1999年4月号(100号)

春です。春になりました。街の様子も、子どもたちの表情もみんな生き生き、うれしそうです。3月末から高田公園のお花見の準備が始まり、きっと例年以上の見事な桜の花を楽しませてくれることでしょう。

とにかく春。何といったって春。雪国の迎えるこの季節には、特別な思いがありますね。

4月は新しいスタートの時

4月は進級、進学の時。新しい人生のスタートです。

うれしい便りが届きました。私が以前勤務していた病院で、長く喘息の治療に通ってこられていたお子さんが、国家試験に受かって看護婦さんになられたのです。当時は、確かまだ4、5歳だったでしょうか。熱心に治療を続けられていた様子が、今でも思い出されます。

友ちゃんと呼んでいた小さな子どもさんが、今では20歳(はたち)。そして看護婦さんという職業を選ばれたのは、小児科医冥利(みょうり)につきる思いがします。

新しいスタート、おめでとう。優しい貴女のことですから、素敵な看護婦さんになれると信じています。

2、3月のインフルエンザが流行して混雑している中で申し訳ありませんでしたが、玄関の増改築工事が終了しました。これでゆったりしたと思います。雨や雪の日も、出入りしやすくなりました。車椅子での利用にも、対応できます。なにかお気づきのことがありましたら、どうぞお話しください。

100号達成!

この「こども通信」も今回で100号を迎えました。平成2年の開業からずっと続けています。院長が一人で作っているので、どうもマンネリ化していますが、「継続は力」と勝手に信じて、欠号することなく愚直にも発行してきました。

先月からご家庭のFAXからも取り出せるようになりました。いずれ(遠い将来?)インターネットのホームページを作りたいなどとも空想しています。

これからも子育ての応援になる情報紙として、次の200号を目指して私も再スタートを切ります。どうぞよろしくお願いします。

春先は喘息の季節

前号で春先は花粉症の季節と書きましたが、子どもたちにとってはそれ以上に喘息の季節でもあります。

喘息は、気管支の粘膜が炎症をおこし、傷んでいるため、いろいろなことに敏感になっています。例えばたばこや花火の煙は大敵です。家のほこりの中に多く含まれるダニの死体やフンを吸い込むと、その場で発作をおこします。かぜなどの感染症もきっかけになります。

同じように、気圧の変動や気候の変化にも過敏になっていて、低気圧が近づいてくるだけで、もう発作をおこしてきます。「春一番」の吹く日が要注意です。

発作のおこしやすい子は、あらかじめ発作止めの薬を用意しておいて下さい。飲み薬、吸入、坐薬が使われていましたが、最近「皮膚に張るテープ剤」(商品名:ホクナリンテープ)が開発されています。効果も良く、薬を飲めない子などに役に立っています。

そして発作がおきたら、まずたっぷりの水を飲み、腹式呼吸で息使いを落ち着けて下さい。通常は、そこに手持ちの薬を使うことで対処できるはずです。

しかし、発作の程度によっては緊急の処置が必要なときがあります。唇の色が悪い、うとうとして呼びかけにも答えない、おしっこをもらすなどは、危険なサインですので、夜間でも入院のできる病院と連絡を取って下さい。


さあ、外へ出ましょう!

ここ数か月、赤ちゃんの健診をしていて気になることがあります。発達のスピードに問題があるわけではないのに、何だか動きは活発でない子を多く見かけます。

6、7か月の赤ちゃんでお座りはちゃんとできるのに、寝返りをしない。10か月ぐらいの赤ちゃんで、つかまり立ちはできるのに、ハイハイができない。うつぶせでいるのも苦手。一歳半では、もちろん歩けるけれども、まだヨチヨチ歩きでしっかりしていない。いずれも知恵遅れや筋肉の病気があるわけでもなく、一見普通の赤ちゃんなのですが。

どうも、冬場に育つ赤ちゃんに共通しているようです。寒いということで、つい厚着をさせ、だっこやおんぶの時間も長く、お布団のなかでじっとしていることも多いのではないでしょうか。

これが夏から秋の健診では、様子が一変します。すばしっこく寝返りやハイハイをし、どっしりとした歩き方をするようになります。身軽な服装でいて、自分で自由に動ける時間がたっぷりあるからだと思います。

さあ、暖かい春になりました。薄着にして、小さい赤ちゃんはころんと床にころがしてあげ、歩けるようになったらお外に遊びにいきましょう。寒い季節に生まれ、育ったハンディーを乗り越えさせてあげて下さい。

「日報を読んで」を担当します

新潟日報の新聞評「日報を読んで」の欄の執筆をすることになりました。今月から半年間、1か月に1回担当します。最初は今月27日(火)の予定です。これまでと違ってまじめに新聞を読んでおかないといけないので、大変です。小児科医の視点から、日報の記事を見直してみたいと思っています。どうぞご覧になって下さい。