2004年12月号(168号)   

 日増しに寒さがこたえるようになってきました。近くの山も冠雪し、もうすぐ冬の便りも届きそうです。

 風邪など多くなってきています。お気をつけ下さい。

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 今月の話題
  ●人間は自然の中で生きているんですね
  ●【子どもの救急(4)】吐いたとき
  ●中学校思春期教室・後日談
  ●インフルエンザ最新情報
  ●感染症情報

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■人間は自然の中で生きているんですね

 今年は大きな災害が繰り返しおきました。こんな年は今までにはなかったのではな
いでしょうか。

 同じ新潟県内で7月の集中豪雨、夏の大型台風。そして10月の中越地震では甚大な
被害を被り、今でも多くの方が避難生活をされています。これから厳しい季節になる
ことを思うと、心が痛みます。

 ふだんの生活の中では、有り余るほどの物があり、とても便利です。でも、ひとた
びこういった災害がおきると、自然の中で私たちは生活しているのだと実感します。
自然には、時には私たちの生活や命までもおびやかすことがあることも、忘れてはな
らないことです。

 しかし、自然を脅威とばかりに感じず、できれば自然とうまく共存していく道を歩
んでいきたいです。もうすぐ新しい年になりますが、そんなことを真摯に考えるきっ
かけを与えてくれたのだと思います。

 被災地の方々が、無事に年越しできることをお祈りしております。

■【子どもの救急(4)】吐いたとき

 冬場の子どもたちの病気では「吐く」ことが目立つようになります。
 
 最も多いのがウイルス性胃腸炎。「嘔吐下痢症」と呼ばれるように、吐いたり下痢を
したりする感染症です。顔色が悪くなり、腹痛も伴います。すぐに飲食するとまた吐
くことも多く、落ち着くまではお腹を休ませて下さい。

 また、吐いた物がのどにつまるといけないので、顔を横に向かせたり、口の中の物
を取り除いたりして下さい。

 吐いた後は、その臭いなどでまた吐くこともあります。早めに着替えたり、周囲を
きれいにしたりして下さい。また、吐いた物や下痢便の中には大量のウイルスがいま
すので、周りの大人は手洗いを十分にするなど、感染予防にも配慮が必要です。

 そういった対処をしていても半日以上嘔吐が止まらないと脱水が心配です。顔色が
青白く、ぐったりしているようなら早めの受診をお願いします。

 吐き気がおさまっているようなら、薄い麦茶やイオン飲料などを少しずつ与えます。
1時間でコップ1杯分飲むつもりで、一回の量を少な目に。吐かないことを確認しな
がら飲ませて下さい。それでも大丈夫なら、おかゆやうどんなどの消化のよい物を食
べさせてみて下さい。

 胃腸炎以外にも、吐くことがあります。脳炎・脳症・髄膜炎といった頭の中の病気
がそうです。脳やその周りに炎症があると圧力(脳圧)が高くなり、そのために繰り
返し吐くものです。この時の吐き方はとても激しく、他に強い頭痛やけいれん、意識
障害なども伴ってくることもあります。重症感があり、ただ休んでいるだけでは症状
は良くなってきません。一刻も早く病院で処置を受ける必要があります。

 特にインフルエンザに伴う脳症は、毎シーズン、亡くなる子どもたちが出ています。
インフルエンザによる発熱から丸1日程度で発症してくることが多く、注意をしてい
て下さい。

 他にも咳込んで吐いたり、腸重積、食中毒などで吐くこともあります(腸重積では
強い腹痛と粘血便が特徴。病原性大腸菌O157による腸炎では血便になってきます)。

 いずれの場合も、お子さんの様子をみてあげてください。たいがいの場合、元気が
良ければゆっくりかまえていても大丈夫。もし症状が強く、全身状態が悪い時には早
めに対処をして下さい。

■中学校思春期教室・後日談

 中学生を相手に話をするってけっこう大変。きのうは冷や汗をかきながら45分ほど
話をしてきました。生徒たちが私の話をどれくらい分かってくれているのか、そのこ
とが良く分からないままの話を進めるのも、苦労するものです。

 スライドは前日夜にやっと出来上がりました。こういった講義や講演には最近はス
ライドは必須です。

 でも、今回はスライドがぜったいに必要な事情がありました。それは、事前に作っ
た講義の資料が生徒たちに配られないことになったからです。「性教育」が大きなテー
マですので、その資料には「セックス」「妊娠」「避妊」「ペニス」「包茎」「マス
ターベーション」など、“刺激的な単語と内容”が入っています。普段、学校や家庭
では大人から面と向かって出てくる言葉ではではないので、敬遠されてしまったよう
です。それも仕方ないことなのかもしれませんが、でも、普段からそういったことを
きちんと聞いているのであれば、わざわざ小児科医が言って話をするまでもないわけ
で、何を心配されているのか、そちらの方こそ心配になってしまうというものです。

 スライドはパソコンと液晶プロジェクターを使ってステージ正面に投影します。剣
道場という、わりと大きな所ですので、スライド面もそうとう大きくなります。おそ
らく縦3メートルくらいはあったでしょう。「包茎」の説明をするスライドには、ペ
ニスの絵が出てきます。「真性包茎」「仮性包茎」「常時むけているペニス」の3本
が描かれているのですが、それがステージ上に映された時は圧巻でした。何しろ長さ
3メートルほどのペニスなのですから(*^_^*)

 生徒たちは私の話から何を知って、何を思い、何を考えたでしょうか。多少とも役
にたってくれたと信じています。先生方は、「次は何の話で、どんなスライドが出て
くるか」不安な気持ちで過ごされたことでしょうね。お疲れさまでした。親御さんも
来ておられましたが、思春期もまっただ中の子どもたちと向かい合っていく糸口が少
しでもできたら良かったです。みなさん、お疲れさまでした。

                 (11月11日HPより) 

■インフルエンザ最新情報

■アメリカではインフルエンザ・ワクチンの不足が問題になっており、高齢者と乳幼
児に集中して使用することになりました。幸い日本では約4,000万人分のワクチンが
順調に供給されていて、希望者への接種に問題はおきていないようです。

■新潟県内でもA型インフルエンザ患者の発生が報告されるなど、各地で少しずつ患
者がでているようです。ぜひ年内にはワクチン接種をすませておいて下さい。

■お知らせ

■年末年始のご案内:12月30日(木)〜1月3日(月)にお休みをいただきます。どうぞ
よろしくお願いします。

■新潟県中越地震被災者の方々への義援金を窓口でもいただいておりました。11月末
で合計47,773円になり、日赤を通じて送らせていただきました。ご協力いただいき、
大変ありがとうございました。

■医院玄関での履き物の間違えが時々あります。ご自分のお名前を書いて靴棚に入れ
ておいていただくと間違えることもなくなると思います。そのための名札を用意しま
したので、ご利用下さい。

■感染症情報

 先月(11月)は風邪などの感染症が増え、受診者数が例年以上に多かったようです。
これから寒い季節はくれぐれも体調管理にご注意下さい。

 ウイルス性胃腸炎(嘔吐下痢症)がやはり増加しました。冬場に多い感染症で、急
に吐いたり下痢をしたります。数時間程度で吐き気がおさまれば良いのですが、その
まま吐き続けていたり、水分もとれないようですと脱水になることも心配されます。
具合の悪そうなときには早めに小児科を受診して下さい。

 水ぼうそう(水痘)、溶連菌感染症も多くなってきました。こ冬場はさらに流行す
ることが多いですので、用心していて下さい。

 おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)はやや下火になってきたようです。はしか(麻疹)
、風疹などの発生は当地ではありませんでした。

 少数ですが百日咳の赤ちゃんがいました。とても強い咳が長びくのが特徴です。周
囲の大人から感染しているようです。大人も百日咳になることがあります。熱がなく
ても強い咳が続くようなら、きちんと受診をして下さい。

 インフルエンザ発生の報告が各地から少しずつ出始めています。大流行するのは1、
2月ですが、過去には12月中に大きな流行を起こしたことがありますので、注意が必
要です。早めにワクチン接種をすませておいて下さい。

■当院から毎週【感染症情報】をお伝えしています

 □TEL025-544-7722(無料、毎週末に更新)
 □FM−J(エフエム上越76.1MHz)=金曜13:45〜
 □上越有線放送=月曜18時〜 (吉川有線放送でもお聞きいただけます)
 □ホームページにアップロード
 □i-Mode携帯へ送信(無料、毎週末)

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