塚田こども医院

日 誌 2002年8月  月別の索引

2002.8.31(土)

◇懲りない日本人

このところ、ある意味で日本の社会を根本から揺らがせるような出来事が次々におきています。牛肉が化けていた日本ハムの事件、無認可農薬の使用、そして原子力発電所でのねつ造報告・・みんなが一緒にすれば怖くないとでもいったよう。

昔「赤信号みんなで渡れば怖くない」といったのはビートたけしだったでしょうか。日本人の思考パターンをよく捉えています。似たようなのに「みんなで靖国を参拝する国会議員の会」なるものもあります。一人ひとりの個人がどんな考えをもって、どう判断するかは関係がないと言わんばかり。おかしな「集団主義」を象徴しています。そして「国会議員」という、およそ日本人の中で最も知性も高く持っていてほしい人たちがこれなのですから、日本の政治が低俗なものであることを自ら白状しているようなもの。

とくに原発の問題では、新しいプルサーマル計画がご破算になり、新規の建設ができなくなるだけではなく、現在稼働中の原発も止めざるをえないでしょう。そして「永遠に使用停止」も起こり得ます。日本が原発による発電をやめるという、エネルギー政策の大きな方針転換のきっかけになることも容易に想像でしきます。それほど大きな事件です。

「中身を大切にせず、形だけを取り繕う」という私たち日本人の悪しき習わしを、もう終わりにしましょう。一つひとつに行いが持つ意味をしっかり捉え、それが社会にとって(決して「会社」にとってではなく)どんな役割を担うのか、逆にそうではないのか、丁寧に考えることができるよう、人間として「成熟」することが、今日本人に問われている課題だと思います。

ここ最近起きている重大事件は、そんな背景から起きています。しかし、解決を「小手先」で終わらせ、根本的な解決を「先延ばし」してしまうような事態もあるかもしれません(これまでがそうでした)。もしそうなら、日本人と日本の社会が良い方向に変わるせっかくのチャンスを自分たちでつぶしてしまうことになります。そして、近い将来、また同じ様なバカげた問題がおきます。その時、世界から「懲りない日本人」と呼ばれることでしょう。

今日で8月が終わり、明日から9月です。今週はまた残暑が厳しく、グロッキーぎみ。早く涼しくならないものかと思っています。「こども通信」9月号は今作成中。もう少しお待ちを。

2002.8.30(金)

◇母乳禁止!?

お盆のころ、東京から帰省中の赤ちゃん(生後7か月ころ)を診察しました。当日は風邪でしたが、アトピー性皮膚炎で小児科を受診しているとのことでした。アレルギー検査の結果もお持ちで、卵、牛乳、小麦、大豆などにアレルギーがあり、食事制限を受けているという話でした。「じゃあ、母乳だけで頑張ったんですね?」と聞くと、「いえ、母乳を止めるよう指示があり、せっかく出ていたし、続けたかったのに母乳をやめました」とのこと。アレルギーがあれば、できるだけ自然のもの=母乳だけで育てていき、離乳食も炭水化物を中心にゆっくりと進めていくという「常識」を覆すやり方に、とてもビックリしました。それも、アレルギーのことでは小児科医の中でけっこう有名なM先生のご意見と聞いて、二度ビックリ!

理由は、母乳中にお母さんが摂取したものがいろいろと出てくるので、お母さんの食事制限をしなくてはいけないが、様々な種類のものに対してきちんとした制限はできないから、「アレルギーの原因になっている母乳は中止」するというもの。その代わりに勧めているのが「低アレルゲン・ミルク」。通常の粉ミルクを作るのよりももっと牛乳のタンパク質を消化しやすく加水分解してあるミルクのことで、各社からいろんなミルクが販売されています。タンパク質を極限まで分解するとアミノ酸になりますが、そこまですると味がとても悪いので(実際にここまでしてあるミルクもありますが)、ある程度のアミノ酸の鎖を残しています。赤ちゃんのアレルギーの程度などを考えて、どのミルクを勧めるか決めていきます。

しかし、この「低アレルゲン・ミルク」は基本的には牛乳タンパクから出来ているのであって、やはり「異種タンパク」です。「同種タンパク」である母乳中のタンパクとは、異質のもの。「低アレルゲン・ミルク」が最高のミルクだとはとても思えません。やはり「代用乳」の一つには代わりないと思っています。母乳で問題になるのは、主成分であるタンパク質、糖分、脂質などではなく、いわば「不純物」として混入している、母親の食事由来の「異種タンパク質」です。母親に「完全な」食事制限をしてもらうのは無理かもしれませんが、「必要にして十分な」食事制限はできるものと思っています。それためには、どんな食事が問題になりやすく、実際に赤ちゃんの症状を悪くしている食品がどんなものか、丁寧に見つけだすことです(もっとも、ほとんどの場合は鶏卵と牛乳ですが)。さらに、大人の消化能力はそこそこにしっかりしていますので、生に近いものを禁止して(タンパク質の鎖が長い)、十分加熱処理してあるもの(タンパク質の鎖がすでに短くなり、胃腸内で消化しやすくなっている)を一回の量を少な目に摂ってもらうことです。そうすることで、母乳中に「不純物」として混入するアレルギー物質(アレルゲン)の量をそうとう少なくすることができます。

「純粋な母乳」であれば絶対にアレルギーをおこすことはありません。同種タンパクとはそういうものです。赤ちゃんのアレルギー治療をする中で、食事アレルギーがあるからといって、母乳をやめ、低アレルゲン・ミルクにすることは、あまりに安易という印象を受けました。さらに、本来母乳で育つのが一番自然で好ましいにもかかわらず母乳を禁止するわけですから、何のためのアレルギー治療? 何のための食事指導?・・本末転倒の考え方だという気持ちを強くもりました。そんなことなら、アレルギーの検査などしてもらわずに、アトピーの一般的な対処療法だけをしてもらっていたほうが、赤ちゃんにとってはずっていいことだったようにも思えます(多少皮膚の状態が悪くても)。赤ちゃんにとって、自らの母から、自分のために作られている母乳を飲む権利を奪われたというように考えることもできます。そうであれば、赤ちゃんにとって重大な「人権侵害」だのではないかと思ってしまいますが、いかがでしょう。

アレルギーの治療が最優先されることはありません。母乳で育てることが優先されるべきですし、そのために知恵を使うことが大切です。有名なアレルギーの先生なのに、どうしちゃったのでしょう? 「策士、策におぼれる」? やっぱり一番大切なことを忘れちゃったんじゃないでしょうか。困ったものです。

2002.8.29(木)

◇赤ちゃん競争

昔、「赤ちゃん競争」がありました。いつの頃からあったのか詳しくは分かりませんが、とくに戦後の混乱期、栄養失調から発育不良や赤ちゃんの死亡率の高さが問題になって、いっそう盛んになったと記憶しています。しっかりした体格で元気良く、「赤ちゃん」らしく丸まるしていた方が高得点。中でも体重がものをいいますので(というより、一番はっきりした物差し)、極端になると「目方競争」になってきます。体重が多い方が勝ち。言い換えれば「太っている方がいい」・・ここまでなると「行き過ぎ」ですね。(今ではどこでもしていないと思いますが)

赤ちゃんが健康に育つためのコンテストなのに、その物差しにはっきりしたものがないからただの「体重比べ」になる・・「中身がなくて形だけ」。何だか今の日本の社会を映し出しているようです。ミルクに砂糖を混ぜ、カロリーを増やして体重増加を果たすという「裏技」も使われていたとか(赤ちゃんは喜んで飲んでくれるようです)。余分なカロリーは主に皮下脂肪になって蓄えられます。見事にまん丸に太った赤ちゃんの出来上がり! でも、おデブを作って、どこが健康? 本末転倒ですね。

そもそも「健康さを競う」という発想が問題なんでしょう。赤ちゃんを健(すこ)やかに育(はぐく)むのに、そう簡単な方法がある訳ではありません。単純にことが運ばないのが人間の子育て。赤ちゃんの個性も育ち方もみな違いますし、環境も違います。こうあってほしいと思ってもうまくいかない・・その時にまた振り返ったり、考え直したりすることが大切です。

「体重が多いこと=健康」ではありません。ふっくらしていても、自分で身動きできないくらいになっていれば、健康的とは言えないでしょう(アンコ型の相撲取り)。逆にお痩せに見えても、動きが活発で、いきいきとしているのなら、体重が平均以下でも「健康的」です(太っている体操選手はいませんね)。そもそも身長や体重の「平均値」はあっても、それは理想的な数値ではありません。人間の体格について、簡単に「理想」は作れないので、とりあえず便宜的に「平均値」を使っています。その数字と比べるのは、全体の中でどの位置にいるかというだけで、「いい・悪い」をみるものではありません。(なにやら、学校での生徒の評価を「相対評価」から「絶対評価」に変えたのと似ていますね。)

もっとも、「母乳で育てましょう」といっても、母乳でなければダメと言っているわけではありません。母乳で育てたくても、なかなかうまくいかないことがあります。そんな時は粉ミルクを使うこともまた良いでしょう。「母乳絶対主義」をとるつもりはありません。でも・・母乳で育てられるのなら、それが一番自然ですし、幸せなことです。それができるような環境を整えてあげたいと思います。

【予告】明日はある有名なアレルギーの先生の「母乳禁止」指導の話をします。最近、とってもビックリしたことです。

2002.8.28(水)

◇母乳保育

「母乳で育てましょう!」などと、今更ながら言うことでもないように思っていましたが、まだまだ日本ではお寒い状況だということがやっと分かってきました。先日もあるお母さんから、健診の際に「体重の増えが悪いから人工乳を加えるように」と小児科医から指導されたがどうすればよいか、といったメールをいただきました。実際の話がどのようなものだったかはよく分かりませんが、一生懸命に母乳で育てているお母さんの気持ちを落ち込ませてしまっています。(詳しくはQ&Aのコーナーをご覧下さい。)

私たちが子育てしているのは「人間の子」ですから、「人間も乳=母乳」が最適であるのは自然のことです。粉ミルクも作られ、現在はとても母乳に近い成分にすることもできていますが、でも基本的には「母牛が子牛に飲ませるために用意している乳」です(一部に特殊なミルクもありますが)。それを、人の赤ちゃんが消化しやすいように改良していますが、でも完全に母乳にすることはできません。あくまでも「代用乳」です。やっぱり母乳が一番です。

私が小児科医になった頃、「母乳と人工乳のどちらがいいか?」という議論(?)がありました。細かいことをあげれば、中には人工乳の方が優れている項目もありますが、でも、栄養素(いちばん消化がいい)、免疫(ママの病原体に対する抗体も含まれているので、感染症の予防になる)、経済性(母乳はただ!)、利便性(オッパイをポロリと出せばいつでも、どこででも)、清潔性(腐らない)、適温性(いつも人肌)・・どれをとっても母乳に軍配があがります。重箱の隅をつつくような異論もあるでしょうが、これだけ好条件がそろっているのですから、母乳で子育てするのが当然です。(私のような父親にとっては、母乳をそのまま授乳させられないのが、唯一の難点でしょうか?)

戦後、人工乳が工場で生産され、大量に消費されるようになりました。確かに母乳だけでは足りない状況があったようですが、それは母親自身の食事や生活が不適切・不充分なために、十分な母乳を与えられないという時代的な背景があったのだと思います。必要なのはたっぷりと母乳をだせる環境を母親の周りにつくること。人工乳はあくまでも「代用乳」で、足りないものを補う程度に位置づけてもらえれば良かったのですが、どうもそうではなかったですね。昔のCMに「粉ミルクで頭の良い子を育てましょう」というのがありました。つまり母乳では「頭の悪い子」が育つよという脅かしです。今こんなCMを流したら大変なことになるでしょうね。

それに「赤ちゃん競争」なんてものもありましたね。こんなところからも、日本人の「健康赤ちゃん観」が一面的でゆがんでいったような気もします。「赤ちゃん競争」に勝つためにあることをしていたということです。さあ、どんなことでしょう。続きはまた明日書きますね。

2002.8.27(火)

◇ガソリン≒飲料水

<前日より話は続きます> それにしても、ガソリンって実は安いんですね(ガソリン税を抜いた正味の価格は40円/リットル前後)。先日買った飲料水が2リットル100円ほど(これも相当安い値段)。つまり1リットル約50円ほどで、ほとんど同じ値段です。ガソリン・スタンドでは窓を拭いたりしてくれるけれど、飲み水を買ってもそんなサービスはついてきません(当たり前ですが)。当院の自販機で売っているイオン飲料(ポカリスエット)は500mlで140円。1リットル280円で6〜7倍です。ガソリンの安さが際だっています。

地下深くから掘り出され(湧き出ている?)、遙か中東からタンカーに乗り、日本では貯蔵コンビナート→精製→陸送→スタンド・・とっても長い旅をしてきますし、その途中にそうとうの加工がなされています。飲料水は衛生上の注意が必要ですが、ガソリンは発火・爆発しないような設備・施設が必要です。やはり相当のコストがかかっているはずです。

でも、もしかしたら「飲料水」の方が不当に高いのかも。「どこそこから湧き出る水」というキャッチフレーズがありますが、原料代は基本的にはタダだと認めているようなもの。原料を集める施設や設備は、原油のような巨大なものは必要ないでしょう。加工といっても、滅菌してボトルに入れるだけ。一度製品にすれば、爆発するわけでも火を吹くわけでもありません。それなのに、ガソリンとほとんど同じ値段だというのは、やっぱり腑に落ちません。日本の生産コストが高すぎるか、流通に問題があるかのどちらかなのでしょう。日本の物価が高いと言われているのは、こんなところに原因があるのかも・・

HP左フレームに何やら怪しげなマークがあります。さきほどお誘いのメールが来て、「育児ホームページ・コンテスト2002」(主婦の友社)さっそくにエントリーしてしまいました。コンテストの内容も詳しくは分からないのですが・・ 来月3日から投票が始まるとのことですので、もしよかったら「清き1票」を!(^_-)

2002.8.26(月)

◇ガソリン4割引き!?

ガソリンの価格というのは、地域によってずいぶんと違うものでしょうか。今年の前半は、たしか石油価格が上昇すると言われていたように思いますが、このところ当地では値下げ合戦が盛んのようです。いつもは90円台後半〜100円前後(レギュラー1リットルあたり)ですが、90円を下回るようになり、とうとう【82円】の看板も「瞬間的に」見かけるようになりました。(翌日にはもう元に戻っているスタンドもありました)。

私もちょうどこの「底値」のときに入れました。ちょっと大きめの車なので、満タンにすると1回に65リットルほど入ります(確か80リットルのタンク)。スタンドの前には【82円】とありましたが、支払の領収書には【81円】とさらにお値引きあり!!(クレジット・カードや現金会員は代金の回収の手間がなく、「不良債権」になる心配がないからだそうです。)いつもより15円ほど安いので、1,000円ぐらい得しましたよ(^0^) (先日の「飲料水」での「損」は取り返した?)

でもこんな値段でスタンド経営は大丈夫なのでしょうか? 心配でお店の方に思わず尋ねましたが、返事は「赤字だが、他店が安くすると追随していくしかない」とのこと。生き残りをかけて必死です。そういえば、当院に一番近いガソリン・スタンドは、先月末で廃業しました。やはり安売り競争が激化する中で、利益を出していくのが困難になったとのことです。大変な時代ですね。

スタンドに大きな掲示があり、そこには「ガソリン税が1リットルあたり53.8円かかっている」と書かれていました。すごい額ですね。81円中の66.4%、2/3が税金! 日本のガソリンが高いわけです。スタンド経営にとっては、税金を差し引いた残りの40円前後が本当の「収入」でしょう。その中から仕入れ代金、人件費、もろもろの経費をまかなわなければいけないので、やっぱり大変ですよ。その中での値引きは、私たち消費者(購入者)が感じる以上のものがあります。10円の値下げは、ガソリン価格前代では1割ほどですが、店にとっての代金を「40円」と考えれば25%に相当します。「15円の値下げ」は3〜4割という、とても大きな値引きになるわけです(ほとんど投げ売り?)。

スタンド店にとっては採算をはるかに割り込んでの大幅な値引きなのに、私たちには「身を削り、血を流すような値下げ」と感じないのは、こんな税のからくりがあるんですね。ここにまた消費税5%がかかっていて、【ガソリン税53.8円×5%=2.69円】は税金の二重取り。この分だけでも少なくなれば、ガソリン価格がもう少し安くできると、業者団体は主張しています。でも一番の問題はガソリン税のあまりの高さでしょう。ガソリンは車にとって必需品。役人(政治家)が、絶対に取りっぱぐれのない税収入としてどんどんエスカレートさせてきたんだと思います。

ここまで高いガソリン税が、いったい何に使われているのでしょうか。道路建設に使われているという話ですが、道路公団の運営ぶりをみても、本当にちゃんと活かされているのか、心配になります。こんなところにもメスを入れて欲しいですね、猪木さん!(「凍結」を巡ってはトーンダウンしているようですが、大丈夫ですか?)

2002.8.24(土)

◇とっても美味しかったよ!!

今日は当院で「親子料理教室」が開かれました。ちょっと肥満気味の子どもたちを対象に、当院では初めての試みです。学校から「肥満につき指導を」と依頼されることが多くなってきましたが、でも、通り一遍のお話だけではなかなか身になりません(食べている物はしっかり身になっているのですが・・)。そこで、実際の料理づくりも体験してもらう中で、栄養や食事のことを知ってもらおうということで企画しました。

栄養士(常勤)からお砂糖やカロリーのことを、実物や絵を見せ、クイズなどを通して子どもたちと一緒に考えながら話をしたあとは、お待ちかねの料理作り。今日はヘルシーで、ちょっとカロリー控えめ、でも食べ応えのある「お好み焼き」に挑戦です!

包丁を握る手も軽やか。ボールの中をかき混ぜる手は迫力がありました。ホットプレートで焼き上げると、さっそく試食会。とっても上手にできていましたし、何よりも自分で作ったお料理は最高! ペロリと平らげていました。

私も含めて職員一同、少しずつ試食させていただきましたが、すごく美味しかったですよ! 今回が初めての企画ですが、予想以上の成果がありました。1回に参加できる人数は限られていますので、多くの子どもたちに体験してもらうためにも、これから末永く続けていきたいな、と思っています。さらに、離乳食指導、アレルギーの食事指導など、小児科では食事について知ってもらう場面が多くあります。少しずつですが、そんなこともできるといいなと、夢がまた少し広がった一日でした。

参加していただいた子どもたち、とっても美味しいお好み焼きをありがとうね! そしてお母さん方、夏休みの最後のお忙しい中、ありがとうございました。

2002.8.23(金)

◇すっかり涼しくなりましたね

今日は暦の上では「処暑」、暑さもおさまるころなのだそうです。ここ数日はめっきり涼しくなりました。先週は夜エアコンをかけっぱなしでないと眠れなかったのがウソのよう。お布団にしっかりくるまって寝ています。今は夕方の6時すぎ、外を見たらもう暗いんですね。駐車場の街灯もつけていますし、なんだか秋の終わりのような風景。わずか1週間でずいぶん変わるものです。

今週はとびひ(膿痂疹)の子のだいぶ少なくなりましたし、程度のひどい子も見なくなりました。やっぱり涼しくなると違います。猛暑の中で毎日とびひの子の処置をしていたのは何だったの?って感じです。日本の気候、もう少し何とかならないでしょうか?(なるはずはないけど)地理の上では日本は温帯地域でしたっけ? でも実際は「亜熱帯」だという話です。夏のピーク時は「熱帯」そのもののようです。

カナダに行ったとき、なんと涼しく過ごしやすい所かとうらやましくなりました。歳をとったらこんな穏やかなとこで暮らしたいな、などとも。水族館の「熱帯体験室」に入ったときは、「日本に帰ってきたみたい」な感じがしました。やっぱり日本は熱帯なんだと実感した瞬間でした。

もう少しで夏が終わるんですね。若い頃は夏もまた楽しい季節だと思っていましたが、今では過ごしにくいだけ。今年もまた海にも行かず(すぐ近くが海水浴場で、長野県の方はわざわざ来て下さっているというのに)、キャンプもせず、夏らしいことといったらクーラーの効いたところでビールを飲んでいたことくらいでしょうか。さみしい生活ですね・・

日本は四季の移り変わりがはっきりしていて、それぞれに美しい風景があるといいます。でも、夏の暑さも、冬の厳しさももういいです。「変化」はいりませんので、「穏やかな一年」が欲しいです。そんなことを思うのは、もう歳だから?

2002.8.22(木)

◇ファーストレディーからお電話

今日はある用件で、細川佳世子さんからお電話をいただきました。この方は元総理大臣=細川氏の奥様。かつては日本のファースト・レディーだった方です(今ではご主人よりも有名!?)。いろんなボランティア団体を主宰されていて、お忙しく活躍されている方です。この24日(土)に、新潟市に来られ、スペシャルオリンピックスを題材にした映画「Able]映画の試写会でご挨拶されるのだそうです(この日本法人の代表)。もし宜しければそこに来ませんかとのお誘いだったのですが、あいにく午前中は診療があり、お会いできないようです。

細川さんは、「世界の子どものワクチンを」の運動を通して存じ上げています。この日本委員会の代表もされ、当院もこの事業に以前から協力していますので、そんな関係で一度お会いしたこともあります。もう何年もたつのですが、気にとめていただいているようで、とても嬉しく思いました。来月には長野で同じような会があるとのことで、そこでお会いできればいいですね、と言ってお電話を切らせていただきました。

そんな超有名な方から直接にお電話をいただき、とても恐縮です。昨日、事務局の方とはメールで連絡はとっていて、お電話はないと思っていたので、驚きもありました。お会いした時にも感じましたが、丁寧にお話をし、とても優しい方です。前回は妻、娘と一緒にお会いしましたが、ご自身の子育てのお話はとても参考になるものでした。その時のことや子どものことを今でも覚えていて下さっていました。

そんな細川さんのヒミツをちょっと教えちゃいます。彼女は「高所恐怖症」。新潟市で一番高いビルの最上階を予約しておいたのですが、そこまでのエレベーターがシー・スルーで却下! ビルの中の普通のエレベーターを乗り継いで喫茶室に入ったのですが、そこでも外の見えるところを止め、中央の席に変更してもらいました。事務局の方からそんな情報をいただいていれば、別な場所をセットしたのに、と緊張気味の私も「顔面蒼白」だったに違いありません。(以上は「重要機密情報」につき、取り扱い注意!)

2002.8.21(水)

◇99円に泣く!?

当院はヘンに「非常事態」に備えています。以前にも書いていますが、災害時の医薬品(当院は院内処方で薬局あり)、停電時の電源、断水時のトイレ用水(地下水を使用)などは万全! 【飲料水】もそうとう確保してあった・・はずなのですが、「消費期限」がもう切れていました(製造してから2年らしい)。ペットボトルの市販品を買っておかなくっちゃっと思っていたのですが、本数も多いのでなかなか安い物に出会わず、延び延びになっていました。

昨夜のこと、期待途中に近くの量販店で1本(2リットル)99円という格安品を見つけました(おまけにこの店は内税!)。9時を回っていたので、買うのは明日にしようと思い、今日職員に連絡を取ってもらったら、なんと午前中に「完売」! わずか半日でもう品切れになってしまうなんて、信じられません(本当に信じられなくて、実際に見に行きましたが、やはり棚はカラでした)。

その次に安いのが147円・・これでも安い方ですが、しかし狙った物から50円ほども高いと思うと、何だか「損をした」という気持ちになるから不思議です。それに、「147円」を買うのはしゃくに障ります。あの時にすぐ買っておかなかった自分の判断ミスにも腹がたってきました(そんなオーバーなことじゃないはずなんですが)。

もしやして系列の別の店にあるかもしれないと思い立ち、普段は行かないその店に足を運んだところ、見つけました! 同じ商品がうずたかく積んでありました。値段は98円! なんと先の店より表示は安い・・のですが、こちらは「外税」。税込みで計算すると103円になりますので、1本当たり4円の「損失」。まあ、許容範囲としましょう。

こんなことで半日が潰れました。安い物を買えたための「得」よりも、私の労働単価の方がはるかに高いので、結果としては得したのか、損をしたのか、よく分かりません。

いずれにせよ、これでまた相当量の飲料水も非常用に確保できました。備えあれば憂いなし。台風、大雨、地震・・いつでも、ドンと来い!と言ったところです。(そんな大見得を切って、本当に来たらどうしよう・・ やっぱり来ないのが一番いいですね!)

2002.8.20(火)

◇30年ぶりの友人たち

お盆には私の中学の同窓会が開かれました。卒業してからもう30年が経ちます。早いものですね。330人ほどの学年でしたが、100名ちょっとが集まり、とっても盛会でした。

この学年は男子バスケット部がとても活躍。なんと全国3位になりました。当時のキャプテンは、筑波大学で保健体育の教鞭をとり、全国のバスケット・チームの監督もしています(今回は都合が合わず、欠席でしたが)。その【ドリーム・チーム】と現役中学バスケ部が対決、40台半ばのオジサンたちがなんと!勝ったのです!! 「昔取った杵柄(きねづか)」なのでしょう。旧友ながらその頑張りに脱帽。当時から運動が嫌いで、今ではほとんど体を動かすことのない私にとっては、まぶしいほどです。もっとも(オフレコですが)アキレス腱を切り、救急車で運ばれていったオールド・スターもいて、歳をとってからの急な運動は気をつけようと言う戒めも、体を張ってデモンストレーションしてくれました。<以上は見てきたようなことを書いていますが、私は休日診療所に勤務していてその場にはいませんでした。すべて伝聞と私の推測によるものです。間違いがありましたら、ご容赦を>

夜の部は、当然の飲み会。もうすっかりオジサン・オバサンになった友達との再会は、うれしいような、ちょって照れくさいような。私は友人の名前・顔などを覚えるのがヘタで、そのためによく友達を失っているのですが、こんな時はその「能力」が遺憾なく発揮されます。向こうは分かっているのですが、私のほうは全然ピンとこないで、とっても失礼しました。「同じクラスだった○○」と紹介されているのに、「えーー」と立ち往生。本当に申し訳ないことを、またしてしまいました。不愉快なヤツと思われたことでしょうね。この場をお借りして、お詫び申し上げます。

まだ若かった頃は、この世を一人で生きて行くんだ、みたいに肩肘を張っていたところもあります。生まれ故郷に帰ってきて開業をしても、誰の世話にもならず、仕事をしていくんだ、と。(本人がそう思いこんでいるだけで、実際には多くの方の世話になっているわけですから、ここでもとんだ「思い違い」をしているわけです。若気の至り?)でも、だんだん歳を取ってくると、やっぱり昔の友達が懐かしいですよね。今の仕事(医療)に関係がなく、ヘンに気を使う必要のない友達って、やっぱりいいものです。

こんな感想を書くなんて、へそ曲がりの私も、ちょっと丸くなってきたということでしょうか(^0^)

2002.8.19(月)

◇最後のお仕事

先週の日誌(8月16日)でも触れましたが、娘の担任のB先生が急逝されました。多くの子どもたちがお通夜に参列し、先生の最後の穏やかなお顔と対面したそうです。翌日(17日)には全校生徒が学校に集まり、告別式から火葬場に向かう先生と、本当に最後のお別れをしました。学校には「先生、安らかにお休み下さい」の大きな垂れ幕が掲げられ、校歌が流れる中を、静かに進んで行かれたそうです。娘からその様子を聞き、胸がつまる思いでした。

子どもにとっても、身近な方が突然亡くなってしまうということは、とても大きな体験でしょう。それも尊敬する先生であればなおさらです。喪失感・・ とてもつらいことです。せいぜい大きな声で泣き、そして先生との思い出を大切にしまっていて下さい。あなた達が心の中で思い続けている間は、心の中ではそのまま存在し、「生きて」いるのですから。

泣きたいときに泣く・・感情を素直に出すことができることはいいことです。そんなつらいときに、しっかりと抱き留めてくれる親やきょうだいなどの家族、先生方、友達がいることもまた素晴らしいこと。分かれることはつらいけど、人間が社会の中に生まれてきたかぎり、どこかで「死」という形で社会から離れていきます。極論すれば、その繰り返しです。最も大切な人との別れも、いずれは必ず訪れます。身の回りの人たちとの別れは、その時への「備え」なのかもしれません。

B先生が、教諭として最後に成し遂げた仕事は、子どもたちのそんな「備え」への課題提供だったとも思えてきます。でも・・あまりに悲しすぎる突然の別れでした。享年38歳。まだまだお子さんたちも幼く、教諭としてもこれから大きなお仕事をされるはずでした。ご冥福をお祈りします。合掌

2002.8.16(金)

◇1週間のご無沙汰でした

今年も夏休みをいただき、今日からまた「社会復帰」しました。初日・・ばたばたとして、さきほどやっと外来がおわったところです。意外かもしれませんが、小児科医はわりと夏休み中はヒマなのです。耳鼻科や歯医者さんは、「夏休みに治しておくように」という書類を学校からもらってきている子が多いので、とても混んでいるようですね。小児科の関係でもそんな文書がありますが、でもだいたいは急性の病気で、その場で早めに来てもらっているので、夏休みまで待っている子は少ないでしょう。それに、子どもたちが集団で生活しているときはいろんな感染症が流行しますが、長い休みに入るとそれも少なくなります。・・そんなこんなで、夏休みはわりと患者さんが少なくなる月なんです。(なんで長々とお話しているかというと、自分が休んでいたイイワケをしているのです。)

今回は1週間弱。まとまった貴重な休みですが、実家のことなどをしているうちに終わってしまいました。普段は父母とは別居していますが、用があり、父と一緒に夜を過ごしました。時々は顔を出していますが、考えてみたら、一つの屋根の下で寝たのはもう10年ぶりぐらいでした。どこに連れていくでもなく、ひどい息子をしているものだと、実感しました。これからは心を入れ替えて、老い先短い年寄りにもう少し優しくしてあげなくては、などと少々殊勝なことを思っていました。(もっとも最近の年寄りは元気で、働きざかりの私たちの世代のほうが「過労死」「突然死」「自殺」などで先に逝ってしまうこともあるかもしれません。)

若い方が急に亡くなってしまうことは、いろんな意味で衝撃です。実は、私の娘の担任をされている先生が、一昨日お亡くなりになりました。「金八先生」のように熱血で、子どもたちへの深い思いがあり、教育に熱心な先生。以前から心臓を患っていたそうで、将来のことを考えて今しっかり治しておこうということで、この夏休みに手術を受けられたのだそうです。受け持ちの子どもたちには、1学期の最後に、元気になって帰ってくるからと話をしたのが最後になりました。その訃報を伝え聞いた子どもたちの悲嘆ぶりを思うと、つらいものがあります。36歳、まだ小さなお子さんがお二人おられるそうです。病院でどんなことがあったのかは知る由もありませんが、奥様をはじめ、ご家族の悲しみはとても深いことでしょう。何よりもご本人が、無念さで胸が裂かれるような思いだったと思います。

夏休みの最後、そんな痛ましいこともあり、人生や生き方について考えさせられました。今日からまた「日常的な毎日」が始まっていますが、しかし「日常」に埋没することなく、多少は物事を深く考えながら生きていくことができればいいなと思った次第です。そんな思いもまたこの「日誌」につづっていくつもりですので、おつき合いのほど、よろしくお願いします。

2002.8.9(金)

◇真紀子さん辞職

田中真紀子衆議院議員が今日、議員を辞職しました。同じ県人として、複雑な気持ちです。「田中さん」と言えば、隣の長野県でも県知事が失職しています。このところ「田中さん」は大変なようですね。(私の妻の旧姓も「田中」、といってもこちらはまだ当分は「辞職」はしませんが・・←関係なかったですね。失礼しました)

彼女の辞職理由は二つあるのだそうです。(1)自民党を離れては議員としての仕事ができない、(2)秘書給与の問題について、まだ国民には十分に解明されたとの印象をもっておらず、このまま議員を続けることは政治不信を増幅する、というものです。

(1)については、まあいいでしょう。他の政党が彼女を拾うことはありえません。無所属では国会議員としての職責が果たせないというのなら、そういうことなのでしょう。でも、それは自民党という大きな傘の下にいたから仕事ができていたということを認めていることになります。小泉さんといっしょに「自民党をつぶしても日本の改革を行う」とおっしゃっていた元気はどうしたんでしょう。

(2)の理由が良く分からない。先の弁明では、やっぱり国からの秘書給与を本人に渡さず、勝手な処理をしていたのではないかという疑惑が、ますます膨らんでいます。そうではないと真紀子さんがおっしゃるならば、するべきことはもっとしっかりした資料の提出であり、徹底した説明責任の実行です。このまま「臭いものにフタ」「死人(辞職した人)に口無し(?)」のような方策は、政治不信をますます助長するものでしかないように思います。

よく政治家などの偉い人が口にする言葉に「混乱をおこしたことは申し訳ない」という言い方があります。その原因になった行動や言動に対する反省ではなく、それは不問にして、それが与えた影響について責任をとるというのでしょう。いかにも「大人の解決法」のようにも見えますが、でも最も大切な部分をいい加減にしておくものだから、また同じ問題が繰り返しおきてしまいます。あれだけ物をはっきりと言う真紀子さんが、自分の行ってきたことには十分な説明をせずに国会から去っていくことは、結局政治家の悪い体質は何も変わらないことになります。そう思われてしまうことが、最大の政治不信です。

新潟県からは、真紀子さんのお父さん=田中角栄=が政治家として一時代を築きました、お金とブルトーザーで・・ やっぱり彼女も父親の悪い血を引いていたんだね、などと切り捨ててしまうのは、酷なことでしょうか。

当院は明日から15日(木)まで夏休みをいただきます。このHPの更新や、ご質問への回答もお休みになります(きっと)。ご了承下さい。

2002.8.8(木)

◇マック59円の意味するもの

当院のすぐ近くのGS(=ガソリン・スタンド。グループ・サウンドではありません←古かったですね)は先月末で廃業しました。そこから数百メートル離れたGSは安売りで勝負に出ているようです。数日前はレギュラー・ガソリン1リットルあたり90円台だったのに、2日前の朝は89円、同じ日の夜には87円! これは「底値」だろうと思って満タンにしたところ、昨日には85円になりました。シマッタ!と思ったのですが、45リットル入れてたので、90円の違い。87円でも安いのに、85円という比較できる価格があると、損をしたような気持ちになるのもヘンですね。

近くにマクドナルドもあります。ハンバーガーが59円だとか。以前は百何十円していたのですから、価格破壊は相当です。でも・・今の値段で商売ができるのなら、今までの値段は何だったの!? 大儲けしていただけじゃない!などという気持ちも起きてくるのですから、人間、単純ではありませんね。(私がへそ曲がりなだけ?)

何年か前、「絶対音感」という名前の本が出され、ブームになりました。小さい頃から英才教育を受けてきた音楽家はこの絶対音感があるのだそうです。楽器をひいたり、歌を歌ったりするとき、ラ=440Hz(今はもう少し高めのようですが)を出せるのです。私たちはピアノの音に合わせて自分の楽器の音あわせをしたりはできますが、一人で正しい周波数の音を出すなど、とてもできません。でも、比較はできるので、あの音に比べてこちらは低いとか、ハーモニーの中でこの音がはずれているというは、そう難しくなく分かってしまいます。

凡人には、比べれば分かるという「相対的な」理解は容易です。でも問題は何に比べるか、です。きちんとした物差しがないと、実際の意味合いはなかなか分かりません。「新記録」はとてももてはやされますが、でも今までの記録と同じ成果をあげるだけでも大変な努力が必要だったかもしれません。その中にある「絶対的な価値」を見ようとすることは、とても大切です。

マックの価格が高いか安いかは、やはりマック自身がどういった価値をハンバーガーに見いだしているかにかかってくるでしょう。自分たちがハンバーガーの中に込める「絶対的な価値」をはっきり打ち出すことをしなければ、「安いんだから、それなりのものでしかない」というマイナス・イメージばかりを作りかねません。

不況で売れなくなったから安くするだけでは、自殺行為。その安さにお客さんが慣れてしまえば、また安さを打ち出す作戦をとらざるを得ません。私は日本のマクドナルドが破滅への道を進みだしたと思っているのですが、どんなものでしょうか?

それにしても今の日本の状況、厳しすぎますよね。先が見えてきません。いつまでこんなことをしているのでしょうか。国民はもうこれ以上「痛み」に耐えられませんよ!

2002.8.7(水)

◇子どもが好き

将来小児科医を志望している医学生さんとここ数日おつき合いして、まだ日本も捨てたものではないな、などと感じました。今の社会で「真面目さ」は禁句であり、子どもたちの間ではそれがためにイジメにあうこともあるというヘンな社会です。自分の進みたい道、やりたい仕事、しなければならないことをしっかりと考えている青年の姿を見ると嬉しいです。ついこちらにも力が入ってしまいます。

今、日本では小児科医のなり手が少なくなっています。内科など、他の科に比べるとどうしても見劣りがするのでしょう。小児科はけっこう重労働。夜間、休日の勤務は当たり前。人手や手間はかかるのに、収入は、使う薬も少なく、検査もできるだけしないので「子ども料金」。そして「少子高齢化社会」が進む中で、子どもたちの数も確実に少なくなっています。小児科医を敬遠する傾向が強くなると、小児科医ひとり当たりの仕事量はより多くなり、ますます大変になるという悪循環もおきてきています。

昨日の新聞によると、小児科の救急医療体制が思ったほど進んでいないということです。その中でもとくに問題のあるワースト5の県を厚生労働省が公表しました(新潟県もその一つ)。少ない小児科医で、地域の小児救急の全てを行うというのは、無理な話です。もっと小児科医が増えてもらうことが一番の解決策。そのためには、「安心して小児科医の道を選べる条件」を整えていってほしいものです。でも、「医者なら誰でも小児科医になれる」ということでもありません。

昨日この医学生さんと話をしていてあたらめて気づいたのは、小児科医になってほしいのは「子どもを好きな人」。無条件で子どもたちを受け入れ、子どもたちのために仕事をすることを心の底から嬉しく思ってくれるような医者だけが小児科を選んでほしいです。小児科医になると、楽をすることも、簡単にお金儲けをすることもできないでしょう。でも、そんなことぐらいで小児科を嫌がるようなら、もしそんな人が小児科医になったとしても、あんまり嬉しくはないですね。もしかしたら子どもたちにとっては不幸なことかもしれません。

子どもが大好きだと言っていた医学生さん! しっかり勉強して、いい小児科医になってね。応援しているよ!!

2002.8.6(火)

◇若かりし頃を思い出してながら

昨日から医学部の学生さんが当院に研修に来ています。地元出身の方ですが、当院のHPを見て、何か面白そうだと思ったようです。もちろん仕事は真面目にやっていますが、大学とは違った雰囲気を感じたようです。まずはわたぼうし病児保育室の活動・・確かにこんなことは大学ではしていませんし、大学の小児科ではそんな発想はないでしょうね。

診療の場面もできるだけ見てもらっています。恥ずかしい話ですが、医学的な知識では学生さんに負けるものもあります。でも、臨床の中で子どもの見方、病気の対処などでは、いろいろと勉強になっているのではないかと思います。小児科医歴(?)約20年の私ですので、昔習ったことは忘れていますが、目の前の子どもたちに必要なことは、まあ負けないでしょう(当たり前ですが)。

実は学生さんが来られるということで、何を教えてあげようか、などと多少は考えたのですが、ありのままを見て、何かを感じてもらえればいいんだろうな、という気持ちでいます(居直り?)。医学の知識では、やはり大学教育の中でもっと徹底して教えられているでしょう。それよりも、小児科医になりたいという漠然とした気持ちが、もっとはっきりとした方向と道筋をもってはっきりとしたものになっていくための、たたき台になってあげられればいいんだろうな、という気持ちです。学生の目から見てがっかりするようなこともあるかもしれませんが、それはそれで「反面教師」と捉えていただければいいのであって、それをヘンに取り繕う必要はないでしょう。

私も医学生の頃、夏休みというと全国で「先進的な地域医療」を行っていた先輩医師のもとを訪ねていきました。中にはアポなしの突然の訪問で、いきなり宿泊させてもらって、夜通し「地域医療にかける熱い思い」を語り聞かせていただいたこともあります。今考えると、若気の至りですが、でもその時にできたご縁が今でも続いている先生方がおられます。そんな「体当たり経験」が今の自分のベースにあるとも思っていますので、今度は次の若い世代に、できれば良い影響を与える順番です。それなりの意志を持っている学生には、私の行っている医療を全部見せて上げたいとも思っています。

今夜はビールを飲みながら、ちょっと熱く語ってしまいました。おつき合いいただき、ありがとうございました。今日は静岡では39.0度のところもあったという暑い日でしたが、ますますアツクさせてしまいましたでしょうか。(それともヒンヤリと冷めてしまった・・??)昨日の「苦い酒」とは違って、私には美味しい酒をいただくことができました。(付き合わせてもらってすみませんでした、学生さん)

2002.8.5(月)

◇ゼロ回答

今日は地元の商工会の勉強会+納涼会。おつき合いで形だけ入っている会はいくつもあって、それぞれの会議・会合を全部出ていると身が持たないでので、「精選」して出席しています。もっとも、だいたいの会議は「仕事中」に始まり、飲み会も夕方まだお日様の高い時間から始まることがほとんどなので、出ようにも出れないのですが(出来上がったところで途中から入るのは気がひけますしね)。でも今日は市長さんが講演に来られると言うので出かけて行きました。時間外の患者さんを診終わったあとですから、7時過ぎで、だいぶ遅刻をしましたが。

市政全般の話はもっとも、もっとも!と聞いていましたが、基本的には財政状況が厳しく、新しい事業は無理ということだったように思います。その後の懇親会の中では、「乳幼児医療費助成制度」について直接お聞きしましたが、難しいという一言。ゼロ回答ですね。がっかり。

財政が厳しいのは分かります。いろんなことに予算を使っていかなければいけないことも分かります。でも・・一応「政治家」ですから、次の世代に夢を託する新しい施策があってもいいでしょう! 子どもたちを育てることを、こんなふうに応援するんだよ、というメッセージが欲しかったんですが・・

あとは自棄酒(やけざけ)気味になったことは、ご想像の通りです。ため息の中での、今日の日誌でした。

2002.8.3(土)

◇また難問

一昨日の送信トラブルは、アドレスの単純な間違いが原因で、すでに復旧しています。しかし、それに関連した新たな問題・・それも難問が浮上中! それは、今のままではメルマガの発行(送信)ができなくなるかも、という事態です。

今は普通のメール送信で「複数への一斉送信」をしていますが、これがとてもサーバのコンピューターに負担がかかるので、止めるようにとの「お達し」がきました。今回のトラブルについてサーバを提供している会社に問い合わせたのですが、その時に「複数への一斉送信」をしていることが分かり、禁止している行為だと指摘されたのです。(とくにトラブらなければ分からなかったでしょうから、「藪から蛇」でした・・)

では、どうするか。この会社ではメーリング・リスト(ML)を用意しているので、そちらを使うようにとの指示です。しかし、使い方がよく分からず、さらに今手元にあるアドレスをMLへ移植する作業がどうなることやら、先が見えない状況です。次のメルマガ発行まで1か月ほどの猶予がありますので、その間に取り組んでみることにしましょう(また問題の先送りになるかも・・)。

「感染症情報」も100名ほどの方に毎週送っていますが、こちらも問題になりそうです。これ以上言われるのもイヤですので、別のプロバイダーを通して「複数への一斉送信」をいておきました。でもコンピューターへの負荷の問題は同じですから、早晩、こちらも問題になるかも・・(言わなければ分からない、などと、ちょっとズルイ考えもしていますが)

また夏休みの宿題ができてしまいました。

2002.8.2(金)

◇メルマガ送信できました!

昨日は、メルマガの送信に不手際があり、ご迷惑をおかけしました。実は昨夜中に復旧し、お申し込みをいただいている方には昨夜無事送信することができました。この日誌を書いたあとだったので、混乱された方もあったかと思いますが、お詫び申し上げます。

今回のトラブルは・・一人の方のメールアドレスの間違いからでした。@マークの右の部分で「.」となるべきなのが「,」になっていたためでした。これが@の左でしたら、「宛先不明のアドレス」として返信されてくるだけなのですが、右部分での間違いのため、ネットそのものへ送信することができませんでした。現在約550名の方に「こども通信」を送信していますが、通常のメールと同じやり方で、アドレスをグループ指定して一括送信しているので、全てのメールを受け付けないという事態になったようです。

たった「.」と「,」という一文字の違いだけでも、こんなトラブルがおきてしまうんですね。全国的なコンピューター・システムがダウンしたりするトラブルが報じられますが、案外、こんな単純なミスが原因だったりするのかもしれません。

送信できないと分かったときには、ほとんどパニック状態。頭の中が真っ白でした。私なりにトラブルの原因を一応考えてみたのですが、でも如何せん、コンピューターについては全くの素人。どこから手をつければいいやら、皆目分からない状態でした。私のお師匠さんに御指南を仰ぎ、怪しいアドレスを一つずつ見直していったところ、間違いアドレスを見つけました。それを訂正し、その後送信し終わった時の安堵した気持ちは格別でした。こんなとき、専門家の指摘というのは嬉しいですね。どっちの方角を向いて進んでいったらいいか分からないで右往左往している状態を、こっちへ向かうと解決策が見えてくると教えていただくだけで、安心して取り組めます。またまたお世話になってしまいました。ありがとうございました。

コンピューターについての基本的な知識がないままに、いろんなことをやっているから、こんなところでトラブってしまうんでしょうね。では、一から勉強をし直すか、と言われれば、ご免被ります。もう柔軟な頭ではありませんので、やろうと思っても無理です。トラブルと遭遇したときに、自分ではできない分、手助けしてくれる方がいてくれるようになったのは、年の功なのでしょう。長く生きてきて、だんだんずるくなってきているようです。

2002.8.1(木)

◇メルマガ送信できず、ごめんなさい

今日から8月。まだまだ暑い日が続きます。日中エアコンの中にだけ生息している私にとって、日差しの照る中を外にでるのは勇気がいります。できるだけそ出かける用をいれないようにしている今日この頃・・ もしも停電や故障でエアコンが止まったら大変。診療を中止して、どこか涼しいところに逃げ込もうと思っています(@_@)

「こども通信」8月号ができました。どうぞご覧になって下さい。メルマガでの送信も準備したのですが、こちらの方はサーバーがうまく受け付けてくれないため、まだ送信できていません。毎月同じように仕事をしているのに、どうして今回だけうまくいかないのか良く分かりません。

電子メールという「文明の利器」をそれなりに使いこなしているように思っていたのですが、トラブルがおきると、その「自信」が危ういものだと思い知らされます。私の「お師匠さん」にご教授を願っているところです。メルマガが届くのはもうしばらくお待ち下さい。(といっても、関係の方にお知らせすることすらできない状態ですので、何とも歯がゆい思いがしています)

私のパソコンも、暑さでダウンしたのでしょうか?(コンピューターにとっては「熱暴走」はとても怖いとか。人間の熱中症に似てますね。そういえば、私のパソコン=G4Cube は自然対流による冷却だけで、ファンがありません。やはり熱には弱い?)それとも、世の中夏休み中だというのに、なかなか休ませてくれないとストライキをおこしたのでしょうか? いずれにせよ、困ったものです。

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