2003年12月号(156号)   

 今年も残すところあと1か月になりました。

 寒さも増して、季節はもう冬です。風邪ひきさんも多くなってきました。師走で慌ただしくなりますが、お子さんのことをきちんと見守ってあげて下さい。

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 今月の話題
  ●子どもたちが信じているのは・・
  ●冬は吐く病気が多くなります
  ●冬のスキン・ケア
  ○インフルエンザ情報
  ○今月の感染症情報
  ○今月の予定

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■子どもたちが信じているのは・・

 12月と言えばクリスマス。子どもたちはプレゼントを心待ちにしていることでしょう。

 サンタクロースはファンタジーの世界のお話ではありますが、でも、多くの子どもたちが信じています。

 でも、子どもたちが信じているのは、本当はサンタクロースではないように思います。子どもたちを暖かく包み込み、心の奥深くから愛してくれる親御さんの存在を信じているのではないでしょうか。

 それなのに、私たち大人は、子どもたちから十分に信頼されるように努力している
でしょうか。子どもたちの期待を裏切らない社会を作っているでしょうか。

 子どもたちが健やかに育つには愛が必要です。たっぷりの愛があれば、心豊かに成長することができます。子どもたちの純粋な思いに応えるだけの、一点の曇りもない愛がたくさんあると素敵ですね。

 クリスマスには子どもたちへ「物」だけではなく、ぜひ暖かい「心」をプレゼントして下さい。それが何よりの贈り物。

 メリー・クリスマス!

■冬は吐く病気が多くなります

 冬場の子どもたちの病気では「吐く」ことが目立つようになります。

 最も多いのがウイルス性胃腸炎。「嘔吐下痢症」と呼ばれるように、吐いたり下痢をしたりする感染症です。顔色が悪くなり、腹痛も伴います。すぐに飲食するとまた吐くことも多く、落ち着くまではお腹を休ませて下さい。

 半日ほどたっても嘔吐が止まらないと脱水が心配です。ぐったりしているようなら早めに受診して下さい。

 胃腸炎以外にも、吐くことがあります。重いものでは脳炎・脳症・髄膜炎といった頭の中の病気もあります。脳やその周りに炎症があると圧力(脳圧)が高くなり、そのために繰り返し吐きます。この時の吐き方はとても激しく、他に強い頭痛やけいれん、意識障害なども伴ってくることもあります。重症感があり、ただ休んでいるだけでは症状は良くなってきません。一刻も早く病院で処置を受ける必要があります。

 特にインフルエンザに伴う脳症は、毎シーズン、亡くなる子どもたちが出ています。インフルエンザによる発熱から丸1日程度で発症してくることが多く、注意をしていて下さい。

 他にも咳込んで吐いたり、腸重積、食中毒などで吐くこともあります(腸重積では強い腹痛と粘血便が特徴。病原性大腸菌O157による腸炎では血便になってきます)。

 いずれの場合も、嘔吐の原因が何かを推測し、お子さんの様子をみてあげてください。たいがいの場合、元気が良ければゆっくりかまえていても大丈夫。もし症状が強く、全身状態が悪い時には早めに対処をして下さい。

■冬のスキン・ケア

【ご質問】乾燥性アトピー皮膚炎と言われています。ひざの後ろなのですが掻き壊してしまいとびひになってしまいました。皮膚科に行って、飲み薬と塗り薬を頂きました。1週間くらいで良くなり始めたのですが、(中略)。こんな風に時間ばかりが過ぎ、もうすぐ1ヶ月になってしまいます。元々のアトピーの所はとびひは治まったのですが、アトピーが良くなって行きません。薬ばかりで不安です。アドバイス下さいますでしょうか。(東京・Nさん)

【お返事】冬場はどうしても肌の乾燥がひどくなりますね。とくに幼児期の子どもたちは一番です。

 痒くて掻いているとよけいにひどくなりますし、どうしてもとびひなどの感染症をおこしがちです。またいったん感染症をおこすと、もとの皮膚の状態もますます悪くなりがちです。感染症については、皮膚の清潔に気をつけ、入浴・シャワーなどとともに消毒や抗生物質の内服・外用(ときに注射)も必要なときがあります。

 痒みについては、皮膚が温まるとひどくなりますので、皮膚を暖めすぎず、ときには冷やすなどもして下さい。入浴はあまり熱い湯に長く入らず、眠くなると痒みが強くなりますので、お布団は冷えたまま入った方がいいでしょう。お薬もかゆみ止め(抗ヒスタミン薬)を使うこともあります。皮膚の保湿薬も新しいものができていますので、試してみるといいかもしれません。

 食べ物では、アレルギーがはっきりしていれば、それを制限することも必要かもしれませんので、主治医の先生にお聞きになって下さい。一般的には、熱いものや辛いものなどは皮膚を暖め、痒みを増すことが多いですので、ご注意下さい。

 外用薬については、アトピー性皮膚炎に準じてステロイドを使用することもよくあります。

 ですが、なかなか一筋縄でいかないこともよくあります。主治医の先生によくご相談になり、治療を進めていって下さい。

【補足】生後半年くらいから思春期に入るまでの子どもたちの皮膚は、油脂の分泌量が少なく、カサカサしているのが普通です。そのために乳幼児では皮膚のバリア機能が弱く、汚れやばい菌などが入ったり、湿疹ができやすい特徴があります。最近は赤ちゃんのスキン・ケア用品が各メーカーからいろいろと発売されていますので、乾燥肌のお子さんは使ってみて下さい。

   <当院HPのQ&Aより>

■インフルエンザ情報

 ●北海道などで小規模の流行が報告されています。これから寒くなると、全国的に流行してくることは確実です。各地での感染症の情報を確認して下さい。

 ●予防接種は本格的な流行が始まるまでにすませておく必要があります。遅くても年内には受けておいて下さい。

 ●インフルエンザ・ワクチンが一部の地域や医療機関で不足しているという情報があります。全国的には十分な量のワクチンが供給されていて、「偏在」している可能性が指摘されています。

■今月の感染症情報

 11月は次第に寒い日が多くなり、体調を崩すお子さんが増えてきました。

 中でも多いのが嘔吐下痢症(ウイルス性胃腸炎)です。急に腹痛を訴え、嘔吐を繰り返します。その場は飲んだり食べたりせず、ゆっくりとお腹を休めて下さい。それでも吐き気が止まらず、水分もとれないようですと撒水が心配になりますので、小児科を受診して下さい。

 水ぼうそう(水痘)が少しずつ多くなっています。溶連菌感染症おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)は少数ですが、いずれもこれからの寒い季節に多くなります。

 マイコプラズマ感染症(気管支炎、肺炎)もまだ見かけています。とくに咳がひどくなってきます。効果のある抗生物質が決まっていますので、血液検査も併用して診断しています。

 インフルエンザの発生は当地ではまだおきていませんが、北海道などでは少数ながらすでに発生したとの情報もあります。過去には12月中旬に流行している年もあり、十分に注意をしておく必要があります。ワクチン接種もそろそろ終わりに近づいていますので、まだすませていない方は早めにお願いします。

■お知らせ

 ●年末年始のご案内:12月30日(火)〜1月3日(土)に年末年始のお休みをいただきます。どうぞよろしくお願いします。

 ●医院の増築工事(わたぼうし病児保育室と患者用のトイレの新築)は順調に進んでいます。来月中には完成予定です。しばらくはご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いします。

 ●CS放送のディズニー・チャンネルを視聴できるよう工事を行っています。今月中にはご覧いただけますので、お楽しみに。

 ●温かい紙おしぼりを作る機械を待合室に用意しました。どうぞご自由にお使いください。

■当院から [感染症情報] を毎週お伝えしています

 TEL025-544-7722(無料、毎週末に更新)
 FM−J(エフエム上越76.1MHz)=金曜13:30〜
 上越有線放送=月曜18時〜
 ホームページにアップロード
 i-Mode携帯へ送信(無料、毎週末)

■今月の予定

院長出務
  上越市乳幼児健診 3、10、17、24日
  上越休日診療所 13日
有線放送「健康ライフ」 18日朝6時-
FM-J「Dr.ジローのこども健康相談室」
  木曜午後2:15頃〜(76.1MHz)
JCV「子育て応援団・健康アドバイス」
 月、水、金曜午後2時〜(上越ケーブルテレビ)

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