2007年11月号(203号)   

 遅くにおとずれた秋。でもこの先は冬に向かって急に坂を下ってしまうかも。

 冬の準備、もう始めていますか?

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 今月の話題
  ●あなたにとって「絆」とは?
  ●映画『絆』完成!
  ●【子どもの救急】鼻のトラブル
  ●【院内迅速検査】酸素飽和度
  ●お知らせ
  ●感染症情報

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■あなたにとって「絆」とは?

 「絆」という言葉はよく耳にします。ブームと言っていいかもしれません。当地で撮影された映画は「絆」という言葉そのものをタイトルにしました。

 「絆」は古くは馬などをつなぎとめておく綱のことをいうのだそうです。そこから転じて、「絶つことのできない人と人との強い結びつき」という意味に。漢字はときに意味深いものです。一本の糸を二人が半分ずつ持ち合う・・そんなイメージが表現されています。

 糸の持ち方も大切。強すぎず弱すぎず、相手の心に思いを寄せながら、そしてこちらの思いを伝えながら丁寧に関わる・・そうすることで、本当の「絆」になることでしょう。

 私たちは一人では生きていません。愛することと、愛されることが生きていくための条件。いろんな人たちとの絆を大切にしながら、自分とみんなのために精一杯生きていきたいと思います。



■映画『絆』完成!

 今年の春、上越市を舞台に撮影されていた映画『絆(きずな)』が完成しました。来年春の全国公開に先立ち、今月27日より上越市内で先行上映されます。どうぞご覧になって下さい。

 映画は特定郵便局に勤め、郵便配達一筋に35年勤続のベテラン職員(勝野洋さん)が主人公。その家族の生活などを通して、夫婦や親子の絆などを丁寧に描いた作品です。妻役に柏木由紀子さん、娘役に浅香友紀さん、上司役に峰岸徹さん、小野みゆきさんなど、豪華キャストです。

 私も多少この映画に関わりました。妻が亡くなるシーンでは、医師や看護師の立ち振る舞い方、医療器具の扱い方などを医療面から助言しました。子役(須田ひかりちゃん)が体調を悪くして受診する小児科医院の院長役もさせてもらいました(そのまんま!)。台詞もあり、とても緊張していました(演技のできは気にしないで下さい)。

 峰岸さんが演じるのは特定郵便局長の役ですが、その自宅という設定で拙宅を使っていただきました。目の前で映画のセットが作られ、カメラ、照明、音声など、大勢のスタッフが撮影している様子を見ると、映画作りって大変な仕事なのだと感じました。そして映画作りに惚れ込んでいる俳優さんやスタッフの方々を、うらやましくも感じました。(峰岸さんの役名が「野田次郎」。私と一字違いなのはただの偶然です。)

 そんな思いのこもった映画がいよいよ上映です。ぜひ多くの方に観ていただきたいと思っています。どうぞよろしくお願いします。



■【子どもの救急(34)】鼻のトラブル

 鼻は空気の通り道。口と共に呼吸器官としての大切な役割があります。鼻づまり(鼻閉)が強いと、とくに乳児では呼吸がしづらく、不機嫌になったり、睡眠障害や哺乳困難になったりもします。

 鼻の粘膜が充血し、その厚さを増しているためにおきている場合が多く、鼻水を取るなどの処置ではうまくいきません。冷たくて乾いた空気はよけいに悪くするので、室内を温かく、湿気を高めにして下さい。

 鼻粘膜が荒れるとくしゃみ、鼻汁など、いわゆる鼻風邪の症状になります。程度が軽いようならそのまま様子をみていてもかまいません。程度が強い場合には薬を飲んでみます。

 鼻汁が水のようなサラサラしたものはアレルギーによるものか、ウイルス感染によるもの。臭いのするドロッとした鼻汁は細菌感染が加わっていて、抗生物質が必要かもしれません。それが慢性であれば、副鼻腔炎(蓄膿症)の可能性もあり、耳鼻科で一度診てもらって下さい。

 鼻を強くかむと中耳炎になることもあります。片方ずつ優しく鼻をかむようにして下さい。(鼻汁を強くすすることも中耳炎の原因になりますので、ご注意を)

 鼻出血(鼻血)もよく見かけます。入り口のすぐ近くの鼻粘膜は血管が多く、子どもがいじりやすい場所にあるため、出血しやすいものです。その場で小鼻を数分間押さえると確実に止血できます。

 しばらくはカサブタができて栓をしているだけなので、繰り返し同じ場所から出血することがあります。もし血液の病気があればカサブタができにくいために、一度おきた鼻出血が止まりにくく、体のあちこちに大きな出血斑ができていることでしょう。

 小さなお子さんは鼻の穴の中に異物を詰めることがあります。緊急性のないことが多いのですが、ビーズなどの丸い物は取り出しにくいので、専門の耳鼻科での処置が必要になります。



■【院内迅速検査(20)】酸素飽和度

 人間が生きていくために絶えず体の中に酸素を取り入れる必要があります。空気中には酸素が20%含まれていて、新鮮な空気を肺の中に吸い込み、体内に酸素を取り入れています。

 これが呼吸という働きですが、何かの原因で十分な空気を吸うことができなくなると息苦しくなり、顔や唇の色が青くなったり、黒くなったりしてきます。「呼吸不全」「呼吸困難」とよばれる状態で、進行すると脳障害や死に至ることもあります。

 十分な呼吸ができなくなる病気の代表は気管支喘息。細い気管支がさらに狭くなり、空気の通り方を悪くします。血液中の酸素が少なくなるために、早く対処する必要があります。
血液中の酸素量を測る器械があり、その場で呼吸状態を知ることができます(酸素飽和度)。

【酸素飽和度(SpO2)による喘息発作の程度(目安)】
 ・96%以上:正常〜小発作
 ・92〜95%:中発作
 ・91%以下:大発作〜呼吸不全



■お知らせ

☆インフルエンザ予防接種
●ただいまインフルエンザ予防接種を行っています。インフルエンザは必ず冬に流行する感染症。ぜひワクチンを受けておいて下さい。
●ご予約は0120-447709へお電話下さい。受付時間は午前9時〜午後5時(水曜、土曜は12時まで)です。


☆小冊子『くすりのしおり(内服)』最新版ができました。当院採用の内服薬についての情報です。どうぞ参考にして下さい。(無料)
(HP内「くすりの情報箱」も更新してあります)

映画「絆」先行上映会が、今月27日より上越市内各所で行われます。どうぞご覧ください。
先行上映会の優待券(グアム島招待抽選付き)が当院窓口にあります。大人1,000円(高校生以下と70歳以上は無料)です。
詳しくは公式HPをご覧下さい。
http://www.kizunacinema.com/



■感染症情報


 先月(10月)は特定の感染症の流行はおきていません。季節の変わり目で、一般的な感冒がずいぶんと増えました。

 ウイルス性胃腸炎(嘔吐下痢症)がやや目立ってきました。急に嘔吐や下痢といった胃腸症状のおきる感染症で、これからの冬場に多くなります。食品の衛生管理、手洗いなどに気をつけて下さい。乳幼児と高齢者では脱水になりやすいので早めに対処が必要です。

 溶連菌感染症、水ぼうそう(水痘)、おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)などは少しずつの発生でしたが、これからの季節は流行しやすくなります。(水ぼうそうとおたふくかぜは、任意接種ですがワクチンによって予防が可能です。まだかかっていない方はぜひ受けて下さい)

 マイコプラズマ感染症の流行は続いています。気管支炎や肺炎になり、とても咳が強くなります。喘息発作を起こすこともあります。適切な抗生物質を使って、早期に治す必要があります。

 麻疹、風疹の発生は、当院ではありませんでした。

 インフルエンザ予防接種が先月より始まっています。インフルエンザはもしかかると症状が強く、子どもたちでは脳症などの合併症も心配になります。積極的な予防手段はワクチン接種のみです。ぜひ多くの方に受けていただき、インフルエンザを予防するようにして下さい。(高齢者には公費負担がありますが、子どもたちなどは自費です。)

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