院長ブログ
コロナ対策はどこへ?
昨日から東京オリンピックが始まりました・・いや、始まってしまいました。多くの人たちの反対を押し切った形で。
これでいいのかな、って思います。コロナ対策は完全に吹き飛んでしまいました(元々大した対策ではなかったですが)。
東京都には4回目の緊急事態宣言が出され、オリンピックは無観客が決定。政府は人の流れを抑えることでコロナ流行を阻止していこうとしていたはず。
でも、オリンピックが始まった途端に、都会の人の流れは逆に活発になりました。地方も都会からの人の流れが増えています。
カレンダーをいじくって無理に作った4連休がそれに拍車をかけました。これもオリンピック開催のために昨年と同様の祝日にしたからです。
今日は当院は通常と同じく診療(土曜なので午前中のみ)。やはり都会から帰省中に体調を悪くして受診されたお子さんもいました。
街をクルマで走ると、県外ナンバーのクルマが目立っていました。全国でコロナ流行が加速しているとは思えない状況です。
オリンピックを強行したことが、国民に逆のメッセージを与えています。お祭りごとをするのだから、家にひっそりとこもっている必要はなし。出かけていいよ。しばらく旅行も行っていなかったのだから、どうぞお好きなとこへ。昨年からずっと会えないでいた田舎のおじいちゃん、おばあちゃんに会いに行ってもOK。
そんな雰囲気を作ってしまっています。それは、コロナ対策としては真逆のこと。それでいいの?
変異株が流行の主役になり、これまで以上に流行スピードが拡大しています。ワクチンを2回受けても感染を防ぐ効果は著しく下がりました(重症化阻止の効果は十分にあるので、ワクチン接種は今後も積極的に、さらにできるだけ早く進めていくべきです)。
こんなフェーズでオリンピックを開催すれば、流行の拡大は当然。今の状況で、流行が収束に向かう要素は見当たりません。
今週、東京都では毎日1,000人を超える感染者が報告されています。この4連休の後、潜伏期5日+数日(受診や報告までの日数)=1週間から10日ほどで、急激な患者増が報告されることでしょう。それは東京などの都市部だけではなく、地方も同様に起きることでしょう。
怖い事態が待っていそうです。第5波。それもかつて経験したことのない規模で。その時、すでにギリギリの医療は、逼迫ではなく、破綻することも覚悟しておかなくてはいけません。
オリンピックよりもコロナ対策を!! 今からでも「中止する勇気」を。一医療従事者として、真剣に考えています。
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