2003年9月号(153号)   

 今年の夏はお天気に恵まれませんでしたが、楽しい思い出はできたでしょうか。 

 2学期が始まりました。長期休みで夜型の生活になっていたかも。生活リズムを元
に戻して、また元気良く登園・登校して下さい。

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 今月の話題
  ●「ありがとう」は魔法の言葉!
  ●小児科は何でも屋です
  ●かんしゃくもちと「疳(かん)の虫」
  ○今月の感染症情報
  ○今月の予定

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■「ありがとう」は魔法の言葉!

 病医院の窓口では皆さんが「ありがとうございました」と言って下さいます。その
度に、私たちは嬉しい気持ちになります。でも例えばスーパーのレジの方に「ありが
とう」を言う人はあまりいません。同じ仕事をしているのに違うものです。

 日本人は表現することが下手。言わないでも分かってくれると思っているのかもし
れません(とくに男性はそう)。

 でもそれは大間違い。親子でも基本的には違った人格であり、「他人」です。あい
さつを交わすことが大切な潤滑油であり、家族の絆をしっかりとしたものにしていま
す。

 身内ですらそうですから、他の人たちとの間ではたえず気持ちを伝えるようにして
いなければいけません。

 まずは「ありがとう」と言葉に出しましょう。それだけで、人間関係が良好になり、
社会の中がうまく動いていきます。

 「ありがとう」は魔法の言葉。あなたは「ありがとう」と言っていますか? そして感謝の気持ちを発信していますか?

■小児科は何でも屋です

 小児科というのは、ちょっと変わった科です。大人の科は内科、外科などと分かれ、最近はさらに消化器、循環器、血液、神経、内分泌、代謝などともっと専門分化が進んでいます。それぞれに「得意分野」があるようです。

 でも、小児科は頭、目、鼻、耳、口、のど、胸、お腹、手足、皮膚、おちんちん・・体の全部を診ます。得意・不得意はありませんし、好き嫌い(?)もありません。

 それは大人と違って、子どもたちはまだ発達の途中だから。たえず成長を続ける子どもたちの見方や対処の仕方には、専門的な知識と経験が必要です。子どもたちに特有な症状や病気もいっぱいあります。

 そして、子どもたちの「心」を大切にできるのは、やはり小児科医でしょう。優しく言葉かけし、嫌な診察や、痛い検査・処置なども、できるだけ心の傷にならないように配慮しています。

 子育てに一生懸命取り組んでいる親御さんへの支援も、小児科医の大切な仕事です。

 小児科医は「何でも屋」。子どもの病気のことは、まず小児科医へどうぞ。より専門的な診療が必要なときは、専門的な病院へ紹介しています。小児科医は「窓口係」でもあります。

 しかし、そんな小児科医が全国的に不足し、とくに小児救急の体制がうまくできていないと問題になっています。

 今すぐに小児科医が増えることはありません。少ない小児科医で、どのように良い小児医療の体制を作っていくか・・私も一緒に考えていきたいと思っています。

■かんしゃくもちと「疳(かん)の虫」

【ご質問】
1歳10ヶ月になる女児です。以前から、かなりのかんしゃく持ちではありましたが、最近ますますひどく、困っております。いけない事をして、しかるとすぐに手に持っているものを投げつけたり、外にいるときは大の字に寝転がり起きようとしません。また、時に大人が驚くような声で叫んだりします。(中略)本当に、これで、どこにも異常がないのでしょうか?(海外・Sさん)

【お返事】
お話からは、子育てで大変ご苦労されているようですね。昔からこのような子を「疳の虫が強い」というような言い方をしています。個性であり、性格の上でのトラブルですが、その子の中に原因を求めていくと、その子の存在を否定してしまうことにもなりかねません。子どもはみなたっぷりと愛されなければいけないのに、愛することができなくなったり、否定的な感情を持つようになってしまうこともおきかねません。

 それに対して「疳の虫」が原因だと考え、その子はけっして悪くない、外から悪さをする何かが入り込んだんだと考えることで、その子の存在が否定されることもなくなるのではないかと思います。そういう意味で、先人の知恵は偉大なんだと思っている次第です。

 対処の仕方、関わり方、育児の方法は千差万別です。何かマニュアルがある訳ではありません。いろいろと試してみて下さい。ただ、基本はその子を愛しているからこそ、その子の問題行動を改善していこうという姿勢が大切です。

 けっしてその子の存在を否定するような見方、扱い方はしないで下さい。叱るときにはその子を本当に愛していることを自分に言い聞かせながら、そしてその確信があれば大きな器の心をもって抱きしめてあげて下さい。

   <当院HPのQ&Aより>

■今月の感染症情報

 今年の夏は気温が低く、例年とはずいぶん違った天候でした。子どもたちにとっては、あせも(汗疹)やとびひ(伝染性膿痂疹)といった皮膚のトラブルも少なかったようです。食中毒も見かけませんでしたので、過ごしやすい夏だったといえるかもしれません。

 ヘルパンギーナ(高熱と喉の痛みが3日ほど続く)と手足口病(手の平や足の裏にブツブツができ、口も少し痛くなることがあるが、熱は出ない)が引き続き流行していますが、すでにピークは過ぎたようです。

 溶連菌感染症、水ぼうそう(水痘)などは散発的な発生で、はしか(麻疹)やおたふくかぜ(流行性耳下腺炎)の発生はほとんどおきていません。

 2学期が始まり、子どもたちが集団で生活するようになるといろいろな感染症が流行するようになってきます。また、季節の変わり目になってきますので、体調の変化にもお気をつけ下さい。

■お知らせ

◆インフルエンザ予防接種のご案内
 今年も10月20日よりインフルエンザ予防接種を行います。できるだけ多くの方に受けていただけるよう、例年と同じく専用外来を設け、期間中は土曜午後も接種いたします。予約の受付は今月9日(火)より(初日は13時〜17時、翌日からは9時〜17時。水・土は12時まで)。フリーダイヤル【0120-447709】へお願いします。

◆当院のHPへのアクセスが10万件を超えました。開設からちょうど4年目です。多くの方にご覧いただき、ありがとうございます。今後ともよろしくお願いします。

◆秋以降「わたぼうし病児保育室」の利用が増大することが予想されるため、今月より保育士を増員し、常勤3名に体制にしました。年内には保育室の新築も予定しています。どうぞご期待下さい。

■当院から [感染症情報] を毎週お伝えしています

 TEL025-544-7722(無料、毎週末に更新)
 FM−J(エフエム上越76.1MHz)=金曜13:30〜
 上越有線放送=月曜18時〜
 ホームページにアップロード
 i-Mode携帯へ送信(無料、毎週金曜ころ)

■今月の予定

院長出務
  上越保健所未熟児相談 12日
  上越市乳幼児健診 3、10、17、24日
  育児相談(ジャスコ上越店) 21日
有線放送「健康ライフ」 18日朝6時-
  「秋の健康つくり/花粉症など」
FM-J「Dr.ジローのこども健康相談室」
  木曜午後2:15頃〜(76.1MHz)
  ・第1週=子育てアドバイス
  ・第2週=子どもの病気
  ・第3週=予防接種
  ・第4週=子どもの薬
  (第5週=Q&A)

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