1999年11月号(107号)

11月に入ったというのに、「秋の深まり」はどこへ行ったのやら。自宅の庭には、まだアサガオが申し訳なさそうに咲いています。でも、もう雪囲いの打ち合わせも始まりました。「北風カンタロウ」はどこまで来ているのでしょうか。風邪をひく子も増えてきました。

「こども」と「子ども」と「子供」

以前、「子ども」という言葉にこだわったことがあります。「子供」と書くと、漢字が並んで何だか固苦しい。そもそも「ども」という接尾語は、「目下、見下す」という意味合いがあるそうです。耳で聞くとあまり気にはなりませんが、漢字ではどうも・・。やはり優しく、ひらがなを使うとカンジがいいですね。

この7月に上越市の組織替えがあり、「こども福祉課」が誕生しました。母子保健の担当と、保育園などの担当がいっしょになって仕事ができるようにしたものだそうです。「少子化」が進む中で、子育て支援をすることの大切さが次第に理解されるようになってきました。上越市は「病後児保育」を真っ先に実施するなどの実績があります。さらに力をこめて取り組んでいこうという姿勢を、大変うれしく思います。

当院の名前も、この新聞のタイトルにも、ひらがなで「こども」を使っているのは、そんな意味合いがあってのことです(私が漢字をよく知らないから・・という説もありましたが)。

インフルエンザ・ワクチン接種が始まりました

今月からインフルエンザ・ワクチンの接種を開始しました。すでに相当数の方にご予約いただいております。例年、12月の終わりから1月にかけて、全国でワクチンの争奪戦が繰り広げられます。ご希望の方はお早めに。

インフルエンザは、乳幼児では、脳炎・脳症といった重い合併症を引き起こすことのある、怖い感染症です。ワクチンをあらかじめ接種してあれば、確実にそれらを予防してくれます。小児科医として、ぜひお勧めします。

幼児・学童の便秘--朝ウンチを!

先月は「赤ちゃんの便秘」について書きました。今月はそのつづきで、もう少し大きな子どもの便秘についてです。

食事の偏りもあるかもしれません。今の子どもたちの好きなものは、どちらかというと柔らかいもの、タンパク質、脂肪分が多くて、しっかりかんで食べることが少ないようです。それらの食品は、消化がよく、大部分が吸収されるので、カスになって残る量は少しです。従って、ウンチの量はあまり多くはなりません。固いウンチで量も少ない、その結果、何日かたまっても平気。これが便秘ですね。

逆にカスになるものが多ければ、何日もトイレを我慢できないはずです。カス=植物繊維の多いものは、丸ごとの豆類、キノコ類、海草、穀物類などです。(野菜に多いと思われていますが、それほどではありません。)これらは、以前から日本人の食卓に登場する食品ですよね。

そして、何といっても、朝起きて、園や学校に行くまでにウンチをしよう! 

人間は、胃の中にものが入ると、腸が動き出し、ウンチをしたくなるものなのです。小さい子どもがそうですよね、食事のあと、すぐウンチにいきたがる。そして日中、体を動かしているときは、ウンチを出さないようにしています。もし、朝きちんとウンチをしていないで、大腸の下の方や直腸にウンチがいっぱいたまっていると、腸の中でケンカが始まります。時々、学校の途中でお腹が痛くなり、 医院につれてこられる子どももいますが、たいがいは浣腸してウンチをだして、すっきり。

だから、1日1回、朝ウンチをしてから登園・登校してほしいのです。そのためには、ぎりぎりまで寝ていてはダメで、少し早めに起き、体を動かし、朝食をしっかり食べる、そしてトイレに入る時間をつくることが必要です。

(ちなみに私は、以前ここに書いたようにお腹の手術を受けているので、朝ウンチをしないと、昼まに「難産」が始まります。すごい痛みがおそってきます。どうも腸の癒着があるようなのですが、おかげで朝ウンチの習慣がついていますよ。--私のウンチの話なんか、聞きたくないって? それは失礼しました。)

新しい薬剤情報の提供を行っています

当院は3年ほど前より、医薬分業をやめ院内処方を行っています。「薬剤情報の提供」をきちんと行いたいということも、大きな目的でした。薬の名前がきちんと分かるようにするだけでなく、処方の意味合い、気をつけてほしいことなど、医師の側からもっと情報を提供したいと考えていました。

当院の薬剤情報の提供は、これまでも二重、三重に行ってきましたが、先日来、新たな情報提供を行っています。

今までは一つひとつの薬についての情報が主でしたが、これからは当日の処方内容が一目で分かります。新たなコンピュータのソフトと専用プリンターを導入することで、可能になりました。どんな薬がでているか、一覧になっていますので、ご覧ください。また、ほかの医療機関へいかれる方は、その用紙を向こうの先生にお見せください。きっと診療の役に立つはずです。

これからももっと多くの工夫をしていきますので、ご意見やご質問がありましたら、お知らせください。