2005年4月号(172号)   

  4月になりました。大雪とインフルエンザの大流行に悩まされた冬が去り、ようやく春です。

 雪国にとって春の訪れは、また特別な意味合いがあります。暖かな日差しの中で、のんびりと過ごしたいですね。

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 今月の話題

  ●新入園・入学おめでとう!
  ●【子どもの救急(5)】けいれん
  ●わたぼうし病児保育室・定員増へ
  ●一人の卒業式
  ○お知らせ
  ○感染症情報

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■新入園・入学おめでとう!

 4月は新しい年度の始まりでもあります。ピカピカの新入園児や新入生、おめでとうございます! きっと張り切って園や学校に通い出すことでしょう。楽しいことや興味をひくこともたくさんあるにちがいありません。

 でも、いずれトラブルがでてくるかもしれません。友だちや先生との関係も、最初は「当たり障りのない」ものだったのが、だんだんと深いものになって衝突することがあるからです。

 つい先月までは家庭の中だけにいたり、親しいお友達や先生方とだけの生活をしていたわけですから、お子さんにとって環境が「激変」したことになります。そんなとき、園や学校に行きたくないという気持ちもでてくるかもしれませんが、それもまた自然なこと。おうちでゆっくりと過ごし、子どもの緊張感をとってあげられるといいですね。

 子どもに「あれしなさい」「これはだめ」とせっつくことは逆効果。親御さんが自分の気持ちを抑えて、お子さんの様子を見守ってあげられるといいですね。そんなふうにすると、子どもたちは自分から輝いてくれるものだと思います。

■【子どもの救急(5)】けいれん

 けいれん(ひきつけ)をおこすと、その多くは手足を突っ張らせ、全身を強直させています。呼吸が止まり、目はうつろに、顔や唇の色は蒼白からしだいに紫色になっていきます。こうした発作が急におきると、それを見ているほうが心臓もとまってしまいそうなくらいにびっくりしてしまいます。

 しかし、ほとんどのけいれん発作は数分以内に自然におさまります。発作がおさまれば、呼吸を再開させるので顔色などは元通りにもどってきます。けいれんの直後は脳が疲れている状態なので深い眠りになることでしょう。その後は、また元の意識に戻ってくれるはずです。

 自然におさまるはずのけいれんがなかなか止まらないときには、応急処置が必要になります。5〜10分を目安に、それ以上続くようなら救急車を呼ぶなどして、至急、病医院を受診して下さい。

 けいれんの最中は、大きな声をかけたり、揺すぶったりはしないで下さい。静かに見守ってあげることが一番大切です。以前は舌をかまないようにと口をあけさせ、タオルなどをかませたりしていたようですが、むしろ窒息のおそれがあり、ぜったいにしてはいけません。指を入れるとかまれてケガをすることもありますので、してはいけません。

 時に吐くこともありますので、体を横にしたり、リラックスさせることもお願いします。できれば、けいれんの様子を見ていてあげられるといいです。

 けいれんで一番多い原因は熱性けいれんです。子どもの8%ほどが起こすといわれています。通常は急に高熱がでるときになりやすく、幼児では珍しいものではありません。そのほとんどが5、6歳で起こさなくなります。

 ときに熱がないのにけいれんをおこすとてんかんのような、脳の病気が心配です。小児科などを受診して下さい。けいれんが長引いたり、短時間で繰りかえしおきたり、あるいはけいれんのあとも十分に意識が戻らないなどのことがあれば、重症な病気かもしれません。脳炎、脳症なども心配です。緊急性がありますので、すぐに病院に向かって下さい。

■わたぼうし病児保育室・定員増へ

 当院に併設しているわたぼうし病児保育室は、利用者がさらに増えています。16年度は総数で1,154名にのぼりました(1日平均4.8名)。定員(6名)を上回る日も多くなりましたので、保育士を増員し、定数を8名にすることにしました。

 これからも病児保育のいっそうの充実を図っていきます。ご理解とご協力をお願いいたします。

■一人の卒業式

 このところ学校や園では卒業式・卒園式がたけなわ。インフルエンザの大流行もいっこうにやみそうになく、ハラハラしている親御さんも多いことでしょう。

 実際に式の前日に高熱を出しているお子さんもおられ、私の方もドキドキしながら診療しています。早くインフルエンザの流行が過ぎ去ってくれるといいですね。

 私もこのたび「卒業式」を迎えることになりました。地元の保健所の事業で、未熟児で生まれた子どもたちの健康相談をしていましたが、それが今月で終わることになったのです。

 私が開業してすぐ始まったので、十数年続いていました。2か月に1回、保健所に集まる赤ちゃんを診察したり、育児の相談にのったり、時には簡単な講義をしたり。未熟児で生まれたということで、多少のハンディーはあるわけですが、生後1歳前後にはクリアーできていくお子さんが大半です。

 私の子どもたち3人もみな、体重2,500g未満の未熟児でした。そんな縁もあったのかもしれません。未熟児の発育や発達を親御さんやご家族の方と一緒に見守っていく仕事も、またやりがいのある仕事でした。

 私のほとんどの仕事は、医院の中。一日中ばたばたとし、病気になったときにやってくる子どもたちを相手にしています。そんな“日常”から離れて、病気ではない子を、ゆったりとした環境で診ることができたのも、楽しいことでした。

 県の財政が厳しさを増しているようです。この事業にも予算がつかなくなり、今年度をもって終了になるのだそうです。つまり、私の出番はもう終わり。

 ということで、今日は「私一人の卒業式」。ちょっと寂しい気持ちになっています。
     (3月18日HP「日誌」より)

■お知らせ

○今月よりBCG接種が生後6か月未満で行うことになります。それをすぎると市町村ではおこなえず、個々に医療機関で人死接種を受けることになります(有料)。

○当院の自費料金を今月より改定いたしましたので、ご了承下さい。予防接種はおおむね引き下げになっています。(詳しくはHPをご覧下さい)

■感染症情報

 例年より遅く2月上旬から始まったインフルエンザの流行は下旬にはピークに。その後約1か月間猛威をふるい、3月下旬にやっと峠をこえました。最終的にはここ10年ほどで最大規模に。B型が多かったのも特徴でした。高齢者の死亡もあいつぎ、インフルエンザがとても怖い感染症であることを実感したシーズンとなりました。B型は春先まで流行がのびることがよくありますので、今しばらく注意をしていて下さい。

 そのほかでは、ウイルス性胃腸炎(嘔吐下痢症)、溶連菌感染症、水ぼうそう(水痘)、おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)などが少しずつ発生しています。麻疹、風疹の患者発生はありませんでした。

 感染症ではありませんが、スギ花粉症が今年は大問題になっています。例年の数倍以上の花粉飛散があるためです。幼児など年齢の小さな子どもでも発生しています。目と鼻のアレルギー症状がある場合には、病状に応じた治療が必要ですので、小児科などを早めに受診するようにして下さい。

■当院から毎週【感染症情報】をお伝えしています

 □TEL025-544-7722(無料、毎週末に更新)
 □ホームページにアップロード
 □i-Mode携帯へ送信(無料、毎週末)

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