塚田こども医院

日誌(更新記録)1999.11

1999.11.29

インフルエンザ・ワクチンの話はまだ続きます

今日も一日、インフルエンザ・ワクチン接種の話で明け暮れました。すでにワクチンの在庫が予約者で一杯になり、大人の方から1回分を分けていただく事態になっています。それでも多くの方にご理解をいただき、今日は新たに60名強の子どもたちに接種できることになりました。「待機中」の子どもたちはまだ大勢いますので、なんとかしてみんなに接種してあげたいと思っていますが、それがいつまでできるやら。最後まであきらめずにやってみるつもりです。なんといっても、可愛い子どもたちのためですから。

今日の朝日新聞「論壇」に小児科医の毛利氏が、「インフルエンザ・ワクチンの効果ははっきりしない、副作用が心配だ、これ以上接種をするべきではない・・」といった趣旨の投稿をされています。氏は以前から予防接種そのものに反対されていますので、いつもと同じ主張だな、と思いましたが、初めて読まれた方はびっくりするかもしれませんね。いろんな意見が出ること自体はいいわけで、その中でよりよいものが作り出されていくはずです。

議論は大いに結構。--でも、実際に多くの子どもたちがインフルエンザによる脳炎・脳症になり、死亡したり重い後遺症になったりしています。その現実も、やはり見て欲しい。反対意見を封じ込めるつもりはありませんが、でもそれに振り回されているだけで、結局手をこまねいているうちに、またインフルエンザの流行シーズンに突入しつつあります。子どもたちの健康と命を守るために緊急に何が必要か・・ことは一刻を争うことで、まさに「危機管理」のお粗末な日本ならではの有様だと感じています。

そんな思いを同じ朝日新聞に投稿しています。明日(11/30)の「声」欄に掲載されるということですので、ご覧になって下さい。毛利氏のパワーには最初からまけていますが、でも「子どもを病気から守る最前線」にいる一小児科医の「うめき」は感じてもらえるのではないかと思います。

(追記)夜遅くになり、朝日新聞の編集部の方から電話があり、「毛利氏の後に、異なる意見が載るのはまずい」ということで、明日は掲載されないことになりました。やはりマスコミに人気のある毛利氏のパワーにけちらかされたようです。異なる意見が載ることの方が、社会の公器として重要なのではないか、と思うのですが、いかがでしょう。

近未来の診療風景

昨日、パソコンに詳しいあるお父さんからメールをいただきました。お子さんに発疹がでたということです。デジカメで撮られたお子さんの写真が添付してあり、それを見るとみずぼうそうでした。言葉では「赤いブツブツで、柔らかくて、水膨れのできているものもあるし、最初はオチンチンの回りから始まって、今は胸・お腹・背中にどんどん増えていている・・」などといった、伝えにくい情報も、一枚の写真でパッと伝えられる。--これはすごい。こんなこともできるんだな、と改めて感心しました。

近い将来、具合の悪い子をわざわざ混んでいる小児科医のところへつれて行かなくても、写真や情報を送るだけで診察が済んでしまう。医者もパソコンの画面だけ見て診断したり、指示したりすれば足りてしまう--そんな社会がすぐそこまで来ているような予感がしました。(これはちょっとオーバーですね。全てがそんな風になるはずはありません。やっぱり、人間と人間との直接のコミュニケーションが基本です。それに、一緒にこられるお母さん方にもお会いしたいし・・おっと、これは内緒にしておいて下さい。)


1999.11.27

先生方へ講義

今日の午後は、学校の先生方への講義をしてきました。県内の62年次の教員の方々で、「無二の会」というしゃれた名前の会でした。

少子化社会、危機管理としてのインフルエンザとワクチン接種を中心にお話ししました。情報の質の問題では、あるニューキャスターの発言「インターネットのホームページは便所の落書き」を引用しました(私のHPは、せいぜい洗面所の落書きぐらいならいいのですが。結構受けていました)。絵本「葉っぱのフレディ」、大江健三郎氏の講演内容も紹介し、「心にしみいる言葉=情報」の大切さもお話ししました。

いつものことで、話し始めると時間配分を忘れてしまい、しゃべりすぎて時間が押せ押せになってしまいます。結論的な話は不十分だったので、参加された方には申し訳ありませんでした。(ナニナニ、もうあれ以上、長い話は結構・・だって? まあそう言わないで。)お粗末様でした。(12月1日には、近くの小学校のPTAでお話しすることになっています。今度はうまく話さないと、校長先生に怒られそうなので、心配です・・)


1999.11.26

インフルエンザ・ワクチンの不足/大人の方の1回分を子どもに回してもらっています

昨日からインフルエンザ・ワクチン接種の希望者を、とりあえずはお断りする事態になっています。それでも希望者はさらに増え続けるので、何とかならないかと一晩考え、大人の方の1回分を、子どもたちの接種に回していただくことにしました。

アメリカでは9歳以上は1回法、9歳未満は2回法で行っています。これは、ある程度の年齢になると、自然のインフルエンザにかかったことがあるために、もともとの免疫があり、ワクチンを1回接種するだけで相当な免疫ができるから、という考えに基づいています。

ほかの医療機関でも「大人は1回」で行っているところがあります。私もずいぶん悩んだのですが、大人の方に1回分のワクチンを子どもたちに回していただくと、もう少し多くの子どもたちに接種できることになります。一度お約束したのに申し訳ないと思いますが、実状をお話しして、ご理解をえるよう努力しています。

こんな「ワクチン狂騒劇」は、今年限りにしてほしいと願うばかりです。

今夜は講義の資料作り

明日は県内の学校の先生方の集まりで、子どもの健康や病気についての講義をすることになっています。例のよって、前夜の資料作りが待っています。テストの前日はいつも徹夜に近い状態でした。何歳になっても、この習性はかわりません。(うちに受験勉強中の子どもがいますが、同じような様子で、しかることができません。)


1999.11.25

インフルエンザ・ワクチンの不足/予約受付を終了しました

インフルエンザ・ワクチンは、昨シーズンの2倍近くのワクチンを確保してあったのですが、希望者が多く、予約の受付を11月24日をもって終了しました。最終的にワクチンに若干の余裕がでる可能性があるので、新規の希望の方は「待機名簿」に登録し、予約いただいている方の接種が終わったあと、余裕があれば接種を行うということにさせていただきました。

これまで希望される方への接種をお断りしたことはありません。発注しても納品が間に合わないときなど、相当の苦労はしましたが、それでも希望には添うことができました。それが今回は、接種の開始から1か月もたたないうちに「予約打ち切り」という事態になり、本当に申し訳ないと思っています。

ただ、一開業医としては、かなり無理をしてインフルエンザの予防接種をしているので、仮にワクチンがこれ以上確保できても、通常の診療をしながらの接種は、やはり限界なのかもしれません。来シーズンがどうなるか、今からもう心配です。

もっとも重要なことは、国が国民の命と健康と守るために、きちんとした施策を講じるべきだ、ということです。現在のインフルエンザ予防策では、ワクチンの接種に関しては1円も使っていないわけで、これでは厚生省のあり方が問われなければなりません。

最近、小児科医の仲間のメールリンクで私が発言したものを紹介します。

お母さんやお父さん方の声がまとまると、厚生省も動き出すかもしれない、と感じています。「うちの子を、厚生省が言うように脳炎・脳症から守ろうとワクチン接種を申し込んだが、かかりつけの小児科医には、もうワクチンがないと言って断わられた。けしからんことだ。流行がそこまで迫ってきている。この子をどうすればいいんだ? みすみすインフルエンザになり、脳炎・脳症になるかもしれないのに指をくわえてみているというのか? おい、厚生省! 国民の命を守るお役所だろ! 何とかしろ!!」などと、威勢のいい啖呵をきって、厚生大臣の部屋に乗り込み、それを多くのカメラが日本中に流す・・・などということが起きないかな。そんな出来事でもない限り、厚生省や政治家は、簡単には動かないように思っています。

多くの医療機関でワクチンが不足し、接種をお断りする事態になってきています。お母さん方の不満が、第一には医療機関に向けられ、また私たちも「申し訳ない」気持ちでいる訳ですが、その状態のまま止まってしまっては、進歩がありません。その不満の気持ち、私たちのやるせない気持ちを、医療政策(あるいは危機管理)の問題に向かっていってほしいと思っています。私ももう数日すると、「ワクチンがこれ以上ありません」とお断りしなければなりませんが、その時には、親御さんたちに心配をかけている日本のワクチン行政のあり方にも触れて、理解を求めたいと思います。そして、先の元気のいい親御さんの現れるのを待ち望んでいます。


1999.11.24

慌ただしい一日

今日は飛び石連休あけ。水曜日なので、午前のみの診療となり、やっぱり慌ただしい外来になりました。ただでも休みの次の日は忙しいのに、インフルエンザ・ワクチンの接種がそれに輪をかけています。当院も、そろそろ予約をいただいている方だけで、ワクチンが底をつくになりそうです。そうなると、残念ながらお断りするか、「キャンセル待ち」ということにさせてもらうことになります。

午後は、上越市の乳児健診に行って来ました。その後、「薬事ニュース」の方が東京から取材にこられました。新年号で、「医薬分業」を問い直す特集を企画中なのだそうです。主に薬局さん向けに出しておられるニュースだそうですが、こうご期待。

医院の仕掛け/全館換気

先日、当院にお見えになったお客さんからメールをいただきました。

医院内に病院特有の匂いが全くしませんでした。いたるところが子供の目線で病気でもないのに行きたくなる雰囲気、医院というより夢のある高級託児所のようです。院長と事務長の目指す医療が伝わってきます。

なんとうれしい言葉でしょう。私からの返事のメールです。

これは、仕掛けがあります。全館換気をしているからです。医院の建築は高気密高断熱のツーバイフォーです。 高気密ということは、空気の出入りがないということなので、換気は必ず必要になります。 建設当時(1989−99)は、日本では生産されていなかったので、スウェーデン 製の換気システムを輸入しました。24時間、365日運転を続けています。1時間に5回程度空気が入れ替わるように設定してありますが、これは、以前のすきま風の多い日本住宅での自然換気と同じ回数です。ということで、「病院らしいにおい」のしない室内環境になっています。におわない、ということは、ある意味で当たり前なので、私のほうから話をすると「確かに臭わないね」と実感してくれます。さすが、気がついてくれましたね。

ということで、手前味噌になりましたが、医院の中の空気はいつも新鮮です。(先生もいつも生き生きと新鮮です!・・と言えればいいのですが・・)


1999.11.22

インフルエンザ・ワクチンの不足(続)

当院では、ワクチンを多めに発注し確保していましたが、それでももう数日で新規の予約受付をストップすることになりそうです。

本日、ワクチンの予約数と在庫を調査しました。あと200人程度の余裕しかありません。現在の予約受付状況からは、数日でこれも一杯になることでしょう。昨シーズンまでは、「依頼があれば断らない」を原則にやってきましたし、今シーズンも多めにワクチンを発注していましたが、とうとうギブアップです。もちろん、ワクチンの供給が十分でも、これ以上は通常の診療を大幅に犠牲にでもしない限り、不可能ですが・・。

この国の危機管理の甘さには、ほとほと困ります。国をあげて「脳天気」であると、新型インフルエンザが流行ったとき、先進国では日本だけが甚大な被害をうける、などということが容易に想像されてしまいます。

昨日、朝日新聞にこんな趣旨の投稿をしました。採用されるかどうかは分かりませんが、もし見かけたらお読みになって下さい。


1999.11.20

インフルエンザ・ワクチンの不足

インフルエンザが、乳幼児にとっては脳炎・脳症といった重い合併症を起こすことがあること、高齢の方にとっては「命の最後のともしびを吹き消す」こともある病気であることなどが広く理解されるにつれ、ワクチンによる予防がさらに重要性を増しています。そのため、昨年の2倍以上生産したはずにワクチンの供給が、うまく行かなくなり、あちこちから「ワクチン不足」の声が聞かれるようになりました。当院では、昨年実績から考えて、余裕をもって発注してあったので、今のところご要望にはお応えできていますが、でも、明らかに昨シーズンより急速なペースで接種が進んでいます。

ある小児科のメールリンクでも、同様の声が強かったので、私の個人的な意見も含めてメールを送りました。少し医学的なことなどで分かりづらいかもしれませんが、よろしかったらお読み下さい。

当院ではまだ余裕がありますが、すでに1回目の接種を済ませている方への2回分と、ここ数日間に急に増えた予約で、そろそろ一杯になるかもしれません。お約束したのに接種できない事態は避けたいので、22日(月)に職員にきちんと集計と見通しを出させることにしています。おそらく、早い時期に受付をお断りすることになろうかと思います。

例年、インフルエンザ・ワクチンの供給が不安定で、特に昨シーズンは年末年始頃、確保に困難な状況でしたので、今シーズンは、あらかじめ予定数量をシーズン当初に購入することにしました。予定数量は、昨年実績の2倍を考えました。これからどうなるか分かりませんが、もしかしたら2倍以上の希望がありそうな感じです。その意味で、これでもまだ見通しが甘かったように感じています。

「一部の卸や医療機関の抱え込みがあるのでは」という厚生省筋のコメントが一部のマスコミで流れていますが、どうなんでしょうか。現時点での当院の保冷庫には、確かにワクチンがありますので、すでに底をついている医療機関からは、「抱え込み」ととらえかねないかもしれません。でも、先にお話ししましたように、これまでの実績にプラスアルファーをして発注しているので、私としては「科学的に見通し」にたった確保だと考えています。いかがでしょうか。

朝日新聞(11月26日)菅谷先生の「1歳未満児では脳炎はほとんどいないので、接種の必要はない。」とのコメントには、私も困っています。1999.1-3月の厚生省の調査でも、0歳児の脳炎・脳症患者は決して少なくありません。

「医事新報」11.20号(p.26)に調査の概要がありますが、最大は1歳(約50人)、あとは3歳、2歳、4歳、0歳の順で、0歳児は17人ほど出ています。0歳児への接種は不要だとするのは、いかがなものでしょう。私自身は、上にきょうだいがいたり、保育園に通っている場合など、感染を受ける頻度が高そうな場合は、むしろ積極的に受けた方がいいよ、とお話ししています。

どなたかの発言にありましたが、インフルエンザ・ワクチンは、もう任意接種で行うべきではありませんね。

一つは、「任意」という、受ける方と医療機関の善意に頼って行うべきではないと言うこと。ワクチンを受けた方がいいという政府・行政側が、ワクチンの国家検定の業務以外で、積極的な関与を全くしていないのですから、おかしな話です。費用は、公費か保険でまかなわれるべきです。

ワクチンの供給も「自由経済」に任せるから、きちんとした供給がなされません。また、「個別接種」でできる能力を、遙かに超えていると思います。当院でも、「依頼がある限りは断らない」を原則に考えてきましたが、もう限界です。一般診療にも差し支えてきています。2、3か月の短期間に、全国で数百万人の接種を行う(本当の感染症対策としては、まだ一桁少ないのではないかと思いますが)にしては、あまりに貧弱な態勢ではないですか。

県の担当課、保健所、市役所・・行政のどの部署で、私たちのやっているインフルエンザ・ワクチンの供給の様子を把握していますか?住民の問い合わせがあったときに、的確にお答えできますか?(建前は任意接種であり、医療機関の「自由診療」についての情報を、行政が把握する必要も、住民に提供する必要もない・・というお役人的発想が大多数でしょう。)

インフルエンザ対策は、国家の危機管理の重要な課題です。その観点から、法律の整備、接種体制の確立、ワクチンの十分な供給等をきちんとしなければならないと思います。「危機管理」のうまくできない日本・・問題先送りの得意な日本ですから、まだまだ先が見えてきませんが。

この間のインフルエンザ・ワクチン騒動で感じたことを書きました。どうぞ、ご意見をお聞かせ下さい。


1999.11.19

新しいリンク/サンタクロースの手紙

「国際機関 日本サンタピア委員会」からメールをいただき、お互いにリンクをしていただけないかというお話がありました。「本物のサンタさんからの手紙」のもらえるところで、こちらこそ喜んで、とお返事を差し上げました。(とりあえず、左のフレームの中にいれましたが、いずれちゃんとした「リンク集」をつくります。)

そのHPの中を見ていたら、なつかしいものに出会いました。ある新聞記者が子どもから「本当にサンタクロースはいるの?」と聞かれて、「はい、ヴァージニア・・」という書き出しで始まる社説を書きました。それが可愛い絵本になっていて、私の子どもたちに何度も読んで聞かせたことを、思い起こしました。

子どもへ本の読み聞かせをしていたころ、いっしょに童話や子ども向けの本を楽しんでいました。子どもが大きくなり、そんな本とも遠ざかっていました。仕事におわれてトゲトゲ、ギスギス、イライラしてばかりです。そんな優しさや、本当の勇気(乱暴ではなく)がいっぱいの本が、懐かしくなりました。

家に帰ったら、あの本を探してみます。きっと、本棚の片隅で、少しほこりをかぶっていることでしょう。 


1999.11.18

新しいページ/薬の情報箱(注射薬)

当院で採用している薬剤の全てについて、詳しくお知らせしています。これまで「内服編」「外用編」ができていましたが、「注射編」(緊急のものを除く)も完成し、本日アップロードしました。これで3部作の完成です。

昔の日本の医療は、「医者の言うことに黙って従う」ことが患者の美徳(?)とされ、医師のほうから薬についてはおろか、診断名や病気の中身についても教えないのが当たり前かのようでした。「情報開示」「説明責任」が求められる今の社会で、いまだ医療の世界だけはその「後進性」を引きずっています。少しずつは良くなってきていますが、一般の方からは、まだまだという印象をお持ちのことと思います。

当院は薬剤についても、いろいろな工夫をしながら、分かりやすい情報の提供につとめています。「薬の情報箱」もその一つです。ご意見などございましたら、お寄せ下さい。


1999.11.17

職員の研修会/「きめては心」

今日の午後は休診を利用して、院内の職員全員で「職場のマナー」についての研修会を行いました。講師の先生は東京からお越しいただき、3時間半ほど話していただきました。

小児科には、子どもたちと一緒にそのお兄ちゃんやお姉ちゃん、親御さん、おじいちゃんやおばあちゃんなど、全ての年齢の方が来られるわけで、職員の応対はとても大変です。具合の悪い子どもたち(そして、その子どもたちを見ている大人たち)に、元気をもって帰ってもらおう、笑顔で迎えて、笑顔でお送りしよう、などと、とても大切な話をお聞きしました。

締めくくりの言葉:「きめては心」
き・・気配り、め・・目配り、て・・手配り
そして、もっとも大切なのは「心」

医療とは、「手当」・・つまり病の患者に手をさしのべ、手を当ててることから始まる、という私たちにとって一番大切なことを、改めて教えていただきました。

さあ、明日からまた、笑顔で優しく、患者さんたちに接したいと思います。


1999.11.15

S先生へのメール/診療方針

(私の恩師であるS先生が最近開業されましたが、特に夕方からの遅い時間帯の診療をどうするか、困っておられる様子で、「開業医先輩」の私から、少しアドバイスをしました。あるメールリンクの中での話です。)

以前先生からの「時間外患者さん」についてのメールがありましたが、その時、私もメールしようと思いながら、忙しさと、ちょっとやりとりに入れなかっために、機を逃してしまいました。

ほかの先生からのメールでは、たしかほとんどの意見は、「開業医は時間外は診なくていい」「時間ぎりぎりに来ても点滴はしなくてもいい」というような内容だったように思います。きっと先生は、そんなことは分かっているけれど、でも患者さんがそこにいれば、そう簡単に割り切れない、というお気持ちだと思います。私も、そうです。

新規開業(もう9年半経ちますが)当初、やはり時間外も出来るだけ診てあげよう、と考え、自宅を医院の2階にしていたこともあり、それが可能でした。数年経つと、だんだん患者数も多くなり、時間外はできるだけ避けるようになってきました。

でも、今でも、「何時で全部打ち切り」というような割り切り方は、出来ていません。疲れていたりすると、もうこれぐらいで勘弁してよ、という気持ちになりますが、冷静なときには、やっぱりちゃんと診てあげなくちゃ、という気持ちになります。結局、いつの時もその間で揺れ動いている、ということのようです。

新潟市内の先生方は、夜間に依頼できるセンターや病院があるという条件もあるのでしょう。割り切っちゃってますね。でも、おそらく先生の開業している土地柄、そして先生の診療へのお考えからして、「そんなに簡単に割り切れない」ということだと思います。

私は、それでいいように思っています。無理を続けちゃ、いけないのでしょうが、患者さんを切り捨ててしまうような気持ちになるのもまた、良くないことだと思います。その意味で、先生のお気持ち通り、患者さんに真っ正面から向き合っていかれればいいのだと思います。私のような後輩が言うことではないと思いますが、先生の今のスタイルそのままでいいのではないでしょうか。

私の場合の「揺れ動き」は、患者さんと向かい合う中で起きてくるだけではなく、病院の先生方との関係で起きていることが少なくありませんでした。勤務医の先生より長い時間(6時過ぎまで)、土曜日も休むことなく(第2は例外)、がんばっているのになあ・・という気持ちでした。

ある薬剤師が、「病院の薬剤師の間では、塚田こども医院で昼間だけ診て、夜具合の悪くなった子どもで病院は大変だと言っていますよ」と、わざわざ私に言いに来ました。これもずいぶん、がっくりした出来事です。

もちろん患者さん、親御さんとの間のトラブルもあります。そんな中で、「俺の診療方針はこうだ!」と言いけれれば、すかっとした気持ちになるのでしょうが。残念ながら、そうできない性格のようで。

なんだか、私自身の愚痴を書き散らかしているようで、申し訳ありません。私としては、先生がいろいろと逡巡されながら診療されているのだと思いますが、そのこと自体が、患者さんのためになることだと思っています。

少し冬の風邪が多くなってきたようです。これからが「小児科の季節」。お体には十分気をつけて、子どもたちのために診療を続けて下さい。

では、お休みなさい。


1999.11.14

休日診療所

今日は日曜日ですが、上越休日診療所の勤務で半日すごしました。まだあまり風邪などがなやっていないためか、わりとのんびりした外来でした。せっかく「さあやるぞ!」とお休みモードからお仕事モードに切り替えたのだから、もうちょっと仕事がしたかったな。・・もっとも、休日診療所が込み合うのを、喜んでいいわけではないので、これでいいんだと思っていますが。


1999.11.12

質問に答えて/注射のこつ

(読者のNTさんからのメールです)
「今日のあまりにすばやい注射に家の子どもたちは、大変感心しておりました。ご飯のときも父親に、『あっという間に終わったんだよ。』『ねー。』とうれしそうでした。」

(私からの返事)
「お褒めにあずかって恐縮です。速いだけが取り柄といわれています・・
実はちょっとした技術がありまして、十分皮膚をつっぱっておいて、サッと針を刺すのがこつです。これ、学生時代に、鍼灸の先生から教わりました。(確かに、鍼灸の針は痛くないのです。いまでも、不思議です。)」

これに続いて、インフルエンザ・ワクチンそのものへのご質問がありました。それに対する答えも含めて、「インフルエンザ・ワクチンのページ」に掲載しましたので、ご覧下さい。

危機管理としてのインフルエンザの予防接種

医者はインフルエンザ・ワクチンを受けているのか、という質問も以前にありました。私はちゃんと受けています(当院の職員も全員受けています)。やっぱりイヤなものですね、注射は・・ そういう問題ではないですね。

私たちにとっては、とても重要な危機管理対策なのです。インフルエンザが流行したとき、おそらく真っ先に医療機関にウイルスが持ち込まれるでしょう、何しろ、患者さんがやってくるのですから。そのあと、私たちが真っ先にかかって、真っ先に寝込んでいたら、大変な事態になってきます。医療という極めて公共性の高い業務を、きちんと遂行しなければ、社会は混乱に落ちいてしまいます。そのため、私たち医療従事者はあらかじめワクチンを受けておかなければならないのです。

もしものことですが、全く新しいインフルエンザが出現し、それに対するワクチンが作られたら、(最初は少量しかないはずなので)医療関係者が最優先で受けることになっています。(ズルイ!といわれそう・・) それほど、公共性の高い仕事なのだということを、ご理解下さい。

自慢にはなりませんが、私が病気で休んだのは、ひどい扁桃炎(自分の唾液も飲み込めなくなった)での4日間だけです。あれは医者になって3年目の話なので、それ以来、15年以上、病気や怪我で休んだことはありません。決して丈夫な人間ではないですし、いっぱい不摂生をしているのに、不思議ですね。その分、あとでどかんと大きなものが襲ってくるかもしれませんが。


1999.11.11

新しいページ/薬の情報箱-外用編

当院で採用している医薬品について、詳しい情報を提供している「薬の情報箱」は、これまで「内服編」だけでしたが、新たに「外用編」も作成しました。またご参考にして下さい。(これで残るは「注射編」だけになりました。さあー、「世紀の三部作」の完成はいつになるでしょうか。)

今日は和暦(平成)では「1」が6つ並ぶ、たいへん由緒正しく、おめでたい日(どこが?)。みんな、おうちでお祝いをしましょう・・?


1999.11.10

質問に答えて/インフルエンザ・ワクチン

「はじめまして。
ホームページを時々見させていただいています。
仕事柄、先生の講演を聞かせていただくこともあります。(一応、養護教諭などをしております。)
子供の病気など、知りたい情報がいつでも見ることができ、大変ありがたいです。先生のお人柄なのでしょうが、あたりのやわらかい文章も読みやすいし。
そこで、質問なのですが、上越地区のお医者さまで(科目に関係なく)このような情報をながしてくださる先生は、他にもいらっしゃるのでしょうか?もし、ご存知でしたら、教えていただきたいのですが・・・
それともうひとつ、インフルエンザのことですが、小学生位でも予防接種はしておいたほうがよいのでしょうか。個人接種だと費用はどれ位かかるのでしょうか?
先生もお忙しいことと存じますが、お返事いただければ、幸いです。」
(MMさんより)

<私からの返事>

「メールいただきました。
HPが多少なりともお役に立てているようで、うれしいです。

労災病院小児科の長沼先生が、個人でHPを作っておられます。
http://www.kensin.or.jp/~aaa/
私よりずっと先輩格です。

脳炎・脳症の発症は、1〜3歳がもっとも多いのですが、10歳ぐらいでも報告はあります。
重い合併症を起こさないまでも、やはり、インフルエンザの症状は高熱が数日続くわけで、ワクチン接種を受けておいて、かからなくてすむか、軽くすむようにしておいた方がいいと思います。
インフルエンザ・ワクチンのことは、今日HPのページを書き足しておきましたので、またご覧ください。
一人1回2,600円で行っています(自費診療です)。」

ということで、何かご質問や、このHPへのご注文などありましたら、どーぞメールを入れてください。(勝手にこのページで使わせてもらうかもしれませんが・・)

いずれ、読者の方々と交流できるような掲示板的なものも作りたいと考えていますが、まだ知恵がありません。こうご期待! ということにしておいて下さい。

ページの手直し

いくつかのページを新しくしました。特にインフルエンザ・ワクチンについては、最新の知識を仕入れてきましたので、ご覧下さい(左のフレームの下の方に「インフルエンザ・ワクチン接種中です」からどうぞ)。

また、当院のイメージ・ソングは、そのページを開くと鳴り出すように、MIDIファイルを移動しました。(HPを開くたびにあの音楽が流れるのは、煩わしいという、声なき声に配慮しました。)

あと、いくつ手直しをしましたが、作業している自分も忘れたので、気にしないで下さい。


1999.11.9

アクセス1,000件突破!

このHPへのアクセス件数が、1,000件を突破しました。今年8月末の開設ですので、約2か月半で達成しました。(だからどうなんだと言われれば・・・・)

この記念すべき1,000件目にアクセスした方から、お祝いのメールも届きました。私の方から早速、豪華プレゼントを・・と言いたいところですが、とりあえずお礼のメールを出しただけで済ませています。すみません。

もっとも、この1,000件の意味合いはいかに? 同じ方が何回もアクセスしてくれることもあるでしょうし、ちょっと表紙のページだけみて、面白そうではないのでやめてしまった方もおられるかもしれません。それより何より、私自身がアクセスしている回数が、結構ありそうです(上げ底?)。その意味では、「アクセスの回数が1,000回になった」以上の意味も、それ以下の意味もないのかもしれません。

とはいっても、何だかうれしいもの。とくに最近はカウンターの進むのが早いような感じです。これからも、いろいろと工夫しながら、多くの方に読んでいただけるHPを目指したいと思います。(以上、決意表明でした。)


1999.11.8

インフルエンザ・ワクチン(続)

一昨日、新潟市で川崎市立病院副院長=武内先生の特別講演を聞いてきました。さすが、子どものインフルエンザ診療やワクチンについての第一人者。説得力あるデータとお話で、なるほどなるほどと頷きながら、しっかり勉強してきました。

やはり、子どもたちの脳炎・脳症を予防するワクチンとして、大いに接種されるべきです。残念ながら、日本で公的なものとして認められるまでのは、まだ時間がかかりそうです。それまで、任意接種ではありますが、逆に法で「強制」されているのではないからこそ、私たち小児科医がその必要性をきちんとお話ししながら、丁寧に接種を続けていこうと考えていましたが、その感をさらに強くして帰ってきました。

今日は職員にもインフルエンザ・ワクチンの接種をしました。体調の優れない人をのぞいて、全員です。もちろん、私も受けました。ちょっと痛かったけれど、これで冬を乗り切れると思います。

医療関係者は、諸外国の「インフルエンザ流行時の危機管理マニュアル」では、ワクチン接種を最優先で受ける部類になっています。医者や看護婦だけ、ズルイ? そうではないのです。大流行したときも、医者はちゃんと働け、ということなのです。ちなみに、次は公的な仕事(特に治安維持)をしている人たちです。警察、消防隊、救急隊など。そしてこの中に、葬儀社の方々も必ず含まれています。日本でははっきり書かないところなのですが、外国のマニュアルはしっかりしています。そして、それほどに死亡者が爆発的に多く出ると予測しているのです。ちょっと、マジで考えるきっかけになりますよね。


1999.11.6

インフルエンザ・ワクチン

今月から、インフルエンザ・ワクチンの接種を本格的に開始しました。今週だけで、すでに百数十人に注射しました。

インフルエンザが、ただの風邪ではなく、子どもたちにとっては脳炎・脳症といった重い合併症を引き起こす感染症であること、高齢の方にとっても「命の最後の灯火を吹き消す」感染症であることなどを考えると、ぜひワクチン接種を受けて、インフルエンザにかからないように、あるいはかかっても軽くすむようにしておいてほしいと願っています。また、例年1〜3月に流行しますので、できれば年内に受けておくと安心です。

このシーズンは、ワクチンの供給が間に合っていないようです。ワクチン接種の必要性をみなさん(医者も含めて!)少しずつ分かってきたので、受けたいという方がずいぶん多くなってきたように思います。そこに、数社のワクチンが、最終的な国家検定に合格しないために出荷できない状態が追い打ちをかけているようです。例年は、年末ぐらいから「ワクチン争奪戦」がおきるのですが、今年はすでに始まっているようです。

当院では、昨シーズンより大幅に希望者が増えるという見込みで、あらかじめ昨シーズン実績の倍程度を確保していますので、まずは大丈夫かと思っています。それでも希望の方は、早めにお願いしますね。

今日の夕方、新潟市である研究会があり、そこで川崎市立病院副院長=武内先生の「冬のかぜ-インフルエンザを中心に-」という特別講演があります。先生は、以前よりワクチンの必要性を強調されていた方で、私も先生の作られている患者さん向けのパンフレットを参考にしたことがあります。今回は、きちんとしたお話が聞けるものと思って、楽しみに出かけてきます。(またお話の内容などもご報告いたします。)


1999.11.5

さだまさしコンサート

きのう、上越でさだまさしコンサートがあり、行って来ました。チケットをよく見ず、いつものコンサートのように6時30分開演かと思っていたら、何と6時0分スタート。いつもより早めについたと思っていたら、会場の入り口がずいぶん静かなので、アレ? さだまさしの人気もこんなものか、などと思いつつ、入り口の脇の売店でパンと缶コーヒーを買って、ゆっくり食べてから中に入ったら、またもやアレ? もう始まっているではないですか。 

こんな早く始まるコンサートなんて、お目にかかったことはない、仕事を終わらしてくるには、むしろ7時ぐらいからにして欲しいのに、などと、一人ブツブツ言ってました。でも、最後あたりになると、なぜあんなに早く始まるのか、理解できました。

彼は、ほんとによくしゃべります。3時間のコンサートの半分ほどはトーク。歌の間にトークがあるのではなく、トークの間に歌がある、といった感じ。それも、普通はある休憩がない! どこでトイレに行けばいいの? 彼にとっては、休む暇があれば(変な表現)誰でもいいからつかまえて話をしたいのでしょう。「フォークソング界のあかしやサンマ」みたいだと一人でほくそ笑んでいました。まさか「・・の上佑」ではないでしょうね。

でも、いい話がいっぱい聞けました。大半はもう忘れてしまったけれど、彼が熱き思いを込めて、人々に訴えたいものが、しっかり伝わってきました。CDを買ったら、「強い夢は、必ず叶う!」と書かれた色紙がついていました。いつまでも少年のように、いろんなことに好奇心をもち、そして、実現しないかもしれない夢を持ち続けること--かれに、これから叶えたい夢は何ですか? と聞いてみたくなりました。


1999.11.2

また私のiMacが・・

iMacのキーボードが新しくなったとお話ししたばかりですが、またまた不調に陥り、ここ4日ほど、脳死状態(でも復活したので、仮死状態?)。きっかけは、ノートン先生の「誤診」から。やらなくてもよかった診察を受け、いくつかのファイルを言われるままに「治療」してしまったのです。どうもこの時、大切なファイルを壊してしまったようです。

その後、ノートンで修復を試みましたが、今日になってやっと復活しました。最後はTA(ターミナルアダプター)の設定がうまくいかず、NTTの方の手を煩わせてしまいました。(これは、私がUSBに関するファイルを入れていなかったための単純な間違いでした。)地獄で仏にあったような気持ちでした(ちょっとオーバーかな?)。

おかげで、このHPの更新もお預け、メールもたまりっぱなしで、パソコンが動かないと私の仕事はお手上げになることがよく分かりました。

もう一つ分かったことがあります、どうしてiMacは可愛い顔・形をしているか。パソコンがどう牛手も言うことを聞いてくれない時、無愛想な白い箱だとパンチしたくなりますが、このiMacを見ていると、かわりに撫でている自分に気づきます。トラブった時にも可愛がってもらえるよう、愛嬌のある姿をしているんだと、やっと気づいたのです。これって、ホント?


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