塚田こども医院

日 誌 2004年12月  月別の索引

2004.12.31(金)

◇大晦日です 

今日で2004年が終わります。その大晦日、日本の各地では雪になりました。もちろんここ新潟も雪。明日の朝までにずいぶん積もるようです。この一年、いろんなことがありましたが、それらの汚れを落としてくれるかのような、静かな大晦日の夜になりました。

明日の元旦は休日診療所の勤務が入っています。医師会の会員がローテーションで出務しているので、たまたまの巡り合わせ。年の最初から仕事とは、縁起のよいことと思っていることにしましょう。もっともお屠蘇気分は、来年はありませんが。(年越しのお酒もほどほどにしておかないと・・)

では、良い年をお迎え下さい。

2004.12.28(火)

◇予想外のこと 

医院待合室の一角にできたプレイコーナーは、さっそく子どもたちの人気スポットのなっています。これまで何度も来ている子どもたちにとっては、いきなりの出現に戸惑うかな、なんて思いましたが、そんなことはありません。さっそく中に入って行きます。さすが子どもたち!

子どもたちに予想以上の好評のようで、とても嬉しいです。でも、予想外のこともあります。それは元気の良い子どもたちが走り回ることです。こういったスペースで遊べるのは嬉しいでしょうね。先日から雪が降っていて、外遊びができないので、パワーを持て余している子どもたちも少なくないようです。

小児科外来といっても、みんなが具合が悪いわけではありません。軽い患者さんもいますし、“付き添い”の子もいます。健診や予防接種で来ている子どもたちはもちろん健康です。そんな子どもたちに「静かにしなさい」という方がムリなのでしょうね。でも、あんまり走っていると怪我をするかもしれませんし、他の子や小さな子もいて、事故もおきかねません。その点が心配です。

もう少しすると子どもたちもこの風景になれてくることでしょうし、過ごし方も次第に慣れてくるかな、とも思っています。しばらくは、待合室の様子から目が離せなくなっています。また一つ、職員に仕事を増やしてしまったようで、その点も予想外のことだったかもしれません・・

2004.12.27(月)

◇少し遅れたクリスマス・プレゼント

さあここはどこでしょう。どこかのホテル? それともギャラリー? 実は当院の待合室です。この週末でリニューアルしました。

これまでも丸い出窓はありましたし、その下がベンチになっていましたが、子どもたちが入って遊べるスペースにしようと、手前にしきりを兼ねたベンチを作り、全体をレザーでおおってみました。色はちょっと冒険してピンク色にしてみました。医院のシンボル・カラーがピンクなのですが、注意していないといやらしい“ピンク色”になってしまいます。今回の色は、大丈夫だったようで、ホッとしています。

今朝から患者さんに使ってもらっていますが、さっそく子どもたちが喜んで中に入っている様子を見ると、嬉しいです。それなりにお金もかけましたし、打ち合わせや工事で何日も費やしていましたが、そんな苦労もふっとんだようです。

ということで、医院から子どもたちにクリスマス・プレゼントです。少し遅くなってしまいましたが。

2004.12.24(金)

◇メリー・クリスマス!

今日はクリスマス・イブ。子どもたちにとっては美味しい食べ物やケーキがお楽しみ。そして夜の間にサンタさんがプレゼントを届けてくれるんですよね。明日の朝はきっと大喜びすることでしょう(^_-)

今年は暖冬のようです。雪も遅く、一昨日の夜に初雪が降りました。昨日は数センチほど積もり、ホワイト・クリスマスになるかな?と思っていましたが、今日は雨になり、雪もほぼ消えていました。

クリスマス・イブは、毎年大変な一日を過ごしています。前の23日が天皇誕生日の祝日なので、必ず休み明け。冬場ということもあって外来は混雑します。今年は例年以上の混みようだったようです。体力と気力を使い果たしています・・

今日は早めに仕事を終えて、家族でゆっくりと過ごします。私にとってイブの夜は休息をとるためにあるようです。しかも明日は土曜・・やっぱり休むに限ります。

メリー・クリスマス!

2004.12.21(火)

◇遅くなりましたが・・

新潟日報の夕刊にコラムを書いていますが、その先週分(12月16日掲載)をご紹介するのをすっかり忘れていました。前の週は当院のわたぼうし病児保育室の取り組みのことを書きました。今回もその続きです。あわせてお読み下さい。


 病児保育は強い味方

 病児保育は、病気の子どもをあずかるところ。当院の「わたぼうし病児保育室」も毎日多くの子どもたちでにぎやかです。

 子どもたちはいろんな病気をするもの。とくに保育園に入った当初は休みがちになります。笑顔のかわいいゆうりちゃんもそうでした。昨年、病児保育室で四十六日間あずかりました。風邪、気管支炎、中耳炎、水ぼうそう・・。治って保育園に行くと、またすぐに病気をもらってきます。そのたびに親御さんはご苦労されたことでしょう。でも、今年は利用が少なくなり、元気に保育園に通っています。

 ゆうりちゃんのお母さんは、病児保育を利用できたので安心して仕事ができたと語っています。それがなかったら仕事を辞めることになっただろうとも。病児保育を利用することで、親子とも社会の中ではつらつと生きていくことができるということを、私たちも実感しました。

 うがった見方もあります。「そんな小さな子を保育園に通わせるのは問題だ」と。でも、子どもにとって家庭は、ときには母子だけの閉鎖されたきゅうくつな環境。日本では一般に父親の子育てへのかかわりは十分ではなく、社会の中でも孤立する傾向にあります。保育園での集団保育は子どもの発達をより豊かにし、親子関係をむしろ安定化させる役割もあります。

 「そこまでして母親は働くべきではない」というのもよく聞かれます。日本の社会は男性中心で、女性が一定の仕事を継続するのは困難。結婚や育児によってせっかくの仕事も中断せざるをえないのが現状です。働き続けたいと願う女性の気持ちは、今の日本では大切にされていません。

 「病気のときは親が仕事を休むべきだ」とも。確かにそうです。でも考えてみて下さい。子どもが具合を悪くしている時に、喜んで仕事にでられる親はいないでしょう。休めるものなら休んでいっしょにいたいけれど、簡単にはできません。そんな建前論よりも、「子どもは私たちに任せて、親御さんは元気に仕事に行ってらっしゃい」と言ってあげることの方がずっと大切だと思いませんか?

 それでも「病児保育は子どもたちのためになっていない」と思う方は、ぜひ見学に来て下さい。病気中でも子どもたちがいきいきと過ごしている様子を見ていただけるでしょう。具合が悪くても、逆に「わたぼうし」に行けるからといって張り切ってやって来る子も少なくありません。

 三年半にわたる病児保育の取り組みは、小児科医である私にとって、子育てと社会のあり方を考えるとても貴重な体験になっています。


2004.12.20(月)

◇暖冬なのに

このところ外来はとても混雑しています。午前の外来が終わったのが午後1時、午後の外来が終わったのは6時40分くらいでした。こんな風景は、まるでインフルエンザの流行がおきているかのよう。もちろん当地ではインフルエンザは発生していません。嘔吐下痢症(ウイルス性胃腸炎)が一番目立ちますが、その他のいろんな感染症がとても多いようです。

12月も下旬になろうとしているのに、まだ雪は降りません。車のタイヤ交換もまだしておらず、夏用のまま。昨日は汗ばむような良いお天気。そんな暖冬なのに、でも風邪のはやりかたはやはり冬です。感染症の方が季節の移り変わりに素直なようですね。

先月から「新潟日報」夕刊にコラムを書いていますが、私の担当は木曜日。でも今週の木曜は23日で祝日。夕刊はお休みなので、掲載もありません。1週間前が原稿の締切ですので、先週はラクをしてました。実は来週の木曜も年末年始にかかって夕刊はないので、やはり掲載なし。なんと2週間続けて原稿書きに追われることがありません。先月から週末は原稿書きがあり、気持ちが重かったのですが、先週からは気楽に過ごさせてもらっていますよ。

でも、1月には4回分のコラムが控えています。外来も混み合う頃ですし、インフルエンザの流行が始まったら、今以上に混雑すること間違いありません。そうなる前に原稿を書いておこうと思ってもみましたが、きっと直前にならないと重い腰は上がらないでしょう。最後までドタバタしそうです。

2004.12.18(土)

◇土曜午後の外来

このところ土曜午後はインフルエンザ予防接種の特設外来をしています。今日はその10週目、そして最後の日になりました。来週以降も平日に少しずつ行いますが、大きな“山”はこれで越えることになります。いわば頂上に登り切ったようなもの。職員も私も、よく頑張りました!!

インフルエンザ予防接種は、わずか数年前まではしなくてもいいものと思われていましたが、今では当然に受けるべきものという認識に変わりました。高齢者の接種は法律の対象になっていますが、子どもたちは大人たちの接種は「任意接種」であり、だれからも強制されているものではありません。公的なものではないため費用は全て自己負担で、その金額もけっこうになります。

今シーズンのワクチン生産量はおおよそ4,000万人分ほど。その大部分が実際に接種されることになるでしょう。そのうち、高齢者が公費を使って接種を受けるのは約1,000万人分とのこと。そうすると乳幼児を中心に3,000万人くらいは、自費で接種を受けていることになります。それだけの規模で行われているにもかかわらず、公的な制度がないということは、やはりおかしいことです。

法律に基づく接種になると、財政的な補助がされるので、接種を受ける方の費用負担が少なくなります(自治体によって違いますが、当地域では高齢者の負担は1,050円です)。それだけではなく、もしもの副反応などの健康被害がおきたときには、国が責任をもって補償するなど、安心して接種できるシステムになります。

予防接種法の見直しが数年おきになされることになっています。少しずつ変わってきていますし、以前の日本の行政システムではこういった見直しはまず行われなかったことを考えると、それなりの進歩です。でも、そのスピードはとてもゆっくり。社会の変化、医療の進歩、市民や国民のニーズの向上にはとてもついていけないでいます。何とかならないものでしょうか。

ともあれ、当院のインフルエンザ予防接種は一区切りつくことになりました。これでインフルエンザ対策はその第一段階がほぼ終了。次は流行に備えることにしましょう。

2004.12.14(火)

◇同級生から学んだこと

昨日も同級生である岩室先生のことを書きました。彼の講演の内容も紹介したいところですが、それはまた別な機会に。(というより私にはその力量がありませんので、彼のHPを参考にしてもらった方がいいです。→紳也's ホームページ)ここでは彼の話から、少し考えさせられたことを書きます。

講演が終わって質問やディスカッションの時間でのこと。中学生のお子さんをもつ女性が発言しました。「岩室先生はどうしてコンドームのことばかり言うのか?」(確かに彼は自分を「コンドームの達人」と呼び、その“正しい”使い方を紹介しています。)「コンドームの絵柄のネクタイをするなど、不真面目だ・・」(言い方はちょっと違っていたかもしれません。)「子どもたちにコンドームを付けてセックスしろと教えるのはおかしい」などなど。けっこう厳しい意見でした。

それに対して彼は、「私の話のどこにそのようなところがありましたか?私はセックスしないのが一番いい避妊法であり、エイズの予防であると言っている。しかし、それでもセックスするのであれば、コンドームは必ず使いなさいと話している。」と、話し、「私は私なりの立場と考え方でやっている。いろんなやり方があっていいわけで、上越ではこれからどんなふうにやっていくべきか、ぜひ建設的に話を進めてほしい」とも話していました。

一般の方に対して、けっこう強い調子で彼が話しているので、この点をあとで聞いてみました。かれは「相手の全てを否定するような態度は良くない」「どの点が問題なのか、これからどうすればいいかを話していってほしい」ということでした。

エイズのことや性教育をめぐっては、いろんな立場からいろんな話がでています。しかし、現実にはまだ10代や20代の若い世代に、性感染症、望まない妊娠と中絶、エイズの感染など、大きな問題がおきていることは確か。その点に目をつむって、やれ純愛が大切だ、コンドームの話をするのはけしからん、などと相手を切り捨てるかのような主張をするのは、やはり間違っています。現実に流されてはいけませんが、現実を正しく把握し、それも一つの出発点にして、困難な状況を少しでも良い方向に進めていく努力が必要です。

彼は極端な話しもしました。「エイズになってどこが悪いのか?」・・ すでにもうエイズになった人に向かって(彼はエイズ患者を診療している臨床医でもあります)、お説教をしても始まらない。でも、エイズになったことをきっかけに、いろんなことを考え、人として成長してことも可能です。社会をより豊かにすることもできるかもしれません。

日本人はとかく「全か無か」で判断しがち。建前で論議をし、レッテル貼りをして終わってしまうこともよくあります。大切なのは中身。それを良く吟味するためにも、彼の、普段は聞くことのない話にも耳を傾けてほしい。そして、そこからでは自分は、この地域は、この社会はどうあるべきか、ぜひ行動を起こしていってほしいと思います。

同級生と言うことで彼の身をかばうような話になってしまったかに見える方もおられるかもしれませんが、ぜひ彼の生の話を聞いて欲しいですね。まずは彼のHPへどうぞ。

2004.12.13(月)

◇同級生との再会

昨日、大学時代の同級生に久しぶりに会う機会がありました。当地の保健所が主催したエイズ関係の講演会で、その筋の“権威”である岩室紳也氏が講師に招かれました。神奈川県に住んでいて、日曜にもかかわらずわざわざお越しいただきました。日帰りの日程で、ゆっくり話をする時間もなさそうなので、駅と会場との“アッシー役”をかってでて、車中で多少話をすることができました。

講演会の内容はまた別の機会にお伝えするとして、私としては大学を卒業して20数年たち、ほんとうに久しぶりに同級生にあって、まずはとても懐かしく感じた次第です。大学は全寮制で、文字通り「同じ釜の飯」を食べた仲。同じ風呂にも入りましたし、いっぱい酒を飲み、いろんな話をした友人です。駅頭で会ったその瞬間に、長いはずのブランクがたちまちにして消え、学生時代の彼と私になっていました。

彼は泌尿器科医としてエイズの診療に関わるなかで公衆衛生の観点から、こういった講演活動、啓発活動に積極的に取り組んでいます。厚生労働省の事業にも関係していて、飯島 愛さんとも親しい仲だとか。シンポジウムに彼女を呼んで、エイズについていっしょに話をする機会もよくあるのだそうです。そして、全国津々浦々呼ばれる所へはどんなところへも出かけていき、講演会は年間200日以上行っているそうです。今やエイズ界のカリスマ医師!

懐かしい思いで彼を見ていましたが、話を聞いているうちに、スゴイ仕事をしているんだな・・ 頑張ってるんだな・・ そんな気持ちに次第になってきました。

私の大学は卒業すると全国に散らばっていきますので、なかなか同級生に会う機会がありません。開業医をしていると出不精にもなりますし、情報もあまり入ってきません。短い時間ですが、○○君がどこそこの教授になったよ、などという話も出て、彼のようなスーパー医師は他にもいるんだな、って知りました。ちなみに同級生で教授になったのは2人だそうです。

「小児科一般医」「小児科臨床医」などと自分のことを言っていますが、学問の世界から遠ざかり、毎日、子どもたちの相手をしていることだけが仕事。そのスケールも、レベルも、いつのまにかずいぶんと違ってしまいました。

同級生に会ってとても嬉しかったですが、でも、もっと頑張らなくては!って気持ちにもなりました。もちろん学問の質や量を今更競ってもしかたありません。毎日接する子どもたちが、少しでも幸せになるように、これまで以上に頑張っていこうと心に誓った一日でした。

2004.12.9(木)

◇今日はわたぼうし病児保育室の日

当院のわたぼうし病児保育室は、病気にかかったために登園できず、共働きなどで家庭保育も難しいお子さんをお預かりする施設。少し寒くなって、風邪などが子どもたちの間で多くなっていますが、それに比例するように、わたぼうし病児保育室の利用も増えています。

今日は11名の子どもたちをお預かりしました。これまでの3年半で「10名」という日が何回かありました。昨日も10名ちょうどで「過去タイ記録」でしたが、今日は「過去最高記録」をマークしました。3名の常勤保育士だけでは足りないので、医院の職員も応援にいって、一日バタバタと過ごしていました。職員にとっては大変な一日でしたが、その努力によって、多くの親御さんが安心して仕事ができたわけです。子どもたちも安心して過ごせたことでしょう。みんな頑張りました!

そんな今日ですが、ちょうど今日の「新潟日報」夕刊に、私が病児保育についてコラムを書いていました。自分でも驚く偶然です。ここでその拙文を紹介したしますので、どうぞお読み下さい。


 病児保育を知っていますか?

 働きながら子育てをしていて一番大変なのは、子どもが病気になったときではないでしょうか。保育園にあずけるわけにはいかず、急に仕事を休むわけにもいかない・・そんなときに頼りになるのが「病児保育」です。

 病児とは病気をしている子どものこと。具合の悪い子を専門にあずかるのが病児保育室です。まだ数が少なく、始まったばかりの子育て支援事業です。

 私の医院にも併設されています。「わたぼうし病児保育室」です。三年前、医院二階で細々と始めましたが、利用者が多くなり、今年二月に新しい園舎を造り、今は定員六名、保育士三名の体制。今年度の利用者は一日あたり四・三人と、いつのまにか全国有数の規模になっていました。

 子どもの病気は、たとえば夜になって突然に熱を出すなど、急に始まるのが普通。受診したり、園を休ませるのも急。子どもの病気に予定はありません。

 子どもの急病を理由に職場を休めればいいのですが、なかなかできません。責任をもって仕事をしていればなおさらのこと。つまり、病児保育は急に具合の悪くなった子にこそ対応が必要です。だから依頼があれば必ず受け入れます。

 ときには定員を超えることもあります。そんな日は医院の職員も総動員。これまで一日最高十人のお子さんをおあずかりしたこともあります。その逆に利用者ゼロの日もあり、運営は「その日暮らし」。それでも臨機応変に対応できるのは、当院の施設が完全に民間だからです。お役所仕事ではなかなかできないですね。

 経営は大変です。市町村の事業であれば補助がありますが、当院にはそれがありません。経費の大半は持ち出しです。

 しかし、病児保育をやめるつもりはありません。困っている親御さんを助け、元気になっていく子どもたちの姿を見ることができるなんて、お金にはかえられませんから。小児科医にとって、病児保育は最高の子育て支援策なんだということを、日々実感しています。

 共働きや一人親で大変な子育てをしておられる皆さん! 病児保育室が近くにあればどんなにか心強いことでしょう。かかりつけの小児科医や市町村に大いに働きかけてみて下さい。


2004.12.7(火)

◇小澤征爾さんの一言

昨日、世界的に有名な指揮者の小澤征爾さんが、長岡でコンサートを開きました。地震被災地の皆さんに生のオーケストラを聞いていただき、元気を出してほしいということで企画されたものです。当地TVのニュース映像でその様子が流れていました。『G線上のアリア』を聴いた女子高校生は「癒されました」と、嬉しそうに話をしていたのが印象的でした。

小澤さん指揮の音楽を聴けるなんて、良かったですね。田舎暮らしをしている私は、そんな有名な方に接する機会がほとんどありません・・ でも、小澤さんのコンサートは一度直接聴く機会がありました。それもここ上越で! そんなすごい方を、地方都市にお呼びできるなんて、すごくラッキーなこと。一生で一度きりのことかもしれませんね。※新潟日報の記事はこちら】←ひにちがたつと記事が変わっているかもしれません。

その時のコンサートの様子は、何の曲だったかはすっかり忘れてしまいましたが、でも、小澤さんの暖かい雰囲気を今でも思い出すことができます。超有名で、超多忙で、超スゴイあの小澤さんが、とても優しい人柄だったことを、とても嬉しく感じました。本当に実力ある人は、自分から偉そうにしなくてもいいんですね。人としての生き方を、改めて考えさせられもしました。

小澤さんをお呼びできたのは、実は単なる偶然ではありませんでした。上越市の文化会館で副館長をされている前田さんという方が、ご自身がギタリストであり、日本の音楽会でとても人望があります。その広い人脈から、地方の小都市ではありますが、上越市がいろいろな文化事業ができるようになりました。小澤征爾さんの招へいもその一環だったのです。

でも、その前田さんの仕事も、あと数か月で終わりになりそうです。市が来年度から文化会館の運営を外部委託することにししたのですが、先日の“入札”で、あるビル管理会社に決まったようです。ここは前田氏とは関係がないので、このまま行くと来年度は今まで作ってきた“文化”が継承されないことになります。

文化を育てることを、いったいどう思っているのでしょうか。日本中から渇望されながら、でもよほどのことがない限りお呼びすることができない小澤さんに来ていただくことができるプロデュース能力と、その実績を評価できないような“入札”とは何なんでしょうか。私の役人嫌いは高まる一方です。市が、文化会館をただの“貸し会館”にしようとしてように思われて仕方ありません。

小澤さんが「上越市は文化をお金で売ったんだね」と言われたとか。この言葉をある方からお聞き、申し訳ない気持ちとあいまって、涙が出てきました。文化を育てられない政治や行政の姿に、あらためて失望しています。

2004.12.6(月)

◇役所嫌い

仕事がたてこんでいると、この日誌を書くのもなかなかできなくなります。月末から月初めにかけては、開業医は忙しいんです。前月の診療報酬をまとめて請求する作業をしないと、収入がありません。「こども通信」も月末の仕事ですし、先週は職員のボーナス支給日も重なっていました。それに加えて先週の金曜には昼間に会議があり、診療の体制が崩れてしまいました。

これは、正確には社会保険の集団指導会というもので、私たちのような保険診療を行う医者が数年に一度受けなくてはいけないとされているものです。それを受けないと保険診療ができなくなります。医者の仕事ができないわけではありませんが、保険が使えないとなると、患者さんが来るはずはありません。つまり開業医としての「生命線」を握られているということでもあります。

これは厚生労働省の指示のもとに県や社会保険事務所が行うのですが、さすがにお役所。平時の昼間に開かれます。開業医にとっては、そんなことで勝手に診療を休むわけにはいかないのは知っていながら、でも平日の夜とか、土曜午後、あるいは休日など、患者さんに影響のある時間帯には絶対に開きません。これだけで頭にきています。

開催の予定も1か月前に文書が1枚。実質的な「呼び出し状」。でも、今はちょうどインフルエンザ予防接種の時期。1か月先までもう予約でうまっていたので、数十人の方に連絡してすべて他の時間に移ってもらいました。当日も、普通の診療時間に食い込んでいたので、そうとうお待たせしたしまった患者さんもありました。

相手がお役所だからと諦めていますが、困ったこと。私の役所嫌いは強まる一方です。

2004.12.2(木)

◇転んでもタダで起きません

昨日、当院からのメルマガの送信を間違えてしまった話をしました。多くの方に「こども通信」を送信するために「メールリンク」の機能を使った名簿の管理をしているのですが、「週刊・感染症情報」も同様に管理しています。「こども通信」の宛名に送らなくてはいけないのに、「感染症情報」の名簿に送信してしまったのでした。ここまでは昨日の「日誌」に書いたことです。

でも、「こども通信」の方にも感染症に関する情報が入っています。こちらの方は月刊なので、11月をまとめて書いたものです。「感染症情報」は携帯端末への送信を念頭に置いていますが、一部の方はパソコンで受けています。「こども通信」はケイタイではとても読めませんが、パソコンでは普通に受け取ることができます。もしかしたら、これまではパソコンで簡単な「感染症情報」だけを読んでいた方も、今回は私が間違えたために「こども通信」を目にすることができ、月刊の感染症情報を読んで下さったかもしれません・・

そんなふうに考えてみたら、逆に「感染症情報」が週刊のものだけではなく、月で区切ったもう少しスパンの長いものもあっても良いのかな・・ ではさっそく作ってみよう、ということで、昨日さっそく作って、送信してみました。新しい試みに対しての感想はまだいただいていませんが、多少はお役にたてたでしょうか。

私は時々どうしようもない間違いをしでかします。思い違い、勘違い、記憶違い・・ そんな時にメチャクチャ落ち込んでしまいますが、でも最近はそれから立ち直るのも、以前よりは早く、上手になりました。人生も半分が過ぎているのですから、それくらいは学んできたということでしょうか。あるいは、図太くなってきたということなのかもしれません。

「失敗から学ぶ」とか「七転び八起き」と言うと格好良いですが、本当は「転んでもタダでは起きない」というせこい考えが私の人生訓になっています。そんな時ではないと、物事を見直せないのですから、仕事の内容が怠惰になっているということですね。

付:昨日送った情報を紹介します。

【月刊感染症情報2004年12月】
11月は風邪などの感染症がずいぶん増ました。
ウイルス性胃腸炎(嘔吐下痢症)も増加。冬に多い感染症、急に吐いたり下痢をしたります。脱水に注意を。
水ぼうそう(水痘)、溶連菌感染症も多くなりました。冬場は流行が拡大します。
おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)はやや下火。はしか(麻疹)、風疹などの発生はありませんでした。
インフルエンザ発生の報告が各地から少しずつ出ています。大流行は1、2月ですが、過去に12月中の流行もありました。早めにワクチンをすませて下さい。

2004.12.1(水)

◇虹のかかる保育室

そうなんですね、カレンダーも最後の一枚になり、いかにもさみしそう。2004年もあと1か月で終わり、新しい年になっていきます。

「師走」とはよくいったもので、本当に忙しいです。“先生”は12月最初の日から走りっぱなし。昼には臨時のインフルエンザ予防接種、午後からはわたぼうし病児保育室への見学が2組。その合間に「通信」を作ったり、配信したり。

少しのすき間があるとそこで仕事を断続的にこなしていくことにも慣れてしまいました。でも慌ててやると時々失敗もしてしまいます。「デジタルこども通信」の配信をしなくてはいけないのに、「感染症情報」の配信先に送ってしまいました。それに気づいたときはすでに遅し。冷や汗がタラ・・ 改めてお詫びメールも送りましたが、みっともないですね。もう少し落ち着いて、確認しながら仕事をしなさい!と職員には小言をたれているわりには、自分ができてません。反省・・

今日は朝は晴れていましたが、昼間は時々雨や風が強くなり、またやんだりと、へんなお天気。午後から外出するとき、医院の北の空に大きな虹が架かっていました。ほとんど上半分が地上から反対の地上まで追えるくらいの大きさ。くっきりと色の違いが全部よく分かります。本当に「七色の光」だということまで、ほんとうに良く分かりました。こんなきれいな虹が見えるなんて、ほんとうに久しぶりです。

保育室には今日は4人のお子さんをお預かりしていましたが、すぐに電話を入れ、子どもたちに見てもらいました(私はすぐに外出しなくてはいけなかったので)。みんな大喜びしていたということでした。今日は病気をしていつもの保育園はお休みだったけど、でも見事な虹が見られてほんとうに良かったですね。

写真も保育士さんにお願いして撮ってもらいました。きれいに写っていますね。私にとっても、忙しい一日の中で、仕事もちょっと失敗して多少落ち込んでいる中で、心をいやしてくれるものに出会うことができたって感じです。嬉しいことだったので、みなさんに報告してしまいました。

「こども通信」12月号をこのHPにアップしました。どうぞお読み下さい。

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