2005年10月号(178号)   

 秋口は一年で一番穏やかな気候です。子どもたちもあまり風邪などひかず元気に園や学校に通っていることでしょう。

 スポーツ、読書など、たっぷり取り組めますね。美味しい物がいっぱい出ているのも楽しみです。

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 今月の話題

  ●学校での事故予防を
  ●薄着のすすめ
  ●【HPから】Q&A
  ●子育て支援に熱心な市政を!
  ●お知らせ
  ○感染症情報
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■学校での事故予防を

 先月、近くの中学校で生徒さんが背骨に大けがをする事故がおきました。グラウンドで体育祭をしている時に、応援のパネルをすえつけていた鉄パイプのやぐらが強風で倒れ、その下敷きになってしまいました。

 当日は低気圧の通過によって午後から強い風が吹き出しました。気象状況の把握と判断がきちんとできていなかったようです。また、こういった仮設の設備に対する安全管理はどうだったのでしょう。地面への固定が不十分だったことは明らかです。

 事故の原因と責任の所在を明確にすることがまずもって大切です。そしてそれを元に、これから同じような事故が起きないようきちんとした対策をたてていただきたい。それはこの中学校だけではなく、全国の学校でも同じです。

 残念ながら、人間は間違いをおかすものです。しかし、だから事故がおきても仕方ないということではありません。おかしやすい間違いをどうやって減らし、事故をなくしていくか、たえず考え続けることが必要なのです。

 今回の事故を重大な教訓ととらえ、子どもたちの命や健康が脅かされることのないよう再発予防策をしっかりとたてていただくことを望みます。さらにそれが全国の学校で実施されることになれば、大きな前進といえるでしょう。

 そして、けがをされた生徒さんの1日も早い回復を祈っております。

■薄着のすすめ

 このところ気温が下がり、肌寒く感じる日もあります。身につけている衣服も、しだいに暖かい物になってきていることでしょう。

 夏物から冬物に替わっていくこの季節、少しゆっくりと替えていってみてください。

 子どもたちはもともと暑がりです。「大人より1枚少なめの衣服が良い」と昔から言われているとおりです。着せすぎると、体の中に余分な熱がこもり、具合を悪くすることもあります。大人よりも熱産生が多いことを知っていて下さい。

 また、着せすぎると動きづらくなります。そんな状態になれてしまうと、あまり体を動かさない子になっていくかもしれません。(大人になるにつれてそれほど体を動かさないようになります。「大人しい」ということばは、子どものためのものではありません。)

 小さな子どもたちは、毎日思いっきり体を使って遊ぶ中で、体も心も丈夫に育っていきます。動きやすい服装にしてあげるのは、子どもの健やかな発達を促すためにも大切なのです。また、皮膚を丈夫にすると、体の免疫力も高まり、風邪を引きにくくなります。喘息などの病気にも効果があります。多少の寒さは我慢できるようになれば、精神力も強くなることでしょう。

 真冬に急に薄着にするのでは体調を崩してしまいます。秋は少しずつ薄着にならす絶好の季節なのです。

 朝など寒い日もありますが、厚手の服を着込んでしまうと、日中汗ばんでしまいます。自分一人では衣服の脱ぎ着はなかなかできませんので、下に着る物は薄手のものにし、ジャンパーなどで調整して下さい。 夜寝るときも、薄手のパジャマでお願いします。子どもは眠くなると皮膚の温度があがってきます。寝入るまでは涼しげにしておき、眠ってからしばらくして、手足がひんやりしてきたら毛布など一枚多くかけてあげて下さい。

 それでもやっぱり薄着でいると風邪を引くんじゃないかと心配ですか? そんな方は女子高生を見て下さい。冬でも極端に短いスカートと生足。それに慣れてしまえば、けっこう平気のようです。そして、元気いっぱいですよね。

 薄着が良いのは子どもたちだけではありません。大人もいっしょになって薄着になれて、より健康的に過ごして下さい。

※薄着については『ひよこクラブ』(ベネッセコーポレーション発行)10月号に関連の記事がありますので、参考にして下さい。

■《HPから》Q&A

【質問1】はしか(麻疹)ワクチン
もうすぐ6歳になる娘の麻疹の予防接種を受け忘れているこ事に気づきました。今からでも受けたほうがいいのでしょうか?もう、ここまで感染しなかったのだから大丈夫・・などど思ってしまうのですが、どうでしょうか?(Mさん)

【答え】
はしか(麻疹)はとても重症な感染症です。これまでかからなくてすんだのは、たまたま周囲に患者がいなかっただけのこと。今後一生患者と接触しないということは保証できません。今すぐにワクチン接種を受け、感染から守ってあげて下さい。

現在は7歳半未満までであれば公費で受けられます。来年度には制度が変わり、お子さんの場合は公費では受けられなくなります。そういった意味でも、今すぐに接種を受けて下さい。

【質問2】おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)ワクチン
9歳の娘と6歳の息子とも、まだ「おたふくかぜ」にかかっていません。いままでは予防接種による副作用が気になり、予防接種を受けていませんでした。自然にかかるのを待っていましたが、なかなかかからないので近いうちに予防接種をうけさせようか、もうしばらく自然にかかるのを待ったほうがよいのか迷っています。また、「おたふくかぜ」の予防接種に年齢制限はあるのでしょうか。(Sさん)

【答え】
おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)は一般には軽い病気と考えられていますが、実は重い合併症が頻発する感染症です。髄膜炎、脳炎、難聴、膵炎などのほかに、思春期以降の方がかかると副睾丸炎や卵巣炎もおきることがあります。こういった問題があるため、できればかかってほしくない感染症です。

欧米ではすべての子どもたちがおたふくワクチンを受けています。そのためにおたふくの発生がほとんどなく、結果として難聴などの重大な合併症も皆無になりました。日本は残念ながらおたふくワクチンの接種があまり行われていないので、大規模な流行が毎年のように起きていますし、合併症も多数発生しています。

これまでおたふくに罹患していないということは幸運なことです。ぜひ早めにワクチン接種を受けていただき、この怖い感染症からお子さんを守ってあげて下さい。

なお、おたふくワクチンは生後1歳以上であれば接種が可能です(成人も同じ)。

■子育て支援に熱心な市政を!

 今月30日は上越市長選挙です。ここ4年間の市政がどうであったか、次の4年間、どのような市にしていくのか、ということが問われる大切な選挙です。

かつて「子育てするなら上越市」というキャッチフレーズがあったように、子育て支援に熱心だった上越市ですが、最近はどうもトーンダウンしているように感じます。乳幼児医療費助成の年齢引き上げがあまり進んでいないのは、その一例です。

 病児保育についても、市で行っている「病後児保育」(病気の回復期のみ)ではもう不十分。当院が独自に行っている「わたぼうし病児保育室」は急性期の病児も対象にしていますが、利用者数は市の施設の数倍あります。これこそ、上越市の子どもたちにとってなくてはならない施設だと自負しています。

 しかし、市からの補助はありません。「病後児だけを対象とする」という方針もまだ変わりません。行政ってだれのためにあるのだろうかと考えさせられた4年間でした。

 次の市長を選ぶ基準の一つに、子育て支援にどれくらい熱心で、実行力があるかという点も考え合わせておきたいと思います。そして、「子育てするなら上越市」という看板をもう一度掲げられるようになることを願っています。

■お知らせ

《インフルエンザ予防接種》
今月14日よりインフルエンザ予防接種を行います。任意接種で1回3,500円です(13歳未満は2回、13歳以上は1回)。予約や変更の連絡はフリーダイヤル0120-447709へどうぞ。

■感染症情報

 今年の夏は手足口病が大流行し、過去数年間でもっと大きな規模でした。その流行も9月に入ってからは次第に少なくなり、下旬にはほぼ終息しました。「夏かぜ」と言われるように、夏とともに流行した感染症でした。その他の夏かぜでは、ヘルパンギーナが若干流行しましたが、9月にはほとんど発生はありませんでした。プール熱(咽頭結膜熱)の流行は当地ではおきていません。

 水ぼうそう(水痘)、おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)は少しずつ発生しています。寒い季節の方が流行しやすいので、注意していて下さい。ワクチン接種を受けておくと予防できます(任意接種)。
溶連菌感染症、マイコプラズマ感染症(気管支炎)は少しずつの発生。ウイルス性胃腸炎もやや増加傾向。これらの感染症は冬場に多くなるものです。周囲での発生状況に注意をしておいて下さい。

 麻疹、風疹の患者発生はありませんでした。

■当院から毎週【感染症情報】をお伝えしています

 □TEL025-544-7722(無料、毎週末に更新)
 □ホームページにアップロード
 □i-Mode携帯へ送信(無料、毎週末)

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