塚田次郎著

「院内処方は患者に優しい」
(1999年2月)


新潟日報「声」欄への投書

ここ数年間、医薬分業が急速に進んできましたが、しかし日本の医療は良くなったのでしょうか。

私の診療所では、以前は分業でした。でも、例えば雪の降りしきる中、具合の悪い子を連れてもう一度調剤薬局へ行かなければならないなど、患者さんの負担が大きいことを申し訳なく思っていました。

今は違います。院内処方に変更したため、患者さんは最後にお薬を受け取るまで、待合室でゆっくり待っていられます。看護婦の目が届くので、お互いに安心です。薬剤情報の提供、服薬の指導、重複投薬のチェックなども、私自身が責任をもって行えるようになりました。

そもそも開院のときに分業を選んだのは、経営面からでした。国の政策によって院内処方の技術料は非常に低く、逆に分業すれば収益が増える仕組みになっています(その分、医療費と患者さんの負担は増えています)。

現在の院内処方は経営的にはマイナスですが、患者さんには喜んでもらえています。

医薬分業にさえすれば、簡単に医療の問題が片付くわけではありません。建て前にとらわれず、「患者さんに優しい」良質な医療を実現するにはどうすれば良いか、真摯な議論を期待しています。

(「新潟日報」1999.2.20掲載)

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