保育園でのりんご病(伝染性紅斑)の対処

保育所で保育士をしています。今年の3月上旬から現在まで保育所でりんご病になる子が後を絶ちません。ちなみに、私自身もりんご病にかかったような気がします…。腕が赤くなり、かゆくなったもので…。 今は、治りましたが…。今年の3月から現在までずっと続いており、最近では“りんご病”で欠席する子が増えています。最近は、お医者さんによって登園の是非が異なるため、りんご病の症状が出た子に受診を進めても受診をしてくださらない保護者もいて、保護者間で不信感がうまれ、それが保育所にも向けられている気がします。このまま、ずっと“りんご病”は流行り続けるものでしょうか?どのようにしたら、なくなるものでしょうか?(Sさん)

りんご病(伝染性紅斑)は、ヒトパルボウイルスB19による感染症です。
人から人への伝染力がありますので、確かに集団発生してしまいます。
またワクチンはありませんので、積極的に予防することはできません。

頬や手足の発赤でりんご病であることに気づきますが、その時はすでにウイルスが体に残っていない時であり、伝染力はありません。
発赤のでる1週間ほど前に伝染力がありますが、この時には小児では無症状ですので、「登園停止」にはできず、他の方の伝染を予防することはできません。
また、症状は発赤が1週間ほど続くこと以外には、発熱などがないのが大半であり、本人の様子がよければ普通生活でかまいません。

そういった意味合いで、積極的な予防法も治療法もなく、登園停止などの対処も不要です。
みんながいずれかかってしまいますが、そのことを防ぐ必要はありませんし、不可能です。

大人がりんご病にかかると、発熱や関節痛などの症状がとても強く、さらに妊娠中であると流産等の危険があります。
子どものうちにりんご病にかかるともうかかることはありませんので、大人になってかからないようにするという意味合いでは、子どものうちにりんご病にかかることは意味のあることです。

りんご病(伝染性紅斑)については、すでにHPで詳しくお話ししていますので、それらも参考にして下さい。
http://www.kodomo-iin.com/HL/HL220.html
http://www.kodomo-iin.com/QA/QAbox2003/QA200309-004.html
http://www.kodomo-iin.com/QA/QAbox/QA200108-013.html
http://www.kodomo-iin.com/QA/QAbox/QA200107-018.html
http://www.kodomo-iin.com/QA/QAbox2003/QA200305-010.html
http://www.kodomo-iin.com/QA/QAbox2003/QA200301-023.html

2004.6.25

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塚田こども医院Q&A2004年6月