点状出血・鼻出血と血液疾患

2歳2ヶ月になる息子についての質問です。先日発熱のため病院を受診したところ、目の周りの点状出血についてお医者さんから聞かれ、大泣きした後にでることがある、と話をしました。そのときの診察の際、泣いてそれがきっかけとなり、鼻血もでました。鼻血については鼻の中に自分で指を入れたり、鼻が詰まったときに綿棒でとろうとして、傷をつけてしまったり、きっかけになってしまったな、と覚えがあることがいくつかあり、傷が治らないうちに泣いたり、また新たな刺激があったりして出血をくりかえしているということをお話しました。ちなみに鼻血は5分程度でとまります。お医者さんは点状出血と鼻血が気になったらしく、血小板の検査をするとのことで採血をしました。そのときにもすごくないて、顔の半分が真っ赤になるほどの点状出血がありました。結果、血小板の値は23万ほどで異常はないとのことでしたが、お医者様が白血病とかいろいろな病名をあげるので不安になりました。以上のような状態でそのようなことは考えられるのでしょうか(Kさん)

子どもは大泣きをしたり、咳き込んだり、むせたりして顔を真っ赤にしていると、目の周囲などに点状出血がおきることはよくあります。
これは、毛細血管が怒張し、その圧力に耐えられず、血管壁が破れて、小さな出血を皮下に起こしているものです。
出血量は少量ですので、数日で消退していきます。
血管の機械的な障害であり、血液の異常とは関係がありません。

鼻出血も子どもでよく見られるものです。
これは鼻の粘膜にある血管が破れて出血するものですが、鼻をいじったりして出ていることが多いようです。
比較的大きな血管ですので、止血までしばらく時間がかかるでしょう。
鼻の前の方(鼻中隔の前方、キーゼルバッハ部位と呼ばれる場所)からの出血が大半ですので、鼻をつまんで数分間、出血部位を圧迫することで止血されるはずです。
しかし、止血されてもそれは破れた血管を、固まった血液(凝血塊=かさぶた)が栓をしている形であり、それが取れると再度同じ場所から出血をすることもあります。
血管壁が元に戻るのは数日から1週間ほどかかるでしょうから、その間は「仮止め」の状態です。
お子さんで繰り返し鼻出血を起こしやすいのは、このような理由です。

もし血液の病気があれば、かさぶたができないわけですので、適切な圧迫をしていてもなかなか止血できません。
また全身の病気ですから、体のあちこちに大きな皮下出血斑や関節内出血、筋肉内出血を起こしているはずです。
ちょっとして切り傷などでもなかなか止血できず困った経験もあることでしょう。

お子さんについては、すでに血液の検査もしてもらっていて問題がないことが確認されています。
またメールを読む限り、血液の病気を心配する必要はないものと思います。

2007.3.18

目次のページへ

ホームページのトップへ

塚田こども医院Q&A2007年