食事制限の実際

今11ヶ月になる男の子の母親です。生まれたときから湿疹が出やすく、キンダーベートを塗ると治まり、しばらくほっておくとまた 出てきたりという感じでした。特にかゆがることも無かったのであまり気にしていなかったのですが、先日小児科でアレルギーの検査をしました。血液検査ではミルクが0.41でクラス1という診断結果でした。パッチテストでは卵白が陽性でした。先生からはミルクは控えめにと言われましたが、ミルクが大好きということと保育園に行き始めたばかりで、ミルクをあげないとひどく泣きます。控えめ二というのはどの程度なのでしょう。一年間卵も禁止といわれましたが、特に蕁麻疹が出るわけでも、下痢をするわけでもなく、インフルエンザの予防接種も特に問題がありませんでした。ここのHpのQAを拝見してもあまり神経質にならなくても良いかなとも思ったり、でも治してあげないとかわいそうかなとも思ったりなんだか混乱しています。これからどの程度気をつければ良いでしょうか。(静岡・Yさん)

症状などを直接診ていないので、参考程度のお話をさせていただきます。

生後1歳くらいになると、そうとう消化能力がしっかりしてきます。
強い食事アレルギーの症状がなければ、「完全除去」は必要ないでしょう。
ミルクであれば、牛乳はやめて粉ミルク(フォロー・アップ・ミルクでも良い)にし、さらに1日量を400ml程度にしておけば良いでしょう。
もしこの程度で症状が強いようでしたら、粉ミルクそのものではなく、離乳食の中に十分加熱されている形で乳製品を使用していただければ、栄養の偏りはあまり起きないと思います。
卵についても同様で、生や生に近い物、そして卵を多く使ってある食品は避けておいて下さい。
十分に加熱した卵(15分ほど加熱したゆで卵)の一部を少しずつ料理に使うようにしたら良いと思います。

この程度のことでしたら、離乳食を多少ゆっくり目に進める感じですし、あまり手間もかからないので、家庭だけではなく園でも協力していただけると思います。

消化能力は1歳半くらいでほぼ大人並になるようです。
その頃までに、本人の症状などをみながら少しずつ制限を解除していけば良いと思います。

具体的な食事制限については、病状とのかねあいもありますので、また主治医の先生や栄養士さんにお尋ねになってみて下さい。

2004.1.12

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塚田こども医院Q&A2004年1月