2001年1月号(121号) 

 新年明けまして
  おめでとうございます

   新しい21世紀が、
   子どもたちにとって
   希望あふれる
   明るい時代になることを
   願っております。

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今月の話題
 ●21世紀は「心」の時代・・
 ●短信
 ●インフルエンザの話
 ●乳幼児医療費のその後
 ○事故予防のヒント(5)
 ○1月の感染症情報
 ○1月の予定
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■21世紀は「心」の時代・・

穏やかな新年をお迎えのことと思います。

今年は21世紀の幕開け。私が小さい頃は、ずいぶん遠いことのように感じていました。
そして、あらゆることが実現していく「夢の世界」を描いていました。

しかし、経済や産業は20世紀中にすでに飛躍的に発展し、人間は多くの「物」を手に
入れました。その一方で、失っていった「心」も多かったのではないでしょうか。21
世紀は、むしろ心を豊かにしていく時代・・と感じています。

新世紀の、おそらく最初の四半世紀は、私もまだ小児科医として仕事を続けられるで
しょう。この時代を、本当の意味で豊かな社会にしていくためのお手伝いをしていけ
ればと思っています。

とりあえず、今年もまたよろしくお願いします。

■短 信

インフルエンザ予防接種は、多くの方に受けていただき、今シーズンの接種をほぼ
終了しました。予約や土曜午後の外来などは初めてでしたが、皆さんのご協力をいた
だき、ありがとうございました。(ワクチンに若干余裕がありますので、ご希望の方
へは引き続き接種しています。)

ポリオ予防接種は、主に昭和50年〜52年生まれの方に任意で行っています。ワクチ
ンの用意の都合で日程をきめて実施していますので、ご希望の方はご連絡下さい。

■インフルエンザの話

「インフルエンザは普通の風邪じゃない」というキャッチフレーズどおり、何から何
までが全く違います。

全身症状/脳炎・脳症

まず症状は、極めて短時間のうちに(数時間ぐらい)、寒気を伴って急激に高熱にな
ります。とても体がだるく(倦怠感)、全身の関節痛、筋肉痛も伴います。「具合が
悪く、ぐったり」。とてもつらくて、大人でも動くのが難儀です。

一方で、普通の風邪には多い咳や鼻水は、とくに最初は見られません。そして、高熱
が数日は続き、「寝たっきり」で過ごすことになってしまいます。

普通の大人でも起きられなくなるぐらいですから、乳幼児や老人などはにとっては、
大変に重い感染症だということを理解していただけると思います。実際、老人の場合
は、インフルエンザをきっかけに命を落とすことも、けっしてまれではありません。

さらに、小児科医が恐れているのは、乳幼児の脳炎・脳症の発生です。日本では年間
数100人の子どもたちがかかっているようで、半数近くは死亡してしまいます。イン
フルエンザの発熱直後に、けいれん、意識障害、繰り返す嘔吐などがあれば、一刻を
争っての対処が必要です。(原因はまだよく分かっておらず、なぜか世界中で日本に
のみ多発しています。)

伝染力はとても強く、数日のうちに発病します。家庭や園・学校などでひとたび患者
の発生があると、すぐに全体の流行につながります。

検査は、その場ですぐに診断できる物が開発されました。(当院は全国的な調査を依
頼されていますので、保健所へ提出する検査をさせていただくことがあります。ご協
力をお願いします。)

新しい治療薬/熱さましに注意

治療はここ数年、ずいぶん変わってきました。ウイルスを殺す(増殖を抑える)「特
効薬」ともいえる薬を使えるようになったためです。昨シーズンからシンメトレルと
いう内服薬がありますが、これはA型のみに効きます。

今シーズンは、A型、B型の両方に効く薬が登場する予定です(吸入薬のリレンザ、
内服薬のタミフル。小児への適応はありませんが、タミフルの小児用製剤は、最近ア
メリカでの使用が認められ、次のシーズンには日本でも使えるようになると期待して
います)。

インフルエンザにかかったときには熱さましを注意して使う必要があります。アスピ
リンとその類似薬は、15歳未満の患者さんには使用禁止です(現在、日本ではアスピ
リンは熱さましとしては使用していません。類似薬は、当院ではPL顆粒、PA錠、
エルエルシロップに入っているので、インフルエンザの流行期には原則として使用し
ません)。また、一部の効果の強い熱さましは、脳炎・脳症の経過を悪化させるおそ
れがあると指摘されています(ポンタール、ボルタレン)。

安全とされているのはアセトアミノフェンで、働きは弱いですが、この薬を中心に熱
さましを使っていくことになります(当院では内服のカロナール、坐薬のアルピニー)

漢方薬は寒気、だるさといった、「西洋薬」ではカバーしきれない症状に効果がある
ため、よく用いています(麻黄湯、葛根湯など)。

やっぱり予防接種を

予防としては、あらかじめワクチン接種を受けておくことが一番。あとは、規則正し
い生活、バランスのとれた食事、手洗いとうがいなど、一般的なことに気をつけて下
さい。また、流行期には、あまり人混みに行かないことも大切です。

インフルエンザの流行は、ひとたび始まると、「燎原の火」のように一挙に拡大しま
す。いろいろな「感染症情報」を参考にして下さい。

■乳幼児医療費のその後

今月から老人医療費が原則1割負担になります。診療所では「1回800円、月4回ま
で」の定額制も選択できるため、実質的には1回あたり530円から800円への負担増に
なりました。

新潟県の乳幼児医療費助成制度は、この老人負担と同じ額と決められているため、心
配していましたが、今年度中は530円を維持することになりました。来年度(4月以
降)どのような制度になるかは現在検討中とのことです。

昨年の県知事選挙では、制度の拡充を公約にしており、思い切った改正を大いに期待
しています。今年こそ「日本で最低の水準」「子どもに優しくない知事」の汚名を返
上して下さい!

■事故予防のヒント(5)

寒い時期、ストーブなどのをつけたまま、乳幼児だけを残して外出するのは危険です。
火の元の確認は厳重に! 消火器などの用意も。

■1月の感染症情報

先月(12月)は、心配していたインフルエンザはまだ流行しませんでした。しかし、
散発的な患者さんの発生はありましたし、例年、1月の後半には必ず流行するもので
すので、十分にご注意下さい。

現在は嘔吐下痢症(ウイルス性胃腸炎、吐き下し)と水ぼうそう(水痘)が流行して
います。とくに嘔吐下痢症は家族や園などで数日のうちに次々とかかってしまうこと
があります。これから春先まで続く感染症です。水ぼうそうも伝染力が強く、ちょう
ど2週間の潜伏期をおいて症状がでてきます(今は、特効薬といえる内服薬があるの
で、軽くてすむようになりました)。

このほかでは、溶連菌感染症、おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)も目立ちます。はし
か(麻疹)や風疹はありませんでした。

3学期が始まると、子どもたちの間でいろいろな感染症の流行がおきてきます。十分
な休養と栄養、手洗いやうがいなどを実行していて下さい。

■当院から [感染症情報] を毎週お伝えしています

TEL0255-44-5959 情報番号5555(無料)
FM−J(エフエム上越76.1MHz)=金曜13:30〜
上越有線放送=月曜18時〜

■1月の予定

院長出務
 ・上越市乳幼児健診 10、24、31日
 ・上越保健所未熟児健診 16日

   ◆有線放送「健康ライフ」 20日朝6時〜
    「冬の病気/インフルエンザなど」

   ◆FM-J「あつまれ元気っ子」(当院提供)
     毎週水曜午後4:35〜(76.1MHz)
    ・10日下綱子保育園・長浜保育園
    ・17日有間川保育園
    ・24日桑取保育園・下正善寺保育園
    ・31日五智保育園

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