かぼちゃで皮膚が黄色に

最近、子どもがかぼちゃが大好きで、毎日のようにかぼちゃを食べています。そのためなのか手足の皮膚の色が黄色くなったように感じられます。このまま大量にかぼちゃを食べていると健康上にも問題があるのでしょうか? また、皮膚の色をもとのように戻すためにはかぼちゃを食べないという方法しかないのでしょうか?(Kさん)

お子さんの年齢が不明ですが、かぼちゃそのものが害になることはありません。
ニンジンや柑橘類などの同じように、かぼちゃにはカロチンという黄色い色素がたくさん含まれています。
カロチンは体内に吸収されたあと、肝臓でビタミンAに変化します。
この代謝のスピードはゆっくりであり、必要以上に摂取したカロチンは皮膚に沈着します。
これが皮膚が黄色くなっている理由だと思います。

よく皮膚が黄色いと「黄疸」と間違えられやすいです。
黄疸は肝臓に働きが衰えているか、血液中の赤血球が急激かつ大量に崩壊してしまったときに現れます。
黄疸は皮膚より先に目の結膜(白目)が黄色くなるのが特徴です。
(カロチンの沈着では、白目は黄色くなりません)

皮膚が黄色くなるくらいにカロチンを過剰に摂取しても、とりあえず健康上の問題はありません。
ただし、一部の食物を多量にとっているのだとしたら、食事全体のバランスが整っているかどうか、心配はあります。

カロチンはいずれまた利用されますので、しばらくカボチャなどのカロチンを多く含む食品を少なくすることで、いずれ皮膚の色は元に戻っていくものと思います。
それ以外の方法で、カロチンを取り除くことはできません。

なお、皮膚が黄色いという場合には、やはり黄疸が心配です。
かかりつけの小児科の先生に、一度診てもらうようお勧めいたします。

2007.5.27

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塚田こども医院Q&A2007年