塚田こども医院

日 誌 2004年6月  月別の索引

2004.6.29(火)

【ニュース解説】ポリオ・ワクチンの今後(2)

(昨日からの続きです) 日本でポリオワクチンを製造しているのは「日本ポリオ研究所」ただ1つ。新しいワクチン開発もここで行っています。これは推測ですが、“独占企業”であることが関係しているように感じています。つまり、自分のところしかポリオワクチンについてのノーハウを持っていないわけですから、そこにおごりがあるのではないか。競合する他社がいれば、開発にももっと慎重に、丁寧になるのではないでしょうか。

現在のワクチンにも不満があります。20人用のものしか作っていません。以前は「集団接種」のみでしたので、他人数用のものが便利だったのでしょう。でも、今は個別接種でも使用しています。厚生労働省も昭和50年〜52年生まれの方に接種を勧めていますが、法による接種にはならず、医療機関での任意接種であり、当然個別接種になります。以前より少人数用のワクチンの必要性が高まってきたにもかかわらず、それを作ろうとしてきませんでした。

値段もそうとう高価です。20人用で6,000円以上。使い切れば一人あたりは300円ほどですが、希望者が少なければ残液は廃棄処分されますので、一人当たりのワクチン代は最高で20倍にもなってしまいます(冷凍保存が必要で、解凍して使い始めたら当日中だけの使用になります)。その点でも、少人数用のワクチンを供給しないのは、自分の都合だけで仕事をしていると言われても仕方かいでしょう。実はこれ以外にも、輸送にかかるコストも医療機関負担ですし、料金を送金する手数料もこちら持ちです(これも普通の商売では売り手持ちなのですが)。

今回の開発やり直しで、実際に使用できるまでにはさらに数年遅れてしまうと言われています。当面は従来の生ワクチンを使っていきますが、でもアメリカなどに比べると日本が「予防接種後進国」であることがはっきりと分かります。そして、より安全な予防接種体制を望んできた私たちの声が本当に届いていたか疑問です。

こうなったら、他の企業でもワクチン開発をしてもらいたいものです。あるいは、アメリカで先に使用し、実績のあるワクチンを輸入し、今すぐにでも使い始めるなんてできないでしょうか。日本ポリオ研究所が、まさか三菱自動車のように破滅に向かっているなんて、思いたくありませんが、実際はどうなんでしょうか・・(今日は辛口ですみません)

2004.6.29(火)

【ニュース解説】ポリオ・ワクチンの今後(2)

(昨日からの続きです) 日本でポリオワクチンを製造しているのは「日本ポリオ研究所」ただ1つ。新しいワクチン開発もここで行っています。これは推測ですが、“独占企業”であることが関係しているように感じています。つまり、自分のところしかポリオワクチンについてのノーハウを持っていないわけですから、そこにおごりがあるのではないか。競合する他社がいれば、開発にももっと慎重に、丁寧になるのではないでしょうか。

現在のワクチンにも不満があります。20人用のものしか作っていません。以前は「集団接種」のみでしたので、他人数用のものが便利だったのでしょう。でも、今は個別接種でも使用しています。厚生労働省も昭和50年〜52年生まれの方に接種を勧めていますが、法による接種にはならず、医療機関での任意接種であり、当然個別接種になります。以前より少人数用のワクチンの必要性が高まってきたにもかかわらず、それを作ろうとしてきませんでした。

値段もそうとう高価です。20人用で6,000円以上。使い切れば一人あたりは300円ほどですが、希望者が少なければ残液は廃棄処分されますので、一人当たりのワクチン代は最高で20倍にもなってしまいます(冷凍保存が必要で、解凍して使い始めたら当日中だけの使用になります)。その点でも、少人数用のワクチンを供給しないのは、自分の都合だけで仕事をしていると言われても仕方かいでしょう。実はこれ以外にも、輸送にかかるコストも医療機関負担ですし、料金を送金する手数料もこちら持ちです(これも普通の商売では売り手持ちなのですが)。

今回の開発やり直しで、実際に使用できるまでにはさらに数年遅れてしまうと言われています。当面は従来の生ワクチンを使っていきますが、でもアメリカなどに比べると日本が「予防接種後進国」であることがはっきりと分かります。そして、より安全な予防接種体制を望んできた私たちの声が本当に届いていたか疑問です。

こうなったら、他の企業でもワクチン開発をしてもらいたいものです。あるいは、アメリカで先に使用し、実績のあるワクチンを輸入し、今すぐにでも使い始めるなんてできないでしょうか。日本ポリオ研究所が、まさか三菱自動車のように破滅に向かっているなんて、思いたくありませんが、実際はどうなんでしょうか・・(今日は辛口ですみません)

2004.6.28(月)

【ニュース解説】ポリオ・ワクチンの今後(1)

先日の新聞で「ポリオ新ワクチン、臨床試験やり直し」という記事が掲載されていました(朝日新聞6/26)。これまでの「経口生ワクチン」に代わる新しい「不活化ワクチン」を作っているけれど、研究段階の臨床試験がずさんで、また一からやり直しになるという内容です。・・これが私たちにどうかかわるか、少し説明をしておきます。

ポリオ(小児まひ)は昔は子どもたちの間で大流行していた病気です。かかると足が動かなくなったり、時には胸の筋肉がおかされて呼吸のできず、死んでしまうこともあります。生ワクチンが作られ、それを使うようになってから、ポリオの流行はなくなり、地球上から撲滅できる日も近いと言われています。

その一方で、生ワクチンによる副作用も問題になってきました。本物のウイルスの毒性を弱くしたワクチン・ウイルスですが、服用したあと、腸管内で繁殖した際に、再び毒性が強くなることもあります。このワクチン・ウイルスが肛門から出てきて、周囲の方に伝染させてしまうこともあります。その人たちがポリオの対する免疫を持っているようなら何も問題はおきませんが、たまたま免疫のない方だと、感染が成立し、さらに「ポリオ」様の症状がでてしまう可能性もあります(昭和50年〜52年生まれの方の抗体価が著しく低いとのこと)。

ポリオの患者さんは今の日本では年に数人もいません。さらにその人たちは、本来のポリオ・ウイルスが起こしたものではなく、生ワクチン由来のウイルスが関係していることも分かっています。ポリオが蔓延している時代では、生ワクチンは劇的な効果がありましたが、現在のように制圧に近い状態のときには、その副作用が問題になってしまうというわけです。

そこで登場したのが「不活化ワクチン」です。これはポリオ・ウイルスのごく一部を利用し、免疫を作らせようというものです。そして「飲むワクチン」である生ワクチンとはちがい、この「不活化ワクチン」は注射することで、血液内に抗体を作るものです。免疫の出来方が弱いために、接種回数も4回ほど必要です。

アメリカ合衆国では、すでに2000年からポリオ予防接種は新しい不活化ワクチンに切り替えられています。日本もそれに続け!ということで、ワクチンの開発が始まったわけですが、その最初の段階でずっこけてしまったというのが、先の報道です。(以下は明日書きます)

2004.6.25(金)

♪雨雨降れ降れ、もっと降れ

昨夜から雨になっています。当地では今月7日に梅雨入りし、最初の1週間ほどは雨が続きましたが、先週からは“カラ梅雨”。この雨は10日くらいぶりでしょうか。

雨も降れば降ったで嫌ですが、降るべき時に降らないのも困りもの。夏の渇水騒ぎが10年ほど前にありましたが、もうこりごり。日本は「水の国」と呼ばれ、水資源の豊かな国と思われていますが、実際には有効活用できる水は少ないのだそうです。日本列島が細いので、中央の山間部に降った雨が海に流れ出るまでの時間が短い。ストレートに流れ出てしまうので、蓄えられずにただ海に向かって流れてしまう量も多いとのこと。多く降れば災害になり、少なく降れば水不足の騒ぎになりやすいというわけです。

山間部などで降水を一時的に蓄えておく機能があるといいのですが、日本は地形的にそれがもともと少ない。山林などがその役目をしていたけれど、開発などで少なくなっているのも問題です。さらに、実は田圃の役割がとても大きいのだそうです。それも平野部の田圃よりも山間部の「棚田」と呼ばれるものが、貯水機能や調整機能に優れています。棚田は急斜面に作られ、一枚の面積は少ないため、機械化ができにくく、さらに農山村の高齢化の問題が影響して、次第に田として使われず、荒れるにまかされているところが多くなっています。

当地のすぐ近くの山村には、とても素晴らしい棚田があります。その棚田を守ろうという運動も進んでいるようです。機能としての役割の他に、風景として美しいのも特徴。日本の原風景がそこにあるとも言えます。

現在の社会は「効率」を求め、より多くの利潤を生み出すものが求められています。そんな中で農山村が切り捨てられ、棚田が荒れていくことを、このままにしていていいのか疑問です。それは単にノスタルジックで、感傷的にそう言っているのではなく、実は私たち人間の生活が、土と水がベースになって成り立っているからです。

雨が降って、私も庭の水撒きから解放されました。それも雨の恩恵です(^_-)

2004.6.24(木)

◇参議院選挙がスタート

今日は参議院選挙が告示され、いよいよ選挙戦がスタートしました。7月11日の投票日まで、候補者や政党の厳しい戦いが続きます。

参議院というと、それほどなじみがないような気がします。衆議院では選挙区がそれほど大きくないので、候補者のこともある程度分かりますし、“公約”も地域性があります(国政選挙なのに地域に利益をもたらすという手法が問題ですが)。参議院の選挙区は都道府県単位と大きく、候補者もそれほど身近ではありません。しかし、そうだからこそ、国の政策がストレートに判断されることになります。そこで選ばれた議員と政党は、正真正銘の「信任」を得たということになるでしょう。

でも投票率が低いようですね。前回より更に下回り、もしかしたら50%を切るかもしれないという予想もあります。もしも有権者の過半数が投票しないということになれば、国の政治の根幹にかかわること。「民主主義」が名ばかりにものになってしまいます。

投票しない方は、今の政治に不満があるけれど、「どうせ変わらないから」という気持ちを持っているのでしょう。でも、不満があるのなら、少しでも良いと思われる人や党に投票することで、自分の意志を表すことができます。その積み重ねが大きな力になるわけです。

選挙の時を除いて、政治に自分の意見をぶつける機会はまずありません。普通の人が政治家になることは、ないでしょう。国会で自分の意見を述べてくることはありえません。役所に行って話をしても、よっぽどのことがなければ取り合ってくれないでしょう。新聞に投書することはできますが、必ず掲載されるわけではありませんし、そんな労力と勇気は普通はありません。

それらに比べたら、投票することは簡単ですし、確実に意思表示ができます。一方で投票しないということは、その選挙での結果を「白紙委任」することになります。政治に虚しさを憶えて投票所に行かない人が、実はその時点での“勝ち組”に逆に間接的な支持を与えてしまうわけです。矛盾しています。

今回の選挙では、小泉政権のこれまでの真価が問われるとされています。具体的な争点は「年金」と「多国籍軍」だとか。でも、国民年金に半数の国民が未加入・未納である事も異常事態ですが、もし半数が国政選挙に投票しないとなると、これは日本という国の「非常事態」なのではないでしょうか。日本の在り方そのものが問われている選挙でのあるように思います。

2004.6.23(水)

◇次は大学講義

このところ、子どもたちの病気がやっと少なくなってきたようです。春先から続いていたいろんな感染症の流行も落ち着き、“夏かぜ”はまだほとんど見かけません。梅雨の季節は喘息発作をおこしやすいのですが、それも今年は少ないよう。つまり、小児科医はヒマになったということです(^O^) !

先週くらいまではとても忙しかったので、その反動でちょっと休みたい気持ちも。でも、来月には看護大学での講義を3回分頼まれていますので、そろそろ準備を始めなくては。昨年度(今年2月)、同じテーマで2つは話しているので、新たに作るのは「感染症と予防接種」だけ。他の二つは前回のレメーク版でご勘弁いただこうと思っています。

講義の準備の大半の作業は当日に使うスライド作り。それができれば8割がた終わったようなもの。でも、スライドを作るためには全体のアウトライン(あらすじ)を決めなくてはいけません。その次は内容の整理。どの程度までを教えるか、けっこう気を使います。理解を助けるためには多少は詳しくする必要がありますが、でも度が過ぎるとたちまち“消化不良”や“拒否反応”を起こしてしまいそう。

将来の看護師さん方が、役になりそうな知識をきちんと伝えたいと思っています(決して“トリビアのイズミ”にならないように)。あるいは、すぐには役に立たなくても、これからも勉強をすすめるために医学知識を分かりやすくする整理方法を教えておくことも必要です。

ということで、ここしばらくはいろんな準備で手を取られてしまいそうです。とってもそれほど苦にしているわけではありません。他人に教えるたけには、自分がきちんと理解していなければいけません。ということは、今回の大学講義で一番勉強にもなるのは学生さんではなく、私自身だということになります。

そんなことで、しばらくは滅多に開かない小児科の教科書や参考書とくびっきりになっているかもしれませんね。

2004.6.22(火)

◇これって熱中症?

台風一過の青空が広がった今日一日でしたが、でも暑い一日でもありました。これで4日続けて、最高気温が30度を超える真夏日になっていたようです。湿度も高く蒸し暑いお天気は、熱中症のリスクです。どうぞお気をつけて下さい。

このところ夕方になると、園や学校で具合が悪くなったといって来院する子どもたちが少なくありません。風邪や扁桃炎などの感染症で発熱している子もいますが、中には、どうも熱中症かな、という子もいます。何となく熱っぽく、顔色を悪くして、吐いたり吐き気を訴えているけれど、とくに喉が赤いわけでも、お腹を悪くしているわけでもない・・院内の涼しい中で少し休んでいたり、点滴をしたりしているうちに元の元気が戻ってくる、そんな子どもたちです。それって、熱中症の初期症状なのでしょう。

園や学校が、気候に合わせてエアコンを使ったり、十分な水分や休息をとらせているとは限りません。いや、むしろそうではないことが多いかもしれません。先日もある新聞で、「教室にエアコンをつけることは子どもたちを甘やかすだけだ!」などというカゲキな意見が載っていました。でも、健康を害するような環境に子どもたちをおくことは、それこそカゲキで危険なこと。発想を転換してほしいものです。

もちろんただ甘やかすだけではありません。「適切な環境」を用意することが必要なのです。そのためにどうすればいいか、知恵とお金をちゃんと使ってほしいものです。

やはり今日のある新聞の投書に、「フランスでは子育てにそれほど苦労しない」とありました。教育費の負担も日本では高額ですが(大学を卒業させるまでに千万以上かかるとか)、大学もただに近いとか。子どもの保育などを社会全体が支えている様子がよく分かります。何よりも、女性が結婚や出産・育児にとらわせず、継続して社会の中で仕事を続けることができ、生きる喜びを味わいながら生活していくことができるようになっているように思います。そんな社会なら、子育てが楽しいでしょうし、結果として子どもを産み育てるという選択をする人たちがまた増えてくることでしょう。

話はそれましたが、これから暑さがより厳しい季節になります。お子さんの健康状態に対しても、園や学校での十分に配慮してあげてほしいと願っています。そして今年は、パチンコ屋の駐車場に置かれた車の中で、子どもが熱中症で死亡したなどという事件を起こさないように! よろしくお願いします。

2004.6.21(月)

◇台風は大丈夫でしたか?

大型の台風6号が日本に襲いかかり、西日本を中心に被害を出していたようです。自然の猛威に、人の力はまだ無力なのでしょうか。

台風はものすごいエネルギーを持っています。それを吸収し、さらに利用することができれば、私たちの社会を守り、そして豊かにしてくれることでしょう。科学技術の飛躍的な発達があれば、それも可能になる時が来るかも知れません。でも・・たとえそれが可能になったとしても、どこかに無理を重ねて作るシステムになってしまいそうですね。

しゃにむに“克服”しようなどと考えずに、一緒に上手に“共生”することを目指すべきかかもしれません。少なくても、今は「台風は来るもの」を前提に、来たときに大きな被害を出さずにすむ方法をあらかじめ作っておくことが大切なのでしょう。それが「危機管理」の基本的な考え方なのかもしれません。

今日は「夏至」。一年で一番“昼間”が長く、“夜”の短い日です。こんな時は電気を消して、夜空をながめたらどうでしょうかという運動があるようです。不便さの中にも自分をおくことで、忘れていることを思い出してくれるかもしれません。でも、今日はあいにくのお天気でしたね。

2004.6.19(土)

◇父の日を祝日に

明日が「父の日」。保育園や幼稚園では、普段あまり園にこないお父さんを招いて、イベントをするんですよね。日本中のパパたちが、きっと目を細めて子どもたちからのメッセージを聞いたり、一緒に遊んだりすることでしょう。ほんわか、あったかい日になりそうです。

一年の中で祝日のない月が2つあります。6月と8月です。他の月は少なくても1日は、日曜以外にお休みがあります。8月もお盆の休みや夏休みがありますので、実質的に祝日のないのは6月だけ。一生懸命に働く月ですが、そんな月の第3日曜が「父の日」だというのは、何か意味があるのかな? いっそ、「父の日」として新しい祝日を作ってくれるといいのですが、いかがでしょう。

園の行事にかり出されて、せっかくの日曜をゆっくりできないでいるなんて不満の声も聞こえそう(>0<) でも、かわいいお子さんと一緒にいられるし、「父の日」をお祝いしてくれるのですから、こんないいことはないですよね。ご家族で楽しくお過ごし下さい。

2004.6.18(金)

◇校歌の流れるパチンコ屋

昔話が続いて恐縮です。今日もまた高校時代の話。私にとっても懐かしいこの高校は、皇太子さまの奥様で、今、健康状態の心配されている雅子さまにもゆかりが多少あります。雅子さまのおじいちゃんが校長先生をされ、お父さんが確か卒業されたのです。明治時代からの歴史(もうすぐ130年)があり、由緒正しい高校なのですよ。

そうそう、高校の校歌もなかなかです。「妙高山は俄々として・・」と格調高く歌う歌詞の中に、高校名が一度もでてきません。曲だけを聴いていたのではどこの高校のかが分からないのです。いや、そもそも校歌であることすら、分からないでしょう。

こんなエピソードがあります。昔、地元のレコード店からこの校歌がドーナッツ版のレコードとして売り出されていました。確かダークダックスが歌う、なかなか素晴らしいものでした。校歌のウラ面(B面)には「高田の四季」という曲が納められていました。これは郷土の四季を歌い上げる素敵な曲として、当地の愛唱歌になっていますが、実はもともとは高校の寮歌だったんです(この曲も歌詞の中に高校名などはでてきませんので、地元の人たちですらもご存じないようです)。

当時のパチンコ屋は自分のところでレコードを流していたのですが、「高田の四季」はけっこう良く使われていたようです。かけたついでに、レコードをひっくり返してA面もかけるのは自然のこと。つまり、パチンコ屋の店内に高校の校歌が流れるという、前代未聞(?)のことが起きていました。それを、授業をサボって遊んでいた高校生が聞いていたという話もありますが、真偽のほどはよく分かりません。

歴史のある高校の、裏話でした。お粗末様。

2004.6.17(木)

◇30年前の高校生

先日、娘が通う高校の学園祭の話をしましたが、ここは私も卒業したところ。もう30年も前のこと。卒業してからは全然行く機会などありませんでしたが、上の子どもたちが入学してから、親として何度か校舎に入ることがありました。半分ほどの校舎や体育館はまだその当時のまま。私がいることですら古くなっていたのですから、現在はそうとうの年代物になっています。いくつかの教室は、私も使っていましたが、確か上の子どもが使った教室は、私も1年生で使った記憶があり、とても懐かしく感じたものです。今回も学園祭で訪れ、昔の記憶が少し戻りました。

学園祭は当時もありました。私が2年生の時が、ちょうど100周年記念。例年より大きな規模で行われました。その中の企画に、手作りの気球を飛ばして、それを拾った人たちと交流しようというものがありました。NHKが製作の段階からずっと映像をとり、学園祭の中で実際に飛ばすところはもちろん、確か飛んでる気球をヘリコプターで追っかけてカメラを回していたのではないかと思います。今から考えると、たかが高校生の催し物にずいぶんとお金をかけたものです。当時はNHKもバブリーだったのかな?

永六輔さんが司会をされていた番組で紹介され、この企画の中心メンバーだった高校生が何人か、東京のスタジオで生出演したのも、よく憶えています。同級生ながら、カッコ良かったし、うらやましかったですね。こっちはネクラな高校生活をおくっていたもので・・

気球が飛んでく場面で流れていたのは、「五つの赤い風船」の歌う『遠い世界に』。「♪遠い世界に旅に出ようか それとも赤い風船に乗って 雲の上を歩いてみようか 太陽の光で虹を作った お空の風をもらって返って 暗い霧を吹き飛ばしたい」・・1番はこんな感じだったでしょうか。うろ憶えですので、間違いだったらごめんなさい。この歌は当時大流行。みんなが集まると歌っていたような曲。私もギターの弾き語りをしていました。コード進行も簡単で、楽譜を見ずに弾けて歌えるただ一つの唄ですよ(自分が作詞し、今では世の中から忘れ去られている曲「またあした元気になれるから」ですら、憶えていないのに)。

そんな懐かしい高校生時代(もう帰ってはこない!)にタイムスリップした休日でした。

2004.6.16(水)

◇「わたぼうし」が3歳になりました

今日は「わたぼうし病児保育室」が3周年を迎えました。2001年の今日、医院2階の空きスペースを使って病児保育の産声をあげました。最初はまばらだった利用者も次第に増え、保育士を2名から3名に増員し、今年2月には待望の新園舎が完成(定員は4名から6名に)。現在は、毎日多くの子どもたちに利用してもらっています(先月は1日あたり5.6名の利用がありました。今月も“高水準”が続き、今日も8名のお子さんをお預かりしました)。

他の「病児保育室」の多くが病気の回復期のお子さん(病後児)を主に対象にしているのと違って、「わたぼうし病児保育室」では急性期の病児も預かります(具合が悪いわけですので、保育士にとっては大変です)。公的な補助もいただいておらず、経費の大半は医院からの持ち出しですが、でも、とても大切な事業であると心得ています。これからもいろんな困難があるとは思いますが、引き続き「子育て支援」のために努力を続けて行くつもりです。これからも暖かく見守って下さい。

2004.6.15(火)

◇親の義務

新潟も先週から梅雨入りしていて、先週は雨降りの日が続きましたが、日曜から良いお天気になっています。梅雨の合間、中休みといったところでしょう。湿度も下がっているので、気温が高いわりには過ごしやすいです。こんなお天気が今週いっぱいは続くようです。

この週末は末娘の通う高校の学園祭。“親の義務”で、見学に行ってきました。食事やスナックを提供する模擬店が多く、とてもにぎやかに、楽しそうにやっていました。娘のクラスは「うどん屋」だというので、これも“親の義務”で食べてみました。それがけっこう美味しいのにビックリ。なかなかやるものです。

自分の子どもがやっているから、色目で見ているのは自分でも分かっているのですが、例年よりも多く用意し(2日間で900食以上!)、それが早々と完売ならぬ完食したというのですから、やはり人気があったんですね。子どものことながら(子どものことだから?)、嬉しくて一緒に喜んでいました。

接客をするというので、2日間とも浴衣姿。早朝から美容院に連れていって小綺麗にするのは、ちょっとやり過ぎだったかもしれませんが、そこは“親ばか”ということで大目に見て下さい。やっぱり美しい我が子を見たいもので(^_-)

会場の出口ではアンケートがあり、どれが一番良かったかと質問されました。「愛娘のうどん屋が1番!」と答えたのは言うまでもありません。これで、普段あまりできていない“親の義務”をしっかり果たしてきましたよ!

2004.6.14(月)

◇今日で14歳

今日は当院の「開院記念日」。1990年6月14日から診療を始め、今日で満14年を迎えました。ゼロから出発してここまでの診療所にできたことを率直に嬉しく思います。そして、何よりも多くの信頼を寄せていただいた地域の皆さんの大きなご支援に、心より感謝申し上げます。

このHPは1999年8月より始めましたので、もうすぐ5周年。ネット上でお付き合いいただいている方々も大勢おられます。あわせて御礼の言葉を申し述べさせていただきます。

開業したときは私は33歳。この“業界”では若い方でした。右も左も分からず、がむしゃらに仕事をしてきました。これまでの間、いろんなことがありましたが、その時々で、地域のための医療、患者さんのための医療、そして自分が納得できる医療とは何かを自分自身に問い続けながらやってきました。それが十分な成果をもたらしてきたかどうかは分かりませんが、大きな方向に誤りはなかったものと信じています。

これからも、日々の診療を大切にし、子どもたちを取り巻く環境が少しでも豊かになっていけるように努力を続けたいと思っています。今後とのよろしくお願いします。

2004.6.11(金)

◇幻の第3次ベビーブーム

「合計特殊出生率」(女性が一生に生む子どもの数)が昨年は1.29だったという、昨日の厚生労働省の発表を受けて、大きな騒ぎになっています。先日成立した「年金改革法」の将来見通しが、もう少し高い出生率に基づいているいたため、もうすでに「改革」の根拠が失われてしまったと指摘されています。あるいは、法律の成立を待ってやっと公表されたのではないかという疑念も抱かれています。

さらに厚生労働省の幹部は、この出生率の落ち込みは「たまたま」だと説明し、大臣も「瞬間最大風速」だと言い放っています。もし風にたとえるとすると、昨年は「過去最低風速」ですし、これからもっと風が弱まるのは目に見えています。

これから厚生労働省の説明するように、出生率がアップしてくれば何の問題もないわけですが、その観測はどこからくるのか、いささか不思議です。

日本の戦後には2回のベビーブームがありました。その1回目は終戦直後の昭和22年〜24年で、年間に約270万人の赤ちゃんが生まれました。その後は出生数が下がり、わずか10年後には150万人台まで急減。しかしその後の昭和46年〜49年に第2次ベビーブームが到来。200万人を超える出生数になりました。そしてその後は再び減少に転じ、現在の110万人台の出生数までになっています。女性が一生に生む子どもの数である「合計特殊出生率」は、第1次ベビーブームの最中に「4.32」であったのが、昨年は「1.29」にまで下がり続けました。

と、ここまでは出生数の推移を話しているだけですが(実際にこんなことを看護大学などで講義しています)、実はここに隠された事実があります。それは、「幻の第3次ベビーブーム」です。第2次ベビーブームの中で生まれた方々が、20数年後に成人し、結婚し、子どもを生むことで、平成の最初の頃に出生数が増えるはずだったのです。

その起きるべきベビーブームが起きなかったという事実は、いったいどのような意味があるのでしょうか。それは、毎年の出生数が今から10年ほど前に、極端に落ち込んでいたということです。なだらかな減少傾向に見えるグラフも、期待された「第3次ベビーブーム」の出生増加がなかったことを差し引くと、実質は「少子化傾向」がとてつもなく進行していたとするべきなのです。

この「幻の第3次ベビーブーム」のことは、おそらく厚生労働省のお役人は分かっていることでしょう。でもそれには言及しません。毎年発表される人口統計を見ながら、出生率を少しずつ下方修正するだけ。それでも「一時的な現象」だと言ってのけるのは、あまりに無責任ではないでしょうか。

2004.6.10(木)

◇出生率1.29のショック

昨年の「合計特殊出生率」(女性が一生に生む子どもの数)がさらに下がり、1.29だったと発表されました。これは史上最低であり、予想以上の落ち込みです。(一人の女性が2人に子どもを生むと、人口は同じに保たれるkとになります。)

日本がさらに厳しい「少子化社会」に向かっているわけで、これからの社会の在り方をよく考えていかなければいけません。少子化社会とは、つまり高齢化社会を意味します。お年寄りの介護、年金や福祉、税など多くの問題が、目前に大きく立ちはだかっています。しかし、それらは実は未来の問題ではないのです。これまでの過去と、その結果である現在こそが今問われています。

少子化傾向は、今の若い世代が子どもを作るという選択を積極的にしないことから起きています。将来に不安を感じているということもありますが、それ以前に、今に満足できず、問題を抱えているからこそ、結婚にも、出産にも肯定的になれないでいます。そして、そんな問題の多い現在の社会を作ったのは、これまでの過去であり、その責任はより年齢の高い世代にあります。

極論すれば、若い世代は今の日本の社会を拒否しているということです。そうであれば、「少子化問題」の議論は、日本の社会制度そのものをどのように根本的に変えていくべきかが中心になければいけません。小手先の政策を少しずつ出しているだけでは、この少子化問題は解決することはないでしょう。

少子化対策は、子どもの出生数を増やすことが目に見えて目標になりますが、それは結果であるべきです。今の日本をいろんな意味で良いものにし、将来に対して明るい希望を抱くことができるようになれば、次の世代は自ずと増えていくはずです。そんな「骨太」の少子化対策を議論してほしいと望んでいます。

このHPへのアクセスが160,000件を超えました。多くの方にお越しいただき、嬉しく思います。あまり更新していないページもありますが、また時間を作ってより良いHPを作っていこうと思っています。これからもどうぞよろしくお願いします。

2004.6.8(火)

◇お役所の壁

今日、私の先輩である大学の教授からメールをいただきました。「学校伝染病」の扱いについてです。私も詳しいことが分からなかったので、インターネットを検索し、お答えしました。手元に資料がなかったけれど、その場で調べることができ、ネットもなかなか為になるじゃないかと思った次第です。

面白かったことがあります。ネットで検索したときのこと。Google という検索エンジンで「文部科学省 学校保健法施行規則」をキーワードに入力し検索したら多くのサイトが出てきました。そのトップのサイトをクリックしようとしたところ、それが私のHP(つまり今皆さんが訪れているこのHP)! 自分で自分のHPを見てどうするんだい、って感じです。

でも、数々あるサイトの中でのことで“最高”の位置ですので、とっても嬉しいです。と同時に、責任もあります。いい加減なことは書いておけませんね。医療にかかわる情報は日進月歩。あるいは、以前は正しいと思われていてものが、実は違っていることも稀ではありません。ちゃんとHPの中を見直しておかないといけないですね。・・そう思いながらも、新しいことを書き込むだけで精一杯です。もし間違いなどがありましたら、どうぞ遠慮なくご指摘下さい。

ところで、先輩からいただいた質問というのは、学校伝染病に指定されている病気のことです。大元になっている「感染症予防法」が改定されたが、学校伝染病は変更されているのか、という内容です。学校伝染病の扱いは「学校保健法施行規則」によって決まっているのですが、その内容の変更はまだされていませんでした。つまり、両者で一部に違いがあることが分かりました。

私の推測ですが、「役所の壁」がどうも関係しているように思います。感染症予防法は厚生労働省の管轄ですが、学校伝染病は文部科学省の管轄。片方が変わっても、それが他方が連動される構造にはなっていません。ちょうど幼児教育に関わる施設が保育園(厚生労働省)と幼稚園(文部科学省)の二つがあり、「幼保一元化」などということがもう何十年も議論されながらちっとも進んでこないことと似ています。縦割り行政の弊害が、こんなところにも現れているようです。

2004.6.7(月)

◇地理の問題:新潟県は何地方?

昨日は西日本や関東甲信までが梅雨入り。こちらは雨はそれほど降らないけれど、ジメジメした蒸し暑い天気になってきていましたが、もうすぐ梅雨入りかな・・と思っていたら、今日、新潟県を含む北陸や東北でも一挙に梅雨に入りました。これで、梅雨のない北海道を除いて、日本中が梅雨の季節になったことになります。

当地の梅雨入りは、いつもより早いですね。ニュースでは昨年より5日、平年より3日早いとのこと。今週は雨模様が続くようですし、傘の離せない季節になってしまいました。体調も崩しがちになりますので、どうぞお気をつけ下さい。

ところで、新潟県はどの地方に入るのか、扱いはいろいろあり、よく混乱します。国の正式な区分は「中部地方」で、長野県や愛知県などと一緒ですが、日本海側から太平洋側までずいぶんと広いですね。自然環境などはそうとう違っているので、一般にはあまりなじみがないようです。

「北陸地方」は中部地方の中の日本海側4県の総称です。でも、「北陸3県」(富山、石川、福井)という言い方が別にあるように、新潟は北陸の中では“ママ子”扱いされるときもあります。「東北地方」ではないのですが、一般にはこればピッタリだと思っている方も多いようです(小児科学会の地方区分では、歴史的に「東北ブロック」に入っています)が、でも新潟県民はつまらない意地を張って、それを拒否しています(?_?)

「関東地方」に入れて欲しいとは言うと笑われますが、でも本音はこの辺りにあるかも。上越新幹線や関越自動車道を真っ直ぐに上っていけば、東京につながっています。周辺の県に行くよりも関東に出ていった方が時間的にも速く、心理的にも近い存在のようです。実際にNHKのニュースや天気予報などでは「関東甲信越」という単位を使っていて、それなりに認められています(そう思っているのは新潟県民だけかもしれませんが)。

どの地方に入っているのか、結局はあいまい。物事をはっきりと決めることをせず、誰に対してもいい顔をしたがる県民性なのかもしれませんね。

2004.6.4(金)

◇今、国会でおきていること

すいぶん昔の話ですが、会議の方法について勉強したことがあります。議長の役割、可決の方法、いろんな動議の種類・提出方法・優先順位、などなど。各種の会議をスムーズに行い、できるだけみんなの意見を採り入れたり、でもきちんと決めるべきことは決める方法を知りました。

社会のいろんなところで会議は必要であり、その一つひとつを適切に行うことが、民主主義の社会の重要な骨組みになります。でも、もしも内容は関係なく、形式だけが問われるのであれば、単なる儀式になってしまいます。そのよい例が、昨日からの国会の様子に如実に現れています。

昨日、年金改革法案をめぐって、参議院厚生委員会で与党による強行採決が行われました。「審議打ち切り動議」を出すのは委員個人の権利であり、それ自体は形式的には問題はありません。それが提出されれば、議長は審議に優先して動議を処理しなくてはなりません。その場でただちに委員全員から賛否を問うのもその方法。そして多数決の原則に基づき、過半数を占める与党の賛成をもって動議を有効とされれば、次に法案の賛否を問うことも、また「形式的には間違いではない」ことになります。

しかし、昨日は野党や、無所属の西川清議員の質問を封じる形で審議が打ち切られました。参議院の議論はまだ始まったばかり。衆議院で一度審議されたとはいえ、その時にはまだはっきりしていなかった問題点もいろいろと出てきています。首相に始まって閣僚、議員の年金保険料未納(未加入)問題もありますし、首相に至っては「健康保険詐欺疑惑」も出てきました。「良識の府」とされる参議院で、野党側からの質問がいよいよこれからという時に突然の審議打ち切りは、野党や議員の質問する権利を侵すことを意味します。その議員を選挙で投票した国民の権利も、間接的ではありますが、踏みにじられたことになります。よっぽど追求されては困ることがあったのでしょうか。

形式さえ整えば何でもできると思ったら大間違いです。多数決だけで全てが決まるようなら、一つひとつを明らかにする審議はいらないことになります。選挙で多数を占めさえすれば、あとは何でも好き勝手に出来てしまうなんて、それこそ民主主義の原理に反することです。与党に「何でもお任せ」「全権委任」のフリー切符を渡しているわけではないのですから。

少数の議員や政党であっても、相手の言うことを丁寧に聞き、国民に対してもきちんと説明責任を果たすこと。そのことが、政治を成熟させ、社会をより良く育てていくことにつながります。国会の中でいくらきれい事を言っても、言葉巧みに言い逃れていても、少しずつ真実は見えてくるもの。もう国民をバカにするのはいい加減にしてももらいたいです。

そう言えば、私が勉強した本には、「国会こそ最高の会議でなくればいけないのに、現実には何も学ぶべきものがない最悪の会議の場」ということが書いてありました。今、その意味が納得できました。そして、当時から国会は何も進歩していないことも分かりました。ちなみに、私が勉強したのは中学生の時。30数年たっているのに、ちっとも変わっていません。嘆かわしいことです。

2004.6.3(木)

◇政治家が言葉に責任を持たない時代

小泉総理大臣の過去の年金未納問題は、いつのまにかうやむやになってきました。自分に不利になりそうだとなると急きょ「北朝鮮再訪問」をしてマスコミと国民の関心をみごとにそらすことに成功したようです。戦略的には実にうまいのでしょうが、自分を守るところから発想していますので、いずれ破綻せざるをえないでしょう。

昨日の国会答弁にもその一端が現れていました。勤務してはいない会社の健康保険に入っていたことを追求されると、「何でそんな昔のことを問題にされるか分からない」「人生いろいろ・・社員もいろいろ」と煙にまくような事を言って、疑問に正面から答えようとはしませんでした。

私も自分で事業をし、事業所として健康保険の適応を受けています。十数名の職員に健康保険証を交付してもらうために、その勤務実態を証明し、書類を作っています。保険料は「労使折半」の原則がありますので、半分は負担しています。加入時はもちろんですが、年に1回は給与額を申告し、それに基づいて保険料の改定も受けます。

これらは全て法律によって行われ、そこに偽りがあれば相応の処分を受けることになるでしょう。「社員もいろいろ」だから、勤務実態のない「架空職員」に保険証を発行させるなど、普通の感覚ではとても恐ろしくてできません。会社側にとっては明らかに「詐欺」であり、「架空職員」が自ら保険証を求めていたのであれば「詐欺幇助」として、刑法上の罪を問われることになります。

保険証を使って医療を受けると、窓口で3割の本人負担を支払い(3歳未満は2割)、それ以外は保険から医療機関に払われます。小泉首相が「ニセ保険証」を持っていた当時は窓口負担は1割の時代でした。つまり、残りの9割を不正に取得したことになるわけで、これは立派な「詐欺罪」です。

今回問題になっていることは、「年金未納」とはまた違ったレベルでの問題なのです。その追求に対する答えがあの調子のはぐらかしでは、とうてい納得できません。その場の「瞬間芸」として言葉を発しているだけで、中身のない言葉はもう聞きたくはありません。

仮にも彼は日本の行政の最高責任者です。「保険なんてどうでもいい」と思わせるような発言をすることは、不謹慎であり、無責任の極み。そのような人を選んでしまったことを、日本人の一人として恥ずかしく思っています。

2004.6.2(水)

◇ネットの引き起こした犯罪!?

長崎県で起きた小学6年の殺人事件は、驚愕の出来事でした。日中、みんなのいる学校内で同級生の女児が、カッターナイフで切りつけたという、信じがたい内容でした。

動機や経過などはまた詳しくはなっていませんが、どうもインターネットに関係しているのだとか。HPに悪口を書き込まれたのがその原因になったという報道もありました。もしそうだとすると、ヴァーチャルの世界と、現実の世界の区別がつきづらい子どもたちには、まだインターネットを使わせるのは、十分に注意が必要だということになりそうです。

掲示板やチャットなどでは、言葉のやり取りが攻撃的になり、過激にヒートアップしてしまうこともあるとか。相手の顔を見ながら、言葉を直接耳で聞きながら会話をするときには、相手の本心を読みとろうとするでしょう。あるいは、会話している自分以外にもう一人の自分が現れ、それでいいの?っと自問自答したり、冷静になろう、紳士的に応対しようとすることでしょう。そういった「自制」が、インターネットの中では働きにくいようなのです。

子どもの場合は、まだ精神構造が未熟であり、現実と虚構の区別がつきにくくなることもあります。あるいは、もしかして、アスペルガー症候群のように人間関係の構築に障害がある場合には、その傾向がさらに強くなり、こういった犯罪につながることもあるかもしれません。

まだ事実が詳しくなっていない段階で予断をもって話をしてはいけませんが、しかし、気になるところです。文部科学省は、子どもに命の大切さを教えなくてはいけないとしていますが、それはいつも出されるコメント。過去の同様の事件でも同じことが言われ、指導されていながら、でも次の事件を予防できてはいません。まさか、これまで教師が「命の大切さ」を教えたことがないなどということはないでしょう。抽象的なことを言っているだけではだめなのはもう分かっているはず。大切なのは、具体的な対策・対応です。それを作るためには、今回の事件の事実経過を詳しく把握し、そこに潜む問題が何であったか、きちんと検証することです。この学校では、子どもたちにインターネットの使用を推奨し、推進していたそうですが、そのことも含めて、きちんと議論していってほしいものです。

一つ、危惧していることがあります。それは被害者が加害者に対して「悪口」を書いたのが、事件にきっかけだということに関連しています。その部分だけが強調されると、悪口を書いた被害者も悪いという意見がでてきやしないかということです。もっと極端には、悪口を書いた方が加害者であり、事件の加害者が本当は被害者なのだ・・ イラクでの人質事件や、北朝鮮の拉致事件などで、被害者や家族の方が不当なバッシングを受けることが多くなっています。これもインターネットの問題点だと思っているのですが、今回の長崎の事件に対しても、そんな的はずれで、冷酷な「意見」が出てこないとも限りません。大切なお子さんを失った上に、そんなバッシングを受けることもなるとしたら、親御さんのお気持ちはズタズタになってしまうことでしょう。そんなことが、私の杞憂で終わることを祈ってます。

2004.6.1(火)

◇6月は開院の月

6月に入りました。今月は当院の「開院記念」にあたる月です。1990年(平成2年)6月の開業ですので、もう14年が経とうとしています。満14歳。そして15年目に突入です。

医者の世界も、政治家と同じで「二世」が多く、「跡を継ぐ」形の開業が多いのですが、私の家系には医者はおらず、開業にあたってはいろいろと心配をしたものです。ここ上越市は生まれ故郷ではありますが、出身大学も新潟県ではありませんし(栃木県の大学)、地元の医学部には関係なく仕事をしてきました(今でも「白い巨塔」の世界はあるようです)ので、医師会などの“関係者”には全くと言っていいほど知っている人がいませんでした。そんな意味で、「新規開業」の厳しさをたっぷり味わったものでした。

次第に地域の中で認知され、そこそこに信頼されるようになってきたと思っているのですが、生来の人見知りもあり、なかなか医者の世界ではそうは行っていません。今でも「新規開業医」のようなつもりでいます(笑)。

医院の前にはサツキが植えてあります。今頃になると赤い花をびっしりと咲かせます。ちょうど梅雨の長雨が重なっていたので、これで大雨が降れば舞台セットは出来上がり。一挙に開業当初の気分に戻ります・・患者さんがほとんどいなくて、ヒマしてた頃の(*_*) 今は望めない懐かしい状況が、その頃にはあったのですよ。

「こども通信」6月号を作りました。「熱中症」や「先天性風疹症候群」についても書きました。どうぞお読み下さい。

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