2001年5月号(125号) 

ゴールデン・ウイークは楽しんでおられますか?
事故などなく、良い思い出を残して下さい。
5月の通信をお送りします。
どうぞ、ご覧下さい。

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今月の話題
 ●新緑の春・・大いに外へ
 ●6月から病児保育始めます
 ●短信
 ●指しゃぶりは自然、心配しないで
 ●投稿2題
 ○事故予防のヒント(9)
 ○5月の感染症情報
 ○5月の予定

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■新緑の春・・大いに外へ

桜の花とともに過ごした4月が終わり、新緑の5月。ついこの間まで雪に覆われていたのがウソのようなお天気になっています(山はまだ多くの雪が残っているようですが)。

私の長男は栃木で生まれ、冬でも日中は外でいっぱい遊べました(もうずいぶん前の話ですが)。でも新潟に来てからは、冬場の外遊びはどうしても限られていました。

この時期の健診では、寝返りやハイハイがあまり得意ではない赤ちゃんを多く見かけます。夏場に育つの子とは違って、衣服も多く着ていますし、抱っこやおんぶが多くなってしまうからなのかもしれません。これからは大いに外にでて、体を思いっきり使って遊びましょう。

でも、大人の遊ぶ場所は大きなものがいろいろとあるのに、子どものための施設がありません。冬の遊び場がデパートの中だけとは、寂しい(貧しい?)話です。この冬、上越市民プラザの中に「こども広場」がオープンし、多くの子どもたちでにぎわっているのは、うなずけますね。

子どもにかけるお金は、もっと大きな価値をもって戻ってきますよ・・子どもの健やかな発達、そして活気あふれる社会となって。

■6月から病児保育始めます

6月中旬に「病児保育室」を開設します。急性期の感染症のお子さんも対象です(はしかを除く)。保母を2名採用し、今月前半は近くの保育園にて研修しています。詳しい内容などは今月下旬にお知らせします。よろしくお願いします。

■短 信

FM-J(エフエム上越)で、子どもの健康・病気などについて毎週お話しています。よろしかったらお聞きになって下さい。(「今月の予定」参照)

この「通信」をFAXでお送りします(無料、毎月も可)。ご希望の方は医院までご連絡下さい。

■指しゃぶりは自然、心配しないで

【質問】3歳の次女が指しゃぶりをします。やめさせた方がいいのでしょうか? なぜ、指しゃぶりをするのでしょうか? 愛情不足なのでしょうか? 止めさせた方がいいとしたら、どうしたらいいのでしょうか。(上越市・Kさん)

指しゃぶりについては、よく質問を頂きます。赤ちゃんから幼児のときは、するのが普通です。小学校に入るころには自然になくなっていきますから、心配する必要はありません。

胎児の様子を調べると、お母さんのお腹にいるときからもう指しゃぶりをしていることが分かっています。指しゃぶりは赤ちゃんにとって自然なんですね。

では、なぜ指しゃぶりをするのでしょうか? 指しゃぶりは一種の「精神安定剤」とお話ししています。大人も緊張したり、不安な気持ちになったりすると何か癖がでますね。自分の気持ちを落ち着けるお気に入りのものも、きっとあるはずです。子どもも同じです。

眠くなったときや、つまらないときに指しゃぶりをすることで、気持ちを落ち着かせているわけです。

親御さんの愛情不足でなるわけでもありませんし、お子さんの甘えすぎでもありません。そのために指や爪がおかしくなったり、歯並びが悪くなると心配することもありません。

もし、指しゃぶりをやめさせようとして強くしかったりすると、その子は不安になるだけで、解決にはなりません。指しゃぶりをしなくてもすむようになるまで、ゆっくりと待っていて下さい。

ただし、目がしっかりさめている時間に指しゃぶりをしていたり、友だちの輪からぽつんと離れて指をしゃぶっているようなら、何かしら面白くないことがあるはずです。その子への関わり方や、日中の遊びなどを見直してみて下さい。

      <4月30日FM-J「こども相談室」より>

■投稿2題

不安なお母さん励ますのも大切

「乳幼児の健診で気分が沈んだ日」(11日)を読み、私も小児科医として、同じようなつらい思いをお母さん方にさせていたのではないかと、反省しています。専門家の何気ない一言が、お母さん方の自信を失わせることもあるという事実に注意しなければならないと感じました。

お母さん方を戸惑わせる原因には、言葉使いの問題ばかりでなく、健診の役割や性格が、社会の変化に対応していないことにもあるように思います。

かつて食べ物が不足していた時代には、子どもの栄養状態や健康状態をチェックするためにる種の物差しを使い、「正常」と「異常」をはっきり評価する必要がありました。でも、社会が豊かになった今では、むしろ、体や心の成長はみんな違うという観点に立ち、個性を大切にしながら、より良い成長を考えるという方向で、健診の在り方も変えていくべきでしょう。

確かに最近は、児童虐待の可能性も考えながら、発育状況をチェックしなければならないという事情もありますが、「孤育て」とも言われるように、社会や夫からも十分な理解が得られない中で、頑張って子育てをしている多くのお母さん方を元気づけることも健診の大切な目的のはずです。

「あなたが頑張っているから、お子さんがこんなに大きく、立派に育っているよ」--。こんなメッセージを心をこめて伝えていきたいと思います。

      <読売新聞4月18日「気流」欄掲載>

患者への負担強いる医薬分業

19日付社説「広がる院外処方」では、医薬分業が急速に普及してきたことを受けて、安全な調剤業務のために「薬剤師は専門性向上を」と主張しています。現在、分業率は40%を超え、大病院でも院外処方せんを発行するのが普通になってきました。しかし、医薬分業が患者さんを本当に幸せにしているのか、疑問に思っています。

かかりつけ医と同じように、患者が「かかりつけ薬局」を持つことが期待されていますが、現実はどうでしょうか。多くの調剤薬局は、医療機関に近接する「門前薬局」です。一軒の病医院について一軒の薬局があり、患者は受診する医療機関の数と同じだけの薬局を訪れています。

医薬分業では、病医院から外にでて、もう一度薬局へ行きます。経済的負担が増えるだけではなく、体力のない老人や、急性疾患で具合の悪いことが多い小児などにとっては、その肉体的負担は決して少なくありません。雨や雪などのときには、いっそうです。

薬剤師による安全な調剤業務は必要ですが、それを院内で行う仕組みがなぜできないのでしょうか。日本の医療行政は「院内処方切り捨て」「医薬分業優遇」へ大きく舵を切ったままです。医療の中心にいるはずの患者さんが取り残されていることに、危惧を憶えています。

      <新潟日報4月24日「声」欄掲載>

■事故予防のヒント(9)

自転車に小さな子を乗せるときは最後に、下ろすときは最初に。日本では一般的ではありませんが、ヘルメットは本当は必要です。

■5月の感染症情報

先月(4月)は、インフルエンザの発生が月末まで続いていました。

おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)の流行が年度をまたいで続き、現在もまだ終わっていません。水ぼうそう(水痘)は新年度にはほぼ終息したようですが、いずれまた流行が繰り返されると思います。いずれもワクチン接種を受けることで予防ができます(任意接種)。

嘔吐下痢症(ウイルス性胃腸炎)はまだ流行していますし、溶連菌感染症もまた増えています。

全国的にははしか(麻疹)の流行が懸念されていますが、当地では発生はまだないようです。1歳を過ぎたら早めに予防接種を受けるようにして下さい。

手足口病を少し見かけました。夏場にはやる感染症の一つで、今後増えてくると思います。

■当院から [感染症情報] を毎週お伝えしています

 TEL0255-44-7722(無料、毎週末に更新)
 FM−J(エフエム上越76.1MHz)=金曜13:30〜
 上越有線放送=月曜18時〜
 ホームページにアップロード
 i-Mode携帯へ送信(無料、毎週金曜ころ)

■5月の予定

院長出務
 ・上越保健所未熟児健診 15日
 ・上越市乳幼児健診 9、16、23日
 ・谷浜小学校健診 30日
 ・有間川、長浜保育園健診 30日
 ・育児相談(ジャスコ内) 20日

有線放送「健康ライフ」 19日朝6時〜
 「保育園での生活で気をつけること」

FM-J「Dr.ジローのこども健康相談」
 月曜午前9:15頃〜(76.1MHz)
  ・第1週=子育てアドバイス
  ・第2週=子どもの病気
  ・第3週=予防接種
  ・第4週=事故予防
  (第5週=Q&A特集)

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