2002年5月号(137号) 

 

今年の春は駆け足です。桜も開花は史上最速、先月にはもう夏日も多くなりました。

でも、梅雨が明けずに「冷夏」になるという予測もあります。お天気はどうしちゃったんでしょう(だから「お天気屋さん」なのかも)。

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今月の話題
 ●子どもを好きな人が好き
 ●子育てには丸一日の余裕を
 ●ポリオ予防接種の変更と当面の受け方について(私見)
 ●短信
 ○今月の感染症情報
 ○今月の予定

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■子どもを好きな人が好き

 今月は「子どもの日」を迎えます。このところ、近くの公園から子どもたちの元気な歓声が聞こえてくる日も多くなりました。
 子どもたちといっしょにいると、こちらもうれしくなり、ついあやしたり、笑わせたりしてしまいます(職業病という説も)。子育てを経験すると、子どもが近くにいて、お互いニコニコしているのが、いつの間にか自然になるようです。
 子育てにはとても大きな時間や気力、体力、そしてお金も使います。ときにはへこたれそうになることもあるでしょう。でも、子どもの笑顔がそれを救ってくれます。成長ぶりを実感すると、大変さもうれしさに変わっていきます。
 でも、そんな理屈は抜きで、「子ども」と「子育て」が大好きでいてほしいと思います。そして、子どものことを好きでたまらない大人でいられることが、世の中を明るく、楽しくしてくれるような気がします。
 「子どもたち」と「子どもを好きな人」が、大好きです!

■子育てには丸一日の余裕を

 新学年が始まって1か月、子どもたちは新しい生活に慣れたでしょうか。でも風邪など、やはり少しずつ増えてきていますので、ご注意下さい。
 もっとも、いくら親が気をつけていてもかかってしまうのが子どもたち。園や学校から帰って、急に具合が悪くなることも少なくないですね。
 子どもの病気で一番多いのが感染症。その中でも、呼吸器の感染症が最も多いです(風邪、鼻炎、扁桃炎、気管支炎、肺炎など)。症状は熱、咳、鼻水など。そこに、全身状態が悪くなったり、ゼーゼーして呼吸が苦しくなったり、中耳炎や結膜炎を伴ってくることもあります。
 こういった症状は、だいたい夜間に悪くなりがちです。熱も咳も、昼はたいしたことがないと気を許していると、また夜になってぶり返してくることがよくあります。
 でも、朝になって平気な顔をしていると、登園(校)させるかどうか、迷いますね。子どもが喜んで園や学校に通っているとあまり休ませたくありませんし、子どもたちも行きたがります。親も忙しいと、つい行かせてしまい・・そして、また夜に症状が悪化する・・そんなことを経験された方も多いのではないですか?
 症状の程度にもよりますが、できれば丸一日具合が良くなってから登園(校)させて欲しいものです。夜に熱などを出していれば、次の日はぐっすり休んで早くしっかりと治し、その後から集団生活に戻ってもらうのが「理想」です。
 実際にはなかなかできませんが、そうであれば園・学校の先生に自宅での様子をきちんと伝えて、運動を少し休んでもらったり、具合が悪くなったらすぐ連絡をしてもらえるようにしておいて下さい。
 子どもの多くの感染症は自分の力で治っていきます。病気の回復のためにも「丸一日の余裕」はとても大切です。

■ポリオ予防接種の変更と当面の受け方について(私見)

 ポリオ予防接種については、近々接種方法の見直しが行われることになりました。現在は「生ワクチン」を使用しています(経口投与)が、来年度以降に「不活化ワクチン」(皮下注射)に変更されるとのことです。理由は、ポリオが日本では予防接種の実施によって絶滅状態になりましたが、そうなったために副作用等の有害な事象が目立つようになってきたためで、より安全なワクチンに切り替えようという動きです。すでにアメリカでは2000年に不活化ワクチンに変更されました(4回の注射を受けます)。
 しかし、いつから実施されることになるか、まだはっきりとは分かりません。というのは、今は国内で製造できる製薬会社がなく、生産出来る体制を作るのは、そう短期間ではできないのではないかと思っています。今後、政策的な決定とともにそういった準備が次第に進んでくるものと思います。
 では当面どうするかということですが・・ 現行の生ワクチンでおきている問題の一つは、「ワクチン・ウイルスの野生化」です。投与を受けたあと、ワクチン・ウイルスが腸管内で繁殖し、しばらくの間は肛門から排出されますが、その過程で病原性を極めて弱くしてあったにもかかわらず、また病原性を獲得してしまい、「周囲にいる方へ」感染させることが可能性としてはあります(大変に少ない確率ですが)。そのため、周囲のお子さんがポリオ・ワクチンの経口投与を受けるときは、同じ時期に受けておくといいと言われています。つまり、ポリオ・ワクチンを受けることによって、「ポリオを予防する」という役割とともに、「野生化したポリオ・ワクチン・ウイルスの感染を予防する」という意味合いもあります。
 予防接種の変更が具体化していませんので、今のところは現行の生ワクチン投与を受けておかれるのがいいでしょう。しかし、生ワクチンを受けさせたくないというお気持ちが強いようでしたら、不活化ワクチンが使用されるまで待っているのも一つの方法かと思います。

■短 信

今月は、院長が「子どもの心」研修会に出席します。この会は日本小児科医会主催で、院長は以前研修を受け、「相談医」の資格を得ています。今年もまた研修を受け、いっそうのレベルアップを図りたいと思っています。


■今月の感染症情報

 4月は感染症の大きな流行はとくにありませんでした。
 インフルエンザは春休みに入ってからは順調に少なくなり、中旬にはいったん「終息」かと思われましたが、下旬にまたぶり返していました(主にB型)。春先の風邪では、B型インフルエンザの可能性も考えておく必要があるようです。連休明けには流行はなくなることでしょう。
 嘔吐下痢症(ウイルス性胃腸炎)は春先もまだ多く発生していますので、注意して下さい。
 りんご病(伝染性紅斑)が少しずつ増えてきています。これはウイルスによる感染症ですが、通常は症状も軽く、症状がはっきりした時点ではすでに伝染力はなくなっていますので、登園(校)していてかまいません。
 水ぼうそう(水痘)、おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)の発生は少数で、はしか(麻疹)の患者さんはいませんでした。

■当院から [感染症情報] を毎週お伝えしています

 TEL0255-44-7722(無料、毎週末に更新)
 FM−J(エフエム上越76.1MHz)=金曜13:30〜
 上越有線放送=月曜18時〜
 ホームページにアップロード
 i-Mode携帯へ送信(無料、毎週金曜ころ)

■今月の予定

休診のご案内:今月18日(土)は、院長が研修会出席のため、臨時の休診をいただきます。ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いいたします。

院長出務
  ・新井市休日診療所 6日
  ・上越市乳幼児健診 8、29日
  ・谷浜小学校健診 22日
  ・有間川・長浜保育園健診 22日
  ・「子どもの心」研修会 18-19日
東頸地区保育士へ講演 25日13:30-
  「保育園で気をつける病気など」
有線放送「健康ライフ」 20日朝6時〜
  「保育園でのお薬について」
FM-J「Dr.ジローのこども健康相談」
 月曜午前9:15頃〜(76.1MHz)
  ・第1週=子育てアドバイス
  ・第2週=子どもの病気
  ・第3週=予防接種
  ・第4週=アレルギーの病気
  ・第5週=Q&A

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