、そして子どもをしっかりと愛していただくことが、一番良い子育てに繋がっていくと思います。

乳児の段階から預けるとどうしてもいろんな感染症にかかります。
それは致し方ないことだと思います。
そして結果としてはそのたびに免疫ができ、強くなっていくものだと思います。
それを期待して早く集団保育させるわけではありませんが、そうなってしまうものです。

なお、私の長男は生後43日目から乳児保育を受けていますが(当時の産後休暇は6週間のみ)、お友達がおっしゃるような「しっぺ返し」は何もありませんでした。
どうぞご安心下さい。

2003.10.25

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塚田こども医院Q&A2003年10月