1997年9月号(81号)

夏休みも終わり、2学期が始まりました。休みは、子どもたちにとっては、短かったかもしれませんし、お母さん方にとっては長かったかもしれませんね。

どうしても休み中は、生活や食事が不規則になったり、かたよりがちだったと思いますが、また、学校や園の生活に慣れさせていって下さい。また、夏の疲れも、しばらくするとでてくることがあります。いつもの落ちついた生活のリズムに、早く戻してあげて下さい。

忙しい夏が終わりました

この夏は、ずいぶん忙しく過ごしました。1週間の休みも、半分以上は、実は普段できない仕事をしていました。

当院の院内処方の方法や、医薬分業との比較についての論文などが注目され、いくつかの雑誌から、取材や原稿依頼がきていたのですが、それを整理するための時間が、やっと休み中にできました。特に「メディカル朝日」(朝日新聞社発行の医師向け月刊誌)からは、4回続けて執筆してほしいといわれ、内容豊かなものにするため、勉強中です。

また、8月末には外来小児科学研究会での発表もあり、そのまとめにも追われましたが、お陰様で大きな反響を呼ぶことができました。(アンケートに貴重なご意見をいただき、ありがとうございました。その結果は、次号でお伝えいたします。)

そして、健康保険法等の改定への対応。とくに薬剤一部負担は、厚生省からのきちんとした通知がなく、手探り状態でした。新しいコンピューターを導入するなどの努力がみのり、特別な混乱もなく、スタートできました。(6歳未満には薬剤負担を取らないことに決まったことは、全国からの大きな声の成果でした。)

しかし、改定が患者負担の増加そのものであり、患者さんからの理解が得られるか、難しいと思います。今後、さらに患者負担を増やそうという動きがあり、一体日本の医療はどうなっていくのか、ますます大きな問題に発展していくことでしょう。

健康保険法の改定の不可解

9月より、健康保険法等の改定のため、窓口での負担が変わっています。保険本人の負担が一割から二割に、老人の負担が1ヶ月1,020円から1日について500円(月2,000円を上限)になりました。

さらに、6歳以上の患者さんには、新たに薬剤についての負担が加わってきます。内服(飲み薬)については、1種類では負担はありませんが、2種類以上で1日につき30円〜100円の負担、頓服(熱冷ましなど、臨時に飲む薬)は1種類について10円、外用(坐薬、塗り薬、目薬など)は1種類について50円(150円を限度)となっています。しかし、1日分の飲み薬のうち、同じ飲み方をする薬をまとめてみて205円以下なら一種類と数える、とか、粉薬や水薬で混ぜてあるときは一種類にするというルールなどがあり、実際にお渡しする薬の種類数と、一部負担の種類数が一致してきません。

乳幼児医療費助成制度も?

県の乳児医療費助成制度も、老人医療費とともに変わりました。1日500円の負担(2,000円を限度)になりますが、薬剤負担はありません。しかし、以前にも書きましたが、全国的にはこのような負担のある都道府県は、今や少数で、全く窓口負担のない方が多いのです。年齢も一歳未満といわず、三歳未満、あるいは6歳や就学前まで引き上げてほしいと願っています。

この計算方法は結構やっかいですが、負担のある方には領収書の裏に詳しい内訳を書いてお知らせしています。分からないことがあれば、お聞きになって下さい。

なお、これらの改定で、窓口での患者さんの負担が増えるわけですが、その分、保険からの支払が減るだけで、医療費の総額や医療機関の収入には変わりありません。

今回の薬剤一部負担は、高額な飲み薬でも1種類なら負担がない一方で、安くても、飲み方が違う薬だと2種類とみなされて、負担が生じるなど、様々な矛盾がすでに指摘されています。また、県の乳児医療費助成制度の変更も、少子化対策から医療費負担を軽減していこうとする動きに逆行するものです。1日も早く、改善されることを望んでいます。