1999年10月号(106号)

先月は、とうとう最後まで暑い日が続き、季節が夏のままストップしてしまったようでした。夜になっても暑くてクーラーをかけたり、上掛け布団も月末にやっと出してきたくらいです。今月はきっと(その分を取り戻して?)、ぐっと寒い日も多くなるでしょう。

季節の変わり目は体調を壊しやすいもの。くれぐれもご用心。

「大江健三郎と光による講演&コンサート」に感動

先月、上越市の主催で「大江健三郎と光による講演&コンサート」が開かれ、上越文化会館は満席の観客で埋め尽くされました。

私も昔は一応「文学少年」で、のちにノーベル賞を受賞された健三郎氏の小説や評論はかなり読んだものです。もう記憶の中にはあまり残っていませんが、直接お話をお聞きしたくて出かけていきました。

知的な障害をもって生まれてきた光さんの子育てについて、淡々と語る口調に、むしろ熱い気持ちを感じ、涙を禁じ得なかったところもありました。とうてい無理だと思われていた障害者の作曲の素質を見いだし、大きな果実に育て上げたご両親の努力に感動し、大きなものを学びました。

そして光さん自身も会場に現れて始まったコンサート。単純なメロディーと編曲ではありますが、シンプルであるからこそ、逆に私たちに素直に訴えかけ、大きな感動を与えてくれました。

ホームページ快調!

先日から始めているインターネットのホームページは、快調です。1か月ほどでずいぶん内容も濃いものになってきました。この「こども通信」や院内の多くの出版物を見ることができます。

当院のため特別に作成していただいている「ゆめいろ人形」(小野裕子先生)の紹介コーナーもありますし、当院のイメージソング「またあした元気になれるから」のオルゴール演奏も流れてきます。院長の「日誌」も、読み応えありますよ。。

訪れてくれる方も少しずつ多くなってきています。どうぞ一度ご覧いただき、ご感想やご意見をお寄せ下さい。(お褒めの言葉なんかが来ると、また喜んでもっといろんなページを作っちゃうかもしれません。)

赤ちゃんの便秘

先月、この欄で子どもの腸重積について書きました。その直後、ある保育園で、急に泣き出し、血便のでた子がいて、すぐ病院にお願いし、事なきをえたということがあったそうです。また当院でも、昼間は吐いただけの赤ちゃんが、夜間に血便がでて、やはり病院ですぐに治療を受けるということもありました。

腸重積は早く見つけて、早く治療を受けないとこわい病気です。そんな病気もあるんだということを知っていて下さい。

さて、よく赤ちゃんの便秘について相談を受けます。生後1か月ぐらいからウンチの回数が減ってきて、数日でないことがあります。でも、ミルクの飲みもよく、お腹もはっておらず、苦しそうでなければ、心配することはありません。

数日〜1週間たまっていても、柔らかいドロッとしたウンチがでてくるはずです。大きい子や大人とは違って、固いから出にくいわけではないのです。

生まれてから半年ぐらいまでは、ウンチを出すのがまだヘタなようです。排便がちゃんと行われるためには、お腹の筋肉がしっかり力んで、腸の動き(蠕動)が活発になり、さらに肛門や直腸が開く必要があります。これらがいっしょに起きないと、なかなかウンチがうまくでません。(生後半年から人見知りをするようになりますが、「かしこく」なると、ウンチをするのが上手になってきます。)

そうすると、赤ちゃんの便秘で一番必要なことは、排便のためのお腹の動きをよくすることで、お腹のマッサージや肛門の刺激、ということになります。大きい子の「固いウンチの便秘」で使うような、便を柔らかくする薬は使う意味はあまりありません。

お腹を「の」の字になでる、と言っていますが、大きくゆっくりさするようにしてあげて下さい。また、肛門の刺激は、綿棒にオリーブ油などをつけて、お尻の穴をくすぐってみて下さい。肛門がモジョモジョと動き出してくるはずです。

それで出ないようなら、浣腸してみてください。市販のイチジク浣腸でもかまいませんし、医院では浣腸の代わりになる坐薬も用意しています。浣腸をしても、それがくせになることはありません。

もっとインフルエンザ・ワクチンを

インフルエンザのことが、少しずつ話題に乗るようになってきました。毎年、大きな流行を繰り返していますし、その中でも子どもたちの脳炎・脳症といった重篤な合併症が大問題になっています。厚生省では、日本でも年間500人ほどの子どもたちがインフルエンザによる脳炎・脳症になり、その半数ほどが死亡している、と推測しています。と同時に、ワクチンを接種してあれば、いずれも防げたはずだとも考えられています。

当院でも数年前からインフルエンザ・ワクチンの接種に積極的にとりくんでいます。今年も来月から接種を始める予定で、予約を始めています。

任意接種であり、費用の負担がありますが、ぜひ積極的に考えていただきたいと思います。(当院では1回2,600円で、2回の接種が必要です。)