2009年10月号(226号)  



 秋晴れの良いお天気のもと、「トキめき新潟国体」が開かれています。
 やはりスポーツの秋ですね。
 大いに体を動かし、健康な毎日を送っていて下さい。


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今月の話題
 ●政治が変わるためには・・
 ●【子どもの救急】もし新型インフルエンザにかかったら・・
 ●「隔離棟」のご紹介
 ●お知らせ
 ●感染症情報

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●政治が変わるためには・・

 民主党が政権をとって1か月・・いろいろなものごとが変わろうとしています。成果はこれからですが、期待は高まっています。でも、もしかしたら財政赤字がかえって悪化するかもしれません。政策によっては失敗することがあるかもしれません。

 しかしそれでも私は期待をしています。それは、政治のあり方そのものが変わってくるからです。

 これまでは、政治家にまかせておけばいいという政治でした(結局は官僚任せでしたが)。「悪いようにはしない」といいながら、結局は国民は蚊帳の外におかれていたのではないでしょうか。「お上の決めたことには黙って従う」のが日本の国民性だったのかもしれません。しかしそれは過去のこと。もうそんな時代ではありません。

 私たちの国のことは国民がきちんと議論し、決めていく・・そんな当たり前のことを大切にする政治ができつつあるような気がしています。でも、そのためには国民がきちんと政治のことを知り、考え、意見を伝えていかなければいけません。国民の姿勢も問われています。


●【子どもの救急(57)】もし新型インフルエンザにかかったら・・

 新型インフルエンザの流行が目前に迫ってきました。夏には沖縄で大流行し、現在は東京など都会を中心に患者数が急増中。数週間程度で全国に拡大するのは必至です。

 新型インフルエンザにかからないように、すでに努力をされていることと思います。日ごろからの手洗い、うがい、マスクの着用など。学校や幼稚園・保育園などでは毎日の健康管理を厳重に行い、体調の悪いときには自宅で休むよう指導を受けておられると思います。それでもかかってしまったら・・。

 新型インフルエンザの症状は季節性インフルエンザとほぼ同じようです。寒気、だるさなどを伴って急に高熱になります。関節痛、筋肉痛、頭痛などもあります。咳や鼻水は少し。吐き気や下痢といった胃腸炎症状は、季節性インフルエンザよりも強いようです。

 周囲に流行があるかどうかも、大いに診断の参考になります。新型インフルエンザにかかったと思ったら、早めに受診をして下さい。「弱毒型」とはいえ、インフルエンザは重い感染症です。

 日本では他の国々に比べて死亡率が低いようです。それは早期に受診し、大多数の方が抗インフルエンザ薬(タミフル、リレンザ)を使用できているからだ、という考え方があります。南米やアメリカでは、発症しても自宅でそのまま過ごすことが多く、重症になってから受診し、やっと治療が始まるということが多いのです(アメリカには日本のような整った公的な医療保険がなく、病気の初期に受診するという習慣もありません)。

 日本感染症学会からは「すべての新型インフルエンザ患者に抗インフルエンザ薬を使用すべきだ」という提言がだされています。周囲に流行があり、インフルエンザらしい症状(主には高熱)があればすぐに受診し、治療を受けて下さい。政府は抗インフルエンザ薬は十分な在庫があると説明しています。

 ただし、発症からの時間が短いと迅速検査で陽性反応がでないことがあり、混乱の原因になっています。ときには検査をせずに(または検査で陰性でも)臨床診断で治療を始める必要があると考えています。


●「隔離棟」のご紹介

 新型インフルエンザの診療に備えるために「隔離棟」を建設しています。10月5日より利用できるようになります。

 新型インフルエンザは当初は特定の医療機関のみが診療していましたが、「弱毒性」であることがわかり、さらに大規模な流行になることが予想されるようになったため、原則としてすべての医療機関が対応することになりました。しかし一般の患者さんと一緒になって、かえって感染が拡大することも心配されます。そのため、新型インフルエンザ患者の診療を時間で分けるか、空間的に分ける必要があるとされました。

 当院ではこれまでは隔離室(2室)、相談室、第2診察室などを使いながら対応してきましたが、大流行時には十分な対応ができない可能性があり、熟慮した結果、別棟で「隔離棟」を建設することにしました。

 隔離患者さん専用の診察室、処置室、待合室、トイレなどを備えています。玄関は直接出入りできるものにし、本館とは渡り廊下でつないであります。面積約60平方メートル、建設費約2,000万円。

 当面は新型インフルエンザ診療のために利用しますが、いずれは日常的に、隔離が必要な感染症の治療のためにも使う方針です。



●お知らせ

○受診時のお願い
 ・新型インフルエンザの流行が心配されています。移し合わないよう注意をお願いします。
 ・熱、咳、くしゃみなどのある方は必ずマスクを着用して下さい。
 ・うがい、手洗いなどをこまめにし、日ごろから予防に努めてください。

○季節性インフルエンザ予防接種を実施中。今年は11月末には終了。「新型の予防接種」については12月以降を予定しています。

○TV報道番組『ニュース・ゼロ』(日テレ)で病児保育の特集が今月中に放送されます。当院も取材を受けました。どうぞご覧下さい。


●感染症情報

 新型インフルエンザの流行については、大変心配しています。新潟県では8月下旬に発生数が多かったのですが、9月に入り、一部の地域を除いて患者数は減少。散発的な発生や、学校などでの小規模の流行はあるのですが、現在は「小康状態」です。しかし都市部を中心に患者数が大幅に増加中です。流行は始まると一挙に拡大する可能性があります。十分に警戒していて下さい。

 日ごろからの健康管理をお願いします。うがい、手洗いなどを励行し、もし熱、咳、くしゃみなどのある方はマスクをして、他の方にうつさないようお願いします(咳エチケット)。

 その他でマイコプラズマ感染症がひきつづき発生しています。気管支炎や肺炎をおこし、とても咳が強くなります。秋口の喘息発作を起こしやすい時期に重なっているため、マイコプラズマ気管支炎によってさらに発作が強くなっているケースもあります。

 感染性胃腸炎、溶連菌感染症、水ぼうそう(水痘)などは今はまだ少ないですが、今後増加してくるでしょう。

 おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)が若干発生しています。当地ではここ数年間流行がないため、免疫を持っていないお子さんが多くなっています。流行が本格化する前にワクチンを受けて予防して下さい(任意接種)。

 麻疹、風疹の発生は当院ではありませんでした。

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