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院長ブログ

今注目の注射器はこれ

☆これが話題の注射器!

内筒の先が飛び出した形状になっている特別な注射器。
接種の際にシリンジ内に残る液がほとんどありません。
当院ではワクチン接種用だけではなく、食物アレルギーのお子さんに負荷試験を行う時に、微量のミルクを正確に量るためにも使っています。

新型コロナワクチン接種にこの注射器を使えば、ワクチンのロスが少ないのでメーカーが推奨しているのですが••
厚労省はこの注射器ではなく、ほかの注射器(ロスが多いもの)を発注していたそうです。
そのため、1瓶で6回分使えるはずなのが5回分しか使えず、1回分は破棄されることになるそうです。
政府の試算では、7200万人分の契約が6000万人分になってしまうのだそうです。
何ともお粗末で、困った話です。

先日のニュースでは、韓国ではこれと同じ形状の注射器を大量に生産し、予防接種の実施に備えているとありました。
普通はそうするよね。

この注射器、そんなに特別ではありません。
インスリンの注射用に広く用いられています。
小児科では、ワクチン接種用に使っているところが多いと思います。
針が注射器と一体化している注射器も、同じくロスが少なく、役立ちます。

当院では2009年の新型インフルエンザ•パンデミックの時、急きょ作られたワクチンの接種の時に初めて使いました。
供給量が限られていたので、ロスを少なくし、出来るだけ多くの子どもたちに接種できるように考えたからです。

なので、当院にとっては普通のワクチン接種用の注射器。
日本のメーカーが普通に作っています。
多少は割高ですが、何倍にもなることはありません。
予防接種の現場を知っていれば、こんなミスは起きないはずなのですが。
お役人が机上で考えて決めているだけ••なのかな。