2004年1月号(157号)   

 新年あけましておめでとうございます。

 今年も良い年になることを、そして何よりも子どもたちがより幸せになることを念願しております。

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 今月の話題
  ●もうすぐ新しい園舎が完成します
  ●インフルエンザへの対処は・・
  ●子育ても基礎作りが大切
  ○インフルエンザ情報
  ○今月の感染症情報
  ○今月の予定

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■もうすぐ新しい園舎が完成します

 昨年からおこなっている「わたぼうし病児保育室」の新園舎建設は、いよいよ大詰め。今月中には完成予定で、来月には新しい施設を利用できます。

 病児保育は小児科医にとって「究極の子育て支援」と呼ばれています。多くの支援策の中で、小児科医でなければできないこと、そしておそらく働く親御さんにとってとても求めているものだからです。

 当院でこの病児保育を始めて今年は三周年を迎えますが、その必要性の大きさに、改めて驚いています。と同時に、スムーズに運営することに対して大きな責任を感じています。皆さんのご期待により応えられるように、昨年はスタッフを増員し、今回は施設面での拡充を行いました。

 当院では、病児保育に限らず、さまざまな「子育て支援」をさらに充実させるように努力していきたいと思っています。今年も一年、どうぞよろしくお願いします。

■インフルエンザへの対処は・・

 日増しに寒くなってくると、やはり心配なのがインフルエンザです。冬には必ず流行すると言っても過言ではありません。

 インフルエンザの症状は、寒気やだるさを伴った突然の高熱。大人でも動けなくなってしまうほど重症なものです。まして体力の弱い乳幼児や高齢者では、とても大変です。

 また、乳幼児ではインフルエンザによる合併症として脳症の生じる可能性があります。日本人に起きやすく、毎年百人ほどの子どもたちがかかり、多くの子どもたちの命が奪われています。

 診断のための検査は、鼻や喉の粘膜からウイルスを調べる迅速検査ができるようになりました。しかし、本格的な流行が始まると、症状などの「状況証拠」で診断することができます。

 さらにウイルスの増殖を抑える薬ができ、インフルエンザの治療は大きく変わりました。早ければ翌日には解熱するので、まさに「特効薬」です。

 高熱のためにつらいときには熱冷ましの薬を使ってもいいのですが、子どもの場合には強い解熱剤を使わないように注意をして下さい。特に一五歳未満では、安全なのはアセトアミノフェン(当院ではアトミフェン内服、カロナール内服、アルピニー坐薬)だけです。

 インフルエンザはただの風邪ではありません。インフルエンザかな?と思ったら早めに病医院を受診し、手当を受けて下さい。

【参考】脳症のサインを見逃さないで
 インフルエンザ脳症の発症前後に見られた「いつもと違う」言動
  ●そばにいる親が見えない様子、そばにいない人の名を呼ぶ
  ●突然関係ないことを言う、知っている言葉を並べつくす
  ●異常な言葉で狂言「あぶない」「回る」「こわい」
  ●ろれつが回らなくなる、意味不明なことを言う
  ●目の異変、無表情、ぼんやりして反応が鈍い
  ●泣き方、ぐずり方が普段と変わっている
  ●しゃべらない、返事をしない
  ●眠りがち、眠ってばかりいる
  ●おびえる、興奮する
  ●奇声を発する
  ●暴れる
    (「小さないのち」調べ、朝日新聞より転載)

■子育ても基礎作りが大切

 このところ医院の増築工事を毎日見学していて思うことがあります。それは、家を作るのは子育てと似ているな、ということです。

 家造りではまず土台を造成し、次に基礎を作ります。その上に柱を建て、屋根をつけ、外壁を貼り、外観を作ります。内装では床をはり、壁や天井を作り、部屋を作っ
ていきます。こうして完成した家は、最初の基礎はもう見えません。

 しかし、基礎がしっかりしていないとその上にできる家は不安定。見かけはきれいでも、ちょっとしたことでトラブルが起きてしまうでしょう。

 子育ても同じです。最初の数年はいろんな意味で大変です。でも乳幼児期は、人格を作る最初の大切な基礎になる年齢です。

 子どもが大きくなって、一つひとつの出来事は覚えていないでしょう。しかし、温かい環境でたっぷりと愛され、安心して過ごしたという、漠然としてはいますが、でも確実な「記憶」が一生自分を支えてくれます。基礎がしっかりとできた子どもは、自分で育っていく「自信力」もできてくるものです。

 高校や大学は入り直すことができますし、職業を変えることも可能です。しかし、乳幼児期の子育ては、残念ながらやり直しはききません。

 そして、そんな大切な子育てをしている人たちを、しっかりと応援してあげたいと思っています。子育て支援が重要だと言われるのは、ここにも理由があるのです。

■インフルエンザ情報

●12月中旬に山形県内で今シーズン初の「インフルエンザ注意報」が出されました。

●散発的な発生は各地から報告されています。本格的な流行が心配される季節になってきています。くれぐれもご注意を!

■今月の感染症情報

 12月は上旬に嘔吐下痢症(ウイルス性胃腸炎)の大きな流行がおきました。小型球形ウイルスによるものが多く、患者の吐いた物や下痢便から感染することがあります。家庭などで患者が発生したときには、十分に手洗いをするなど、気をつけていて下さい。春先までは流行が続きます。

 水ぼうそう(水痘)も比較的多かったです。溶連菌感染症とおたふくかぜ(流行性耳下腺炎)は少数の発生でした。はしか(麻疹)の発生はありませんでした。

 インフルエンザの流行が心配な季節に入りました。12月から各地で散発的な発生がありましたが、本格的な流行はおそらく今月中に始まるでしょう。十分に警戒していて下さい。

■お知らせ

●医院の増築工事は外観が出来上がり、内装に移ってきました。今月末までには完成予定です。患者さん用のトイレも新築していますが、現在のトイレが一時使用できなくなることもあるかもしれません。できるだけ診療に支障のないように工事を進めていますが、どうぞよろしくお願います。

●CS放送のディズニー・チャンネルが院内でご覧いただけるようになりました。今月中には待合室に大型の液晶ディスプレーも設置予定です。ご期待下さい。

●はしか(麻疹)予防接種の標準の接種年齢が、これまでの「1歳から2歳まで」から「1歳から1歳3か月まで」に変更されました。1歳のお誕生日を迎えたら、できるだけ早めに受けるようにして下さい。

■当院から [感染症情報] を毎週お伝えしています

 TEL025-544-7722(無料、毎週末に更新)
 FM−J(エフエム上越76.1MHz)=金曜13:30〜
 上越有線放送=月曜18時〜
 ホームページにアップロード
 i-Mode携帯へ送信(無料、毎週末)

■今月の予定

院長出務
  上越市乳幼児健診 7、28日
  上越保健所未熟児相談 9日
県立看護大学講義
  「小児呼吸器疾患」14日
  「子育て支援」21日
有線放送「健康ライフ」 22日朝6時-
FM-J「Dr.ジローのこども健康相談室」
  木曜午後2:15頃〜(76.1MHz)
JCV「子育て応援団・健康アドバイス」
 月、水、金曜午後2時〜(上越ケーブルテレビ)

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