塚田こども医院

日誌(更新記録)2001年10月  月別の索引

2001.10.31(水)

◇性教育の話してきました

今日の午後は、近隣の村の中学校で講義をしてきました。全校生徒を体育館に集めて、そのまえで「性教育」の話をするなんて、そう経験することではありませんね。先生方、町の職員さん、保健所の保健婦さん、短大の学生さんたちもおられて、緊張しました。どこまで話していいのやら・・ちらりと校長先生のお顔を拝見しながら、えい、この際みんな話しちゃえ!って、感じで50分を過ごしました。

思春期の心と体はどう揺れ動いていくか、二次性徴のこと、妊娠のこと、セックスのこと・・ ぜーんぶオープンに話してきました。男子と女子が一緒の席でこんな話ができるのは、きっとそれ自体で意義のあることなんでしょうね。

教材の一つに選んだのが飯島 愛の「プラトニック・セックス」。本を読んだ子は少ないかもしれませんが、テレビ・ドラマはけっこう見ていたんじゃないかな(最近は映画にもなったようですし)。彼女が「機能不全の家庭」で育っていく中で、性的な非行に走り、でも結局ただのセックスでは本物の愛は得られないことをしり、家庭の戻っていく・・その時には、彼女も親たちもより成熟し、「家庭」が初めて作られている。そんなことを、文中の彼女の言葉を紹介しながら、お話ししました。生徒たちはよく聞いてくれたようです。

あらかじめ質問をいただいていて、保健婦さんが丁寧に回答を作って下さっていたのですが、その中で「おチンチン」のところを補足しました。「包茎」についての説明で、皮がいつもむけてる状態を「正常」としていましたが、それは誤り。思春期でもまだ「真性包茎」なら問題だけど、「仮性包茎」が一番多いし、それでいいんだよ、と。あとで聞いたら、3年生の男子でどよめきがおきたとか! こんなことでよければ、いつでも教えてあげるよ。(質問はメールでちょうだいと言っておいたから来るかも・・)

おチンチンの話は、(小さいときには)お母さん方にも(大きくなったら)本人にもちゃんとしてしておかなくちゃ、いけないですね。よくこんな話の中に、神奈川県にいる岩室紳也先生の名前がでてきます(知る人ぞ知る)。彼は私の同級生。エイズの教育では、全国を回っているみたい。元気で頑張ってるね。私もガンバラなくっちゃ!

ということで、月末にもかかわらず、おしゃべりが過ぎて新聞作りができませんでした。明日(明後日?)作りますので、もう少しお待ちを。

2001.10.30(火)

◇明日のことで頭がいっぱい

明日は近くの村の中学で講義をしてきます。題して「思春期のこころとからだ」。要するに性教育の講師にかり出されているというわけです。今時の中学生に何を話してあげればいいのか、前日になっても、まだ悩んでいます。

あらかじめ質問ももらっています。「生理がまだきていない」「私は3か月くらいない」(それって大丈夫なの?)「包茎の手術について」「SEXとHの違い」「SEXを初めてやる平均年齢」(知らないよ〜〜)「エロ用語の意味--A、B、C、Z、オナニー、マスターベーション、フェラチオ、69」(おいおい、ヘンな漫画の見すぎじゃない? オレより君たちのほうが知っているんじゃない?)

1年〜3年まで、男女とも一緒に話をするなんて、どうすればいいの?? 質問に答えるだけで終わったら、バカらしいしね。せっかく小児科医が行くんだから、「格調高い話」をしてこなくっちゃ。

ウチの娘も中学2年だから、そんなぐらいの子どもたちを前にしたら、照れちゃって話ができないかもしれませんね(違う中学で良かった!)。今晩はその題材作りで秋の夜長を過ごしたいと思います。

2001.10.29(月)

◇病児保育の研修をしてきました

週末は、東京での研修会に出席してきました(私は土曜の夜に出発し、日曜のみの参加)。全国病児保育協議会の10周年記念研修会です。

この協議会は、病気になった子どもを保護者や園に代わって保育する「病児保育」を実践してきた施設の集まりで、10年ほど前に全国的に組織を作り、今回10年がたつというわけです。

私の「わたぼうし病児保育室」は今年6月開設ですので、今回初めて参加しました。会ではマニュアルなどをまとめていて、それを参考にしながら「わたぼうし」を立ち上げたので、実際には以前からお世話になっていました。私は「新規開設のQ&A」という分科会で発題者を指名されましたので、当院での立ち上がりについて話題提供してきました。いろんな質問が飛び交う活発な分科会で、私自身が多くの刺激を受けました。運営の上で具体的な事柄もいろいろと知恵をいただくことができましたが、なによりも、「頑張ってね!」というエールをいただき、そして勇気づけられたことが一番の収穫だったように思います。

当院での病児保育はまだまだ始まったばかり。これから多くの方々のご意見をいただきながら、少しずつ前進していきたいと思っています。なお、昨日使用したレジュメを掲載しますので、お読みいただければ幸いです。


病児保育室開設までの紆余曲折
−とくに自治体、医師会との関係−

わたぼうし病児保育室      
 塚田こども医院院長 塚田次郎
(新潟県上越市)

 当病児保育室が現在抱えている運営上の問題や課題は、おそらく他施設と同様であると思われますので、ここではあえて「開設までの経過」について、話題を提供いたします。
 当室は本年6月12日に開設されたが、そこに至る過程にはいくつかの屈折がありました。上越市にはすでに市営の病後児保育施設が2か所あり、当室は市内で3番目の開設になります(県内では4番目)。公設公営の施設がすでにあるわけで、一見すれば、経営的困難さを負ってまで民間で設置する必要はないようにも見受けられるでしょう。
 実は当院で病児保育室開設についての検討が始まったのは、市立の施設が作られるより前にさかのぼります。1990年(平成2年)開院以来、次第に地域の中に定着し、日常の小児医療を担当するだけではなく、次の課題として「子育て支援」の大切な柱である病児保育にも踏み出そうと考えていました。
 本協議会の資料などを参考にしながら検討していましたが、経営的な問題をクリアーするためには市とのタイアップが必要と考え、非公式に協議をしました。残念ながら、市や医師会の判断は公的な医療機関が関与するべきであるというもので、当院での設置には至りませんでした。
 しかし市営施設の実績を見る限り、残念ながら市民に十分に浸透してきているとは言い難い状況です。(理由としては、病気の急性期は対象外であること、小児科医が病児保育に関わっていないこと、かかりつけ医との意志疎通が不充分であること、などがあげられそうです。)そうであれば、当院にとって「念願」である病児保育室の併設を諦める必要はないと判断しました。同時に、自治体、医師会、他医療機関と関係をもたないことで、自由な発想と運営が可能であることに、改めて気づいたのでした(経営面を除いて)。
 今年2月に開設することを最終決断した後は全てのことが急ピッチで進み、4か月間でオープンできました。今後は、「使い勝手のよい病児保育室」を目指して、いっそうの充実を図っていきたいと考えています。

(病児保育協議会10周年記念研修会、2001.10.27-28)

2001.10.27(土)

◇ネット上での医療相談雑感

今日の午後はインフルエンザ予防接種の特設外来。先週からワクチン接種が始まっていて、もう2回終わった子もでてきています。積極的に受けて、子どもたちをインフルエンザからきちんと守りたいという「強い意志」を感じます。職員も年内は土曜午後のお休みをつぶして取り組んでいます。「恒例行事」になってはいますが、どうぞよろしく!

最近よくいただく質問に「0歳の赤ちゃんにインフルエンザ予防接種を受けさせていいですか?」というものがあります。このワクチンには年齢の制限はありませんし、乳幼児と高齢者にとってはとても重い病気なので、むしろ受けていただきたいとお話ししています。もちろん強制ではありませんし、一緒にいる大人や上の子どもたちが予防接種を受け、さらに家庭内にインフルエンザを持ち込まないよう注意することで、赤ちゃんには受けさせないでおくというのも、一つの考えだと思います。

私がこのことを話題にするのは、別の意味があります。質問をされる方は、「(自分の行っている)病院で0歳にはしていないと言われた」など、疑問に思う出来事があるようです。それをネット上で私へ質問をされてきます。私がそれにお答えするのはかまわないのですが、この件では、その医療機関や医師がどのようにお考えになっているか、私にはもちろん分かる由はありません。一般的なことはお答えできますが、先方の意図は、やはり直接に確かめられたほうがいいのではないでしょうか。

それができないからネットでのQ&Aを利用しているんだ、と言われればそうですが・・ おかしな現象ですよね。

あるお父さんから、やはりネットを通していただいた質問にこんなのがありました----ご自身が水ぼうそうにかかって入院した際に使われたお薬を、退院後にネット上で調べたらエイズの治療で使う薬だと分かったので、自分はエイズなのか、と。実はそれは帯状疱疹の薬なので、同じウイルスである水ぼうそうにも効果があります。エイズの時に帯状疱疹になりやすいということで、そんな誤解が生じたのでしょう。でもね、入院中に「これは何の薬?」とお聞きになっていれば良かったですね。あるいは、むしろそんな質問がなくても、主治医から「これは何の薬で、使う目的はこれ」というはっきりした説明があれば、こんなトラブルはおこりえません。

医師と患者さんのとの意志疎通や説明不足が、いろいろの問題をまねいています。ネットはそれを補完するものかもしれませんが、でも、基本的には診療の場でのコミュニケーションの不足を補う程度のものでしかありません。大切なことは、医療の現場でのきちんとした「患者-医師関係」を築くことです。ネットや私のやっているHP、ネット上でのQ&Aがそのお役にたてればいいなと思っています。

2001.10.26(金)

◇今日は初体験・・

今日は、上越市長選挙の「不在者投票」に行って来ました。次の日曜が投票日ですが、全国病児保育協議会の大会が東京で行われ、地元にいません。これが私にとっての「初体験」。

以前からのイメージで重々しいのかと思ったら、2、3分で済んでしまい、あっけなかったです(もっとも、もっと時間がかかると、ブーブーと文句を言いそうですが)。まずは、誓約書を書き、受け取った投票用紙を二重の封筒に入れてから投票箱に入れます。その一番上には自分の名前を書くのが、違うところ。

不在になる理由は、以前は仕事などに限られていましたが、今はレジャーなどでも良いようですね。ずいぶんと柔らかくなったものです。これからはインターネットを通じての投票などができると、もっと便利になるのでしょうね!(ぜんぜん重みがなくなっちゃいますが)

今回の市長選は現職と新人の一騎打ち。さあ私はどちらにいれたでしょうか? バレバレだったりして・・(^0^)

2001.10.25(木)

◇電話セールス撃退法

医院にはいろんなセールスの案内が来ます。今も「年金対策に××はどうですか?」という電話がありました。「税金対策にマンションを!」なんてのもよくありますね。(小児科医の実体を知らないで、医者はみんな金持ちと思っているんでしょうね。)そんな電話にいちいち応じられないので、それらしいと分かると、受付で断ってもらっています。

でも、敵(?)もさるもの。そのスジらしいと悟られないような電話をしてきます。元気な声で(別な表現では「無遠慮な声で」)「大阪の××です!塚田さん、お願いします!」「××」はきっと自分の名字なんでしょう。そして私が「塚田さん」というのも正しいです。「大阪の××って、同級生だったかな?」などと考えて私が電話にでたら、相手の思うつぼ。同じ調子でしゃべりまくりますね。・・もっとも、こんな手にはもう乗らなくなってきましたが。学習効果でしょう。

中には良心的な方もおられるのでしょうが、電話でのセールスにはあまり好感が持てません。こちらの状況が見えないわけですから(それがねらいなんでしょうけど)、一方的に相手をさせらます。私の日中の仕事中というのは、患者さんがいつも待っている状況で、自分のための時間も惜しんでいるのに、そんなことにつき合わされるのは納得がいきません。ときには、その傲慢な態度にカッカすることもありますが、そうなると平常心を失い、診療に差し支えることもあります。まだまだ未熟者ということなのでしょう。

一方的なセールスは、「玄関口」できっぱりと断ることに限ります。電話も、まず最初にだらだらと口上を述べ始めたら要件を尋ね、それではっきりしないときは、「用はありません」と早めに切るのが一番いい方法です。この時は、相手の言うことを無視し、「一方的に」話して切りましょう。もうそれ以上かかってくることはありませんよ(普通は)。

2001.10.23(火)

◇今週はちょっと忙しい

いろんなことが重なっている週です。雑誌の取材が2本(いずれも当院からのiMode携帯を利用した感染症情報の提供に関心があるそうです)、週末は東京での研究会(病児保育研究会)。先週からインフルエンザ予防接種が始まり、毎日バタバタ。

そこに上越市長選(21日告示、28日投票)。現職と新人に一騎打ち。新人は自民党から出馬し、県知事も応援についています。では現職は革新かというと、基本的には保守の方ですから、あちこちでねじれ現象がおきています。私自身も、両陣営の「乳幼児医療費助成制度の拡充」の政策には一枚かんでいます。「八方美人」なんでしょうか。明日は、一方の候補を応援するため、東京からソプラノ歌手が来られます。私がその方の後援会の代表をしている関係もあり、私も挨拶することになっているのですが、ここに及んで「中立政策」を堅持するなんてこともできないでしょうね。さあ、悩める選択です・・

ということで、いつもにまして忙しい週になっています。(そうだ、依頼されていた原稿を忘れていました。もう締め切りの期限がきているのに、まだ一行もかけないでいます。さあ、どうしよう・・)

2001.10.22(月)

◇サーバーが切り替わりました

先週後半から作業していたサーバーの切り替えが終了しました。ここ数日、古いサーバー(クレイフィッシュ社)と新しいサーバー(ファーストサーバ社)の両方が使われていました。混乱状態があったのですが、今日はほぼ落ち着いたようです。(私からのアクセスも、今日のお昼ぐらいからやっと新しい方へできるようになりました。)

HPだけならそのどちらも新しいものをアップしてあるのでいいのですが、問題はメールです。レンタル・サーバーに付属する形でメールを使っているので、ここ2、3日、その両方に入ってくるので、こちらも混乱気味。というより、メールの送受信ができない状態のときもありました。現在は新しいサーバー上で全てのメールのやりとりができるようになり、ホッとしています。(ここ数日、もしかして私が読んでいないメールがあるかもしてません。来るべき返信メールが来ないような時は、再度送信して下さい。)

HPの全体にはとくに大きな変更はないのですが、いくつかが変わりました。
カウンター:前の物よりカラフルになりました。
全文検索:左のフレームやトップページの「全文検索」の文字にリンクしてあるページに飛んでいって下さい。以前のものよりもパワフルのようです。
掲示板(伝言板):サーバーで用意している物を使いました。使い勝手が違いますが、とりあえず使ってみて下さい。(以前の書き込みは、いずれ「読者のページ」にアップいたします)

以上、ご報告まで。今後とも一層のご愛顧を!

2001.10.20(土)

◇ひさびさに医薬分業の話をします

私のHPを見て下さった方から、私の医薬分業に対する取り組みに興味を覚えたというメールをいただきました。私から、今までの資料をお送りし、何回かのやりとりをしました。その中から、私が書いたメールを紹介いたします。

医薬分業についての私の意見をお読みいただき、ありがとうございます。あまのじゃく(へそ曲がり)の性格がわざわいし、みんながそうだと言うと、ついそうではないんじゃないのと言いたくなります。厚生省が旗をかかげ、みんなが「医薬分業」になびいていくと、その流れに「棹さす」やつがたまにはいてもいいでしょう。(ドンキホーテと気取るつもりもありませんが・・ それとも裸の王様?)

日本の医療費は、今のままの医薬分業を進めると確実に増えます。日本医師会は最近の論文で、完全医薬分業では医療費増加が約2兆円を試算しています。(ちょっと自慢になりますが、医薬分業が医療費増加をもたらすことを、具体的な数字で問題にしたのは、私が先駆的な働きをしています。医療機関と調剤薬局の点数比較表を作成したのは、私の知る限り、私が最初です。そして、私が出した「感覚的な数字」が、医師会の公式な調査でも裏付けられました。)

日本の医療費は、おおよそ年30兆円で、入院と外来はほぼ半々です。医薬分業といっても、入院にはありませんから、その医療費増加は外来部分でおきていることになります。15兆円という枠のなかに、新たに2兆円の支出増。これをたいしたことないと言い切れる人はいないでしょう。老人医療費の「自然増」すら認めないとしています。つまり、現在の支出をいかに減らそうか、汲々としているところに、2兆円の「当然増」がまっているのですから。医療費削減の主なターゲットは、医療機関の収入減です。そうすると、医療機関は収益を確保するために、院内処方をやめ、医薬分業を選ぶでしょう。その結果、そこで使われる医療費は増えるわけですから、日本全体の医療費は増えることになります。その結果は、さらに医療機関の収入減の方向をいっそう加速することでしょう。もちろん、政府がめざす「医療費抑制」が簡単には実現しないことになります(日本はもともと低医療費ですので、その方向が正しいと言っているわけではないのですが)。つまり、現在の医療費の仕組みを変えない限り、「タコが自分の足を食っている」状況はかわらないということでしょう(ちょっとたとえが変でしょうか?)。

日本で昔から行われている「院内処方」は、いろいろと問題を持っているのは承知しています。ですが、そこに薬剤師が加わり、しっかりしたものを作ることで、「医薬分業」にはない良い面もまた作られるのではないかと思っています。「本当に患者さんに優しい医療」を実現しようとすると、案外院内処方も面白いよ! というのが私の主張です。院内処方も、工夫すればこんなに良いものができるよ! それでもって医療費が安いんだから、患者さんにとってはすごいことですね。医療の差別化の面でも、むしろ院内処方がそれを実現するかもしれません。

今、私がやっている「院内処方」は壮大な実験だと思っています。それが成功するかどうかは、ひとえに「患者さんの立場にたてる」かどうか。経営的なことは二の次です(といっても、無視をすることはできませんが)。

「医薬分業」という錦の御旗さえ掲げていれば「勝ち組」「官軍」になるなんて、大間違いです。大切なのはその中身、内容。そして、「患者さんのために」というマインドです。

すみません、医薬分業の話になると、ついヒートアップしてしまいます。くどい話にお付き合いいただき、ありがとうございました。


深夜(未明?)のお返事ありがとうございました。

医薬分業を考えるとき、みんな上手に「建前と本音」を使い分けていることを知っていて下さい。建前とは、厚生省などが言っていることです。ですが、本音は「儲かるか?」「利益になるか?」ということでしょう。院内処方では十分な利益がでない(というより、完全に赤字)が、院外処方にすれば医療機関にとっても大きな利益になる(そして調剤薬局も同じ)・・そういう構造が作られています。

医薬分業を推進するためにとられてきた政策は、この「利益誘導」です。保険点数の中で、医薬分業には大きな利益がでるように操作されています。(院内は低〜無点数・・)私の作成した比較表などをご覧いただければ、理解していただけると思います。

根本的な議論がないまま、儲かるから院外へ、という流れが作られてきました。その根底に、「医療とはどうあるべきか」「患者さんのためにはどうあるべきか」という議論がないままに事がすすんできています。私は医薬分業を「医療におけるバブル」と呼んでいます。実体が無い中に、お金の話だけで決まってきたからです。(いつもこんなことを言っているので、薬剤師さんからは嫌われているでしょう・・ 一生懸命にやっている薬剤師さんも多いのは承知しているのですが・・)

先のメールで医療費増加の話をしました。医薬分業を推進すると医療費は確実に、しかも相当の割合で増える・・その一方で総枠を増やさないとしたら、どこかにそのしわ寄せがくる・・そんなことを、医療の中の人間も、国民の中でもきちんと議論され、合意ができてきたということは全くありません。すべて密室で決まってきたことです。

私がこんな議論をするのが、よっぽど面白いと思うのか、数年前にいろんなところに書いたり、学会などに呼ばれたりしました。困ったやつだと思っている人が多いのでしょうね。でも、医薬分業が本当に良いと主張するのであれば、私がいま行っている院内処方を超えるものを提示してほしいと言っています。それができなければ、建前だけの議論は空虚です。内容が大切ですよね、なにしろ医療なのですから。

現在、院内処方については大赤字ですが、医院全体としてそれをカバーできるのうちは、続けていくつもりです。どこまでできるか、あんまり自信はありませんが・・ とくに「医療費削減」の議論が進んでくると、医院そのものを維持できなくなるかもしれません。いつも「ピンチはチャンス」と思っていますので、その時はまた「荒技」を考えているでしょうが。

一方的に書きましたが、またご意見などをお聞かせください。

2001.10.19(金)

◇インフルエンザ予防接種が始まりました/危機管理の話も少し

待ちに待ったインフルエンザ予防接種が、今日からいよいよ始まりました。初日に受けていただいた方は27名。みなさん、先月に早々と受付をし、早めに済ませておこうと予約をされていました。これまでいろいろと準備をしてきましたので、これで少しホッとしたところです。でも、ワクチン接種は今日始まったばかり。年内の2か月余、気持ちを引き締めて接種を続けていきたいと思っています。

インフルエンザ予防接種は今や「受けて当然」というふうになってきました。そうなったのは、わずか数年前。それまでは受ける方が少なく、「受けた方がいいだよ」とお話ししても、なかなか理解していただけませんでした。しかし、乳幼児がインフルエンザにかかると脳炎・脳症などになることが決して少なくないこと(日本では一冬で数百人がなり、その半数ほどが死亡)、高齢者がかかると高率に死亡してしまうことなどが分かって、ここ数年はワクチン接種がごく当たり前のようになってきました。

数年前、ワクチンの必要性が叫ばれ始めた頃のことを思い出しました。県内でもまだ珍しかったようで、地元放送局(新潟テレビ21)に呼ばれ、ニュース番組に生出演しました(2、3年続きました)。ある有名な小児科医が「ワクチンはまかりならん」というようなことを朝日新聞に書きましたが、そうではないという意見を投書し、全国版に掲載されました(朝日新聞「声」欄1999年12月4日掲載「流感の予防に国は積極策を」。私にとっては思い出に残る仕事です。今、ワクチンについての認識は、私たち医者はもちろん、一般の方も劇的に変わってきました。その様子をじっと見てきた者として、感慨深いものがあります。

私やうちの職員もさっそくワクチン接種を受けました。え? 先にやってずるいですって? まあそんな固いことはおっしゃらず・・というのは冗談で、「インフルエンザの危機管理」のイロハなのです(イロハは古いですね、ABCと言っておきましょう)。インフルエンザ流行時、ワクチン接種を受ける必要があるのは、老人、心臓などの持病を持った人、妊婦といった「かかったら重症」になる人たち。つぎには、社会的に重要な仕事をしている人たちです。インフルエンザ流行は国家や社会の危機と考えるため、その機能を維持するために必要な職種の人たちがワクチン接種をうけるべきだというのです。まずは大統領や首相など。これはいいですね。大統領がインフルエンザにやられて高熱でフーフーいいながら仕事につくというのは、国家の存亡にかかわることだというわけです。次は医療従事者でしょうか。やはり医者や看護婦がみんな寝込んだら、あふれかえる病人の手当ができなくなるわけです。そのあとは、治安を担当する人たち・・軍人、警察官、消防士など。葬儀社の人もその中に入っているのを見て、インフルエンザの流行がいかに多くの死者をだすことが想定されているのか、よく分かりました。

実は、これらはアメリカやイギリスの「危機管理マニュアル」に決まっていることです。とくに新型インフルエンザが発生したときに、急いでワクチンを製造しても国民全体が受けるほどの十分な量はすぐにはむりなので、受ける順番を決めてあるわけです。それに対して日本は・・言うのも恥ずかしくなります。皆無です。日本の政府には「危機管理」という考え方がないようです。

今回の狂牛病騒動にしても、世界で初めての経験ではなく、すでにイギリスで貴重な経験をしているわけです。どうして日本でそれを「まねする」ことができなかったんでしょう。昨日のニュースの中で、「事件がおこらないと予算がつかない」と指摘していました。病原性大腸菌O-157による大規模な食中毒事件もしかり。国民の命や生活に危害が加えられて初めて動き出す様は、情けないですね。日本人には、物事を見通しをたてて考えるという「知恵」がないのでしょうか。そして、その時は一生懸命に対策をたてても、それで終わり。他の問題はまた先送り。「喉元過ぎれば熱さ忘れる」という国民性も災いしているようですね。

ということで、インフルエンザ予防接種を真っ先に受けた「言い訳」?をいたしました。左腕が少し腫れて、ちょっと痛いです。

昨日、サーバーが変更になる予定とお話しましたが、今日はまだ実行されていません。アメリカで作業するのかな? そうすると時間差もあるのかもしれません。もしかしたら・・炭疽菌テロの影響で、仕事が滞っているのかも??

2001.10.18(木)

◇市長選の政策に反映/サーバーの切り替え

当院のある新潟県上越市では、市長選を前にして、熾烈な闘いが繰り広げられています(21日公示、28日投票)。3期目の当選を目指す現職に対し、自民党の県議を辞めて挑戦するという、事実上の一騎打ちです。両候補とも、すでにヒートアップしているようです。

政策の点での争点はいろいろとありそうですが、しかし、「子育て支援」、なかでも「乳幼児医療費助成制度の拡大」については、両候補とも熱心に取り組むという印象をもっています。現職は公約のなかに取り入れているとのこと。新人も、公約の中に文面としては入っていないが、その方向を大切にすると、私宛のメールにも記しています。

今日の夕方、この新人候補本人が当院を直接訪れ、この制度について私と意見交換をしました。政策を巡って、現場の人の意見を聞こうということなのですが、私にとっては初めての経験。私の意見が、政策に活かされるようになれば、とても嬉しいことです。

自民党の若手県議が同行され、先に私が地元に投書した「救急車の乗り心地」の問題をさっそく取り上げてると教えてくれました。まだ古い(安い)タイプの救急車が多いので、高規格救急車の購入に対して県などがどのように働きかけ、補助をしていけばいいか、議論しているのだそうです。私の知らないところで(当たり前ですが)、そんな話が進んでいるんですね。面白いな〜、と感じました。

その時に持ってこられた資料に、このHPにアップしてある「こども通信」が入っていました。これもちょっとビックリ。紙に書いた物だけでは見て下さる人たちの範囲は狭いですが、さすがインターネットですね。垣根なく、情報が伝わっていくものだと、改めて思い至りました。(それだけに、責任も重大ですね・・いつもの調子でいい加減に書いていられなくなりそう・・)


今夜、このHPを置いているレンタル・サーバーが切り替わります(確かその予定)。以前にもお話しましたが、これまでのクレーフィッシュ社にいろいろと不満があり、新しい会社(ファーストサーバー)に乗り換えます。HPの大部分は、いままでと変わりありませんが(もちろんドメイン名も同じ)、カウンター、検索、掲示板がこれまでと違うものになります。検索はこれまでのものよりパワフルな印象があります。掲示板については新しいものになりますので、また真っ白から始まります。どうぞ宜しくお願いします。

以上の「切り替え作業」が予定通り行われるかどうかは、正直に言って分かりません。このHPで利用しているドメイン名が「.com」というアメリカで管理されているものだからです。もちろん、切り替わる前はこれまでのサーバーを利用しているので、皆さんにご迷惑をかけることはありません。切り替わったかどうかは、カウンターや全文検索がこれまでのものと違っていたら、見事成功です。どうぞ拍手してください!?

2001.10.17(水)

◇牛も死して電気になるという話

昨日お話しした隣の事務所の解体工事ですが、今日は朝から足場を組み、そこにシートを取り付けて医院側へ落下がないように設置していました。夕方には外壁も崩され、あとは中央に積み上げられた廃材を搬出する段取りのようです。お騒がせしましたが、特別な問題なく工事はすすんでいるようです。

この建物は約10年で取り壊されたのですが、建物の寿命もときには短いこともあるんですね。地主さんがある会社のために建物を建てて、土地・建物をセットで貸し出していたのですが、その会社にとってその事務所が不要になり、ほかに借り手がなく、当院が駐車場として借り受けることになった次第です。うちにとっては建物は要らないよ伝えてあったので、ほかに借り手を探していたようですが、残念ながら現れず、取り壊しになりました。建物には何の罪もないのに・・ なんだかかわいそうですね。あの木材の一つひとつはまだ十分に使えるでしょうが、それをリサイクルする費用や手間よりも、廃材をして処理するほうが「安上がり」ということなのでしょう。材木たちのために、ご冥福をお祈りいたします。

もっとも、「廃材」といっても有効に活用されることがあればいいわけです。ただ捨てられたり、燃やされて煙になったりするのではなく、第二の人生が、リサイクルという形でなくても用意されていれば、材木たちもうかばれるでしょう・・

またイギリスでの狂牛病騒動の話も、その意味では教訓になります。狂牛病になったり、生後30か月を過ぎている牛は政府が市場価格で買い取り、それを「肉骨粉を製造する会社」に廃棄物処理として費用を渡して肉骨粉にします。もちろんこれは牛のみではなく、豚や鳥など他の動物にも与えていけないことになっているので、普通に売ることはできません。汚染された廃棄物ですので、何らかの処理をしなければならないのですが、プリオンは千数百度という高温でなければ処理できません。特別な炉が必要になりますが、そこで考え出されたのが「肉骨粉を利用した火力発電」だそうです。そこで電力を作り、売ることで、処理費用を安くしようという策です。現在イギリスには2カ所あり、1カ所当たり24,000世帯電力をまかなっているそうです。

狂牛病になった牛も、最後は電気となって、社会の役に立っている・・牛も浮かばれることでしょう。と同時に、生産者、肉骨粉の製造業者らがともに生き残ることができるわけです。こんなモデルができるまでには、相当の費用がかかっているでしょうが、何よりも国民全体の理解がかかせないものだったはずです。その意味で、日本がこれから「狂牛病との長い闘い」を始めたわけですが、信頼にたる情報提供と、信頼にたる政策をしっかりとしめしていってほしいと思っています。

ところで、お隣の廃材は、ほんとうはどうなるのでしょうか? ただ捨てられるだけであれば、もったいないですね。我が家の冬のお楽しみである薪ストーブ用の材木にもらっていこうかな・・ でもあんなにたくさんあると、100年でも燃やし続けられそうです。

2001.10.16(火)

◇情報の質/工事の質

アメリカでは炭素菌による生物テロが発生。静かな恐怖におののいています。日本では狂牛病が発生。医者の私でさえ、よく知らないことが次から次に出現し、驚くばかりです。

もっとも大切なのは、「正確な情報」です。それを的確に伝えること、しかもスピーディーに! これは「危機管理」の基本です。これまでも日本では数々の問題があり、そのたびに「危機管理」のあり方が話題に上りましたが、きちんとした議論にはならず、いつのまにかあやふやになっているのが常です。「曖昧の国=日本」と呼ばれる所以です。

昨日NHK教育TVで「狂牛病」についての番組がありました(今日もその後編が夜10時からあります)。イギリスでの貴重な経験に、日本は何も学んで来なかったことがよく分かりました。狂牛病とは何かを含めて初めて知ることばかり。こういった基本的なことすら、日本では一般的にはなっていません。

イギリスでは消費者の信頼を回復するために様々な対策がとられているそうです。すごい!と思ったのは、牛の管理です。耳にタグを付けるだけでは不充分なので、胃の中にマイクロチップを入れておくのだそうです。さらには、その牛の遺伝子情報(DNA)を登録しておき、食卓の上った肉からですら、そのDNAを調べることで、どの牛のものかを知ることができます。相当の費用と労力を使っているシステムですが、そこまでしなければ、信頼回復ができないということなのでしょう。

日本にこういったシステムが必要かどうかは分かりませんが、私たちが与えられる情報の質が、あまりにずさんなものであることが見え見えの状態である限り、たとえきちんとした対策をとっても容易に受け入れられるものではありません。これから日本では、全ての牛の検査を行うことになっていますが、その検査の精度、そのあとのフォロー、もしクロの牛が出たときの対策・・どれをとっても、本当にきちんとやってくれるのか、不安なことばかりです。情報の「量」は増えるけれども、その「質」を保障することはとても難しいと思います。


今週、当院の隣にある貸事務所の解体工事が行われています。昨日は内装を壊して搬出する作業。今日は大型重機が入って、外壁を取り壊し始めました。当院の駐車場に隣接しているのですが、見ていて、ずいぶん荒っぽいことをしているなーと思っていました。午後、外にでてみると、当院の駐車場にコーン・ポストが数個置いてあり、十数台分の駐車スペースを使えない状態にしています。そして、境界線から数十センチのところに立つ建物が今にも崩れそうになっていました。ええ〜〜〜!!! 何て事になっているんだ! すぐその場で工事を中止させました。

当院の駐車場を一部閉鎖するなんて、私に断りもなしに勝手にするなんて、信じられません。でも問題は、危険性です。現場にいた人は、車に落下物が当たるといけないでと言っていましたが、とんでもないことです。コーンを4つほど置いてあるだけですから、人は自由に通行できます。まして当院は小児科。多くの子どもたちが出入りしています。落下物の危険があるなら、人も含めて完全に通れなくする必要があります。そして、その前に敷地外に(つまり当院の方へ)物が落下しないよう、危険防止の対策をとるとらなければないません。

工事にあたる人たちは、「解体のプロ」でしょう。法的なことは知りませんが、危険を回避するために何が必要か、とうぜん分かっているはずです。そんなことすらきちんとできないというのでは、プロとはいえません。人から金銭を頂いて仕事をするなんて、認められません! ちなみに、工事は今日はこのまま中止し、明日、医院側にネットを張り、その後に解体作業を再開することになりました。こんな当たり前のことを、「苦情」がでてからやっとするなんて、情けないですね。(またやっちゃった・・)

【追伸】 解体工事が終了した後は、当院が駐車場として使用することになっています。これで約20台ほど、患者さんの駐車スペースが増えることになります。冬場の繁忙期、そして雪が降る前に整備できそうです。(これで当院は約100台ほどの駐車スペースになります。)

2001.10.15(月)

◇ちょっと不愉快な話/ちょっと嬉しかった話

一昨日、研究会出席のため新潟市に行ったときのこと。土曜の夜なので、なかなか駐車場が見つからず、ちょっとイライラ(もっと早く出かけていればいいのに・・これは自分の責任)。やっと空いている駐車場を見つけて入ろうとすると、奥から管理人らしき男の人が大きな声で「ダメー!」。一瞬状況が分からず、え? という顔をしていたら、「大きな車は入らないんだヨ!」とのこと。

そこはタワー型の駐車場で、私の車(エスティマ)は車高が高いためにゴンドラに入らないらしい。でも、入り口にもそんな掲示はなかったし(確かなかったはず)、タワー型の駐車場は利用できないなんて、初めて知ったこと(それって常識?)。私が悪いことをしているわけではないですよね。なのに、どうして「ダメ」などと言われなければならないの??

大きな車が利用できないのは、駐車場の設計上の都合。別にトラックを乗っているわけではないし、特別な車ではないですよ。普通乗用車で、あれぐらいの車は今は多くなっています。「申し訳ありませんが、ご利用いただけません」ぐらいな丁寧な言い方をされれば、「はい、分かりました」と素直に答えれられるのに・・ 

つい言ってしまいました、「ダメなんて不愉快な言い方はやめてください!」と。お客さん相手の仕事をしている上で、それはないよね、って気持ち。ああ、またやっちゃった。こんなところで反応しなくてもいいのに。もっとおおらかに見てあげられない自分が嫌になっちゃいます。そのオジサンに対してよりも、自分に対して気が重い週末でした。

(こんなことを書くと、じゃあ、おまえはちゃんとしてるのか!?って言われそう。きっと嫌な思いをさせている方もおられるんでしょうね、本人が気づかないだけで。そんな方には、この場を借りてお詫びいたします・・)


先週末に問題になった「2頭目の狂牛病疑い」は白とのことで、ホッと胸をなで下ろしました。でも、まだまだこんな騒ぎが出てきそうな予感がしています。昨日の新聞に「米国では狂牛病は一例も発生していません」という全面広告が載りました。大きなものなので、見られた方も多いでしょう。とてもインパクトがありました。それは、自信をもって科学的根拠を伝える内容になっています(その一つひとつについては、きちんとした検証が必要ですが)。

その一つの根拠は「米国農務省主任獣医 アルフォンソ・トレス」氏のしめす「見解」です。これを読んだとき、ちょっとうなりましたね。権威云々は分かりませんが、自分の仕事に誇りをもっていることがよく分かります。本当のプロのように感じました。日本で果たしてここまで自信のもって発言できる人がどれほどいるでしょう。うらやまし限りです。どこかの国の大臣が、「安全だ」とは百回唱えたり、みんなの前で牛肉を食べるパフォーマンスをしていることが情けなくなります。

日本にもそんな気骨のある人が現れないかなー。でも、人間の問題だけではないのでしょうね。それを求める組織であるかどうかのほうが問題です。日本は・・まだまだですね。

2001.10.12(金)

◇狂牛病騒動 

夕方のニュースでは、東京で狂牛病と思われる牛が解体され、すでに流通されているとのこと。農林省が安全だとしていた2歳半以下の牛の中から、たまたまの検査で見つかったのだそうです。

1頭目のときもそうですが、私たち消費者はいったい何を信じればいいのでしょうか。すでに焼却処分したという発表がまったくのでたらめで、実は飼料として使われていたという。(牛は「草食動物」なのに、いつのまにか「肉食動物」になっていたの? それも同じ種を食べるのだから「共食い」・・こんなことにもとてもビックリしましたが)

狂牛病については10年以上前からイギリスで問題になり、その時から日本でもしっかりとした対策をとっていれば、こんな騒ぎにはならなかったはずです。「日本には存在しない」という「期待的観測」だけで、科学的根拠のない政策が続いてきた結果が、今の惨状です。

先日のニュース・ステーションで、農林大臣が「農家の皆さんも一生懸命頑張っているのだから」と盛んに言っていました。その時、久米キャスターがすかさず「エイズで問題になったミドリ十字(当時)だって、社員は一生懸命やってたでしょ! そういう問題じゃないでしょ!!」と気色ばって反論していたのが印象的でした(拍手をしてましたよ)。だって、泥棒だってその時は一生懸命でしょう。最初からつかまっていいんだと、いい加減にやっているヤツはいないでしょうね。その人が真面目で、とても努力しているから、その人のやったことが全て許されるということではないですよね。

むしろ、そんな一生懸命やっている農家の方の顔に泥をぬり、頭から冷や水をかけ、暗闇で後ろから殴りつけているのは、行政であり、政府でしょう。けっして消費者でもマスコミでもありません。そんな論理のすり替えをしてほしくないです。幼稚な発想で、人の命を粗末に扱ってほしくないものです。

日本での食肉行政が根本的に変わらない限り、この狂牛病騒動は長くつづくことでしょう。先延ばし、たらい回しはもうゴメンです。

明日は第2土曜のため、休診です。新潟市で2つの研究会があり、勉強にでかけています。宜しくお願いします。

2001.10.11(木)

◇え? なんで君がここに? 

昨日、いつもの料理屋にお昼を食べに入ったときの話。いつものようにカウンターに座ろうとしたところ、小さな犬が近くをちょろちょろ・・ え? どうして? 犬は好きですし、可愛いなと思いましたが・・でもここは食事をするところ。いいのかな? いいはずがないですね。お店の方に別の部屋はないかと聞きましたが、予約で埋まっていたので、そのまま帰ってきました(情けない・・)。

でも、本当に困ったこと。飲食店に動物を連れていくのがいけないのは、何よりも店主側が知っていること(盲導犬などで訓練を受け、衛生管理がしっかりしていればいいわけですが)。それなのに注意できないなんて。言いにくいことでも、お客さんみんなに対して責任を持つ立場を自覚していれば、言いづらいことでもちゃんと伝えるべきですよね。(本人に向かって言えなかった私がこんなことを言うのはヘンですが・・)

こんなところにも、日本人の「なあなあ」「まあまあ」の感覚、問題の先送り、そして危機管理意識の欠如があるように感じました。それとも、私がオーバーに捉えすぎなんでしょうか。

◇アクセス25,000件に 

今日、HPへのアクセスが25,000件を超えました。7月7日に20,000件でしたので、約3か月で5,000件。1日あたり50件ほどのアクセスになります。今後とも宜しくお願いします。

2001.10.10(水)

◇頭の中が??? 

今日は「元・体育の日」。でも雨になりました。この日はいつも晴れるという「特異日」なのに・・ 今年は8日が体育の日でしたが、こちらが晴天。やっぱり特異日であることには変わりなかったようですね。不思議です。

今、私の頭のなかはスパゲッティー状態。以前、このHPを置いているサーバーを変更する予定と書きましたが、今日の午後、その作業をしてみました。一応新しいサーバーにテキストなどをアップしたのですが、「索引」や「掲示板」がどうなるか、よく分かりません。新しい会社には最初からそれらしい物が用意されているようで、わざわざ自作CGIを使わなくてもよさそうなのですが、その仕組みや使い勝手がまだよく分かりません。あるいは、現在使用しているものをそのまま持ち込めるのかも。いろいろと考えたり、試したりしてみましたが、所詮は素人。詳しい知識のないままにしているので、ますます混乱しています。(仕方なく、質問中・・その回答をみて、また考えるとします)

とくに今使っている「検索」は、なかなかの優れ物だと自画自賛。私もどこに何が書いてあるか分からないときがあり(特に質問を頂いたとき)、自分でHPを開いて使っています。もしこれが使えなくなると、私のHPの価値は半減しそう・・(ちょっとオーバーか)。

来週後半でサーバーの移行をするつもりです。その際、現在を検索などの使い方が異なってくるかもしれませんが、その時はよろしく。

2001.10.9(火)

◇救急車の話/空爆のこと 

救急車に乗ったことがありますか? 私は患者としてではなく、仕事で何回か乗ったことがあります。重症の患者さんを病院に転送するときに同乗します。以前病院に勤務していたときは患者さんを迎えに行ったこともあります。いつでも思うのは、その乗り心地の悪さです。乗り物酔いを経験することもありました。とくに処置をしながらは最悪です。患者さんを送り終えたあとの帰路も、その座り心地の悪いこと。

救急車は具合の悪い患者さんを乗せるのですから、一応健康な私ですらそうですから、患者さんにとって良い乗り物とは言えません。先日、当地の新聞(新潟日報)に、お孫さんと一緒に乗った方が、やはり同様の経験をされたと投書されていました。なるほど、そうだよね、と思いながら、でも違うなと思ったのはその原因。その方は「空気圧が不適切」なのではないかと指摘していました。それに対して、担当地域の消防署から「空気圧には問題がない」という返事がありました。でも、何だかその返事も「不適切」だなと感じたので、次のような投書をしました(昨日掲載、表題は新聞社によるもの)。

救急車の板バネ改良できぬか

 先日より救急車の「乗り心地」が話題になっています。私も時々は患者さんの搬送のために同乗しますが、病気ではない私自身が気分を悪くすることもあります。
 日本で一番多い救急車には、緩衝装置として板バネが使われているようです。板バネは安価ですが、路面の小さな凹凸を拾って大きくバウンドする欠点があり、それが「車酔い」をおこす原因になっているのではないでしょうか。
 これらの救急車は、市販されている商用車を改造して作られています。それは「物」を運ぶ車であって、スプリングの変更や改良をしない限り、人を運ぶには適していません。まして病気や怪我の方を乗せるわけですから、より優しい配慮が必要です。
 また、このタイプの救急車は車内が狭いため、医師が同乗したときに処置が十分にできないことも問題です。
 最近見かけるようになった「高規格救急車」は、乗り心地やスタッフにとっての使いやすさも格段に改善されています。しかし価格の高さが普及のネックだと聞いています。
 そうするとしばらくは、119番するときに救急車のタイプを指定できるといいのですが、いかがでしょうか。

外国では、例えばベンツの救急車もありますね(サスペンションをさらに強化しているようです)。日本のものはT社のワン・ボックス・カー(名前を言っちゃうとハイエース)をベースに車内設備をつけています。でも「板バネ」はそのまま・・ つまり、日本は「伝統的に」安い救急車を使っているのが根本的な問題なのです。もっと救急行政にお金を使ってもいいのではないのかな、などと思っています。何しろ「豊かな国」「先進国」なのですから。

こんなこと、救急隊の方にとっては常識ですよね、いつも乗っているんだから。それなのに、「空気圧は問題ない」というコメントしかできないのは、なんだか情けないな、とも感じました。それが「予算不足のため、廉価な救急車を使用している」と発言してもいいのではないですか? それによって救急行政がどのように行われているか、一般の方にはっきりと伝える絶好の好機!と思ったのですが、見事肩すかしでした。(やはりお役所なのでしょうね・・)じゃあ、現場の人が言えないんだったら、私が言ってあげよう・・という「高貴」な思いで投書をしました(本当ですよ)。

今日、当地の救急隊の方から「そうなんですよね!」という電話をいただきました。救急隊の人でも酔ってしまうことがあると教えてくれました(大きな車になると、前輪・後輪の間の距離=ホイール・ベースが長くなるため、上下のバウンドがさらに高まるんだそうです)。でも、先のT社のものも最近はサスペンションが良くなってきていて、かえって他の会社のものが問題・・ 全部の救急車が「乗り心地のよい」ものになるのは、まだ先のようですね。


昨日からアメリカによるアフガニスタンへの空爆が開始されました。恐れていたことです。以前にも書きましたが、テロは断じて許せません。国際法に基づき、厳正・厳重な処罰が必要です。ですが、それを武力や戦闘によって解決しようとすることに対しては、簡単に割り切れないものがあります。戦争で傷つき、殺され、家族・親類などを失い、財産を無くし、故郷や住む場所を奪われるのは、一般の市民です。幼い子どもたち、女性たち、老人たち・・ その人たちが、たまたまアフガニスタンにいるというだけで、そのような仕打ちを受けるのは、むごいことです。

人間は知恵があります。あるいは、あると信じたいです。戦争をおこさずに対処できる方法をとることができないのでしょうか。始まってしまった空爆が、一日も早く終わることを祈っています。

2001.10.5(金)

◇今日は大切な契約をしました 

当院のことですから、とてもローカルなことです。当院の野立看板が市内にいくつかあります。その中でも、国道8号線の入り口交差点にある大きな看板は一番重要です。それが県の条例に違反しているということで、昨年来、撤去しなさいという「命令」がでています。でも、移転先のなくこまっていたのですが、今日、やっと「引受先」が決まり、その契約をしてきました。

で、どこに行くかというと、今のところから5メートルほど離れたところです。同じ交差点で、遠目には今までとほとんど変わることがないでしょう。その移転費用はン百万円! 勘弁してよ、と言いたくなります。

条例には、大きな野立て看板は国道や高速道路には原則として立ててはいけないとあります。例外として、市町村が指定する「市街化地域」はOK。今の場所は田圃の脇で、ここは「市街化調整区域」。幅50センチほどの水路を隔てて隣の土地は「市街化地域」に指定されているので、そこなら条例に違反しないというわけです。

その土地はBSNというテレビ・ラジオ局が放送塔をたてるために所有している土地。県内に似たような多くの土地をもっているようですが、これまでほとんど野立て看板をたてるために貸したことはないのだそうです。そこをいろんなルートから、手をかえ品をかえ、手連手管を尽くして(?)交渉し、ようやく今日の「契約」に漕ぎ着けたというわけです。

そんなことで、私にとってはちょっと記念すべき日になりました。(医院関係者以外には全く関係のない話でしたね。すみません。まあ、医院経営をしていると、そんなことにも気を使わなくてはいけないんでということを知っていていただければ幸いです。)

2001.10.4(木)

◇「子どもの心相談医」になりました 

小生、昨年のことですが、日本小児科医会主催の「子どもの心」研修プログラムを合計4日に渡って受講しました。大変勉強になり、小児科医として「子どもの心」をしっかり見ていく必要があることを痛感しました。

それが何で今頃話題に?とお思いでしょうが、その時にするべき「登録」を、いつものようにほったらかしにしていました。そうしたら8月ころに催促の連絡がありました。「ぜひ認定を受けて下さい」と。すでに講習はすんでいますし、資格要件である「小児科学会認定医」にもなっていますので、あとはただ書類を書くだけ(登録料で何千円かは必要ですが。あ! それが目当てなんだ!?)。でもそれができず(いつのまにか忘れていて)、そのままになっていたのです。

催促されてからやっと重い腰をあげて(それも9月に入って、期限が切れてからもう一度「督促」される始末)やっと書類を提出。審査は問題なく通り、登録証が送られてきたという次第です。事務局の方にはご迷惑をおかけしました。

「子どもの心相談医」といっても、とくに何をするわけでもないと思っています。普通のように診療し、保育園や学校に行って健診や相談事などをしています。ただ、その時の子どもたちの見方が、少し「大人」になっただけ。とても「看板」を出して、「心療小児科」「児童精神科」などのまねごとをするつもりはありません。

でも・・実は「看板」が送られてきたのです。アクリル板に「子どもの心相談医」と書いた標札です。さあ、これをどうしましょう。玄関に出せということなのでしょうが、ちょっと気恥ずかしいですね。こっそり院長室に飾っておくことにしますね。

2001.10.3(水)

◇今日の日誌は読むに値しません 

今日は、今週前半の「荒天」からうってかわってお天気。これも「好天」。読み方は同じ。耳だけで聞いていると紛らわしいですので、日本人は前後の関係で判断しているんですね。

同じ様なことがときどきあります。「けっこう」がそれ。「雨天けっこう」というと、さあどっちなのかな? これが試合や遠足なら「決行」でしょう。でも船ならど分かりません。「欠航」かもしれません。「『こうてん』につき『けっこう』」などとあったら、大いに迷いそうですね(そんなことはないか・・)。

そう考えると、普段は意識していない言葉のやりとりが、実はそうとう高度なことをやっているんですね。なかなかのものです(何に関心しているんだろう・・)

今日は医院のいろんな書類を一挙に片づけました。やったー! という気持ちもありますが、何でこんなになるまで溜めておくんだろうという気持ちも。どうも頭の回転がいまいち(そういえば、昨夜もレセプトの点検で夜遅くまでおきていたし)。今日は早めに休むことにしますね。

2001.10.2(火)

◇さっそくアレルギー科、盛況です 

今月から「小児科」の他に「アレルギー科」も標榜しています。この「標榜」というのは、簡単に言えば「看板を出す」ということ。今の日本では、医療機関や医師が何の「看板」を出すかは自由で、保健所にその届けをすればすむことになっています。(「麻酔科」はその例外。日本麻酔科学会が認定する専門医だけです。だから「麻酔科医」はエライ!)

自分の医院にどんな看板を出すかは自由なので、何個も連なっているのも見かけますね。例えば「胃腸科、循環器科、内科、小児科、アレルギー科、リハビリ科、放射線科」などと。いっぱい並べてあれば、いろんな病気の患者さんがたくさん来てくれるだろう・・などと「期待」しているのかもしれませんね。(でもあんまりいっぱいあると、いったいこの先生は何が専門なんだろう??と、かえって心配になるんじゃありませんか? そんなときは、は、一番最初に書いてあるのが、一番専門、あるいは得意な分野だと思って下さい。あとは付け足し?? 私も出そうと思えば「小児科、内科、産婦人科、皮膚科、眼科、耳鼻科、泌尿器科・・」などと出せるんですよ。小児科で食えなくなったら背に腹は代えられず、何でもしちゃうかもしれません・・)

私が開業したときは、もちろん「小児科」一本。当地ではまだ「小児科だけの開業」がほとんどなく、子どもたちは「内科・小児科」や「産婦人科・小児科」という看板のかかっているところに行っていたようです。都市では当たり前の「子どもは小児科へ」という流れを定着させたいという思いもあり、あえて「小児科だけ」にこだわりました。(私は医学部を卒業して最初に受けた臨床研修は、内科からスタートしていますので、内科も「昔の杵柄(きねづか)」で少しは診れるのですよ。)

その当時はアレルギー科という標榜科はなかったのですが、今から数年前に出すことができるようになりました。その時から悩んではいたのですが、どうも踏ん切りが付かなくてそのままになっていた経過は、先日お話ししたとおりです。

アレルギー科の看板をだすといっても、じつは本物の看板をまだ書き換えていないんです(予算不足で・・)。こうして口コミで言っているだけなんですが、ちょうど喘息発作をおこしやすい時期に重なっていることもあり、今は喘息の子でいっぱいです。今日も「大発作」をおこしている子が3人いて、それぞれ点滴や吸入などの処置をしました。そのうちのお一人は九州の方で、今夜帰られるとのことでした。無事に帰られたでしょうか。

まだしばらく、喘息の子とのおつき合いが続きます。

2001.10.1(月)

◇あの子の笑顔を忘れることはないでしょう 

昨日は富山までお勉強に行って来ました。実は「不純な動機」もありまして・・「小児科学会認定医」の資格を持っているのですが、5年おきの更新の時に一定の基準をクリアーしなくてはいけないことになっています。学会や研究会に出席する毎に点数が加算され、それが5年間に100点以上となっています(平均で年に20点程度)。

全国的な学術集会は10点と点数が高いのですが、開業しているとなかなか出席できません(平日を休めるなんて、そんな優雅な生活はほど遠い身分です)。地域の小児科医会の検討会は1回が2点ほどですので、これだけではどうも不足気味(といっても、年に5-6回あるので、バカにはできませんが)。今回のセミナーは何と10点!! これを逃す手はない、というのが「不純な動機」でした。

でも行ってみて良かったです。6本の講義の中で、漢方については、以前少し勉強していたので、とても興味がもてました。いわゆる西洋薬でうまく治らず困っている患者さんもいて、漢方をもう一度勉強してみようという身持ちになりました。

でも何よりも心に響いたのは、放射線専門医の話された「虐待」についてです。子どもの骨折は診断が難しく、レントゲンの読み方に関する技術的な話も、私にとっては新鮮でした。でもそれ以上に、小児科医が虐待とどう向き合うべきか、核心の部分を実例を交えながら話をされたことが、とても印象に残っています。

その先生もかつて苦い体験をされたのだそうです。生後半年ほどで骨折で受診した赤ちゃんが、それから1年ほどののち、重篤な脳障害によって亡くなったという例です。最初の段階で虐待についてしっかり対応していれば、その子を死なせずにすんだはず。骨折で死ぬことはないので、虐待の初期にそれを見極め、適切に対処することで、死亡原因となる脳の障害を防ぐことができる。虐待の診断は「死亡原因を調べる」ためではなく、「子どもの生命を守る」ために行われなければならない・・

地方で開業小児科が、このような虐待に遭遇することはあまりないでしょうが、でもしっかりと心の留めておきたいと思います。講師の先生が最後に見せてくれたスライドがあまりに印象的でした。そこには、亡くなる前日、脳障害を来して運ばれてきたその子の顔が大きく写っていました。まだあどけなく、にっこりと笑っているその顔には、殴られたと思われる無数の痣があり、右目も開けづらいような様子。この子が、親の理不尽な虐待のために命を落としてしまったんだと思うと、涙を止められませんでした。

人の子として生まれながら、その人に虐待され、でも、まだ人を信じて笑いかけている・・あの子の笑顔が脳裏から離れません。(院長はまた泣き虫になっていますが、いいですよね)

◇「デジタルこども通信」10月号

本日メルマガとして配信しました。またHP上にもアップしましたので、どうぞご覧下さい。

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