20118月号


 暑中お見舞い申し上げます。


 今年は梅雨明けが早く、さらに残暑もまた厳しいという予報です。

 そんな中で電力不足から節電を求められているため、厳しい夏になっています。

 熱中症も心配です。

 体調管理に努めるとともに、必要に応じてエアコンを適切に使うようにして下さい。

 まだまだ続く暑い夏を、上手に乗り切って下さい。



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今月の話題

 ●穏やかがいい

 ●【健康づくり】夏ばてしないために

 ●少子化傾向はなぜ?

 ●お知らせ

 ●感染症情報


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●穏やかがいい


 先月末には新潟県と福島県で激しい豪雨による大災害がおきました。自然の猛威を改めて痛感します。


 気候に変化はつきものですが、最近はあまりに激しすぎるのではないでしょうか。雨、雪、風、暑さ、寒さ・・平均してくれれば、たいした問題にはならないのですが。


 人の心も同じです。喜怒哀楽はみな普通にありますが、その変化があまりにも大きい時に問題はおきてきます。自分でも感情のコントロールができなくなります。周りの人たちも、激しい感情を受け入れられなくなります。


 できればたえず平らな気持ちをもち、平常心を維持したいものだと願っていますが、未熟さゆえ、この歳になってもできないでいます。まだ修行が足りないということでしょうか。


 自然現象に対しても、穏やかでいることを望みたいのですが、それは無理な注文なのでしょうね。



●【健康づくり】 夏ばてしないために


 猛暑の夏・・多くの子どもたちは元気に過ごしています。最近は体力が落ちてきたと言われがちですが、実際にはどうでしょう。私には昔よりも子どもたちの体力は向上しているように思います。食生活もよくなり、生活環境もより快適になっています。スポーツクラブに通う子も多くなり、基礎体力もしっかりしています。


 そんな子どもたちも「夏ばて」をして、体調を崩すことがあります。やはり過信は禁物です。


 夏ばては暑さのために体のいろいろなバランスがうまく調節できなくなっている状態です。とくに自律神経の働きが悪くなると、元気がでず、体がだるく、顔色が悪く、食欲も落ちてきます。頭痛、熱、吐き気、めまいなどのはっきりとした症状がある場合には治療も必要です(熱中症の初期症状の可能性もあります)。


 夏ばての予防には十分な休養と栄養補給が必要。暑さのために疲れている体をしっかりと休め、疲れが残らないようにして下さい。暑いためについ冷たい物や甘い物を多く摂りがちですが、摂りすぎは体調を悪くします。バランスのよい食事やおやつを時間を決めて摂るようにしましょう。


 熱中症の予防のためにも水分や塩分は必要です。喉が渇いたら我慢せずに飲み物を摂るように。ただしガブ飲みはいけません。ジュースやイオン飲料では糖分の摂りすぎから高血糖になることもありますし、水を摂りすぎて血液が薄まってしまうこともあります。コップ半分ほどの水分をゆっくり飲みながら、喉の渇きがなくなったら飲むのをやめにしましょう。


 体を使って遊ぶことも大切です。暑いからといってエアコンの効いた中にずっといるのはいけません。でも熱中症にはならないよう、日中では帽子をかぶり、日陰・木陰で過ごして下さい。


 ちゃんと眠れていますか。どうしても夜更かししがちですが、疲れた体を休ませるためにも睡眠時間は十分にとって下さい。小さな子には昼寝も大切です。


 楽しいことがたくさんあるといいですね。それも大人や子ども同士で遊ぶ中で。笑顔のたえない子どもたちはきっと元気に夏を乗り越えられることでしょう。そして、そんな子どもたちを見ていると大人もいっしょに笑顔になり、元気がでてくるものです。



●少子化傾向はなぜ?


 日本の社会は今激変の時期です。これまでの100年間は人口増加がつづき、総人口はほぼ倍になりました。今は少子化傾向が著しく、人口はとうとう減少に転じ、このままいくと100年後には人口が半分になるという予測もあります。


 100年前と100年後では人口が同じくらいになりますが、問題はその「中身」。子どもたちや青壮年が少なくなり、高齢者がとても多くなります。人口構造は全く異なります。日本の「少子高齢化」は世界でもっとも顕著です。


 若い世代がぐっと少なくなると、社会の活力がなくなります。働き手が少なくなるので生産力も下がり、産業が維持できなくなり、国家の財政も心配。高齢者の医療や福祉の負担が、若い人たちにどんとのしかかることになります。


 一人の女性が一生に生む子どもの数(合計特殊出生率)は今では1.3ほど。この数字が2に近ければ人口を維持できますが、今はそれよりはるかに少ないです。この傾向はおそらく続くことでしょう。


 原因としては、女性の社会進出に伴う未婚化、晩婚化、そして出産年齢の高齢化が問題と言われました。確かにそれらの要素はあるのですが、調べてみると、実は男性の方が結婚しない割合が大きいのです(2005年の生涯未婚率は男性15.95%、女性7.25%)。どうも男性の方が問題のようです。


 さらに若い世代のほうが失業は非正規雇用の割合が多く、年収の平均も子育て世代がぐんと少ないという結果があります。この傾向はここ10年間でさらに強くなり、日本が若者たちにとってより厳しい社会だという実態が見えてきました。


 そんな中では子どもを生み育てるどころか、結婚すらしたくてもできません。


 日本の将来を真剣に考えるならば、若い世代が安心して働き、暮らし、結婚し、子どもを育てられる社会にするのが最も大切です。社会のあり方を根本的に変えていく・・ものごとに流されやすい日本人には難しい課題ですが、でも先送りはもう許されません。



●お知らせ


○【夏休みのおしらせ】8月12日(金)~16日(火)まで夏休みをいただきます。

 ご不便をおかけしますが、よろしくお願いいたします。

 わたぼうし病児保育室は通常通りお預かりします(土日はお休みです)。


○【予告】9月3日(土)は院長が学会出張のために休診です。

 日本小児保健協会学術集会でパネリストを依頼されました(名古屋)。


○今シーズンのインフルエンザ予防接種は毎週土曜の午後のみ行います。

 予約は携帯かパソコンで。詳しくは次号でご案内します。



●感染症情報


 7月は早々と梅雨があけ、猛暑の夏を過ごしています。熱中症を予防するなど、体調の管理に気をつけてお過ごし下さい。


 現在はいわゆる「夏かぜ」が多くなっています。発熱だけの軽いウイルス感染が多いのですが、特徴的な症状から名前のついたものもあります。ヘルパンギーナはその一つで、高熱と、口内疹のために喉にしみるような痛みがあります。ぐったりすることはなく、数日で自然に治っていきます。(今シーズンは皮膚にも発疹や水疱がでやすいようです)


 手足口病も多くなっています。西日本では大流行の兆しがあるようです。手のひらや足のうらに小さな水疱ができ、軽い口内疹ができますが、今シーズンは大きな水疱ができやすいなど、病気の特徴が少しずつ変わってきたようです。


 プール熱(咽頭結膜熱)はアデノウイルスによるもので、他の夏かぜより重症感が強くなりがちです。さほど多くの発生はありません。


 こういった夏かぜ以外には大きな流行はありません。マイコプラズマ感染症はやや多め。咳が強くなりがちで、気管支炎や肺炎をおこし、ときに喘息発作の原因になります。


 感染性胃腸炎、溶連菌感染症、水ぼうそう(水痘)、おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)などは少しずつです。りんご病(伝染性紅斑)もほんのわずかな発生です。