1999年2月号(98号)

上越は、やはり雪国でした。先月の末、ほとんど雪も消え、ポカポカとした陽気のお天気に、すっかり春の気分でいたら、一転大雪になりました。

今では冬でも車で動くのが当たり前になっているので、やはりこたえます。朝早くおきての雪かきは、運動不足の解消と思っていますが・・。

やはりインフルエンザが流行!

先月来、やはりインフルエンザの流行が始まりました。今年は、特に老人の施設での集団発生から亡くなる方が続出しています。でも、どうして同じことを繰り返しているのでしょうか。

「インフルエンザは老人のかすかな命の灯火を吹き消す病気」と言われています。一方で、あらかじめワクチンを注射して免疫を高めておけば、かからなくてすむか、かかっても軽くすむことが分かっています。

諸外国では、老人への接種は積極的に行われています。アメリカでは65歳以上の方に、フランスでは75歳以上の方に無料で接種され、それぞれ70%以上の老人がワクチン接種を受けています。

また子どものインフルエンザも、脳炎・脳症、心筋炎といった重篤な合併症をひきおこしやすく、流行が始まると小児科医ははらはらしどうしです。

ワクチンによる副作用はごくわずかであり、もう議論をしている時ではありません。日本でも早く老人や子どもたちへの無料によるワクチン接種の体制を作ること、これは社会にとって大切な「危機管理」であり、緊急な課題です。

増築工事が始まります

当院の玄関周囲の増改築工事がいよいよ始まります。これは厚生省の「初期救急医療基盤整備事業」として国の補助金を受けて行われます。そのため年度内に終わらせることになっていて、冬場の工事になってしまいました。

みなさんには足下が悪くなり、ご不便やご迷惑をかけることになりますが、なにとぞよろしくお願いいたします。

インフルエンザ・水痘にはアスピリンは禁忌

先月号で、15歳未満のインフルエンザと水痘(水ぼうそう)の患者さんにアスピリンという解熱剤を使用してはいけない、と書きましたが、今回はその続きです。

これらの病気にかかった方の一部に、重篤な脳の病気であるライ症候群になることがあることが以前から問題とされていました。アメリカでの研究で、これらの病気の治療にアスピリンを使っていることが原因ではないかと推測され、使用してはいけないという警告がだされています。日本では、アスピリンとの因果関係が明確にはされていないのですが、アメリカなどにならって、同様に使用を禁じることになったものです。

先月、厚生省から新たに、アスピリンに類似する薬についても慎重に対応すべきであるという勧告がだされました。具体的には、サリチルアミドとエテンザミドの2つの薬も、15歳未満のインフルエンザと水痘患者には原則として使用してはいけないということです。

実は先月号で、当院採用の品目で安心して使用できる薬品を紹介したのですが、これらの中にサリチルアミドの含まれているものがありました。再調査し、使用できるものとできないものに分けて一覧表を作りましたので、ご覧下さい。(薬局でお配りしている「薬剤情報」については、早速先月より訂正して、原則として使用しない旨の記載をしています。)

また、小児用の一般薬の中でよくお使いになると思われる薬について、当院薬局で調査しました。その結果、アスピリンを含むかぜ薬は見あたらなかったものの、エテンザミドを含むものがありましたので、やはりご注意下さい。


(参考)解熱剤の中で、15歳未満のインフルエンザ、水痘の患者さんに
使用できる薬とできない薬
当院採用薬品 市販薬品
使用不可
(アスピリン)
小児用バファリン(内服) な し
使用不可
(アスピリン類似薬)
ピーエー(内服)
PL顆粒(内服)
幼児用PL(内服)
LLシロップ(内服)
宇津こどもかぜ薬
ママベビーかぜ(明治製薬)
NAこどもかぜぐすり(内外薬品)
使用可 カロナール(内服)
プランサス(内服)
ポンタール(内服)
アルピニー(坐薬)
ユニプロン(坐薬)
ボルタレン(坐薬)
宇津こどもシロップ
宇津ジュニアかぜ薬
ヴィックスヴェポラッブこどもかぜシロップ
エストンシロップ小児用
パブロンS小児液
パブロン学童用
パブロンゴールド液児用
浜井回春堂感冒薬小児用
ヒヤこども総合かぜ薬
ヒラミンシロップ小児用
ベルゲンシロップ小児用
ムヒのこどもかぜシロップ
ルックエスソフトシロップ小児用
ルルAシロップ小児用
ワンダーランド小児用
                                  (当院薬局調べ)