塚田次郎著

病児保育こそ女性を救う道
(2006年12月)

2006年12月1日付「朝日新聞」投書欄「声」掲載

病児保育こそ女性を救う道

小児科医師 塚田 次郎 (新潟県上越市 49歳)

 「病児保育施設 うれしいけど」(26日)を読みました。病気のお子さんを一人家に残して仕事に出かけ、つらい思いをさせてしまったという体験談に心を痛めました。近くに病児保育施設があれば、親子双方に悲しい思いをさせずに済んだでしょう。

 当院は病児保育室を併設しています。子どもたちは病気中でも安心して過ごしています。専門の保育士が心を尽くしてお預かりしているからです。

 「子どもが病気の時には親が仕事を休むべきだ」「看護休暇など制度が整えば病児保育はいらない」との意見を目にします。が、そう単純でしょうか。

 子どもはたびたび病気になります。でも、父親が仕事を休み、子どもの看病をする姿はあまり見かけません。数々の子育て支援が行われ、環境が向上しても、子どもが病気になった時のことを心配し、仕事に就けない女性は大勢います。社会が変わらなくてはいけないのは確かですが、それまで女性がつらい思いを続けなくて済むよう、病児保育が今、必要なのです。 資格を持ち、より専門的な職業では、急な休みが取りづらいもの。職業を持ち、家庭も大切にする人たちを応援する病児保育が整備されることを願います。