1999年5月号(101号)

5月に入り、気候はずいぶん暖かく、時に暑い日も多くなりました。

4月末からの連休。だれが名付けたのか知りませんが、ゴールデンウイークとはよく言ったもの。新年度や新学年がスタートして全開で回っていたエンジンを、少し休めるにはちょうどいいタイミングのようです。

ただしここでペースダウンし過ぎて、連休明け、なかなか調子がでないということにならないよう。もっとも以前では「五月病」という言葉がありましたが、現在の子どもたちや若者(新人類?)には、もう死語になっているようですね。

上越に新しいFM局誕生

先月3日、上越に新しい地域FM局ができました。上越市と民間で出資して作られた「FM上越」は、災害時の情報伝達を主な役割としています。また、小さい地域ならではの身近な情報も伝えています。

私もボランティアで協力しています。午前9時から「ドクターにおまかせ」というコーナーがあり、月〜金曜の1週間、毎日20分ほど病気や健康について1日1話でお話をします。私は先月、予防接種についてお話をしました。(時間的に生は無理なので、前の週に1回で!録音しました。)

局は、同時にオープンした「がんぎ通りプラザ」(上越市本町三)の中にあり、明るくてきれいなところでした。まだ生まれたばかりのFM上越、これからどう成長していくか楽しみです。

私も時々お話をすることがあると思いますが、ダイヤルをあわせて聴いてみてください(急な出演依頼のため、この通信で案内できないこともありますが、ご了承下さい)。

周波数は76.1メガヘルツ(FMのダイヤルを一番左に回すとかかります)。周波数や放送内容が分からないという声が多かったので、27日付け新潟日報に注文を書いたところ(「日報を読んで」のコラム欄)、29日付け紙面から早速、週間の予定表と周波数が掲載されるようになりました。私の声も多少役にたっているようで、喜んでいます。

水痘に特効薬があります

水痘(水ぼうそう)にかかる子どもさんを多く見かけるようになりました。水痘はウイルスによる伝染病。感染力が強いので、周囲に患者さんがいると、すぐにかかってしまいます。潜伏期は約十四日。うつってからちょうど二週間で、症状が出てきます。

最初は赤い発疹(ブツブツ)。半日もたつと、柔らかい水ぶくれになり、体のあちこちにでてきます。かゆみがあり、ひっかくとすぐ破れるのも特徴的。なぜか、初めはおちんちんや肛門の周りの柔らかい皮膚にでがちです。

数日は新しい発疹がどんどんと増え、それに伴って熱のでることもあります。三、四日すると峠をこえ、最初にでた発疹から順番に黒いかさぶたになっていきます。全部がかさぶたになりきれば、もう伝染力もないので学校や園に行ってかまいません。それまで約一週間はお休みです。お家では、熱がなければ軽くお風呂に入ってかまいません。口の中にできてしみるときは、食べる物にも気をつけて下さい。

最近は水痘のウイルスを殺す薬(ゾビラックスという名前の抗ウイルス剤)ができたために、早く診断をつけてこの薬を使うと、軽くすみ、早く治すことができます(三、四日で登校できるようになります)。いわば特効薬です。

一度水痘にかかれば、もう二度と同じ水痘になることはありません。でも水痘ウイルスは、ほんの少しですが体の中に残っていて、あとで悪さをすることがあります。それが帯状疱疹です。背骨の中の神経節にひっそりと巣くっていて、ある時、その神経にそって皮膚にでてくることがあるのです。限局してはいますが、神経痛のようにピリピリとして痛いのが特徴的です。お年寄りに多いのですが、年齢の小さい子どもでもみかけることがあります。こちらの方も、抗ウイルス剤を使うことで、軽くすませられるようになりました。

積極的な予防としては、ワクチンの接種があります。希望者だけに行う任意接種ですが、水痘にかからせないか、かかっても軽くすませる効果があるので、集団生活に入る前に受けておくのがおすすめです。


赤ちゃんにはハイハイをいっぱいさせて

私たち人間は、1歳ころから2本足で歩いたり走ったりしますが、でも動物の本来の姿勢は4本足。

赤ちゃんが寝返りをしたり、ハイハイをしたりするのは生後6か月ころ。そこから数か月〜半年間は、ほかの動物と同じように手と足を全部使って、自分の体を移動させています。この時期は、手足をきたえ、丈夫な体を作るうえでとても大切な時期なのです。

以前にも書きましたが、「歩行器」を使ってしまうと、つま先だけの簡単な動きで自分が歩けるような気になってしまいがち。大人がやってみると分かりますが、ハイハイはとても筋力を使う運動なのです。そんな面倒なことをしなくても動けるとなれば、十分なハイハイや寝返りをせずに、大きくなってしまうおそれがあります。人間は「安きに流れる」もの。

また、自分のほしい物に向かって一生懸命体を使って移動することは、自分のことは自分でするという心のうえでの「自立」の第一歩になるはずです。

うつぶせにすると嫌がって泣くからといって、すぐに抱っこしたりしていませんか。体の心を鍛える寝返りやハイハイを、赤ちゃんに十分にさせて下さい。