1999年1月号(97号)

新年あけまして、おめでとうございます。

本年も皆様にとりまして、より良い年になりますように。

昨年はどんな1年だったでしょうか。暮らしぶり、経済情勢、出来事、どれをとっても何だか気が滅入る嫌なことが多かったように思います。

少子化問題が声高に叫ばれている割には、新潟県では乳幼児医療費の無料化は遅れたままです。子どもを生み、育てる世代をもっと応援してほしいものです。

今月から、「地域振興券」が市町村から配られます。小児や老人などを対象に1人2万円分の商品券です。「景気対策」がいつのまにか、少子・高齢化対策になったのは何故なのか、よく分かりませんが、せっかくですので大いに利用して下さい。(といっても新たな国の借金を作っているわけで、次の世代に重い負担を残すことにはならないのでしょうか?)

もう一つ耳寄りな話。子どもたちの医療費の負担割合を、現在の3割から1割に減らそうという動きがあります。まさに少子化対策の切り札ですが、超党派の国会議員で法案を作成しています。このままうまく進めば、今年の途中から、小児の医療費負担が、ぐっと軽減されることになります。大いに期待しながら、成りゆきを見守りたいと思います。

今年は「うさぎ年」。その名のとおり、ぱっと飛躍する年であることを願っています。

医院よりお知らせ

◇「世界の子どもにワクチンを」への募金、昨年12月末で総額179万4007円になっています。いつもご協力ありがとうございます。書き損じの年賀葉書などがありましたら、お持ちより下さい。

◇玄関にコート掛け用のバーを設置しました。冬場は待合室が混み合いますので、どうぞご利用下さい。

◇院内に新しい検査器械が数台入っています。直接皆さんの目には触れないと思いますが、院内検査のスピード化と検査精度向上が図られています。

◇玄関部分の増改築を計画中です。入り口に大きな屋根をかぶせ、玄関内部を大きく使用できるようにします。国の補助対象となるよう申請中です。厚生省から認められれば、年度内に工事し、完成させる予定です。

インフルエンザとアスピリンの悪い関係

例年では今月中旬ぐらいからインフルエンザの流行がおこりそうですが、ぜひ注意をしていただきたいことに、薬の使用があります。

インフルエンザはウイルスの病気ですので、例えば抗生物質を使っても病気が早く良くなるわけではありません(肺炎などの合併症があれば別ですが)。解熱剤などのくすりを「対症療法」として使いながら、病状が治まるのを待つことになります。(近々、インフルエンザ・ウイルスを殺す働きのあるアマンタジンという薬が、極めて限定した条件で使用を認められることになりますが、インフルエンザに特効薬はないと考えていていいと思います。)

そこで、いろんな熱冷ましの薬が登場しますが、決してアスピリン(アセチルサリチル酸)は使わないで下さい。

15歳未満のインフルエンザ患者にアスピリンを使用したことにより、ライ症候群という重篤な脳障害などをきたす合併症をおこすことが、まれではありますが知られています。このライ症候群(ライは人の名前)は、死亡率が高く、生存しても重い後遺症をおこすことが多く、大変に怖い病気です。まだ原因やアスピリンとのきちんとした因果関係が分かっているわけではないのですが、十分に注意すべき病気です。(同様に水痘もアスピリンを使用してはいけません。)

熱冷ましというと、昔からアスピリンが一番かと思われていますが、こんな合併症のこともあり、現在小児科医はほとんど使用しなくなっています。一番安全性が高いと言われているのはアセトアミノフェンで、当院では内服のPL顆粒、幼児用PL顆粒、LLシロップ、カロナール、坐薬のアルピニーがそうです(他の熱冷ましも原則としてアスピリンを使用していません)。

当院ではアスピリンの入っている小児用バファリンを採用していますが、実際に使用することはほとんどありません。(市販のバファリンは名前に「C」がついていて、アスピリンではなくアセトアミノフェンを使っています。一部の市販品の感冒薬にはアスピリンが入っていることもありますので、ご注意下さい。)