塚田こども医院

日誌(更新記録)2002年6月  月別の索引

2002.6.29(土)

◇半年が過ぎるんですね。

気づいてみればもう今年も半分が過ぎていこうとしています。どうもこのところサッカーに浮かれていて、ボケッとしていたからなのかもしれません。もうすぐ夏休み、もうすぐ秋、もうすぐインフルエンザ予防接種、もうすぐ年末・・ 今年はインフルエンザの流行が5〜6月にもありました。いますでに次のシーズン用のワクチンの話が出ています。当院でも恒例になっている「インフルエンザ予防接種・特設外来」の日程を決める時期になっていますので、今年はインフルエンザのことで切れ目無く、ずっと関わっている感じです。

今日の午後は少し父親をしていました。娘の中学の合唱コンクールを聴いてきたのです。年に2回開かれるのですが、毎回、その歌声を楽しみにしています。中学生というと、とくの男の子は恥ずかしがって歌わないようになるのが普通でしょうが、この学校は伝統もあって男の子も大きな声を出して歌っています。3年生にもなると声変わりして、低音もしっかりと出ているので、感動的でもあります。今日もまた素晴らしい一時を過ごすことが出来ました。

上の息子の入学式のとき、当時の3年生の合唱を聴き、鳥肌だったことを今でもよく覚えています。それ以来10年近く、ほとんど欠かさずに聴いています。今年で最後と思うと、何だか寂しくなります。

でも今日の体育館は暑かった! 冬は寒くても、いっぱい着込んだり懐炉をもっていけばガマンできますが、暑いのはどうも・・ でも、雨よりは良かったかも。トタン(鉄板?)の屋根なので、たたきつける雨の音が声をかき消してしまうことがありました。あればかりはどうもいけませんね。屋内の施設だけれど、「雨天順延」にしてもらわないと(*_*)

今「こども通信」7月号を作成中(正しくはこれから取りかかろうと心構え中)。しばらくお待ちを。では、よい週末をお過ごし下さい。

2002.6.28(金)

◇私は投書魔?

「新潟日報」という地元新聞に投稿したものが今日掲載されました。テーマは「乳幼児の医療費助成」。これで何回目になるかな? もう常連の定番になっています(^0^)

「声なき声」が活字になると、けっこうインパクトがあるようですよ。以前に投書したときもそう。「安物の救急車」のことでは、自民党の県議団が調査に入ったという話をあとで聞きました。「保育園で熱中症か?」では、市内の保育園を調べたり改善をさせたりしたという話もありました。

昨日のニュースでは、問題のあった企業の総会で、会社の担当者が「株主からは特に質問などなかった」としゃーしゃーと答えていました。確かにそれは事実でしょうが、それをもって問題が存在しないということにはなりません。でも、言うべきことは言わないと相手にされない世の中になってきています。「あうんの呼吸」は日本人の美徳ですが、そんな「武士の情け」は通用しないんですね。

今日掲載された投稿をご紹介します。どうぞお読み下さい。


乳幼児医療費助成拡大を

上越市 塚田次郎
(小児科医 45歳)

 先日、医療法の改定案が衆議院で可決され、今国会中に成立する見込みになりました。財政難を背景に、医療費の窓口支払いや保険料のアップといった国民に負担増加を求める内容になっています。
 そんな中で注目されるのが、3歳未満児の窓口負担を現在の3割から2割に減らすことです(10月実施予定)。急激に進行している少子化傾向に何としても歯止めをかけたいという願いが込められています。
 しかし、実際にはほとんど現行と変わりません。なぜなら、すで全国の自治体で乳幼児医療費を助成する制度があるからです。本県でも外来については三歳未満児については1回530円の負担(月4回まで)以外は県と市町村で補助されています(1、2歳児は所得制限あり)。
 一方では県や市町村の負担はおおむね3分の2に軽減されるわけで、その浮いた予算で対象年齢を引き上げることが可能です。また、各市町村で行っている上乗せも、さらなる拡充ができることになります。
 全国では「就学前まで」「窓口負担なし」で助成するところが増えてきたおかげで新潟県はいまだ「後進県」です。法改定の趣旨である少子化対策のためにも、県や市町村の「子どもに優しい」対応をぜひ実現していただきたいと思います。

2002.6.27(木)

◇タクシー物語

このところ、タクシーを利用することが時々あり、またいろいろと考えることがあります。以前にも紹介したことがありますが、実は私は「タクシー恐怖症」。運転手さんとコミュニケーションをとるのが苦手なんです。行き先を告げても返事もしない方がいます。本当に分かっているのか心配ですし、どうしてお金を払って乗っている客が窮屈な思いをしなくちゃいけないのか・・そう思うと余計に落ち着かなくなります。あるいは、とても話好きな運転手さんだと、多少はつき合うのですが、こちらが話を聞いてあげる立場になるのも、なんだか釈然としなくなります。

学校医や乳児健診などの公務に出かけるときはタクシーを利用してよいことになっています。というより、自家用車で行ってもしも事故を起こすと大変だということで、できるだけタクシーを使うようにも言われています。でも、私は自分の車で行っています。その方が時間が自由に設定できるということもあります。忙しくしているので、直前まで別な仕事をしていることはしょっちゅうです。もし時間があれば、帰りにふらりと海を見てきたり、本屋によったりもしています。そして何よりも運転手さんに気を使わなくても良いのがあります。車中でのこともそうですが、往復の距離に比べて滞在時間が短いときはそのまま待っていてもらうのですが、それがまた申し訳ないようなきもしてきます。

先月東京で利用したときは、運転手さんが話し好きで、朝早くで眠いのにつき合っていて、着いたときにはもう疲れていました。別なときには、千代田区平河町から乗って渋谷に行くようにお願いしたのですが、「どう行けばいいんですか?」・・これには絶句。そんなマイナーなところを頼んでいるわけではないのに、よく都内の道を知らずにタクシーを走らせることができるもんだと思ってしまいました。そしてつい「行き方が分からないからタクシーを利用するんだよ!」と言ってしまいました。この運ちゃん、渋谷のハチ公前で降ろしてと頼んだのに、その反対側につけようとしていました。「ここじゃないよ、この先の道を行って・・」と指示。ハチ公も知らないで仕事をしないでよ!! 料金も払いたくなくなりましたが、それを察知したのか、多少まけてくれました。タクシーに乗って負けさせたのは初めての経験(T_T)

今朝乗ったタクシーの運転手は女性の方。ドアを閉めるとき、「塚田さんの下の息子さんですよね」。え? 私の正体がばれてるの!? 実家のすぐ近くに住んでおられた方で、私の子どもの頃の話も出てきて、顔が熱くなっていました。まあ、今日のエピソードは可愛い付け足しです。

今夜はこれから市内のホテルで会合があります。タクシー券ももらっているのですが・・でも、やっぱり自分の車で行くことにします。7時からの会合ですが、今6:45・・まだ仕事をしていますから。もう少し終わらせて、とんで行くことにします。

2002.6.26(水)

◇ビジネス・モデルという特許

昨日、ある知り合いの方から相談を受けました。運送業をしている方なのですが、病院に受診した後、会計や薬を本人に代わって自宅まで届けるサービスなどをしたいが、医療法などの関係ではどうかという内容でした。法律によってしてはいけないことなどがこうなっているという話をしてあげたのですが、驚いたのはそれを「ビジネス・モデル」として特許をとろうとしていることです。

よく物(ハード)の技術で特許をとるというのは聞きますが、こんなサービス(ソフト)のことでも特許を取る動きが進んでいることを感じました。もしこれで特許をとれば、この種の業務を独占できるか、あるいは特許の使用料が収入として見込まれることになります。なかなか面白いことだな、とも思いました。

「知的所有権」という言い方をしていますが、知恵を絞って考えたものが独創的であれば、財産として認め、保護しようというものです。今世界中の企業や個人がこの特許の申請を出しているのは、それによって将来の収入が約束されるからなのでしょう。アメリカでは、ある日本のカメラ・メーカーがアメリカの企業の持つ特許を侵害してカメラを作っていたとして、数百億円の賠償を命じられた、などという話が以前ありました。アメリカは特に熱心で、何でもかんでも特許にしているような感じです。

人間の遺伝子も解析がすすんでいますが、これも知的所有権として認める方向なんだそうです。確かに、それで分かったDNA配列を利用し、新しい薬を作ったりすれば、大きな冨が得られるかもしれません。そうすると、今のうちに特許をして独占しておこうという意図はいかにもアメリカらしいなと思いますが・・でも、私たちみんなが持っている遺伝子情報が特許になるのはどうなんでしょうか? なんだか腑に落ちません。

私のやっている仕事で、もし特許がとれれば、そのノーハウを売って私は隠居できるかも!? そう考えて周りを見回しましたが・・どうもなさそうですね。みんな猿まねばかり。そう甘い話は転がっていないですよね。

2002.6.25(火)

◇休日診療所のある裏事情

昨日の「達成感のない休日診療所の仕事」という日誌に、さっしくお便りをいただきました(伝言板)。実際に利用していなくても、いざというときに利用できるようになっていることで、安心していられる、という内容でした。ありがとうございます。でも、実は休日診療所については少し事情があり、問題を複雑にしています。

当地には2つの休日診療所があります。近隣する2つの市が運営し、当地の医師会が両方の運営に協力していて所属の医師を派遣しています。一つは比較的に大きく、土曜の夜、日曜・祝日の昼と夜をカバー(全てに内科・小児科医が出ていて、さらに日・祝の昼は外科医も執務)。もう一つは小さくて、日・祝の昼のみで、内科・小児科医だけが執務しています。大きい方には割と多くの患者さんが訪れ、それなりに仕事をしていますが、小さい方はそれほど利用されていません(私が今回執務したのは小さい方)。二つは車で20分程度のところにあり、市は違っていても、いっしょになって運営すれば、医師の負担も少なく、効率的な運営ができるのに・・という感想をいつもいだいています。

もちろん、利用が少ないからそれだけで不要とすることはできません。でも、そう遠くないところに別の施設があるのですから、もう一度「本当に必要なのか」議論をする必要があるのではないかと思っています。小さな施設では、そこに投入する人的・物的資源は小さくなってしまい、ますます休日診療という役割を果たせなくなってしまいます。(お昼に手をけがした中学生が来られたのですが、外科の道具がないために、やむなく大きな病院に送りました。外科医がいないのでは急患に十分対応できません。あるいは、道具だけでもあれば、私が縫合することは出来たのですが・・)

休日診療所の性格もあいまいです。一番利用が多いのが子どもたちですので、私のような小児科医が勤務していると喜んでもらえます。でも、「内科・小児科系」の医師が順に出ていますので、その時によっては小児科をあまり診ていない内科医がいることもあり、大丈夫かな?と思ってしまうこともあります(逆に私が大人やお年寄りを診ているのですが、自分でも心配です)。専門科目の違いが一番大きいのですが、それでも医師の能力なども違う中で、「あたり・はずれ」が出てくることもあるかもしれません(私の時にお年寄りがきたら「はずれ」・・)。

実際に仕事をしていて、自分の診療所ではないために、なかなか思うようにできないことがあります。診断のための道具がそうで、自分の慣れたものでないと、どうも調子がでません。私は聴診器、喉を見るライト、耳を見るライトなどは自前のものをもっていくことにしています(ライトの明るさが違うだけで、ずいぶん見え方が違います。未熟者の私には「弘法、筆を選ばず」の境地にはなかなかなれません)。検査の機器は不充分(というよりほとんどない)、薬も処方し慣れた物とはいえません。何よりも、働いている看護婦などの職員がいつもの「あうんの呼吸」を知ってはいないので、なかなかうまく動いてくれません(当たり前ですが)。よっぽど、いつもの看護婦さんを「持参」したいくらいです(^_-)

そんなこんなで、休日診療所の勤務はストレスがいっぱい。満足感や達成感があまり得られないのは、自分の診療内容に満足できないからなのかもしれません。

2002.6.24(月)

◇達成感

また新しい一週間が始まりました。といっても、私にとっては切れ目なく仕事が続いているので、だんだん曜日の感覚がなくなってきています。昨日の休日診療所の勤務は、どちらかというとヒマ(というより、ハッキリ言ってヒマ)でしたので、体は楽なはずなのですが、頭はぼんやり・・帰宅したあとも、しばらくは誰とも話したくない気分が続いていました。これはいつものこと。

他の人たちが自由に休日を使っているのに、自分は割り当てられた半強制的な仕事をしている、などという意識が出てくるのかもしれません。あるいは、せっかくいちにちをつぶして地域のために仕事をしているのに、あまり役立っていない(患者さんが少ない)という気持ちもあるのかもしれません。もし忙しければ忙しいで、別な理由でイライラするのでしょうから、イヤな性格ですね。

捕虜収容所のことを思い出しました。いろんな労働をさせたり、肉体的な拷問があったりするわけですが、一番しんどいのは穴掘りだというのです。それも、一度穴を掘ったら、次にその穴を埋め戻す。平らになったらまた堀り、その後はまた埋める・・いつまでもその作業をさせるのだそうです。同じ肉体的な苦労でも、「穴を掘り終えた」という達成感があれば、気持ちの上では満たされるものがあります。ところが、それをまた自分で戻すのですから、何のためにやっているのか、分からなくなります。目的もなく、達成感も得られず、自分の仕事を自分で否定することをやっているのは、精神的に最もきついこと。ほとんどの人は途中で精神を病んでいくのだそうです。

休日診療所の仕事をやり終えたという達成感もほしいものです。多少は地域に貢献できたはずなので、そのことを思い出すことにしましょう。もっとも、一般の方が想像できないくらいの手当はもらうので、贅沢なことだと叱られてしまうかもしれませんね。でも、あとで銀行に振り込まれるので、それも実感がわきません。その場で、現金でもらえると、これだけのことをしたんだという満足感を得ることができそうですが・・(その半分ほどはあとで税金で取られるので、その場で使い切ってしまうと大変です)

2002.6.22(土)

◇ドコモの陰謀?

今週は長い一週間でした。というより、この日曜には日帰りで東京での勉強会に出てきたため、2週間休みなし。明日はまた休日診療所の勤務があるので、これで3週間連続勤務! あんまり混んではいないだろうから、ゆっくりと本を読んでいましょう。さっき本屋さんで4、5冊仕入れてきたので、たっぷりと読書ができそうです。そんな休日もなかなかないので・・

先週ぐらいからストレスがたまっています。休みなしも関係はあるのでしょうが、それ以上に携帯が不調なのがイライラの原因になっています。「圏外」になることが多く、通話もiModeもできないことがしばしば。患者さんからの時間外の電話もとれないことがありますし、iModeは仕事で使っているので、メールが使えなくて困ることもおきています(パソコンに来たメールはiModeに転送するようにしてあるので、いちいちパソコンを立ち上げたりしなくても、あるいは出かけている先でもメールが読めるようにしてあります)。それなのに・・ ストレスはたまるばかり。

ちなみに娘の携帯は「圏外」になることもなく、問題なし。どうも私の携帯の故障のよう。買って1年ほど。これが確か5台目。平均すると1年ほどで買い換えていることになります。どうも1年のハードルを越えると、そろそろ故障が出てくるようです。そう言えば、最近新機種が出ました。携帯の遺伝子ならぬマイクロチップに「1年が寿命」という情報が書き込んであるのでは!? NTTドコモの陰謀なのではないかと疑っているところです。

新しい携帯が欲しいという気持ちと、まだまだもったいないなという気持ちが交錯している私です。完全に使えなくなったのならあきらめもつきますが、時々ちゃんと働いているので、決断しかねています。さあ、どうしましょう・・

2002.6.21(金)

◇死ぬまで治らない性格

新潟では先週梅雨に入り、なんだかうっとうしいお天気が続いています。でも沖縄ではもう梅雨が明けたとか。同じ日本でもずいぶん気候が違うものですね。

梅雨といっも、今年は「空梅雨」なのでしょうか。時々は降っていますし、梅雨前線の発達にともなって喘息の子が発作をおこすので、季節を感じてはいるのですが、いつもの年のような長雨にはなりませんね。傘を持たずに外出することも多いような気がします。今月が開院の月にあたるので、どうも大雨が降るとその当時のことを思い起こします。12年前の開業当初はヒマでした。まだあまり知名度がなく、患者さんもそれほど初めからは来られませんでした。

今では時間が足りなくて困っていますが、当時は時間が余って困っていました(信じられないかもしれませんが)。たっぷりの時間があったのに、最初はパンフレット類や新聞にはあまり時間をかけていませんでした。でもそのうちに患者さんが多くなり、次第に忙しくなるとともに、多くの指導用の資料を作るようになりました。時間がなくて困っているのに、よけいにそんなことをしています。今ではこのHP作りや、メールでの医療相談にもそうとう時間を費やし、一日24時間+8時間くらいは欲しいところです。

時間が余っているときにはせず、忙しくなればなるほど余計にするようになる・・昔、もっといろんなことをしておけば良かったな、などと思うのは、子どものころからの習性がまだ抜けていない証拠ですね。学生の時、試験の直前になると本をいっぱい読みたくなり(実際に読んでいましたが)、終わるともうダラっとして本も手にしなくなるようなことがよくありました(単なる逃避行動?)。そんな性格は死ぬまで治らないでしょうね。

2002.6.20(木)

◇アルパはとてもいい音ですね

サッカーが終わって、やっと平穏な日々に戻りました(え? まだW杯は終わってないって!?)。もともとスポーツ観戦の趣味がない私にとっては、TVで試合を見るのは面白い体験だったのですが、でもサッカーは長すぎますね。2時間近くもじっとしていられません。ADHD(多動児)のような私を引きつけていたのですから、サッカーの「日本の」試合はとてもインパクトが強かったんだと思います。でも・・夢から覚めました。熱が下がって、やっと普通の状態に戻ったような感じです。

昨日は市内で開かれたコンサートに行って来ました。上松美香のアルパです。彼女はまだ19歳ですが、このハープのような中南米の楽器を携えて今、日本中で人気が沸騰してきています。優しい音楽を、優しい彼女が弾くことで、聴く人たちに癒しを与えているようです。すっかりファンになりました。

中南米の音楽の代表は何といっても「コンドルは飛んでいく」。かつて(私が若かった頃)サイモン&ガーファンクルというヴォーカル・ユニットが歌って、大ヒットをとばしました。曲の良さもそうですが、歌詞がまた素敵でしたね(中学生の英語の勉強にも使ったような気がします。I'd rather be a hammer than a nail・・打たれる釘よりもうつハンマーになりたい・・今でも多少は覚えています)。もう一つは「花祭り」でしょう。これも、昔(!?)ナショナルが冷蔵庫のTVコマーシャルに使っていました(そんなこと、覚えている人はいないでしょうが)。

実は、これらの曲が大好きで、私も中南米の民族楽器を練習していたことがあります。主にはケーナという、尺八に似たアシでできた縦笛です。穴の数が恐ろしく少なく、吹き方の強弱で半音を出しますし、オクターブ上の音も出します。この音が大好きで、子どものころ、わざわざ東京まで買いに行きました(他の用のついでに親が連れていってくれたのですが、私にとってはこちらのために東京に行ったと思っています)。その練習曲に、これらの曲は必ず入っていましたし、それらが吹きたくて練習していたものです。もうすっかり昔のことで、今では音が出るかも分かりませんが・・

昨日は、そんな私の思い入れのある音楽を楽しむことができたコンサートでした。彼女が長野県に住んでいて、すぐ近くの水族館や海辺によく来ていたなどいうエピソードも、嬉しかったですね。本当にまだ可愛い女の子なのですが、将来がとても楽しみです。3枚のCDを全部買ってきたのは申すまでもありません。そして、直筆のサイン色紙をもらうために、若い女性たちの中にいっしょに並んで、握手までしてもらったときは、やはりオヤジになっていたのでしょうね。

2002.6.18(火)

◇お祭りは終わりましたね

サッカーW杯、日本代表は決勝トーナメントに進出しましたが、トルコに敗れました。でも世界のベスト16には入ったわけで、まだ歴史の浅い国としては大変な戦績でした。もしかしてW杯で一勝もできないのでは、という説もあったぐらいですから、よくここまでやったものだとも思います。

もう少し勝ち進んで欲しかったという贅沢な期待もありましたが、でも正直な気持ちを言うと、やっと終わってくれたという思いもあります。日本の試合では、ヘンに力が入りすぎ、見ているだけで疲れていました。試合を楽しみながら見ることもできませんでした。日本の試合がもうありませんから、これでリラックスして、世界のサッカー・ゲームをゆったりと楽しむことができそうです。

それに、やはり周囲のバカ騒ぎにはうんざりしていました。フーリガンは問題にならなかったけれど、日本の若者たちが「暴徒」と化している様を恥ずかしく思っていました。お祭りだから、お祝いだからと大目に見れる範囲を逸脱しています。日本の社会がそこまで許容してはいけないように思っていました。これでそんな騒ぎがおきなくなるのなら、日本が負けたことは社会的にはプラスのことではないか、などと勝手に考えています。

それにチケット騒動、会場建設をめぐる巨額の投資(膨大な維持費)など、どうしても覚めた目で見ていました。日本が勝ち進むにつれ、それらがどうでも良いことのように扱われていることにも、納得のいかない思いをしていました。「勝てば官軍」「無理を言えば道理が引っ込む」式の考え方は、やはりおかしいですよ。今日は鈴木議員の逮捕を巡っての話もニュースをにぎわしていました。やっぱり、「ダメなことはダメ」ですね。

2002.6.17(月)

◇耳学問

昨日は東京での勉強会に日帰りで参加してきました。小児保健協会主催の小児保健セミナーで、毎年このころ(いつも父の日になるのだそうです)開催されます。毎年一つのテーマを絞って、5人ほどの講師のお話があり、最後に全員でディスカッションをしたり、フロアーからの質問に答えたりします。堅苦しい学会と違い、分かりやすい内容ですし、日常の診療にすぐ活かせそうなので、ここ数年、できるだけ参加しています。

今年のテーマは「アレルギーを考える」。アレルギーの最先端の知識(やっぱり分からない??)、用語の解説に始まり、環境の問題、アトピー性皮膚炎や喘息の診断や治療の仕方、そして行政の関わりなど、多方面からのお話がありました。自分の頭をさらに整理して理解することができるようになりましたし、いくつかは外来で今日から役立つものもありました。

アトピー性皮膚炎の話をされた山本一哉先生はとても有名な方。以前にも直接お話を伺ったことがありますが、その話ぶりにいつも引き寄せられ、子どもの皮膚の見方やケアの仕方をずいぶんと教えていただきました。今回もアトピー性皮膚炎の考え方、スキン・ケアの方法など面白い(文字通り、漫才のように面白い!)話をたっぷりとお聞きできました。その中から一つご紹介しますね。「赤ちゃんは1歳までは胎児だと思って、スキン・ケアをしてほしい」という内容です。

動物の赤ちゃんは生まれたと同時に歩きだします。それまでは母親の子宮の中にいるわけですが、当然皮膚も羊水に包まれ、外界のいろんなものから遮断されています。羊水の中にいる胎児の皮膚が紫外線を浴びることはないし、汚れや細菌にさらされることはありません。何より、皮膚は絶えず羊水の浸っていてみずみずしい状態におかれています。人間の赤ちゃんは、脳の発達のために早くに産まれてくるのであって、皮膚にとってはいわば迷惑なことだというのです。有害なものにさらされてダメージを受けるだけではなく、皮膚の乾燥という大きな問題(ドライ・スキン)を生じます。

人間の赤ちゃんは、生まれてきたときからすぐに、十分なスキン・ケアに注意を払って欲しいというわけです。こまめに皮膚を洗い(とくに口周囲や顔)、いつも清潔な状態にしておくこと。それもゴシゴシと強くこするのではなく、優しく扱ってほしい。赤ちゃん用のスキン・ケア用品が発売されているので、それらを使って、皮膚が適度の湿気をもってスベスベにしておくこと。それらのことを、ユーモアを交え、分かりやすくお話して下さいました。赤ちゃんのスキン・ケアについては、これまでも健診のときにお母さん方へお話をしてきましたが、あまり十分ではなかったかもしれません。山本先生のお話をもとに、もう一度取り組みを見直そうかと思っています。

こうした勉強会では、知識としてはすでに医学雑誌などに紹介されていることが多いのですが、直接講師の先生からお話を聞くと、やはり勉強になるものです。というより、だんだんと目で見ての知識習得には限界がでてきて、こういった直接的刺激がないとインパクトがなく、結局頭に入っていきません。いわば「耳学問」です。体系だった勉強は次第に苦手になり、「こつ」を教えてもらうほうがいいみたい。私もだいぶ歳をとってきたということでしょうか・・

2002.6.14(金)

◇今日は特別な日!

まずはサッカーW杯で日本が決勝トーナメントへ進出を決めました。おめでとうございます!! すごい活躍ぶりですね。急ごしらえのサッカー・ファンですが、一緒にお祝いをしたいと思います(そのためだけにファンになったようなものですが)。

ここまで日本が活躍するとは思っていませんでした。地元の応援を盛んに受ける中で、どんどん上昇気分になってきたのでしょうか。わるくちばかり言っていたマスコミも手のひらを返したように褒め称えています。まあ、それもいいでしょう。それにしても、一人ひとりの選手がすごく大人になり、成長してきているんですね。日本のこれまでの団体スポーツでは見られなかったような気がします。次は決勝トーナメントでの活躍ぶりを、ぜひ見せて下さい。

そしてもう一つ。当院の開院記念日です。12年前の今日、当院が始まりました。1990年(平成2年)6月14日です。よく1からのスタートと言いますが、それまで別のところで勤務医をし、自分の実家が開業医でも何でもない環境でしたので、それは「ゼロからのスタート」でした。少しずつ患者さんに来ていただくようになり、スタッフも増え、地域の中で次第に役割が大きくなってきました。「信頼される小児科医院になろう」を合い言葉に、これまでスタッフと一緒になって努力してきました。それが今、少しずつ花を咲かせ、実を作ってきました。これからも普段の努力を続けていくことだけが、良い小児科医療を提供できることにつながると思っています。引き続き、よろしくお願いします。

それにしても、今日の午後の外来は面白かったですよ。サッカーの試合が始まるころにはあまり患者さんがおられなくなり、院内のテレビはサッカー中継に切り替えました。お陰で私もちょこちょこと試合を見ることが出来ました。そして、試合が終わるとどっと患者さんがこられ、終了間際はいつものバタバタがやってきました。皆さん、やっぱり見ていたんですね!

2002.6.13(木)

◇中学生から珍問?

今日は面白い質問をメールでいただきました。山形県のある中学校からです。「世界には医者が居ない国がどれ位あるのですか?」・・世界の医療事情に詳しく知っているわけではないので、う〜〜ん、とうなりながら、次のように返事を書きました。

質問にお答えします。
おそらく、世界中で医者のいない国はないと思います。
(調べたわけではないので、正確ではないかもしれませんが)
ですが、「医者」といってもそれぞれの国でみな違ってきます。
先進国のように、長い年月に渡って勉強し、きちんと資格をとって仕事をしている「医者」もいます。
そうではなく、日本にいる私たちから見ると、あれっと思うようなレベルの「医者」もいるかもしれません。
その国々のいろんな事情で、医者のするべき仕事も変わってきます。
そんなことで、世界中が同じということはないのですが、でもそれぞれの国に「医者」はいると思います。

こんな答えで満足してくれるかな? なんだかずるがしこい役人の答弁みたいですね。昔やっていた「子ども電話相談室」なんて感じでしょうか?(今でもやっているのかな?)

きっと学校で医療について学習したときに疑問になったことなんでしょうね。どんな話の中で出てきた質問なのか、ぜひ知りたいです。今の中学生はインターネットを使って、こんな勉強方法もしているんですね。驚きです。といっても、私の娘(中3)も、クラスの仲間が作ったメールリンクに入り、毎日メールのチェックややりとりをしていますし、やはり友達が作ったHPに遊びに行ったりしています。時代はもうそんなふうになっているんですね。

娘には、HPを見に行くのは必要なものだけにして、ネット・サーフィンなどはしないように話しています。与えてあるパソコンは、上の子が使っていたやや古い物で、通信速度が遅いのも、メール専用としては十分だと納得させています。メールの読み書きは、日本語の勉強や、タイピングなどの練習にもなりそうなので、好きにさせています。意識的に取り組めば、友達や他人とのコミュニケーションの取り方の勉強にもなることでしょう。

娘も学校でネットを使っていると言っていました。沖縄への修学旅行では、あらかじめネットで戦争のことなどをきちんと調べていたようです。なかなかのものと関心しました。少し前、「インターネットは空っぽの洞窟」と言い切ったコンピューター技術者がいましたが、なかには「宝物」が入った洞窟もありそうです。あるいは、空っぽのところに自分でいろんな物を詰め込んでいく作業も面白いのかもしれません。

でも、やっぱりネットはお遊びになりがち。子どもたちにはそれなりの指導をしながら、使わせてあげてほしいと思います。電子メールは強力なツールですし、ぜひ習熟させたいですが、その指導のできる先生方がどれくらいいるか、少し心配ですね。もっともあまり急がないでいいのかも。子どものときからやらせなくても、ある程度大きくなって、目的がはっきりしていからでも遅くはないでしょう。若い子たちは柔軟な頭をもっていますから、少し勉強すればどんどんできるようになります。かくいう私でも、「40の手習い」で始めたのですから・・

2002.6.12(水)

◇わたぼうし1周年/「民」のパワー全開!

今日はわたぼうし病児保育室の1周年の記念日です。といってもとくに何も行事もありませんが・・ この1年間、試行錯誤、手探りの中で少しずつ形を作ってきました。当初考えていたことがうまくできていなかったり、逆に予想を上回るものがあったりと、私たちスタッフも保育室とともに成長してきています。今後ともよろしくお願いします。

昨日、地元のテレビで取り上げていただきましたが、わたぼうし病児保育室の「売り」は何か(あるいはマスコミが注目していることは何か)少し考えてみました。一番は「民間で行っている県内唯一の病(後)児保育施設」ということのようです。今新潟県内には6つの同様の施設がありますが、当方を除いては全て市町村が自ら設置しているか、あるいは市町村からの委託を受けて行っています。前者は完全に「官設官営」ですし、後者は「民設官営」(こんな言葉はありませんが)の性格をもっています。形式だけをもって云々するのは問題かもしれませんが、当院が「民設民営」でやってきた中で感じることは、この事業はなかなか「官」ができることではないだろうな、ということです。

「官」によるものでは、利用資格がまず問題になります。市町村在住の方のための施設という位置づけですので、他の市町村の方の利用がうまくいきません。当院の患者さんのかなりの方は周辺の市町村からこられていますから、杓子定規に運営すると、その方々に利用の機会がなくなってしまいます。また、病気などで「保育園等に通園できない子ども」の保育をする施設という位置づけですので、もともと保育園等に通っていないお子さんは最初から対象外になってしまいます。普段は家庭でお母さんが面倒を見ていても、お母さん自身が病気等でお子さんの家庭保育ができないときなども、やはり当方では受け入れています。そんなフレキシブルな対応ができないような気がします。

またどの程度の病気の子どもを預かるかも、なかなか難しい問題があるでしょう。急性期の一番大変な時期のお子さんを預かることができるかどうか・・名目上では、当方以外の施設は「病後児」つまり病気の回復期のお子さんを対象にしています。治りかけだが、まだ保育園等に行かせるほどではないというお子さんです。わたぼうし病児保育室では、はしか(麻疹)以外であれば、急性期も出来る限りお預かりする方針でいます(はしかはとても感染力が強く、厳重な隔離が必要ですので、やはりお断りしています。その代わり、はしかにならないよう予防接種を徹底するよう指導しています)。ご家庭のニーズがあればできるだけ応じる・・そのためには、規則等で縛られない自由な体制が必要で、「官」ではなかなかできないことかとも思います。(他施設について検討してはいませんので、実際の取り組みはそうではないかもしれません。指摘が間違っているようでしたら、ご容赦下さい)

そして何よりも、保育士、看護婦、そして医師などの「思い入れ」がどれだけ強いかが、この事業がうまくいくかどうかの決め手になるように思います。決まり事だからこうするというような考え方、行動のパターンでは親御さんたちのご希望になかなか沿うことはできません。自分で言うのは恥ずかしいのですが、病児保育に対する「情熱」がなければ、うまく運営していくことはできないように思います。私たちにそれが十分にあるかどうかは自分ではよく分かりませんが、でも持ち続けたい、より高くしていきたいと思ってはいます。

でも・・「官」はいいですね。お金の心配がないのですから。まあ仕方ないでしょう。愚痴るのはやめます。お金はなくても、心があります!(かっこつけ過ぎ?) 今はまだ実績作り。いずれ社会的に広く認められるようになれば、また道が開けてくると思っています(楽観的すぎる?)。

まずは1周年を無事迎えることができたことをご報告申し上げます。スタートの時点では、勢いをつけて「エイ!」とかけ声をかけるとうまくいくこともよくあります。問題はその勢いが続くかどうか。何事も、高い志を持ち続け、維持し、より向上させていくことこそ、大変であり、大切だと思っています。さあ、来年の今日、どんなふうに総括できるか、楽しみに見守っていて下さい。

2002.6.11(火)

◇わたぼうしがテレビで紹介されました

今日、地元のテレビ局である新潟テレビ21(NT21)で、明日に開設1周年を迎えるわたぼうし病児保育室が紹介されました。昨日カメラを持って取材にこられましたが、それをベースに、スタジオの司会者と私が電話で話をしながら進行していきました。

院内の別室に陣取って(みんなの前ではとても恥ずかしくてできないので)、一人音声を消したテレビと向かい合い、電話を握りしめ、スタジオからの質問を聞き漏らさないようにと、集中していました。きっと10分ぐらいなのでしょうが、その長いこと・・ エアコンの音が入ってはいけないと思って、弱くしていたのもあるでしょうが、終わったときにはしっかりと汗をかいていました(冷や汗?)。テレビの仕事って、本当に緊張しますよね。

オン・エアの直前(20分ほど前)になって「進行表」がFAXで送られてきましたが、番組が始まるまでに患者さんの診察をひとまず終わりにしておかなくてはとあせっていたので、目を通すヒマもなく、そして進行上の打ち合わせもなく、ほとんどぶっつけ本番。でも、そこはさすがプロ。ポイントをちゃんと押さえて質問をしてくれるので、こっちは聞かれるままに答えているだけですみました。

以前、スタジオでの生放送に出たこともあったのですが、その時に「言葉の繰り返しが多い」と注意されたことがあります。強調したいこと、せっかく出たんだから、これだけは言っておきたいなどと力の入るところは、どうしても重複して話してしまいがちになります(私は特に)。まずは簡潔にしゃべって、司会者がもっと聞きたいことがあれば向こうから突っ込んでくるから、それを待っていればいいとも言われました。なるほど、そんなものかと思ってきいていたのですが、そのアドバイスがその後大いに役立っています。

昨日、本番の流れの説明を受ける中で、スタジオとの「掛け合い」をして下さい、と言われました。なんだか漫才のような言い方で、ピンとこなかったのですが、スタジオとこちらとの話を盛り上がげるという意味で、「掛け合い」という言葉がむしろピッタリとしているんだんなと、今日は実感しました。

ともあれ、明日でわたぼうし病児保育室は開設1周年です。これまでは多少不出来なところがあっても、「まだ始めたばかりだから」と許してもらえました(もらえるような気持ちでいました)。これからはもう「独り歩き」をしっかりとし、文字通り「自立」して、その社会的な役割をしっかりと担っていかなければいけないと、心新たにしているところです。

2002.6.10(月)

◇祝 日本サッカーW杯初勝利/テレビの取材

昨日のサッカー、日本対ロシア戦! すごかったですね、感動しました。日本のサッカーがこれほどまでに成長していることは、とても嬉しいことです。きっとトルシエ監督に対する評価も変わるでしょうね(ついこの間まではボロクソだったようですが)。「勝てば官軍」・・ちょっと違うかな。次の目標は決勝リーグへの進出ですね。

今日、当院に併設している「わたぼうし病児保育室」が開設1周年を迎えるということで、新潟テレビ21(NT21)の取材がありました。開設の時にも取材に来られているので、ここ1年間の経過などをお話しし、今日は4人のお子さんをお預かりしていたので、この子たちと保育士たちの様子も撮っていかれました。明日の夕方(5:40ころ〜)放送予定だそうです。県内の方はどうぞご覧下さい。

◇ネット上での医療相談について

このところ、メールでのご質問をよくいただきます。育児、病気など、子育ての中でいろいろとご心配なことが多くあるのでしょう。子育ての先輩として、また小児科医として、多くの方の子育てを応援したいという気持ちもあります。また、私のHPの訪問していただいている方へのサービスという気持ちもあり、できるだけ応じています。これからも続けていきたいと思っていますが、少しお願いもあります。

すでに同じような質問が寄せられていることが少なくなく、それらはすでにHPに掲載されています(Q&Aのコーナー)。あるいは、病気などのことでまとまったものを読んでいただければご理解いただけるものもあります(とくにヘルス・レターのコーナー)。また、私のHP以外にも多くの参考になるサイトがあります。それらも調べていただくことも、またお願いしたいと思います。

また現に診療中のお子さんについて、その診療内容等を私に問い合わせてくるということは、いろんな難しい問題を含んでいます。私自身は保護者からの情報だけをもとに判断するわけですが、診察をしていませんので、お子さんについての情報は偏っています。診察をしてお子さんについての医学的情報を十分に持っている医師の判断と、それのない私の判断では、質的に異なったものになってきます。また、病気の診断、治療法、見通しなど、当然主治医よりお聞きになるべきことを私に尋ねられても、ある程度の一般的なことしかお答えできません。個別のことについては、やはり主治医より説明を受けるべきでしょう。

また、私にとっては臨床をみている小児科医というのが「本業」であり、ネット上でいただくご質問にお答えするのはあくまでも「副業」です。片手間でいい加減な仕事をしているととられるかもしれませんが、でも時間的にも制約がある中で行っています。(もちろん無報酬ということもありますが・・)そんなことも考慮していただけたら、と思っています。

ちょっとグチっぽくなりましたが、これからもまたおつき合いをよろしくお願いします。

2002.6.7(金)

◇にわかサッカー・ファン

サッカーも見てみると面白いものですね。でも、そんなことをしてもいいの??って感じで、いまいち理解できないところもあります。すごいラフ・プレーがありますが、それが時にレッド・カードで退場になったり、逆におとがめなしだったり。それって、審判の権威が重んじられているのはいいけど、見ている方には不消化ですよね。以前は「ロス・タイム」がどれくらいあるかも公表せず、審判の胸のうちだけで決められていたので、あんまり不評で「何分あるか」明示するようにルールが変わったということです。見ていて、なるほどと納得がいくようなら気持ち良く見ることができるんですが・・

今日は札幌でイングランド対アルゼンチン。ベッカム様がでるということで、人気急上昇のようですね(誰なのか知らないのですが)。一日の仕事も終わりましたので、もう帰ってにわかサッカー・ファンをしようと思います。(日曜にはまた日本戦ですね!)

今週は新たなはしか(麻疹)患者の発生はありませんでしたが、緊張が続いた日々でした。もしやして、というような患者もいたので、何事もなくやっと胸をなで下ろしたところ。B型インフルエンザもまだ相当います(本当に出ているんですよ!)。真冬のような忙しさでした。明日は第2土曜のため、休診です。よろしくお願いします。

2002.6.6(木)

◇麻疹撲滅キャンペーン

各地ではしか(麻疹)の発生が問題になっています。当院でも先月患者発生があったことを報告していますが、昔の病気などではなく、今でも決して忘れてはいけない感染症であることを痛感しています。

「1歳を過ぎたら早めにワクチンを!」とお話ししていますが、でもときどき忘れている方もおられるでしょう。また、保育園に通っている乳児では、1歳前でも接種を受けておいた方がいいです。そんなことで、私が嘱託医をしている4つの保育園を1つの小学校で、チラシを配ってもらいました。題して「麻疹が子どもを狙っています!」です。

 麻疹(はしか)が日本各地で流行しています。麻疹はとても症状の重い病気で、昔から「子どもの命だめし」と呼ばれています。今でも日本では年間数万人の麻疹患者が発生し、数十人が死亡しています。その大部分が麻疹ワクチンをまだ接種していない乳幼児です。
 予防接種の効果はとてもしっかりしていて、ワクチンを受けてあるとまずかかることはありません。1歳になると麻疹ワクチンを受けることになっていますが、時々忘れてしまっている方がいます。お子さんが麻疹の予防接種を受けたかどうか、母子手帳を開いて確認をして下さい。
 1歳以上でまだ受けていない方は、すぐに接種を受けて下さい。(1歳〜7歳半までは公費によって無料で受けられます。この年齢を超えていると任意接種で自費になります。)
 生後6か月以上になると、お母さんからもらった免疫(移行抗体)がなくなりますので、とくに集団生活をしている乳児は麻疹ワクチンを受けることをお勧めしています。この場合は任意接種になります。

資料として、朝日新聞に掲載された「はしかの怖さ知ってる?」(5/24)と「天声人語」(6/2)も一緒に読んでもらえるようにしました。園や学校で、全員の母子手帳を直接確認するくらいの取り組みをしてほしいとも思いますが、なかなかそうもいきません。お母さん方がこのチラシを見て、少しでもはしかの重大さとワクチンの重要性に気づき、万一接種漏れの子がいたら救えるといいなと思っています。

単発のチラシを出しただけで持続的な効果は期待できませんので、繰り返し、いろんなチャンネルを使ってはしかのことはお伝えしていこうと思っています。

外来では、必ずはしかワクチン接種の有無を聞いています。カルテの表紙の一番上に赤いハンコが押してあり、ワクチンを受けてあるかどうかがすぐ分かるようにしてあります。このシステムを徹底して活用していきます。健診や予防接種で来られた時にも、はしかについては口を酸っぱくして(耳にタコができるほど)お話をしていきます。親御さんから「しつこい!」と苦情が出るくらいになればいいかな、などとも思っています。

それにしても、はしかの無い世の中に早くなればいいと思っています。そうなると、小児科の外来も少しラクになるだろうな・・ まあ、遠い将来の夢でしょう。私が小児医をしている間は、ちょっと無理かもしれませんね。

2002.6.4(火)

◇ちょっと大人のサッカーになったかな

今日はサッカーW杯、日本対ベルギー戦。興奮しながら見ておられた方も多いでしょうね。「サッカーはきらいだ」なんて書いていた私も6時のキック・オフから院内のTVをNHKに替えてみていたのですから、あんかり偉そう(?)なことは言えませんね。

先日あるTVで中田英寿選手のことを特集していました。前回のW杯で世界に認められ、この4年回でずいぶん成長したと。本人も「もう若造ではないのだから」と言っていたとおり、チームの中堅として、みんなを引っ張っていくことを大切だと思っているようでした。イタリアでの経験からか、人間としても一回り大きくなったよう。サッカーを「楽しみたい」とも。もちろんお遊びのサッカーをするわけではないでしょうが、単に技術だけではなく、精神的にもサッカー選手としてグレード・アップしているのは確かです。

中田選手が偉いなと思ったのは、イタリア語をちゃんとマスターしたこと。地元TVにインタビューに通訳なしで話をしていました。関心! こんなところを見ると、以前の彼に対する印象がずいぶん変わってきました。

そんな中田が中心にいる日本チーム・・ベルギーに対してずいぶんいい試合をしていましたね。ひいき目に見ても、「勝っていた試合」でした。日本のサッカーが、ずいぶん大人になってきたような気がして、勝敗は別にして、ちょっと嬉しくなりました。もしかしたら、急にサッカー・ファンになっちゃんかも・・\(^O^)/

2002.6.3(月)

◇はしか二次感染の報告

先月当院でおきたはしか患者からの二次感染について、ほぼ概要が分かりましたので、まとめてみました。

●発端者:6歳男児、5月16、17日受診(ワクチン未接種)
●二次感染:4名
 ・9か月女児(17日接触、20日ワクチン緊急接種、26日発症)
 ・11か月男児(16日接触、20日ワクチン緊急接種、27日発症)
 ・1歳0か月男児(16日接触、20日ワクチン緊急接種、30日発症)
 ・7歳女児(ワクチン未接種、17日接触、20日ワクチン緊急接種、29日発症)
いずれの児も現在回復に向かっています。この他には麻疹の発症はないようです。またこの4名は発症時から完全に隔離して診療しましたので、さらなる二次感染はないものと考えています。(はしかに接触後2〜3日以内にワクチンを緊急に接種することで、はしかの発症を予防するか、症状を軽減することができるとされています。今回は全部で17名に緊急のワクチン接種を行いましたが、接触からの期間が経過していたこともあり、この4名については予防できませんでした。)

やっと麻疹騒動から解放されそうですが、「油断禁物」、今回のことを教訓に注意しながら診療していきたいと反省しています。

昨日の朝日新聞「天声人語」にも、はしかワクチンにことがとりあげられていました。ぜひお読み下さい。

■《天声人語》 06月02日

 茨城県北茨城市の中学校で、この春、はしかの集団感染が起きた。県に入った報告によると、3月1日に2人の患者が出て、10日以降、数人ずつの発症が続いた。4月26日に終息宣言が出るまで、在校生約600人の同中で79人、市内全体では109人がかかった。

 市は小中学生全員に聞き取り調査をし、ワクチン未接種とわかった278人には公費で接種した。幸い、入院した重症患者も含めてみな快復した。だが、昨年11月に北海道で発症した女子高校生は、ウイルスが脳に入って死亡している。

 厚生労働省の統計によると、昨年は11月までに19人がはしかで亡くなった。00年は18人、99年は29人。肺炎などを併発したケースも含めると、死亡者は年間80人程度にのぼると専門家は見る。こんなにはしかが猛威を振るう先進国は、日本くらいといわれる。

 熊本大学助教授で医師の粂(くめ)和彦さんは、米国に滞在中に子どもに予防接種を受けさせた時、一度に両腕とおしりの3カ所に注射をされて驚いた経験がある。通院回数を減らすため、可能なものはすべて一度に打つのが米国流と聞いた。

 「アメリカは自由の国、集団での強制接種もないから接種率は低いと思っていたんですが、幼稚園や小学校は予防接種をしていないと入れないので、実際にはほとんどの子が受けていました」。

 米国のはしか患者は年に100人程度。日本は10万人から20万人だ。自然感染時の危険性は、ワクチンの副作用の危険性よりずっと高い。日本医師会は、1歳になったら早めに予防接種を、と呼びかけている。

2002.6.1(金)

◇もう6月・・まだまだインフルエンザとはしかが!

冬場の感染症の代表であるインフルエンザ(B型)がまだ流行、嘔吐下痢症(ウイルス性胃腸炎)や溶連菌感染症なども春先から少なくなるはずなのに、なぜかまだ多いヘンな状況・・そこに夏かぜの代表であるヘルパンギーナも加わってきました。

今当院は、はしか(麻疹)の発生におびえています(ウソではなく、本当の話)。今週、4人の二次感染を出してしまったので、これ以上の発生がないか、戦々恐々としています。みなさん、お願いだからきちんとワクチンを受けておいて下さい!!

アメリカでの同時多発テロ以来、天然痘もテロの道具に使われるのではないかと危惧されました。でも、天然痘は死亡率は低く、「子どもの器量だめし」と言われた感染症(天然痘が治ったあとに、顔に痕が残るため)。一方はしか(麻疹)は「子どもの命だめし」と言われ、はしかにかかったあと、ちゃんと治って育ってくれればその子は「強い子」だと見なされていました。栄養状態の良くなった今でも、はしかは死ぬこともある病気です。

以前、はしかワクチンが徹底され、世界中にはしか患者の発生がなくなれば、地球上からはしかウイルスを根絶することができる見通しだと聞いたことがあります。かつての天然痘がそうであったように。でも、今の様子ではまだまだ遠い将来の話ですね。

自動車に乗るとき、万一に備えてシートベルトを着用しています。今では子どももチャイルド・シートで守っています。でも、感染症がいつ襲ってくるか分からない社会にでるとき、そしてワクチンが用意されているのに、無防備ででてしまうのでしょうか。世界の中では貧困のためにワクチンを受けられないで死んでいく子どもたちがまだまだ多いことを、ぜひ思い浮かべてほしいと思います。日本にいるから安全だなどというのは、ただの思い過ごしです。

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