2005年3月号(171号)   

 もう3月というのに、まだ雪に覆われています。早く春がこないものかと、待ち遠しい思いでいっぱいです。

 今月は卒園・卒業など、子どもたちにとっても忙しい月。体調に気をつけてお過ごし下さい。

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 今月の話題

  ●安全な学校になるために
  ●入園前の準備にワクチンも
  ●BCGの受け方が変わります
  ●学級閉鎖せず!?
  ○お知らせ
  ○感染症情報

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■安全な学校になるために

 学校で子どもたちや先生の命がねらわれる事件が頻発しています。大変ショッキングな出来事がいろいろとありました。

 これまでは外部からの侵入に対して、子どもたちや先生を守る体制が、皆無といっていいような状態でした。それでも良かったのは、学校に対して悪意を持つ者などいないだろうという「安全神話」があったからなのでしょう。

 でも残念ながら今は違います。学校をねらってくる犯罪者が、いつどこに現れても不思議ではありません。治安状態が悪くなったということですし、幼い子どもたちに特殊な感情をいだく大人が増えてきたということも、また現実です。

 これからの学校は、積極的に対策を講じなければ、こういった犯罪を防ぐことはできません。防犯についての専門の講習も必要ですし、プロの警備員を常時配置しておくことも必要でしょう。

 学校のみならず、子どもたちが集まるところではどこでも同様の対策が求められることになるでしょう。当院のような小児科医院でも、これから真剣に考えておかなくてはいけないと思っています。

 それにしても、困った社会になったものです。

■入園前の準備にワクチンも

 この四月から新たに保育園に入るというお子さんも多いことでしょう。まずはおめでとうございます。

 入園のためのいろんな準備で忙しいと思いますが、ぜひ考えてほしいものに予防接種があります。

 子どもたちは集団での生活が始まるといろんな病気をもらってしまい、入園当初は休みがちになることがよくあります。風邪などが多いのですが、麻疹(はしか)、風疹、水痘(水ぼうそう)、流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)などは、あらかじめワクチン接種を受けてあれば、十分に予防できます。

 とくに麻疹は命にかかわるような重い病気ですし、一人でも麻疹患者がでると、その周囲にいる乳児などに次々に感染させてしまうこともあります。一歳になったらすぐに予防接種を受けることになっていますが、ちゃんとすませてありますか? 必ず母子手帳で確認し、もしまだの方は必ず受けておいてください。

 水ぼうそうとおたふくのワクチンは任意接種ですが、受けておくメリットは十分にあります。費用は自己負担ですが、お子さんが病気にかかることを考えると、お金にかえられないと思います。

 また、生活のリズムは大丈夫ですか。大人の都合で「夜更かし・朝寝坊」になっている子どもたちが増えているようです。

 もしお子さんがそうでしたら、入園前に少しでも生活リズムを切り替えるようにしてみてください。朝は眠そうにしていてもキチンとおこし、朝食や身支度もちゃんとしましょう。昼間、体をしっかり動かしていると夜は早く眠くなることでしょう。

 入園してから急に替えるのは大変ですので、今から少しずつ早起きに慣らしていって下さい。

■BCGの受け方が変わります

 新年度から結核予防のためのBCGの受け方が大幅にかわります。

 これまでは先にツベルクリン反応を受け、その陰性者に接種を行っていましたが、これからはツベルクリン反応は行わず、全員にBCG接種が行われます。

 また、対象の年齢は「生後6六ヶ月未満」になります。生まれてできるだけ早くBCG接種を受けることで、乳児の結核を予防しようということですし、生後半年までであれば結核にかかっているおそれはまずないのでツベルクリン反応は省略できるというわけです。(以前行われていた小学1年と中学1年のツベルクリン反応はすでに廃止されています。)

 来月からは生後6か月以降の乳幼児に対して、市町村ではBCG接種ができません(受けるとしたら任意接種になります)。現在は生後4歳未満の方が対象ですので、まだ受けていないお子さんもおられるかもしれません。もし必要な方は、必ず今月中に市町村で受けてください。(詳しい日程などは市町村の窓口にお聞きください。)

■学級閉鎖せず!?

 インフルエンザの流行が当地でも始まっています。今日は昨日ほどではありませんが、それでも少しずつ広がりを見せているようです。ほとんどB型一色ですが、一部に少しだけA型も出ていました。これからしばらくは気を許すことでできない状況が続きます。

 流行の発端になっているのは、ある学校のあるクラス。私にところにも10名近くの児童がインフルエンザとして受診しています。今日は10数名が欠席をしているとのこと。きっと学級閉鎖になっていることだろうと思ったら、驚くなかれ、今日も授業をしているとのこと。いったいどうしたのでしょうか・・

 こういった感染症の流行では、早期に学級閉鎖や学校閉鎖にすることで、流行の拡大がストップさせることがある程度できます。完全ではないにせよ、感染源になりうる患者を集団の中におかないということは、基本中の基本。また、感染症にかかっている子どもたちも、症状がひどくならないうちに安静にしたり、受診をさせたりすることができるので、一人ひとりの子どもたちを大切にするという点でも、とても重要なことです。

 学級・学校閉鎖にするのは学校長の権限です。どんなふうに考えているのか分かりませんが、もしかしたら、「閉鎖」を出すことが学校にとっての“汚点”のように思っているのではないかと心配しています。けっしてそんなことはないのです。早くにきちんと対応することで、感染症の流行を最小限にすることができるはずなのですから。

 感染症の流行に対処するのは、危機管理対策そのものです。そんな考え方すらできないで学校運営をしているとしたら、恐ろしいことです。インフルエンザくらいなどと軽く考えているのでしょうか。困ったことです。ちなみに、この学校は私が嘱託医(学校医)ではありません。もしそうだったら、専門的な立場からきちんとお話をするのですが・・(学校医もどんな意見を述べているのでしょうか?)
     (2月8日HP「日誌」より)

■インフルエンザ最新情報

 当地では、2月上旬から始まった流行が急激に大きくなり、数年ぶりの大流行になっています。これは全国的な傾向です。

 例年と違ってB型が主でしたが、A型も次第に見られるようになっています。3月もしばらくはまだ流行が続きそうです。十分にお気をつけ下さい。

■お知らせ

○今年も3月第1週は「予防接種週間」です。受け忘れているものはありませんか? この機会にぜひ受けるようにして下さい。

○ウンチの中にはウイルスや細菌が多く、他の人へ感染させることがあります。おむつを捨てるときにはビニールでしっかりくるんで「燃えるゴミ」へ。手洗いもしっかりとお願いします。

■感染症情報

 先月からインフルエンザが大流行し、3月もまだまだ予断を許しません。例年では1月中旬からA型の流行が始まり、2月にはB型が加わって、下旬で終わっていくのですが、今シーズンはB型が2月初旬から大流行し、そのあとA型が加わっていったという形です。引き続き警戒をお願いします。インフルエンザには早く治す薬があるので(主に内服のタミフルを使います)、早めに受診して下さい。

 そのほかでは、ウイルス性胃腸炎(嘔吐下痢症)、溶連菌感染症、水ぼうそう(水痘)、おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)などが少しずつ発生しています。麻疹、風疹の患者発生はありませんでした。

 感染症ではありませんが、今年はスギ花粉症の方にとっては受難の年になりそうです。スギ花粉の飛散量が例年の数倍以上と予想されているからです。春らしいお天気になると花粉が飛び始めます。以前に花粉症と言われている人は十分に気をつけていてください。あらかじめ抗アレルギー薬を使用していると軽くすんでくれるでしょう。

■当院から毎週【感染症情報】をお伝えしています

 □TEL025-544-7722(無料、毎週末に更新)
 □ホームページにアップロード
 □i-Mode携帯へ送信(無料、毎週末)

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