2003年7月号(151号)   

 一年の半分がもう終わりました。早いものです。
 もう少しすれば夏休み!
 暑くて過ごしにくい季節ですが、体調に気をつけてお過ごし下さい。

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 今月の話題
  ●ときには「雨に負けても」いいかな・・
  ●水いぼは早めに取るのが一番
  ●ケガの対処
  ●テレビのない生活を
  ○今月の感染症情報
  ○今月の予定

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■ときには「雨に負けても」いいかな・・

 喘息のお子さんにとって梅雨時は発作をおこしやすく、いやな季節です。低気圧が接近するだけでゼーゼーが始まってしまいます。普段からの健康管理に気をつけておくとともに、発作時には早めに対処するようにして下さい。

 喘息というと思い出すのが宮沢賢治の「雨にも負けず・・」です。雨や風は発作のきっかけになるものですから、あれは喘息の子への応援歌なのかもしれません。

 でも最近は、そんなに「雨や風に負けない!」と力を入れなくてもいいのではとも思っています。「雨に濡れたら乾かせばいい」「風に吹かれたら休めばいい」・・ そんな自然体の生き方もいいのかな、と。

 喘息児にとって、一定の生活上の注意は必要です。でも、「あれもいけない、これもいけない」ではかわいそう。萎縮してしまうことがあるとしたら考え物です。

 するべき治療はきちんとしながら、しかし、病気を意識しないで、子どもらしくのびのびと育ってくれたらいいな、と思っています。

■水いぼは早めに取るのが一番

 夏が近づくと皮膚に水いぼ(伝染性軟属腫)のある子どもたちの受診が増えてきます。

 水いぼはドーム状に盛り上がった丘疹で、やや水っぽい感じがします。つぶすと白い粥のようなものが出てきて、その中に水いぼウイルスが入っています。他の人と接触して感染しあったり、引っ掻いて自分の皮膚で増えていったりします。

 皮膚がカサカサしている幼児期に多く、アトピー性皮膚炎や他の湿疹などがあるとよけいに多くなります。小学生の半ばくらいになると皮膚が丈夫になり、免疫もできてくるので水いぼの子をあまり見かけなくなります。

 長い目で見ればいずれは自然に治っていくのですが、短期間ではそうとう多く増えてしまったり、他の子への感染性からプールを禁止されてしまうこともあります。

 治療はピンセットでつまんでとるのが最も簡単です。痛みのあるのが欠点ですが、確実に治る良い方法です。数が少ないうちに早めにとっておくのがひけつです。(この他にも治療法がありますので、どの治療を受けるかは主治医の先生にご相談下さい。)

 また、皮膚の状態が良くないときには、湿疹の治療も行ったり、痒みを抑えて引っ掻き傷を作らせないことなども大切なことです。

 また、これからの暑い季節は、あせも(汗疹)やとびひ(伝染性膿痂疹)といった皮膚のトラブルも増えてきます。いつも皮膚をサラサラにしておくよう、スキン・ケアに気をつけていて下さい。とくにとびひは急に広がり、治療が大変になることもあります。抗生物質が必要な病気ですので、早めの受診をお願いします。

■質問に答えて(HPの「Q&A」より)

●ケガの対処

【ご質問】公園に行くたびに転び、ひざやひじにすり傷を作ってしまいます。今のところ、傷口を水で洗う以外、何の手当てもしていないのですが、マキロンなどの消毒液をぬり、ばんそうこうを貼っておくほうがいいのでしょうか?(千葉・Tさん)

【お返事】ケガをした時にまずしていただくことは、局所の清潔です。水道水で汚れているところを洗い流すことがとても重要です。

 消毒薬や外用薬(抗生物質など)を使用するかどうかは、傷の程度によりますが、子どもたちが普通の遊びの中で起こす擦過傷については、そういったことはあまり必要ではないと思います。

 傷から出血をしているようですと、きれいなガーゼで出血が止まるまで押さえてあげてください。出血が止まれば、それ以上ガーゼなどで覆う必要はないでしょう。

 逆に、不必要に覆っておくと、そこからとびひ(伝染性膿痂疹)が始まることもあります。とくに汚れたままのガーゼやカットバンを貼っておくのは問題で、一日に3回程度は清潔なガーゼに取り替えて下さい。

 子どもたちは絆創膏にかぶれやすいですので、そういった意味でも、傷を覆うのは問題になることがあります。

●テレビのない生活を

【ご質問】(前略)家にいる間はビデオがついていない時間はありませんでした。消すと怒って、消えていれば自分からビデオを持ってきて、それをしないと癇癪をおこしてしまいます。自閉症の心配もあるのですが・・(新潟・Kさん)

【お返事】お話からは、お子さんが「自閉症」であると断定する必要はないと思います。ですが、十分に気をつけてみていってあげる必要があります。

 テレビやビデオの影響はとても大きいです。3歳くらいまでは、テレビなどを見せないで子育てをしていてほしいと思っています。今からでも遅くありませんので、家でもテレビなどを見せないでほしいですね。

 コミュニケーションは「双方向性」のものです。子どもが声をかけたり、行動をおこしたりしてもテレビは反応してくれません。反応しないものを相手にしているわけですから、次第に働きかけることもしなくなります。コミュニケーションに必要な求める言語や行動が十分に育ってこないのは、いわば当然のことです。

 育ちの基本は親御さんとの丁寧な関わりです。一緒に楽しく(!)遊んであげる中で、コミュニケーション能力も育っていきます。どうぞ、本当の意味で子育てを楽しみながら取り組んでいって下さい。

■今月の感染症情報

 6月はとくに大きな感染症流行はありませんでした。嘔吐下痢症(ウイルス性胃腸炎)、溶連菌感染症、マイコプラズマ感染症などは下火になっていました。

 水ぼうそう(水痘)の流行があったのですが、規模は小さく、終息に向かっているような印象です。

 おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)の発生が始まりました。県内の他の地域ではすでに流行していて、上越地域でもこれから大きな流行になるおそれがあります。ワクチンで予防できますので、ぜひ受けて下さい(任意接種)。

 手足口病、ヘルパンギーナなどのいわゆる夏かぜも見かけるようになりました。またあせも(汗疹)やとびひ(伝染性膿痂疹)なども多くなっています。これからの季節は必ず増加しますので、ご注意下さい。

 はしか(麻疹)は出ていませんが、引き続きご注意下さい。1歳を過ぎたらできるだけ早く予防接種を受けるようお願いします。

 これからは食中毒の発生しやすい季節です。食品の衛生管理も十分に気をつけていて下さい。

■当院から [感染症情報] を毎週お伝えしています

 TEL025-544-7722(無料、毎週末に更新)
 FM−J(エフエム上越76.1MHz)=金曜13:30〜
 上越有線放送=月曜18時〜
 ホームページにアップロード
 i-Mode携帯へ送信(無料、毎週金曜ころ)

■今月の予定

院長出務
  上越市乳幼児健診 2、9、16、23日
  上越保健所未熟児相談 11日
有線放送「健康ライフ」 17日朝6時-
  「夏の過ごし方」
FM-J「Dr.ジローのこども健康相談室」
  木曜午後2:15頃〜(76.1MHz)
  ・第1週=子育てアドバイス
  ・第2週=子どもの病気
  ・第3週=予防接種
  ・第4週=子どもの薬
  (第5週=Q&A)

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